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アブリコのCinema散策

のんびり映画でも観ませんか

昨日・今日・明日 ’63 イタリア・アメリカ

2005-10-02 | コメディ
伊映画界の名コンビ(!?)、マルチェロ・マストロヤンニとソフィア・ローレンによる3話の色恋喜劇。

この二人、多くの作品で共演している。
一緒に出演した最後の作品は、’94の『プレタポルテ』だったかな?
でも何と言っても彼らの代表作といえば、’69の『ひまわり』だろう。

さて本作品では、それぞれが独立した話であり、全く別のキャラクターを二人が演じている。
続けて同じ俳優の異なる演技が観られて、なんだかちょっと得した気分になってくる。
二人とも名優なだけに、どんな役でもサマになっているんだよねぇ。

3話とも共通しているところは、ソフィアの気性の激しさと、マストロヤンニの優男ぶりだろうか。

第1話の、マストロヤンニのやつれた目の下のクマは必見である。(笑)
ツライね、お父ちゃんは。
第2話の、ソフィアのある意味ぞんざいな態度に閉口というか、あまりの厚かましさにあ然。
そして、第3話で服を脱いでいくソフィア。
こちらのシーン、約30年後の先の『プレタポルテ』で、同じ場面をパロッてます!



メルシィ!人生 2000年 フランス

2005-09-11 | コメディ
フランスの大物俳優がくり広げる、ハートフル・コメディ。

妻に見捨てられ、一人息子には軽蔑され、果てには会社もクビになりそうな、マジメだけが取得のピニョン。
すべてが悪い方へ向おうとしていたところ、引っ越してきたばかりの隣人の男から、あれこれとアドバイスを受けるうちに、あらあら!どんどんピニョンの人生に光が射してきて・・・

ピニョンに扮したダニエル・オートュイユと、人事部長役で出演していたジェラール・ドパルデューがよかった!
この二人、演技派なだけに、こういったコメディをやらせてもやっぱり上手い。
いつも同じ役柄しか演じない(演じられない?)役者さんとは違いますねぇ。
あ、逆にいつも同じ役柄だから、安心するって見方もあるか。(笑)

ピニョンを毛嫌いしていた、マッチョな人事部長のサンティニ。
彼が同僚の企みによって、どんどん軟弱化していく様子が笑える。
ピニョンを見つめる目なんて、マジで恋しちゃったの!?と思えてしまう変貌ぶり。

終盤、すっかり自分に自信を持ったピニョンが誇らしく見え、頑張ったじゃん!と肩を叩いてあげたくなってくる。
元妻に面と向って、「君が本当に嫌なやつと分かってよかった」と断言するとこなんて、いやぁ、よく言ったじゃん!と背中を叩いてあげたくなってくる。
一年後の社員たちの集合写真で見せたピニョンのタックルに、よくやったじゃん!と拍手したくなってくる・・・が、堂々と真ん中に割り込んじゃえばよかったのに、と思うけど、そこが彼の控えめでいいところなんだろうな。
 


殿方ご免遊ばせ ’57 フランス

2005-08-26 | コメディ
かつてBB(べべ)の愛称で一世を風靡した、ブリジット・バルドーの軽快なラブ・コメディ。
小悪魔的な表情と、完璧なプロポーションをもつ、バービー人形のような彼女が、官房長官である夫と、国賓としてフランスを訪れたシャルル殿下を振り回すといった、彼女だからできそうな話である。(笑)

ブルジョワ出身の彼女。
ロジェ・ヴァディム監督によって改造された彼女は、「可愛さ」から「セクシーさ」をアピールし、とりわけ’56の『素直な悪女」では、一大センセーションを巻き起こした。
だが、その後のあまりにも無鉄砲な彼女の人生を思うと、どうも複雑な気がしてならない。
’73に女優業を退いてからは、動物愛護活動に力を注いでいる。

さて、本作のラストでブリジットは、夫にある事実を告白するのだが、彼はそれを信じない。
嘘の告白のほうを信じるのである。
そうなのである。
証拠がなければ殿方というものは、愛するものを正当化してしまうところがあったりするもんなんである。
しかし、意味ありげな妻と殿下のくしゃみに夫は・・・!? 

ビッグ・リボウスキ ’98 アメリカ

2005-04-27 | コメディ
このての映画は、好き嫌いがハッキリしそうだ。
’94の『パルプ・フィクション』同様、笑いのツボが少しでもはずれると、どこが一体可笑しいのかわからないらしい。

感情というものは人それぞれ異なるものだから、超オススメ!などと勧められても「・・・・。」ということだってありうる。

主人公デュード演じるジェフ・ブリッジス。
役作りとはいえ、よくぞここまで肥えさせました!
さすが役者馬鹿である。(そうなのか!?)

しかし本作品に出てくるキャラクター、個性的を通り越して、コテコテのギトギト。
監督のコーエン兄弟も、楽しんで作ったという思いがうかがえる。
そういえば、最近の彼らの作品は何だか元気がない。
’03の『ディボース・ショウ』は味気ないものだった。

デュードたちはボウリングが命。
トラブルに巻き込まれていようがなんだろうが、ボウリングはやめられない。
考えに詰まれば、友人ウォルターが言う。
「ボウリングをしようや」
友人が亡くなり、悲しみの淵にいようが、
「ボウリングをしに行こう」

結局、彼らはボウリングがあれば幸せなのだ。
ボウリングさえあれば、未来は開ける。
そんなところか。

久し振りに、ボウリングがしたくなった。 

ドッジボール 2004年 アメリカ

2005-03-28 | コメディ
ドッジボール。
そう聞くと、小学校の体育の授業や、休み時間に遊んだっけなぁ、なんて懐かしく思い出す人もいるだろう。
だが、アメリカ式ドッジボールを見れば、今までの懐かしいイメージが粉々に砕かれてしまうかもしれない。

知らなかったのだが、我々の「お遊びドッジボール」のルールとはかなり違う。
さわりだけ言ってしまうと、1ゲームで使用するボールがなんと6個!
6名同士で殺戮のような試合を展開していく。
弾丸のように飛び込んでくるボールを避けるのも、至難の技。
しなやかさを持ち合わせ、更に鍛え上げた身体はもちろんのこと、コツを会得しない限りボコボコにされてしまう。

手に汗握るスポ根映画・・・だけでは勿論ありはしない。(御安心を)
なにせ本作品の製作、敵役がベン・スティラーである。
単なるスポ根ものになるわけがない。

プラス、おバカ・コメディーである。(はい、安心しましたね!?笑)

今回の彼は、角度によってはプリンスにも見えなくもないが、最近では見かけないサーファーカットに、マッチョな風体で、とことんキレまくるホワイトを演じている。

まぁ、セリフとストーリー展開は大目に見るとして(笑)、最近運動不足気味の方、ストレスが溜まり放題の方、このモヤモヤをなんとかしたい、とお嘆きの方には、まさにうってつけ!
頭の中をカラッポにして御覧いただきたい。


ピピーッ! ドッジボール!(試合開始!) 



ナッシング トゥ ルーズ ’97 アメリカ

2005-03-17 | コメディ
普段シリアスものに多く出演している、ティム・ロビンスのコメディ映画。
といっても、ほとんど表情はシリアス。
完全なるカン違いをしてしまい、あわや道を誤ってしまいそうになるのだが・・・。
彼がブチ切れるシーンは必見! で、笑える。

もし、周りの人間から裏切られたとしたら・・・。
最愛の妻、親友、かつ信頼している同僚。
この作品の彼のように、仕事も家庭も順風満帆だと、一瞬何が起こったかわからないのだろう。
なんだ? このオレに一体何が!?
いやいや、ありえないだろう、と。
まさに青天の霹靂。
プライドが高いぶん、あえて確かめようとしないところが、ますますドン底に・・・。
一本電話をかけてだね、「ハニー、あれはさぁ?」なんて訊く事だってできたんだろうけど、この人物は性格上できないんだなぁ。

彼の場合、少し横道にそれたことで、自分を見直せたといったところか。
彼なりの失敗が、彼自身を大人にしたのだろう。

堅物クンや井の中の蛙くんも、よおく周りを見てみると、いろんな発見があるものだよ。
それに気がつけばね、失うものなんて何もないんだ。 

エレベーターを降りて左 ’88 フランス

2005-03-11 | コメディ
典型的なフレンチ・コメディ。
エマニュエル・ベアールがキュートで色っぽい。
この頃の彼女は、まだ可愛らしさがあった。
個人的には、’95の『フランスの女』の頃が一番美しかったかな、と思う。

この映画、オートロックのドアが災いして、次から次へとトラブルが起こる。
同じような経験をしたことのある人もいるのではないだろうか。

主演のピエール・リシャールが、おじさんなんだけど一途でカワイイ。
やはり恋に年齢は関係ないってね、素直な気持ちにさせてくれるなぁー、なんて思うが、隣室の男のような一途さだと、ちょっと問題アリだが・・・。

しかしフランス人は早口だなぁ。
あ、いや、コメディだから?