マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。

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第39話 戦闘前夜

2016-11-03 22:02:22 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
【西暦2021年3月25日ニューエドワーズ基地】

模擬戦を明日に控えラウラ達アンサーズ隊員達は基地内で休息をとった。

隊員は趣味の時間に費やしたりミリアに対する戦術を考えたりなど・・・
それぞれ違う事をやりながら束の間の休息を楽しんでいた。

一方で・・・・・・

ニューエドワーズ基地に一機のVCー27タニーが来訪し・・・・
エデン防衛軍の幹部らが司令室を訪問した。

ゴメス大佐「わざわざクラビウス基地から来訪するとはな・・・」
新統合軍エデン防衛軍.開発部長ゴメス・トランプ大佐

エーベルト「はい。」

佐々木中佐「しかもあの桐原茂人の指揮する部隊か・・・・」
新統合軍エデン防衛軍副官.佐々木隆文中佐

司令室を訪れていたエデン軍の幹部は開発部長のゴメス・トランプ大佐とその副官だった。

トランプ大佐が訪れた理由は表向きはVF-Xー10の視察だが・・・・・
真の目的はクラビウス基地から派遣されたアンサーズ中隊の様子を見る事であった。

白川提督がミリアの訴えに答える形で派遣されたアンサーズ中隊は・・・・
人手不足である新統合軍の各可変戦闘機中隊から人材を引き抜き顰蹙を買い・・・
ましてや変人で有名な第一次星間大戦のエースが指揮官の部隊として知られており・・
各地の統合軍の幹部はいい顔をしてなかった・・・・

もっとも白川提督の私兵と言ってもいいような部隊だ・・・・

ゴメス大佐「まぁ赤い稲妻の異名を持つジーナス中尉が満足するような腕前でなければ白川の権威は失墜でしょうな。」

エーベルト「言うなトランプ、我々は最新鋭機を各地の戦線に派遣しなければならんのだぞ。」

ゴメス大佐「ふん言っておけ・・・VF-Xー8の二の舞にはしないっての。」

茂人とアンサーズ中隊の評判は内心低い・・・・・

第二次世界大戦時にあったかつての日本の第343海軍航空隊のような実力を発揮できるのか
ただ優秀な人材を集めただけの張り子の虎のような組織になるのか・・・・・
もっとも茂人は源田実大佐のような優秀な人間だとは思えないが・・・・

トランプ大佐らエデン軍の幹部らは茂人の指揮官としての実力に疑念を抱いており・・・
ミリアそして開発者のアルガスの期待に応えれないと考えていた。

吉野大樹「相手はミリアなのか・・・・」

大樹は官舎に荷物を置いた後・・・・
自分の愛機が格納されている格納庫付近で煙草を吸っていた。

自身が副官として所属しているアンサーズ中隊の初陣の相手が・・・
第1次星間大戦のゼントラーディ軍.地球統合軍のエースであり・・・
特務部隊ダンシング・スカルの副隊長であるミリアとは・・・

軍に身を置いてエースと呼ばれる実績を持っているが・・・・
ミリアに勝てる自信はない・・・・・

そう考えながら吸ってた煙草を捨て格納庫に入った・・・・

ラウラ「明日なのか・・・・・・」

大樹が煙草を捨てた頃・・・・・
格納庫で愛機と向かい合いながらラウラは明日について考えていた。

明日はゼントラーディ軍時代目の敵にしていたミリアと戦えるが・・
だけど、今は個人による戦闘よりも組織で戦う事が重視されており
大樹や神楽を初めとする僚機の事を考えなくてはいけない・・・・

自身の闘争本能を抑えて戦う事が出来るのか・・・・
それとも・・・・・

吉野大樹「ん?ラウラ、お前いたのか?」

ラウラ「ちょっとね・・・・部屋でのんびり出来なくてね。」

吉野大樹「そうか・・・・・」

深く考えていると大樹が話しかけてきた・・・・・

大樹は戦歴は自身より少ないが階級は上官であり・・・
自身が所属するハンター小隊の隊長で・・・・
更に言えばアンサーズ中隊のナンバー2である副隊長だ。

ラウラは大樹に部屋でのんびりできなかったと告げると・・・
大樹は寂しそうな表情を浮かべた。

吉野大樹「なぁラウラ・・・・」

ラウラ「なんですか?」

吉野大樹「軍の学校知ってるか?」

ラウラ「軍の学校ですか?」

大樹は優し気な雰囲気でラウラに軍の学校を知っているかと聞いてきた。

軍の学校を知っているかどうかの質問に戸惑った・・・
何故今そのような質問をするのかと・・・・
それにいつもの大樹ならそのような事を質問するはずがない・・・だって

いつもの大樹は鬼のように怖いから・・・・・

ラウラ「知ってますよ士官学校などとかですよね、確か大樹は士官学校の出のエリートだと知ってます。」

吉野大樹「よく知っているな、俺は航空課に属していた。」

ラウラ「士官学校の出だと大佐以上の階級になれるとかで、そうじゃない私からしたら羨ましいですよ。」

質問に対し士官学校を知っていると答えた。

士官学校は軍の将校を育成する学校である。
ゼントラーディ軍の軍人であったラウラは軍の指揮官として教育する学校の存在に驚いており
もし地球人であれば進学してみたいと思っていた。

もっともな話士官学校の出身ではないラウラは・・・・
規定により将官に昇進する事ができないため猶更

とは言えなぜ今そんな話を大樹がするのか?ラウラは気になった・・・

ラウラ「なるほどって・・・でもなんでそんな話をするんですか?」

吉野大樹「・・・・・明日の演習・・・・新兵のように怖くなったからな・・・・」

ラウラ「えっ・・・・・・」

明日のミリアとの演習が新兵のように怖くなった・・・・
いつもの強い姿ではなく弱弱しい表情で大樹は語った。

ゼントラーディ人であるラウラは内心楽しみであり・・・
大樹の言う新兵のように怖くなった発言に驚く・・・・・
一体何故・・・新兵のように怖いのか・・・・

もっともな話大樹は卒業後、マーズウォーズ事件を始め
数多くの戦線で戦い抜いてきたエースパイロットである・・・・
向かう所敵なしであり、ラウラもいつかタイマンで勝負してみたいと思っていた
その大樹が新兵のように震えているとは・・・・

ラウラはいろいろ察しながら大樹は語り始めた。

吉野大樹「士官学校で軍人として厳しい指導を先輩方や教官らに教わり・・・卒業し今に至るが・・・・初陣と明日の戦闘程、恐怖と思った事はない・・・・」

ラウラ「初陣は分かります、でも・・・・なぜ明日は・・・・・」

吉野大樹「赤い稲妻であるミリア・ファリーナ・ジーナス中尉だからこそだ・・・・分かっているとは言え、勝てる自信はない・・・・」

ラウラ「それは・・・・・」

ミリアに勝てる自信がない大樹が語った言葉だった・・・・・

いつもの大樹だったら軍人として凛とした態度で挑むかと思ったが・・・
今の大樹にはその欠片一つすらない・・・・・・
言ってしまえば、ラウラが忌み嫌う負け犬そのものだった。

大樹はその後も、弱音を吐き続けたがラウラからしたら段々と腹が立ってきた
ラウラ自身、強い相手だろうと挑んできた・・・・・
先の大戦で言えば圧倒的に勝てないボドル基幹艦隊に挑んで生き延びてきた・・・
それなのに大樹は死にもしない演習ごときで怯えるのがウザい・・・

ラウラ「やはり日本人は平和に溺れた犬なのか・・・・」

吉野大樹「なんだと!!上官に向かって・・・・」

ラウラ「勝てない相手だからってそう簡単に諦める平和に溺れた負け犬と言って何が悪い!!」

吉野大樹「言ったな一端教官仕草だな。」

腹が立ったラウラは大樹に日本人は平和に溺れた犬だと罵声を浴びせた。
上官に罵声を浴びせたラウラに当然のように大樹は激怒した。

普通であれば上官侮辱罪としてラウラは警務官に連行されてしまう・・
それでもラウラは情けない姿を晒す大樹に更に罵声を浴びせる・・・・
警務官に見つかったら確実に懲戒処分になってしまう・・・

そんな時・・・・・

ミリア「へぇラウラ・・・・上官に一端の言葉を浴びせるのね・・・・ベルタリア准尉・・・・二度とするな」

ラウラ「ミリ・・・・ジーナス中尉・・・・」

ミリア「吉野大尉も言われっぱなしね、ここは上官侮辱罪で警務隊に通報すればいいのに・・・・」

吉野大樹「・・・・・」

ミリア「まぁ部下にここまで言われたら不問にすべきね、大尉殿。」

吉野大樹「す・・・すいません」

偶然、ダンシング・スカル制服を着たミリアが通りかかった。

ミリアはラウラと大樹両方を叱った。
まず最初にラウラは上官に対して侮辱罵声を浴びせた事を叱り・・・・
大樹には部下にここまで言われるのは流石に上官としての威厳に関わる事を叱った

ラウラと大樹は冷静になり、自身の今している行為を反省した。
軍人としてではなく人としてどうかしていたと・・・・・

二人の反省を見たミリアはラウラに近づいた。

ミリア「どうせ浴びせるなら新人の軍人にしなさい。」

ラウラ「はぁ?」

ミリア「将来的、軍の訓練教官になって見たらどう?」

ラウラ「訓練教官ですか?」

ミリア「さっきの罵声、新人の甘え軍人に理不尽に耐える能力を教えられそうだわ。」

ラウラに近づいたミリアは軍の訓練教官にならないかと言ってきた。

軍の訓練教官は新人軍人の育成を務める軍人であり
ラウラは機種転換センター時代に民間人から軍人を育てる教官職があるのを知った。
戦闘知識もない民間人を軍人として育てるのは魅力的であり・・・・・
今後の将来なろうかなと考えていた。

そんなラウラの考えをミリアは見抜いており・・・・
さっきのラウラの言動を見て軍教官として推そうと考えた。

ミリア「吉野大尉。ラウラが言う言葉の意味を考えなさい。」

吉野大樹「えっ・・・・」

ミリア「ラウラはね私と同じく絶望的なボドル基幹艦隊決戦を生き抜いた戦士なの、勝てにくい相手だろうとあの娘は戦ったわ。貴方も自信持ちなさい。パイロットでしょ」

吉野大樹「ハッ」

ミリア「ふっ・・・・バカね、貴方は上官でしょ。」

吉野大樹「す・・・すいません。」

大樹の方には戦士としての心がけを授けた。

ラウラが激怒し罵声を浴びせたのは地獄のボドル基幹艦隊決戦を生き延びたからであり
少なくない戦友を失いかつての同胞を殺す決断を下し決戦から生還した。
普通なら誰もが勝てるとは思えない戦場を戦い抜くのは普通じゃない。

あの戦場で戦い抜いた者・・皆・・・自分が何者で何であるかを貫いた

同じ戦場でラウラと共に生き抜いてきたから分かる・・・
ミリアはそう考えていた。

ミリア「二人とも仲直りしなさい、いざって言う時後ろにいる国民の皆さまが困るでしょ。」

「「はい」」

ミリア「後・・・・・大事なパートナーが戦友だと連携強くなるから仲良くなって相棒と言える関係になりなさい。」

「「え・・・・」」

ミリア「ふふふふ・・・・以上よ」

官舎に戻ろうとするミリアはラウラと大樹に仲直りする事と・・・
相棒と言えるような関係になるように言った。

ミリアは第一次星間大戦で敵でありライバルであり戦友であり・・・・
そして大事な家族となったマクシミリアン・ジーナスと結婚し・・・・
結婚してから強力な連携を構築し更に戦果をあげるようになった。

もっともラウラそして大樹・・・上手くいけばいい相棒関係になれるかも

と・・・・・ミリアはそう期待していた

だが・・・・・・・

ラウラ「・・・・」

吉野大樹「・・・・・・」

ラウラ「と・・・とりあえず戻ろうか・・・・吉野君」

吉野大樹「そうだね・・・・・ベルタリアさん。」

ミリアの最後に言った言葉はラウラと大樹は変な風に受け取ってしまった。

男女の仲を深めて戦場を生き抜けば最強の連携を作れ・・・・
先の大戦で実績を作ったミリアなら言い出しかねない・・・・

ラウラと大樹は顔を赤くしながら官舎に向かう・・・・

吉野大樹「ラウラ・・・・一ついいか?」

ラウラ「何?恋人とやらになるの?」

吉野大樹「ちげぇよ・・・・・俺が可変戦闘機パイロットになった理由聞いてくれないか?」

ラウラ「大樹が可変戦闘機パイロットになった理由?」

官舎へ向かう道中・・・・
ラウラは大樹から可変戦闘機パイロットになった理由を聞いてくれないかと言われた。

大樹が可変戦闘機パイロットになった理由・・・・・・・
いきなりなんだと言う感想がラウラから出た・・・・
むしろさっきのムードが台無しになってしまったと考えた。

ラウラ「やめとくわ・・・・・」

吉野大樹「なっ・・・・・」

ラウラ「聞かなくても、戦いの最中で分かるかも知れないんで!」

吉野大樹「はぁなんだよそれ!?」

ラウラ「怖い大樹の方が大樹らしいし」

吉野大樹「馬鹿にしてんのかテメェ」

正直大樹の可変戦闘機パイロットになった理由は今聞く必要がなかったので
じと目でラウラは拒否した。

今聞かなくてもいずれは分かる事だし、大樹の事を慌てて知る必要はない。
もっとも大樹は鬼のような軍人の姿が相応しく、弱々しい姿は似合わない。
ミリアの言うような関係になるのであれば、自身は鬼の相棒として相応しい存在になりたい
ラウラはそう考えていた。

それから二人は官舎に到着し分かれ、部屋に戻り就寝した。

お互いミリアの言う事について考えながら明日の演習に備えた。
もっともテスト機の模擬敵としてではなく、一人の軍人として・・・

そして・・・・・日付は演習当日
西暦2021年3月26日を迎えた・・・・・
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