あべちゃんの写楽生活

撮ることが楽しいのか、楽しいから撮るのか

オーケストラの話

2012年05月30日 00時30分35秒 | 写真

NHK-Eで放送されている「ららら、クラシック」という番組を

たまに見ます。

この前もサバリッシュさんがN響を優雅に指揮してました。

しかし、よくあの指揮がわかるなぁ、さすがプロって思いますよね。

でもあんな指揮では、実はプロでも演奏できないんです。

適当に指揮しているんですよ。

指揮者の仕事はすでにリハーサルで終わってるんです。

リハーサルできちっと曲を仕上げているので、あとはだれが指揮しても

いいんです。

オーケストラが優秀であればあるほど、指揮者の仕事は減ります。

開始の合図だけでいいくらいのオーケストラだってあります。

機会があれば、演奏者がどれだけの頻度で指揮者を見ているかチェック

してみるとおもしろいですよ。

ほとんど見ていないはずです。

昔、帝王と呼ばれた”ヘルベルト・フォン・カラヤン”という指揮者がいました。

彼は肝心な所はちゃんとオーケストラに指示し、後はテレビ映りを意識

して、華麗に優雅に指揮していました。

ほんとに、美しい指揮でしたよ。

 

演奏会が始まるとき、最初にチューニングをしますよね。

「これから始まるんだ」という、ワクワクした気持ちになります。

最初に音を出すのは”オーボエ”と呼ばれる木管楽器です。

オーケストラの中で一番音が狂いにくい楽器と言われているためです。

その音に”コンサートマスター”と呼ばれる第一バイオリンのトップが

合わせます。

今度はコンサートマスターが音を出し、全体がその音に合わせます。

合わせる音は”ラ”の音です。

なぜなら”ラ”の音は周波数が440Hzで、それ以外の音は割り切れません。

”ラ”以外の音では完全に同じに合わせることができないためです。

演奏会の時は、遠くまで音を届かせるため”コンサートピッチ”と

呼ばれる442Hzでチューニングすることもあります。

でもこれはあくまで素人の話。

プロはそんなことしなくても自力でチューニングくらいできます。

ではなぜやるの?

パフォーマンスです。

一種のおまじないのような、お約束のようなものですね。

 

会津若松市に會津風雅堂というコンサートホールがあるのですが、

そこで演奏したことがあります。

なんせ素人なものだから舞い上がっちゃって、前の日に弦を新品に

張り替えちゃったりするわけですよ。

すると、照明の熱でみるみる弦が伸びちゃう。

バイオリンのガット弦は、羊の腸を乾燥させて細く裂いたものに銀やアルミ

を巻いた物です。

ですからスチール弦と違って、切れやすく伸びやすいんです。

で、伸びるとどうなるか?

音程が下がるんです。

ひどい時には半音くらい下がる時もあります。

ですから指揮者が出てくるまでに、「やべー、どうすんべぇ」と思い

ながら必死に弦を巻くんです。

でも巻きすぎると弦が切れるので、冷や汗ものです。

いやー心臓によくないですよ。

あと、ステージって明るくて、客席は暗いですよね。

だからステージから客席はよく見えないんじゃないかと思われています

けど、違いますよ。

よーく見えます。

口を開けて寝ているおじさんなんかよーく見えます。

みなさんも注意しましょうね。

 

わが愛器です。

照明の具合で高そうに見えるでしょ。

今回は音楽ネタなので特に説明はしませんが・・・

B09

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
そうなんですか・・・ (yuki)
2012-05-30 07:27:12
そうなんですか・・・
音合わせはパフォーマンス何ですか
音楽にはとんと疎い私です 何もかも素晴らしい
バイオリン弾いていたんですか 凄いですねぇ
返信する
yukiさん (abechan)
2012-05-30 21:34:47
yukiさん

いちおう会津若松市民オーケストラの立ち上げメンバーです。
喜多方市民なのにぃ・・・
音楽の世界って医者の世界より”派閥”がすごいんですよ。
ドロドロしています。


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