ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

生前整理、猫、スウェーデン…そして、本書に出合う ~「ストックホルムからの手紙: MY SWEDISH STYLE」(川上麻衣子著;同朋舎)~

2024-03-03 21:05:29 | 読む

2月中旬、なにげなく「徹子の部屋」を見ていたら、ゲストが川上麻衣子さんだった。

川上さんといえば、その昔「3年B組金八先生」に出演していたということを知っている。

だが、彼女が出ていた金八先生のシリーズは、私は見ていなかった。

そのシリーズの放送が終わった頃に出会った方が、「東京の私立の小学校で彼女を教えた」と話したので、「そういうコがいるのか」と知ったのであった。

知っているのはそのくらいで、彼女がその後映画に出たり写真集を出したりしたことも、私の記憶に残っていなかった。

 

「徹子の部屋」を見たのは、その回のテロップに彼女が「両親の生前整理で実家を売却」ということが書いてあったから。

「生前整理」は、元気なうちにあらかじめ自分で処分するものや残すものを決めて整理することを言う。

これによって、残された遺族の負担の軽減も図れる。

一人娘だった川上さんが、どうしてもしなければいけないことだった。

番組の中で、彼女がスウェーデン生まれで1歳で帰国後、9歳のとき1年間再びスウェーデンで過ごしたことなどを知った。

へえ~、と思いつつ、最後まで見て、若いときに離婚歴のある彼女が今はパートナーがいて、一緒にラジオ体操をしている話まで聞いてしまった。

 

その夜、見る番組もないのでこれまたなにげなくEテレに回したら、また川上麻衣子さんが出ていた。

「あしたも晴れ!人生レシピ」という番組で、「癒やしの猫社会学」というテーマの日だった。

猫の魅力や、猫と出社してもよい会社なども扱っていたが、プラスして川上麻衣子さんの猫の保護活動への思いと取り組みなどの紹介もしていた。

彼女が、一般社団法人「ねこと今日」を立ち上げYOUTUBEに上げたり、フェイスブックで「ニャナカタウン(NYANAKA TOWN)」というサイトをもったり、いろいろ活動していることなども扱われていた。

さらに、番組では彼女が描いた猫のデザイン画もたくさん出てきて、その可愛らしさや独特のタッチに、感心したのであった。

独特の感覚がある、多彩な人なのだなあと、彼女に対して認識を改め、少し関心がわいたのだった。

 

その翌週、図書館に行くと、旅行本のコーナーにあった本が目についた。

その背表紙に書かれた書名が、「川上麻衣子 ストックホルムからの手紙」という本であった。

こんなに短時間(短日間)に、「川上麻衣子」に関するものがいろいろ目に入るなんて、どういうことだ。

ならば、この本、読んでみろということか?

スウェーデン、よく知らないものなあ………、じゃ、読んでみるか。

そう思って借りてきた。

 

この本2001年10月20日第1刷発行の本であった。

もう23年も前。

今はもう58歳の彼女がまだ30代の半ばだった頃に出された本だ。

たくさんの写真の中に文章のページが入っているというような装丁。

写真を見ていてもスウェーデンの生活風景を興味深く見ることができた。

文章は、エッセーとして、彼女が多くの影響を受けたスウェーデンのかかわりが、細かく書かれていた。

スウェーデンならではの生活や習慣が、分かりやすい文章で具体的に書かれていた。

スウェーデンの小学校で自身が受けた性教育の実際などは、感心するばかりであった。

猫については、ストックホルムの街には、不思議とノラ猫がいないという記述もあった。

行ったことがない、スウェーデンという国や街が魅力に満ちて語られていて、非常に興味をそそられた。

 

ちょっと古い本だけど、スウェーデンの人や文化を理解するのにいい本だなあと思った。

そういうものだから、23年も前の本なのに、重宝されて置いてあるのだな。

川上麻衣子さんならではの感覚が、こうやって育っていったのかと納得した。

 

「徹子の部屋」の話を思い出しながら、「生前整理」では、両親のスウェーデンに関するものもたくさん処分せざるを得なかったのだろうなあ、と想像した。

この本は、彼女が30代のときのものであり、今は50代後半である。

誰でも子どもの頃に経験したことは、その人の人生に大きな影響を与える。

スウェーデンは、彼女にとってまさにそうだったのだなあ。

そのことも実感するような、一連の川上麻衣子さん関連の番組や本との出合いであった。

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2 コメント

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Unknown (りゅーと)
2024-03-03 23:49:14
 生前整理と言えば、ウチの親父は10年前に亡くなったんですけど、凄まじいゴミの量でしたね〜。
 ウチの実家は新潟市古町近くの酒の小売店だったんですけど、在庫の処理やら帳簿の整理、挙句に市役所の方が来られて「固定資産税が8年半未納でして、約190万円を払っていただきたいのですが…」と言われてあんぐりでした。

 結局、税金支払って、お袋の為に3階建ての賃貸併用住宅建てたんですけど、一昨年亡くなったお袋のゴミもひどくて、45ℓゴミ袋15つ位捨てました。
 自分はこのようなコトがないよう、ちゃんと生前整理しておきたいですね。

 雑文すいませんでした。これからもよろしくお願いします。
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Unknown (50fox)
2024-03-04 07:05:21
>りゅーと 様
「凄まじいゴミの量」…ひとごとじゃないですね。今、両親や兄が亡くなり空家となった妻の実家の離れの広い小屋には、千歯こきなどの古い農具や捨てられなかった古い洗濯機などの使い物にならなくなったモノや、贈答用でもらった皿や食器など昭和時代の慣習を感じるモノなどがまだまだ残っています。どうするか仕分けするのは妻の意向によるので、だいぶ処分しましたがまだまだです。
そればかりか、私自身も捨てるのが下手で家の自分の部屋や車庫の2階などに、自分の本や雑文書、物品などがまだまだあるのです。定年退職後、2度3度と片付けたつもりでも、片付けきれないものがあり、さらに新しく買ってしまっているものもあり、自分の生前整理はもっと覚悟を決めてやらないと、どうにも…。
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