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癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

鍼灸専門学校卒業と獣医中医師

2014年09月30日 | 東洋医学
鍼灸の専門学校を卒業しました。

資格もいただき「獣医中医師1級」でした!
試験で千点満点で750点以上が1級、それ以下が2級。6割を切ると落第という条件です。
私は辛うじて8割を超えた点数でした(💦)。

うれしい!です。
今は「獣医中医師1級」のバッチをつけて診療しています。
なお一層精進が必要ですが、この1級は宝です。

なお、今後も更に邁進し、10月からは研究科である「推拿コース」に進み、1年間学びます。

ウサギさん鍼灸セミナー

2014年08月28日 | 東洋医学
先週の土曜日にウサギを飼っていらっしゃる方対象に東洋医学や健康管理に関するセミナーを開催させていただきました。
まあ、「口下手」な私の拙いセミナーでしたが、皆さん喜んでいただいたそうでとても嬉しいです。

西洋医学の重要性は変わりませんが、東洋医学による健康ケアも悪くないと感じていただければ大変満足です。
特にうさぎさんはメンタルが健康に影響しやすいので、東洋医学はとても向いていると思います。

今後も機会があれば定期的に開催できればと思っています。

セミナー後は実際の診療を希望される方がいらっしゃったのでそれも見学していただきました。
いつもの診察よりちょっとだけ緊張しました。

写真は調子が悪くなると早めの受診をしてくれるミニウサギのミミちゃんで、もう鍼灸慣れして治療の時はほとんど保定の必要がいりません。
鍼灸治療のモデルうさぎさんです!

鍼灸パワー

2014年08月25日 | 東洋医学
雨ばかり続き嫌ですね。

先週の土曜日は新しい試み「うさぎさんの健康とツボマッサージ」についてミニ研修会を開催させていただきました。
患者さんが企画してくれたのでお受けしましたが、お役に立てたでしょうか。でも、みなさん熱心に聞いてくれいました。
1時間でしたので少し時間が足りなかった感がありますが、まずは第一歩ということで。

先にご報告したボストンテリアちゃんの腫瘍が著しく縮小した症例はその後もお口から出た肉腫を切除手術しさらによくなりました。
腫瘍も蝕知しても分からないまでになりましたので、光温熱治療は終了し今後は鍼灸中心に維持治療になります。

こんなこともあるものだと患者さんはもとより自分も驚いています。
最後まであきらめずチャレンジすることですね。

また、先日は急性の心不全の子が来院したのですが、心電図でも波形が乱れ、「これは!」という状況。
チアノーゼになるし、どうしようかと。
とりあえず酸素吸入しましたが、苦悶露舌で呼吸も困難!
そこで選択したのが鍼灸の心疾患の患特効穴。
しばらくすると心電図の波形が正常になり呼吸も全く正常になりました。
飼い主さんもパニックだったのが、急に回復して「へっ???」。

これまた私自身も驚きました。

鍼灸パワーです。

温清飲

2014年08月08日 | 東洋医学
夕立です。
東京とかゲリラ豪雨がふえていますが、北海道もそうなるのでしょうか?
先日の豪雨被害で道北を中心に農業被害がありました。
農業団体出身の私は今でも農業被害が気になります。
被害を受けられた農家の方に心からお見舞い申し上げます。


暑さも一服の感がありますが、皮膚炎の子がまだ多いですね。
特に湿度が高い日が続くとてきめんです。
私の場合は極力抗生剤の服用は避けて外用薬で治す方針ですが酷い場合は内服も処方します。
漢方薬も処方しますが、私の場合は少し変わった処方かもしれません。
通常は十味敗毒湯というのが王道ですが、当方では温清飲を処方することが多いです。
毛艶が悪く血虚がある場合はとくにそうします。
温清飲はとてもマイルドですがいい漢方薬です。

明日から甲子園高校野球ですね。
夏だ!

「痒み」と「尿漏れ」

2014年07月31日 | 東洋医学
暑い日が続きますね。
先週末は東京で鍼灸の授業でしたが、死ぬほど暑かったです。
おまけに夕方にスコールで帰るころには湿度で蒸し風呂のような状態でした。
北海道は湿度がないのでそんなに苦でないです。

夏になり、「皮膚病」の子が増えてきました。
一番厄介なのは、皮膚の状態は悪くないのに「痒み」がとれないケース。
鍼灸で改善しますが結構結果がでるまで苦労するケースも多いです。

それと最近多いのが「尿漏れ」の病証です。
これも対応が難しいですね。
伴野がいい子はすぐに効きますが、治療が長期がするケースもおおいものです。

「痒み」「尿漏れ」に対する鍼灸的アプローチをさらに検討中です。
漢方を使うといいのですが、動物は服薬が難しい。

写真は先日の東京でおこなった、薬膳スープ調理です。
簡単にできるのでこんど作って患者さんに振舞おうかと思っています。

東洋医学の皮膚病

2014年07月07日 | 東洋医学
最近は皮膚病が増えてきた。
季節の要因が大きいでしょう。

長年毎年夏に皮膚病になり、抗生剤とかステロイドで凌いできた子が鍼灸を求めて来院されます。
当院では東洋医学治療の場合は基本的に投薬はしません。まあ絶対ではありませんが正確にはほとんどしません。

皮膚病も鍼灸とポゾンで治療するのがほとんどです。
独自に作った水剤を塗布はしますが投薬は基本的になしです。
痒みがどうしても強い場合は抗ヒスタミン剤を処方することはあります。

今日は皮膚病のオンパレードでした。
珍しくヘルニアの治療がありませんでした。

皮膚病も鍼灸で治ることが可能です。
何年も皮膚病で困っていた子も結構な確率で比較的早く治癒します。
皮膚病の子は体に湿がたまりやすいのでそこを正してあげればいいのです。
あとはストレスからの解放です。

経絡は偉大です。
実践して実感します。
誰がこんなこと発見したんだろう?

血尿

2014年06月30日 | 東洋医学
更新が遅い。
6月は結構忙しくあまり更新できませんでした。
まあできないこともないのですが、落ち着いて記事が書けません。
忙しいことを口実にはしたくないのですが。

血尿はよく遭遇する疾患ですが、ステロイドで血尿になることもあるようです。
経験的に理由はわかりませんがあるようです。
私はほとんど使いませんがどうしても投与してほしいと言われることもありますが、そういうときに限って血尿になったりします。
やはり必要な薬剤でしょうができるだけ使いたくないです。

皮膚病やヘルニアの治療ではまずステロイドは使いません。
意地でも使いたくないのですが、最小限使うことも必要なのかもしれません。

注射のステロイドはかれこれ2ヶ月くらい使ってませんが。

むくみに皮内鍼

2014年06月23日 | 東洋医学
昨日は東京で鍼灸の研修でした。
梅雨の東京を満喫しました?蒸し暑いのって体に悪い。

この2週間北海道も蝦夷梅雨でしたが、「下痢」の患者さんが続出しました。
やはり、体に湿がたまり下痢を起こすものと思われます。
今日から下痢の子は減りましたね。

写真は乳び胸で後肢の腫れが引かない子でした。
利尿剤を使い続けても引かなかったそうです。
触診すると、そば粉を練ったような感じで押すと戻りません。

そこで、写真ではわかりにくいですが「皮内鍼」を行ったところその日から腫れはほとんど引いたそうです。
大変喜んでもらえました。
腫れたときの写真を撮っていれば良かったのですが!

むくみは皮内鍼がいいですね。

胃拡張

2014年06月13日 | 東洋医学
本日先に掲載した「腫瘍が縮小」した犬の治療をしましたが、更に縮小し、内部にあった小さなこぶ状の物が5つの小豆の大きさまで小さくなりほどんどわからなくなりました。大変うれしいです。このまま完全に消失するのではないでしょうか。
ところで訂正です。紹介した犬の犬種はフレンチブルでなくボストンテリアであり年齢も11歳でなく13歳の誤りです。
以前にもフレンチブルで腫瘍が小さくなった事例と混同しました。お詫び訂正いたします。

さて、先日は嘔吐、下痢で腹痛で腹囲膨満の子が来院。夜中に夜間救急病院に行かれて、当院に日中きました。
嘔吐はセレニアというお薬で止まってましたが腹囲膨満があります。
再度レントゲンで確認したところ胃が拡張。
で心持簡単な鍼灸で胃のツボをおしてエコー検査のため仰向けにして毛刈りとかセッテンイングしていざ検査となりましたが、拡張したはずの胃が拡張していない!
どう見てもしていない。
下部消化管も閉塞した様子はなく・・・・・

起こしてみるとなんか、顔がすっきりしてました。まあ元気な感じ、元気オーラが!
何でしょうこれ!

胃の拡張なので体位移動などでスッとガスが抜けたのでしょうか?
最悪留置針でガス抜きを考えていたので、しなくてよさそう!
「とにかくよかった!」

ひよっとして、軽く胃捻転の特効穴「梁丘」と消化器のツボ「足三里」を押さえたせいかも???

腫瘍の鍼灸治療

2014年06月04日 | 東洋医学
前回紹介させていただいた腫瘍が大幅に縮小した例はどのような治療過程であったか簡単に紹介させてください。

初診時は体重は7.5kgで削痩傾向で被毛粗、元気なく、かなり体の「冷え」がありました。
これは、ステロイド等の影響と考え、とにかく温煦作用のある鍼灸治療とオゾン療法、光温熱治療が必要と考え治療を開始。
初回の治療で腫瘍はやや縮小しました。

しかし、治療の過程で腫瘍は再び増大傾向に転じましたので、漢方薬も併用しました。
体調がよくなり、体が温かくなり食欲が増して体重もどんどん増えて、いまは10kgを超えました。

その間、途中まで併用したステロイドは早い段階でやめ東洋医学的治療で進めました。

転機は4月下旬からの腫瘍周囲の火鍼とお灸だと考えています。
このころから腫瘍が軟化しだしました。
腫瘍の周囲に対する火鍼はやや勇気が入りましたが、信念をもって治療。

東洋医学的に腫瘍は「瘀血」なのでそれを取り除くため、つぼは三陰交、膈兪を免疫を高めるために足三里、手三里を、面口の腫瘍なので合谷等を使いました。

オゾンの注腸治療と光温熱治療も併用しました。

腫瘍は大きくなる一方でしたが、どこかで止まり縮小することを信じて治療を継続し飼い主さんもよく理解していただき辛抱強く通院してくれました。

今はまだ縮小進行中でどこまで続き、維持できるかが今後の目標になります。

なぜこんなに小さくなったが考察が必要ですが、吸収されて小さくなったことは事実。
他の症例があれば応用できる自信が私にとって大きな収穫です。

後は、患者さんの辛抱にただただ感謝です。