あべちゃんの写楽生活

撮ることが楽しいのか、楽しいから撮るのか

意外と無防備

2019年02月27日 01時00分00秒 | 写真

  

近頃のカメラ、スマホで撮影されたJPGにはExifデーターという

ものが自動で付加される。

撮影時期、レンズデーター、シャッター速度などが入力され

私たち写真を趣味にしている人間には、とても便利な機能なのだ。

このデーターはレタッチソフトなどで再加工されても引き継ぐ

設定になっている。

しかし、このデーターには、少々やっかいなデーターも入力

されている。

「いやいや、俺は最初からそんなもん興味ないから」という人も、

個人のセキュリティーに関する重要なことなのだ。

たとえば、カメラのシリアルナンバー。

これは、れっきとした個人情報である。

カメラ内蔵のデーターと照合すれば、「このカメラで撮影した」と

いうことが、はっきりしてしまうのだ。

プロカメラマンなどは逆に、「これは私が撮影した作品だ」と

主張できる根拠になる。

  

また、今の時代恐ろしいのはGPSデーター。

初期設定でGPSデーターを保存、にしている人は多い。

自宅付近で撮影した写真をブログにアップしたりすると、GPSデーター

に座標が入力されて、自宅が特定される危険がある。

風景写真などで、「自分だけの秘密のスポットを見つけた」と思っても、

ブログにアップした時点で、Googleマップあたりに座標を入力されて、

「ああ、ここね」とばれてしまうこともある。

「いやいや、俺のカメラにはGPSないから」という人がいるかもしれないが、

スマホを使ってますか?

スマホにはカメラもGPSもありますよ。しかも、スマホはExifデーターを付加します。

  

次にやっかいなのは、サムネイルだ。

サムネイルとは、写真の本体を開かなくとも縮小版で見せてくれるアイコンのようなものだ。

ソフトでサムネイルを表示するものもあるが、このExif領域にはサムネイルを

格納する場所がある。

なにがやっかいなのかというと、レタッチ処理などで人物をモザイク処理しても、

サムネイルには反映されずに、オリジナルのままになっているのだ。

拡大表示されて、個人が特定されてしまう可能性がある。

  

いちばんやっかいなのは、「ソフトで自由に使っていいですよ」という

領域があることだ。

使ったレタッチソフトを入力する項目があるので、そのプロダクトキーを

暗号で入力されてしまえば、その作品がたとえコンテストで1位

入賞しても、「それ、海賊版ソフト使ってますけど?」となり、

有名になったが故に、入賞が取り消されたり、罰金を払わなければならなくなる可能性がある。

この話はあくまでも噂だが、可能性はゼロではないだろう。

実際、私も自分の画像のデーターを見てみたが、項目が「?」で、意味不明の

文字列が並んでいたのを見た。

  

このようなことを考えると、ブログ等にアップするときはExifデーターは

削除したほうがいい。

しかし、レタッチソフトやWindowsのエクスプローラーなどで削除する

のは面倒くさい。

そこで、F6Exifというフリーソフトがある。

使い方は簡単。インストールは、いらない。

起動するとボックスが出てくるので、そこに画像ファイルをドロップ

するだけでいい。

画像をドロップして

Exif削除をクリック。

情報が削除されました。上書きしてもいいし、別ファイルに保存してもいいです。

興味があったらググってみてください。

 

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忘れられないように

2019年02月25日 18時07分26秒 | 写真

  

本当は、本格的に撮影を再開するまで充電期間のつもりでいたのだが、

あまり更新しないと忘れられてしまうので、ちょっと更新。

もっとも、過去記事のコメントにはちゃんと返信していたんだがね。

  

私の愛機はCanon EOS5D MarkⅡ。

知っている人は知っているが、名機の誉れ高い機種である。

かなり古い機種だが、まず一眼レフとしてできないことは、ない。

今ある機種は、ほぼその機能の拡張にすぎないのだ。

ちなみに、このシリーズの最新機種は、EOS5D markⅣである。

  

当たり前だが、このカメラには「ファームウェア」と呼ばれるコントロール

プログラムが入っている。もちろんキャノン謹製だ。

どこの世界にも「有志」というものは存在するもので、名機がゆえに

世界中にファンがおり、優秀な有志がたくさんいるのだ。

その有志が「このカメラのポテンシャルを100%出してやろうぜ」と

自分たちでファームウェアを作ってしまったのだ。

それがMagic Lantern(マジック ランタン)だ。無料です。

これのいいところは、ファームウェアを上書きするのではなく拡張すること。

いつでも元に戻せるのだ。

  

できる機能の一例。

  

機械というものは物理的に実装していない機能は実現できない。

WiFiチップのないカメラは、ソフトでWiFiを実現することはできない。

当たり前だよね。

しかし、カメラには時計が内蔵されているので、ある時間になったら

シャッターを切る、ということはできそうではないか。

今のカメラには当たり前の機能の「インターバルタイマー」。

ある一定時間ごとにシャッターを切る機能だ。

今はやりの「タイムラプス動画」などを撮影するときに使う。

しかしCanon EOS5D MarkⅡ単体ではその機能がなく、実現させる

ためにはタイマー機能のあるレリーズを使用しなければならなかった。

発売当時は、インターバルタイマーを使うのは「定点観測」くらいだったからだ。

それがこのファームウェアを使うとできるのだ。

  

バルブ時間の延長。

バルブ(シャッター開けっぱなし)の時間は、メーカーが適正に判断し

最大時間を設定している。

デジカメはバルブでも電池を消費する。

しかも、デジカメは長時間露光になるとノイズが増加する、という傾向があるためだ。

しかし、「それでもいいから、もうちょっと長く」ということもあるかもしれない。

そういうときに便利になる。

  

実はこれらのことは、私も以前から思っていたのだ。

だから、Magic Lanternを発見したとき、よく言えば「有志諸君、よくやった」、

悪く言えば「キャノンもできるの知ってたでしょ?なぜやんないの?新製品を売りたいの?」と

感じたのだ。

メーカーの戦略として、製品の差別化をするために、できるのにあえてやらずに

いることがあるのだ。

インテルやNVIDIAなどは、ハイエンドとミドルエンドの製品を開発すると、開発コストや

製造ラインが多くなるので、同じチップで機能を無効にしてダウングレード販売

しているものがある。

  

では、このファームウェアを使うには・・・

まず、お決まりの一言から。

このファームウェアは、当然キャノンが認定しているものではないので、

トラブルが起こっても自己責任です。

保証期間内は、やらないほうが賢明です。

また、設定が専門的過ぎるので、初心者の方も遠慮したほうがいいです。

  

最初に、自分のカメラのファームウェア(オリジナル)を最新にアップデートします。

最新かどうかは、キャノンのサイトで確認してください。

Magic Lanternは、ここから自分のカメラのファームウェアをダウンロードします。

https://builds.magiclantern.fm/

ダウンロードしたものを解凍し、CFのルートディレクトリに配置します。

カメラにセットし、ファームウェアのバージョンアップをします。

「再起動してください(英語)」と出たら、カメラの電源を切り、再びオンにします。

撮影モードでゴミ箱ボタンを押して、Magic Lanternのメニューが出ればオッケーです。

これがオリジナルの画面。

  

これがMagic Lanternの画面。

同じカメラとは思えない。

  

ここまでの私の説明で、何を言っているのかわからない人は、はじめから手を出さない

方が賢明です。

注意点は、このファームウェアは画像を保存するCFに一緒に入っていなければなりません。

一度インストールしたら抜いても大丈夫、ということではありません。

WindowsのDVDブートのようなイメージで捉えてください。

逆に、Magic Lanternを入れた後、Magic Lanternの入っていないCFを入れて電源を

入れるとフリーズ(入っているはずのMagic Lanternを探し続ける)します。

CPUが熱暴走することがあるので注意してください。

そのときはバッテリーを抜きます。

  

また、アンインストールも、CFのMagic Lanternを消去すれはよい、ということではありません。

やり方があります。

詳しい日本語の説明書がありますので、参考にしてください。

https://ja.scribd.com/doc/82390154/Magic-Lantern-%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E7%89%88-for-Unified-Version-pre2-2

 

 

コメント (2)
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