キッチンガーデン

家の前の街路樹の下は、今年からC夫人に
明け渡すことにした。

わたしは花まで手が回らないので、C夫人に
勝手に好きな花を植えて下さいなと。

わたしがそう言うまえから、すでに勝手に
おやりになっていたけど。

他の人に、さかんに「ここの奥さんがここも
好きに使っていいと言ってくれたので」と
言っているらしい。

夏野菜以外はいつの間にか、種類がわたしと
かぶるようになっていた。

アスパラ・ラディッシュ・ニンジン・・・

アスパラとラディッシュなんか、親戚だか
兄弟から余るほどもらえると言いながら・・・
作るのは、ま、勝手ですけどネ。

わたしは毎年B夫人の親戚からのおすそわけで
かぼちゃ、じゃがいも（男爵と北あかり）が
いただけるので、じゃがいもはメークィンに
して、収穫したらB夫人に半分差し上げている。

C夫人は寒い時期から蒔いて育てていた
ほうれんそうを今朝、もう育たないからと
言いながら抜いていた。

昨日は雨降りで超リラ冷えだったが、今日から
晴れて、明日からは気温も上がる。

一週間待てば、かなり育つのでは？と思ったが
余計なことは言えない。

それでも、何か察したのか、全部抜かずに
少し残していた。

一週間後、わたしの見通しが当たるかどうか
確かめられる

昔からだが、性格で、結果よりも蒔いたり
植えたりの作業のほうが楽しいらしい。

だから花も、自分のところだけでは足りなく
なって、うちの前の街路樹の下まで手を
掛けたくなるのだ。

わたしは今年、前庭に葉物を増やしたら、
「ここの奥さんは、サラダをよく食べる
　ので・・・」と言っているらしい

別にそんなことはないんですけどネ。

今朝、散歩で通りかかった某夫人も

「いろいろ作ってるのね、ま、旦那さんと
　２人だからこれだけあれば充分だわネ」

家が離れていても、うちが二人暮らしとは
よくご存知で

この季節、家の台所事情や食生活をさらけ
出しているようで、どうにもきまりが悪い。

前面に花でも植えて、格好をつけるべき
なのだが、とてもそこまで手が回らない。

花に虫がついたから、殺虫剤がどうのこうの
なんて聞いていると尚更である。

野菜を無農薬でつくるだけで、手一杯だ。

それにしても、他人の庭の野菜をマジで
熱心に見る人が多いのは意外だった。

外構工事をして、野次馬を一挙にシャット
アウトしたいのは山々なのだが、冬場の
除雪作業に支障が出てしまうので、踏み
切れない。

ま、予算もないのだけど