あべちゃんの写楽生活

撮ることが楽しいのか、楽しいから撮るのか

やらせ

2012年04月29日 00時20分30秒 | 写真

かなりの大昔、まだ写真の勉強をまじめにしていた頃、

新潟でフィルムメーカー主催の講習会がありました。

午前中にモデル撮影をして、午後にプロカメラマンが批評

をしてくれるんです。

どこの世界でも食えないプロ(失礼)はこんなことを

してるんですな。

そこで撮影のテクニックを教えている時、作例として

あるアマチュア撮影集団の1枚の写真がスライドに映されました。

夕日に映える河原の土手を一人の僧侶が歩いてる。

お彼岸でしょうかね。じつに風情があっていいです。

はっきり言って、うまいです。さすが。

講師の先生の話

「みなさんはこの写真どう思いますか?」

「いいタイミングをとらえたすばらしい写真ですね。」

「でもこれ、やらせです」

私「えっ、やらせかよ。どーりで。ふざけんな。」

仲間で僧侶役を決めて、歩かせたのだという。

続けて先生の話

「みなさん、写真は真実を写さないのです。」

「そして、それでいいと私は思っています。」

「見る人が感動してくれれば、それでいいじゃないですか。」

「真実は報道写真にまかせましょう。」

なるほど、フィルム(今はメモリー)というキャンバスに

自由に創作してみろってことですな。

自然のまま写したつもりでも、撮影者の思い入れというものが

必ず入ってしまうんですね。

それ以来、このテクニックはちょくちょく利用させてもらってます。

 

旧作品

紫陽花の花に霧吹きで水滴をつけ雨上がりのイメージ、

ブルーフィルターで曇りの天気の色をだした。

どうですか、このやらせっぷり。

しかも他人の紫陽花。ピーカンのお昼です。

でもネタばらししなければ、それなりにみえるでしょ。

「わぁ、きれい!すてき!」って思われれば、私の勝ちです。

撮影データー

Canon EOS-1HS EF35-70mm 3.5-4.5 f11 AV PKR ポジをスキャン

Ajisai012

コメント (2)
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