マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

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第101話 ミリャン・ファキア

2017-07-13 23:35:56 | 超時空要塞マクロスサイドストーリーズ
ミリアと同じ遺伝子を持つメルトランが南米方面軍司令部基地内の治療室に運ばれて数時間経った。
かなり怪我していたが、歩行不可能な怪我を負っていないらしく。
意識を取り戻したらすぐに一般的な生活に戻れれば軍務に支障なしに働く事が可能になる。

ただ・・・・・・・

「暴れだしたらどうします?」

「拘束着をつけさせろ、暴れたら困る。」

「ハッそのように・・・・・」

軍医.衛生兵.看護兵(女性のみ)はメルトランが目を覚めた時の対策を講じる。
茂政は衛生部隊からの報告を受けて女性のみの警務官4名を病室の内外に配置させた。
もし暴れた時にすぐに抑えられ男性兵の暴走による性的暴行を防ぐ二つの意味で・・・・
当然男性の警務官も応援に行けるように待機室で控える。

桐原大佐「さて目覚めた彼女を説得させるためにはどうしようか・・・・・・」

司令管制室の司令官席で茂政は考える。
ゼントラーディ軍の情報は希薄だし、最初にゼントラーディ軍と共闘したマクロスの部隊がいなければ味方の部隊も誤射していた可能性がある。
それが暴れだすのを防ぐために説得と言う事をするのだ・・・・・なんともお笑い的な話だろうか・・・・・・
茂政はそれを考える・・・・・・

桐原大佐「東中佐。」

東中佐「ハッなんでありましょうか?」

桐原大佐「馬鹿息子を慕っているデワントン・フィアロを呼んでくれ。」

東中佐「デワントン・フィアロですか?彼女は軍籍はないはずですが、司令部に呼んでもよろしいのですか?」

桐原大佐「緊急時だ、彼女には宇宙軍軍曹の階級を与え地球統合軍軍籍に編入する。あとメフィアとエリアーノと言う彼女の部下にも伍長の階級を・・・・彼女らを差別して軍籍を与えないという事はしない・・・・直ぐに頼む・・・・・」

東中佐「ハッ・・・・・分かりました・・・さっそく・・・・」

考えついたのは息子を慕っているデワントンを利用し負傷したメルトランの説得と心理的に落ち着かせる目的で軍籍を与える。
デワントンの部下であるメフィアとエリアーノにも伍長と言う地球統合軍軍籍を与える。
当然戦後復興時にも継続させる予定である、まぁその時除隊するかしないかの自由を与えるが・・・
今は統合軍の軍籍を与え地球統合軍軍人として動いてもらいたい・・・・・・

そして息子の将来のためにも・・・・・・・

一方・・・・・・

桐原中尉「デワ、親父のところに行くぞ。」

デワントン「はい分かりました。」

桐原とデワントンは二人でこれから父茂政の元に向かい捕虜になったメルトランの説得担当ができないか交渉に行く。
部下であるイェルやウォルター.そしてメフィアとエリアーノには残ってもらう。
さっそく司令管制室のある司令ビルの中に入る。(地下施設)

「桐原中尉」

桐原中尉「おわっなんだまだID確認してないぞ?」

ビルに入るなり警備兵が桐原とデワントンを引きとめる。
中から高級将校が出てくる。
それを確認すると敬礼する。

高級将校はデワントンの前に立ち・・・・・・

「それは後回しで・・・・・・上よりデワントン・フィアロ軍曹・・・・メルトランの説得をやってもらう。」

デワントン「私はそちらの軍籍はありません・・・・」

「緊急時だ、君は地球統合軍の兵士として捕虜になったメルトランの説得をしてもらいたい。」

軍籍に入れメルトランの説得するように伝える。
桐原は驚くがデワントンが一番動揺し驚き、戸惑う・・・・・・
これで手間が省けたと桐原は喜ぶが、デワントンはこの場合どう反応すればいいのか分からず表情が動かなくなる。

だがそんな二人を気にしないのか・・高級将校は医療室に向かう。

                              【治療室】
「うっ・・・ぅぅぅぅぅぅぅ」

負傷して倒れていたメルトランが目を覚ましかける。
看護兵がメルトランに近づき脈を取り、状況を確認する。

「私は・・・・・・・・・」

「もう目覚めたんですね・・・」

「お前は・・・・・・・」

ついに一言を発する。
看護兵は脈を取りコンタクトを取り笑顔で接する。
メルトランは同胞が目の前にいて戸惑う・・・・・・・
目の前にいるのは何者かと・・・・・・

もしかして・・・・・・・

                            グッ

「きゃぐ」

「貴様!何者だ!私を何する気だ!!」

突然メルトランは起き上がって看護兵の首元を掴む。
それに気がついた女性の警務官2名が拳銃を構える。

三木沙羅「至急離しなさい!!」
警務隊員三木沙羅少尉

「黙れ!」

メルトランは興奮したあまり掴んでいた看護兵を警務官に投げて外へ逃亡する。
声を聞いていたのか出た所を外にいた女性警務官2名に掴まれる。
後から中にいた警務官が抑え込む。

「離せ離せ!!はなせぇぇぇぇぇぇ」

だがメルトランの力は強く抑え込んでいた警務官らを突き飛ばしそのまま逃亡する。

三木沙羅「こちら警務班の三木沙羅少尉です、ターゲット逃亡応援頼みます。」

指揮官である三木少尉が司令部に応援を頼む連絡を入れる。
待機室にいた男性の警務官らが出てくるが結果は同じである。

桐原中尉「父がそのような事を?」

「えぇ大佐はフィアロ軍曹をあなたの嫁に・・・・・・」

桐原中尉「嫁ってまだ決めるつもりはないんだけどな・・・・・・・・」

デワントン「私はいいですよ茂人のヨメとやらになっても。」

桐原中尉「おいおい」

案外急過ぎる話をしていたが楽しく会話している。
これからメルトランを説得するばかりに・・・・・・

「おい誰か止めろ!!」

桐原中尉「なんだ?って例のメルトラン?デワ?」

デワントン「私が抑えます。」

逃亡したメルトランが桐原達の正面に突撃してきた。
デワントンはその危機を救うべく逃亡したメルトランを迎撃するため突っ込む。

                              ガッ

「ラック!!」

デワントン「暴れるとはゼントラーディ軍の兵士として恥さらしのようね。」

「恥さらし私が?」

「そうよ。」

デワントンは逃亡したメルトランの両腕を素早い動きで抑え込む。
逃亡したメルトランに恥さらしと罵倒する。
驚くが・・そのメルトランは怒りの目線を向けた。
そして・・・・・・・

「くっ舐めやがって!!」

デワントン「くっ・・・・・・」

デワントンの罵倒に怒ったのかデワントンの手を振りほどいた。
振りほどかれたデワントンは後ろへバックし間合いを取る・・・・・・・

デワントン「やる・・・・・・1級空士タイプだわ・・・・・・・あなたの官姓名は?」

ミリャン「私はミリャン・ファキア1級空士、ゼントラーディの誇り高き兵士だ!!」
ゼントラーディ軍第56直衛艦隊”ラミラン・ぺテル艦隊”ミリャン・ファキア1級空士長

デワントンは逃亡したメルトランに名前を確認した。
そのメルトランはデワントンの問いに対しミリャン・ファキアと名乗った。
それが桐原とデワントンがミリャン・ファキアと名乗るメルトランの少女との最初の出会いであった。
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