先日、成人の日の地元紙新潟日報のコラム「日報抄」が興味深かった。
まず驚いたのは、5年ほど前のものになるが、データの数字である。
ある恋愛観の調査で、20代未婚の男性の31・7%が、女性は48・6%が「好きな異性がいても、振られるリスクを思うと告白したいとは思わない」と答えたというデータである。
なんと高い数字だろう。
好きな人がいたら、告白してみる。
一度はダメでも、二度目は受けてもらえるかもしれない。
これは、自分に調子のいい考えかもしれないが、そう思って再度アタックしたり、やっぱりダメでさらにがっくりしてみたり…。
(…自分のヒサンな経験が想い出される………?)
でも、そういうことを繰り返して(?)人は強くなっていくし、人にやさしくなっていくのではないかなあ、と思う。
うまくいかないかも…ということで、マイナスを恐れて初めからあきらめていては、何もプラスにはならないことだろう。
(ちょっとエラそうな言い方になってしまったかな…?)
また、「日本人に一番必要なのは、判断を他人に預けないで、自分の生命にとって何が得か損かを考え、意見をきちんと出すこと」という点についても、同感だ。
自分の考えをもつ前に、他人の意見を当てにしている人が多い。
自分の考えはどうなのか?
他者と比べてどうなのか?
比べてみても、最後に決断するのは、自分。
自分なりの理屈をもった意見を出して判断できる存在でありたい。
最後の、「ネット情報はうのみにしない。メールだけに頼らない。生身の人間に会って話をする。恋愛と同じで、お手軽なマニュアルはない。だからこそ面白い。」
いたく同感する文章だった。
今までの人生でも、生身の人間相手だったから、難しさはたくさんあった。
でも、そんな様々な人間に会ってきたからこそ、相手に自分を分かってもらえた時の喜びは、大きいものだった。
この日の日報抄のコラムは、若者向けだったかもしれない。
しかし、恋愛観うんぬんはともかく、人の世を生きる、という点では勇気づけてもらえる気がした。
勇気づけてもらえるなんて、60代になっても、私の心はまだまだ未熟だということだよな、と内心苦笑したしだいである。