O's Note

いつまで続くか、この駄文

遠い存在ではありますが・・・

2007-06-05 21:57:37 | 多分駄文
 今日、帰宅後夕刊を読んでいたら、夕刊社会面に訃報がありました。
 澤田誠一さん。享年86歳。

 小生、直接本人の顔を拝見したことはありません。しかしこの名前は忘れることができません。
 1992年に札幌に来て、初めて住み始めたアパートは地下鉄霊園前駅(現南平岸駅)にあって、住所は平岸1条15丁目。
 このアパート、引っ越してきた時にはほぼ完成していたものの、お庭や物置などが未整備の状態でした。
 思い出深いのは、月々の家賃を、毎月、決められた期日までに大家さんの銀行口座に振り込まなければならなかったことでした。「自動振替にできないのですか?」と仲介業者に聞いてみたのですがそれはできないようで、仕方なく3年以上にわたって、毎月期日までに、やや遠い銀行の窓口まで行って振込をしていました。
 振り込む際に記入したのが大家さんの名前と口座番号。
 その大家さんの名前が澤田誠一さんでした。
 アパートに住み始めてしばらくして知ったことですが、澤田さんは、我々が住むアパートのすぐ近くに居を構えていて、周りに塀があって、塀の中には木々が植えられ、鄙びた感じではありましたが、趣のあるお宅でした。
 そしてその後、現在の地に引越をしてさらに知ったことは、澤田さんが文学者であったことでした。
 今日の夕刊では澤田さんは元財団法人北海道文学館理事長であり、直木賞候補にもなったとか。
 当時、地元の方に聞いた話では、昔はリンゴ農家が多く、澤田家も広大なリンゴ畑を営農していたとのこと。
 大家と店子の関係ではありましたが、何だか印象深い方ではありました。
 合掌。