癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

捻じれる病気

2010年02月25日 | Weblog
今日は暖かい日でした。雪解けが急激にきましたね。
国立大学の二次試験、その後の高校受験と春が近くなってきました。

捻じれる病気が沢山あるのをご存知でしょうか?
一番知られているのは「腸捻転」ですね。
それだけでなく、生体に存在するあらゆるぶら下がった臓器や器官は全て捻じれる可能性があります。

例えば、「胃捻転」。犬では胸の深い大型犬で年齢と共に発症のリスクが高くなります。
これは年齢と共に胃を支えている靭帯が緩んで捻じれやすくなるからといわれていますが、本当のところはどうか分かりません。一度にご飯や水をたっぷり食べてその後運動するとなりやすいとも言われています。僕自身は胃や下部消化管のガスも影響するのではないかと考えています。
人間では赤ちゃんがなるのですが、原因は逆に胃を支える組織が幼弱で捻じれやすいからだといわれています。ウーン「どっちやねん!」。
犬の場合はエマージェンシーの病気で数時間内に昏睡するかもしれません。
人間の赤ちゃんの場合はそんなに怖い病気ではないようです。ガスを抜き、ぐずれば抱っこしてあげるといいようです。そういう意味では捻転というより胃の軸ずれですかね。ほら、ミルク飲んだ後背中をとんとんしてげっぷを出せていますよね。

動物、とりわけ牛では「子宮捻転」が怖い病気ですね。妊娠末期に起きることも多く、疝痛症状がでます。どちらかの方向に捻じれます。
整復は母牛を固定して胎児を回転させるか、その逆に胎児を固定して牛を回転させるかのどちらかです。最近では後肢をトラクターで吊り上げて、母牛を回転させるという技も紹介されています。

牛の場合は四胃も捻じれますし、稀に脾臓も捻じれます。
何でも捻じれるのですが、原因は器官により様々のようです。

人間では精巣も捻じれた話も聞きますね。
これも緊急を要します。この捻じれも若い方に多いのです。
まあ、組織固定が幼弱で重量が増えるからだと・・・・・
その点、僕らじゃ捻じれようがありません。

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