ON  MY  WAY

60代になっても、迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされながら、生きている日々を綴ります。

引き分けに終わったとはいえ、まだ試行期間中じゃないか ~ホーム水戸ホーリーホック戦~

2021-06-27 19:36:07 | アルビレックス新潟
引き分けだというのに、ほとんどの人が負けた気分になっていたという一戦だった。
私に「負けた後は1週間が長い」なんてメールをくれた人もいたくらいだ。

サッカーJ2リーグ第20節、ホーム・アルビレックス新潟対水戸ホーリーホック戦。

順位で3位の新潟。
勝ち点で1差の2位磐田は、新潟より試合開始時間が4時間早かったが、難敵長崎に1-0で勝利していた。
同じく1差で得失点差で磐田の上にいる首位京都は、新潟より30分試合開始時間が遅かったが、岡山相手に後半早いうちに2-0とリードしていた。
新潟の相手は、10位の水戸だけれど、強度の強いサッカーをする。
なにしろ、監督が闘将秋葉忠宏だ。

彼がアルビレックス新潟の選手だったとき、新潟はJ1初昇格を果たしたのだった。
監督になってから、選手に対しての気合の入れ方やコメントが情熱的だ。

試合が始まると、予想していたとおり、水戸の選手たちが新潟の選手たちに非常に強く当たってきた。
つぶせとばかりに当たってくるものだから、新潟の中心選手高木をはじめ多くのファウルを受けて痛んでいた。
攻めの形が作れず、新潟の前半のシュート数はわずか2本(公式では1本だったとか)。
その強度が落ちてきた後半は、新潟が攻めまくった。ボールを保持し、右から左からチャンスをうかがった。
ゴール前にボールが入っても、そのたびにシュートを打たせてもらえなかったりはね返されたりで、決定的なシーンはなかなか生み出せなかった。
後半、試合もタイムアップの時間が近づいても、新潟は一か八かのようなボールを放り込んだりしない。
あくまでつないで崩して得点しようとしていた。
だが、歓喜のゴールは生まれなかった。

本当にガックリしてしまったのだけれど、負けた気分に近かった。



だが、時間がたつと、私は、別な感覚がわいてきた。
この、ボールを大切にするサッカーが、アルベルト監督の求めるサッカーなのだ。
ボールを失わず、自分たちが主人公となって試合を進める戦い方。
これは、やっぱり見ていて楽しい。
どうやって得点を決めるのだろう、と期待感がたまらない。

確かに、得点の決定力が課題ではあるけれども、まだ成長の余地があるということ。
様々な工夫をしていることも見ることができた。

左からの攻撃が多い本間至恩も、この日は右のサイドからが中心。
右サイドの藤原と関係を深めていて、2人が絡んだプレーは、時間がたてばたつほど期待感が高くなっていった。
高木と交代した星も、ひょうひょうとした動きで余裕のあるプレーで敵を翻弄していた。
FWのワントップを、鈴木孝司でなく、今回は谷口でスタートしてみた。
ボランチの1人を、島田ではなくスタートからゴンサロ・ゴンザレスを起用してみた。
前節は、高木の両脇を三戸、星という2人にして新たな攻撃のパターンを探っていた。

まだまだ様々な可能性があることを示し、それを試行しているということを感じる。
メンバーを固定するだけでなく、選手たちの個性をより生かし、どんなオプションが可能かを模索しているというようにも見える。

まだ、次節でようやく前半戦の最後となるだけのこと。
後半戦の最後の一戦まで、どうやって戦い、目指す高みに到達するか。
そこまで、様々な選手の活躍が必要だ。
バックアップメンバーの成長や個性の発揮が求められる。
J1昇格への戦いには、そういった補い合い高めあうチーム全体の総合力が問われるのだ。

今節終了時点で、首位京都・2位磐田とは勝ち点3差に開いてしまった。
次節は、アウェイで2位の磐田戦。
勝てれば、得失点差で抜くことができる。
でも、それが終わってもまだシーズンの半分の試合が残っているということ。

様々な試行を通して、これからどのように新潟のチーム力が高まり、J1昇格を勝ち取っていくのだろう。
それをさらなる楽しみにし、応援し見守っていきたい。

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コメント
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