日本男道記

ある日本男子の生き様

Pat Boone - I'll Be Home (1956)

2014年03月24日 | 洋楽ヒットソング
Pat Boone - I'll Be Home (1956)

I'll be home, my darling
Please wait for me (wait for me)
We'll stroll along together
Once more our love will be free
At the corner drugstore
Each Saturday we would meet (we would meet)
I'd walk you home in the moonlight
All of these things we'll repeat
So darling, as I write this letter
Here's hoping you're thinking of me
My mind's made up.
So long until I'll be home to start serving you
I'll be home, my darling
Please wait for me (wait for me)
I'd walk you home in the moonlight
Once more our love will be free
SPOKEN: Darling, as I write this letter, here's hoping you're
Thinking of me.My mind's made up.
So long until I'll be home to start serving you.
I'll be home, my darling
Please wait for me (wait for me)
I'll walk you home in the moonlight
Once more our love will be free

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Unknown (ペコ)
2014-03-25 00:00:33
『拝啓 ぼくのかみさま』 灰谷爽冶 作
で星空文庫
拝啓 ぼくのかみさま
灰谷爽冶 作


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情報
この世のどんなかみさまも ぼくを助けてくれなかった

拝啓 ぼくのかみさま

この間はおつかれさまでした
初めてのフランス公演、とても大変だったでしょう
舞台裏、緊張したあなたの様子をテレビのニュースで拝見しました
三万人の前で跳ねて歌って、目一杯に踊るあなたは、とても小さかった
その一生懸命さが、海外ファンのみんなを楽しませ、喜ばせているのがよくわかりました
ああ、ぼくも見に行くことができたらと、本当に思いました

あなたはぼくを知らないので、ぼくのことを少しだけ言います

ぼくは最近、ようやくあなたのことを知ったものです
まわりからはぶすのろまぬけと呼ばれています
頭と顔と、要領と物覚えがわるいからです
あんまり好きなあだ名ではないけれど、本当のことなので仕方がないです
ビルの掃除の仕事をしていますが、掃除は嫌いです
なので、毎日つらいなあと思いながらはたらいています
好きな食べ物は安い牛丼です
ぼくが牛丼を食べるとみんなが笑うので、仕事を終えてから、部屋で一人で食べます

あなたのことを知ったのは、ある日なんとなくつけていた、テレビのコマーシャルでした
なんだかよくわからない品物を宣伝しているあなたの
笑顔がきらきら光って見えました
あなたの声は明るくてはっきりしていて、とてもかわいいと思いました

ぼくはすぐに、あなたのことが大好きになりました
インターネットを使って、あなたのことを調べました
あなたが歌手であるということや、最近は日本よりも海外で話題になっているということ
それから、沢山の人との熱愛を報道されているということを知りました
あなたを良く思わない世間の人々からは、そのせいで、陰で尻軽呼ばわりされていることも

けれど知れば知るほど、ぼくはあなたのことが好きになりました
どんなあなたにも惹かれました
意地悪そうなときも、愛らしいときも、流出したいやらしい写真も
どんなあなたにも励まされました
歌詞を間違えたときも、カンペを棒読みしたときも、決めポーズに失敗して転んだときも

ぼくのいる世界に、同じようにあなたがいるということ
それを思うだけでぼくは嬉しくて、本当に嬉しくて、涙が出そうになります
たまに、我慢ができなくて泣いてしまうこともあります

あなたに夢中でいるあいだ、ぼくは自分が、なにもできないぶすのろまぬけであることを、忘れることができました
そのときだけ、ぼくは幸せだと思えました
ぼくは自分が大嫌いだったからです
人にからかわれて、馬鹿にされて、なのに心の中でしか怒ることもできないぶすのろまぬけが、ぼくは大、大、大嫌いでした

変わりたいと思ったことが、何度もありました
でもぼくは、なににもなれませんでした
いやだいやだと思いながら、やっぱりぼくは、ぶすのろまぬけになってしまいました
ぼくは自由になりたかったけれど、ぶすのろまぬけは一日中、ぼくについて回りました

だからあなたを知るまでのあいだは、ぼくの毎日は最悪でした
嫌いな掃除をして、人に意地悪や悪口を言われて、それを笑ってごまかして
悔しいと思いながら牛丼を買いこんで、汚い部屋でそれをかきこんで
小さくて薄っぺらい布団に入って、寒くないように身体をかたく丸めて眠るんです

あなたに出会ってからも、ぼくの毎日は変わりません
ぼくはばかなので、違う仕事に変わることもできないし
仕返しがこわいので、悪口を言ってくる人に言い返すこともできない
でも、家に帰って眠るまでの、ほんの少しの時間だけ、あなたがぼくを自由にしてくれる
今日もどこかで、あなたが誰かを楽しませているのだということが、そんなあなたを見たいという気持ちが
まだもう少しがんばろう、という思いを、ぼくのなかに生んでくれる

この世のどんなかみさまも
ぼくを助けてくれなかった
この世のどんなかみさまも
ぼくを救ってくれなかった
ぼくのまわりはきれいなものであふれていて
なのにぼくだけが、いつもきたなくてだめでばかなんです

ぼくのことを知りもしない、明るくてかわいくてあざとくて、ドジで不真面目でふしだらなあなただけが
ぼくに明日も生きていようと思わせてくれる
だからぼくはこう考えたのです
あなたはぼくのかみさまだと
だからぼくには自信があります
あなたがどんなあなたでも
きっとぼくはあなたを好きなままでいられると

ぼくがあなたにのぞむことは、いつまでも輝いていてくれること
テレビやインターネット、沢山のメディアの中
アンチの嫉妬をはねのけ、ファンからの喝采を浴び、いつまでもそこにいてくれること
こんなまずしいぼくにさえも、その輝きがみえることが、どれほど幸せか

拝啓ぼくのかみさま
このたびはそのことをどうしてもお伝えしたく
こうして手紙をしたためました
ぶすのろまぬけのぼくの言葉を
最後まで読んでくれてありがとう
これからもどうぞ、お元気で
ぼくは夜にはたらいているので、今日はこれから眠ります

親愛なるぼくのかみさま
ぼくはあなたが大好きです

『拝啓 ぼくのかみさま』

灰谷爽冶
空想、妄想どんとこい。




『拝啓 ぼくのかみさま』 灰谷爽冶 作
散文詩掌編全年齢対象
更新日 2014-03-24
登録日 2014-03-24
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