マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。最近の政治的問題や最近の出来事も更新します。

第37話 交流

2016-11-02 22:42:25 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
目の前でアリサの回避がしにくい攻撃を回避したエリントシーカー。

その姿を目撃したラウラは長年の勘から・・・・
エリントシーカーのパイロットがエースだと認識した。

更に言ってしまえば・・・・・

最初から早期警戒任務や偵察任務に就いていたパイロットではなく・・・
様々な戦闘機パイロットとしての任務に従事した歴戦の猛者であり・・・・
本来早期警戒機のパイロットとしてやってて勿体無い人物だと・・・

ラウラ「見惚れてる場合じゃなかった!早く助けないと・・・・」

エリントシーカーのエースが見せる回避術に見惚れていたラウラは・・・・
本来の任務に復帰し、援護のためアリサ機への迎撃に入った。

今見事な動きを見せているエリントシーカーは護衛対象であり・・・
撃墜されてはいけない、最重要防衛目標である・・・・・
守らねばこの場にいる意味が無くなってしまう・・・・

そう思ったラウラはアリサの背後に素早く飛び込み・・・・
バトロイドに変形し照準を捉えガンポッドによる銃撃を開始した。

アリサ「くっ新人のゼントラーディのエース様の到着かよ!防衛目標は素早いし・・・ここで終わり・・・やめだやめだ!」

ラウラが放ったペイント弾の銃弾はアリサの機の後方に命中。
慌てて回避しようとしたが、一瞬にして撃墜に追い込まれてしまった。

撃墜に追い込まれたアリサはヤケになり、ヘルメットを投げ捨てた。

本多義輝「潮時か・・・・・」

ハウンド小隊の半分を失った事を確認した義輝は発光信号を出し・・・・
戦闘停止命令を出した。

これに伴い今回の模擬戦は終了となった。

本多義輝「部隊の半数を損失、俺らの負けとなったねぇ。」

吉野大樹「もう少し続けて見ては?」

本多義輝「いやいや半分もやられたんじゃこのまま作戦続行は無理でしょ。撤退する判定を出すかなぁ俺は・・・」

ハウンド小隊はエラとアリサに損失判定が出し、クリスが損傷により・・・
作戦続行は不可能となり、撤退したと言う事を義輝は判断した。

対して大樹率いるハンター小隊は損失損傷機無しと・・・・
防衛目標の護衛成功により勝利判定が出たが・・・・
呆気なく終わりすぎて一同は唖然とした。

ラウラ「・・・・・・」

吉野大樹「どうしたラウラ?」

ラウラ「あのエリントシーカーのパイロット誰ですか?」

吉野大樹「誰って?」

ラウラ「早期警戒機のパイロットとにしては腕が良すぎます。まるで可変戦闘機のエースパイロットのような腕前だよ。」

エリントシーカーの動きを見たラウラは大樹にパイロットは誰かと質問した。

早期警戒機のパイロットにしては腕が良すぎるどころか・・・
可変戦闘機のエースパイロットのように見える腕前・・・・
一体何者なのか?ラウラは気になって仕方がなかった。

ラウラの疑問に大樹は呆れ顔をしながらパイロットの名前を言った。

吉野大樹「カール・インメルマン中尉だ!元可変戦闘機のエースパイロットのな。」

ラウラ「やっぱり・・・・」

吉野大樹「早期警戒機部隊には優れたパイロットはいないと言う理由でやってるそうだ。」

ラウラ「変わってますね・・・・」

カール・インメルマン・・・
第一次星間大戦後第一期の元可変戦闘機エースパイロットであり・・・
月面アポロ基地に所属し、星村和也.葛西信之と並ぶアポロ三羽カラスの一人である

早期警戒機のパイロットにエースとしての技能を持つパイロットがいない為か・・・
自ら早期警戒機部隊に転属する事を志願し今に至っている。

吉野大樹「一応、俺が訓練生の時にレクチャーしたのもインメルマン中尉なんだ。」

ラウラ「へぇ」

神楽少尉「結構もったいないと当時は言われてたな。」

吉野大樹「あぁ・・・・だが、個人の意思だから仕方がないけど」

早期警戒機のパイロットになった当時・・・・・
多くの可変戦闘機パイロットがカールの才能を惜しんだ。

アポロ三羽カラスの一人であり・・・・
優れた技能を持つ異才のエースであったため・・・・
可変戦闘機パイロットを辞め・・・・
早期警戒機のパイロットになった事をもったいないと考えた人は少なくなかった。

その後

ラウラ達は空母アルタミラに帰還し収容作業に入った。
収容作業を終えると艦隊は最初の任務地であるグロームブリッジ星系惑星エデンに進路をとり
フォールドする目的の宙域に向かった。

カール「さっきは世話になったな吉野いや大尉殿」
新統合軍カール・インメルマン中尉

吉野大樹「昔のまま吉野でいいですよ、中尉。こちらは新人のラウラ・ベルタリア准尉。」

ラウラ「ラウラ・ベルタリア准尉です。よろしくお願いします。」

カール「ゼントラーディ人の女の子ねぇ、和也の嫁思い出すわ。カール・インメルマンだ!よろしくな准尉。後隣にいるのは・・・・」

ゼノビア「後座要員のゼノビア・ケーンです、よろしくお願いします准尉殿」

収容作業を終え帰還したラウラ達は・・・・
更衣室で制服に着替えるとアルタミラに所属するパイロット達との交流会をしていた。

交流会とは言えちょっとしたパーティであり・・・・・
会場の部屋にはアルタミラ調理班が作った軽食と飲み物が置かれており・・・・
参加者は飲み食いしていた。

ラウラは大樹と共にカールとゼノビアに挨拶をしていた。

凄腕早期警戒機パイロットであるカールは・・・
特にエースらしいエースには見えない程の好青年と言う印象があった。
人を殺す事が本当に出来るのかと疑うかのように・・・・

実物を見たラウラは複雑な心境になりながらカールらと会話し続けた。

カール「まぁ俺らが自らの目で先に敵を見つけるから大船に乗った気でいろよな!」

吉野大樹「はい、頼りにさせてもらいます。」

ラウラ「インメルマン中尉の前ではかなりペコぺコしてるのね?」

吉野大樹「おっほん、恩師だからな。当たり前だ!」

いつも厳しめの大樹だがカールの前では物凄くペコペコしている・・・・
ラウラは普段の大樹とカールの前での大樹のギャップに面白いと感じ・・
大樹に冷やかしをいい、顔を赤くさせた。

もっともカールもフレンドリーで話しやすくてとても印象が良い・・・・
とラウラは思った。

【西暦2021年3月25日、グロームブリッジ星系】

ラウラが機種転換センターを卒業しアンサーズ中隊に配属されてから5日経った。

アルタミラを旗艦とする艦隊はフォールドの成功を果たし・・・
目的地のグロームブリッジ星系のデフォールドを完了させていた。

デフォールド完了後しばらくして前方から艦隊が近づいてきた。

相沢美弥「艦長、エデン防衛軍艦隊が接近してきました。」

ジェイル「キメリコラ=レア工廠を改修した宇宙基地から来たな・・・・大層な事で」

相沢美弥「エデン軍第8戦隊旗艦オーベルト級ダブリンより入電、我に続けだそうです。」

ジェイル「分かった。ダブリンに返信、歓迎感謝し我追随すと。」

エデン軍の駆逐艦ダブリンから通信が入ったアルタミラは・・・
直ぐ様返信し感謝の意と追随すると伝えた。

通信を終えるとエデン軍艦隊は反転しエデン軍宇宙基地への航路をとり
アルタミラもエデン軍艦隊に追随したが・・・・・
この時、ジェイルは違和感を覚えた。

ジェイル「ん?ダブリンに伝えろ、この航路は基地に向かってないと」

艦隊の航路が宇宙軍基地に向かっていない事・・・

普通であれば宇宙軍基地に誘導するのだが向かっているのは惑星エデン・・・
ジェイルは補給せず直接任務地に向かうのではないかと察した。

そう考えているとそれを裏付ける報告がカゴメから入った。

カゴメ「それに関して今、連絡が入りました。基地には寄らずそのまま惑星エデンに衛星軌道上に展開しアンサーズ中隊とサポートスタッフをニューエドワーズ基地に向け降下せよと・・・・」

ジェイル「やはりな・・・・・」

カゴメ「はい、エデン軍司令部の直々の命令とニューエドワーズ基地にいるゼネラル・ギャラクシーの・・・・」

ジェイル「皆まで言わなくていい、とりあえず君もスタッフだから降りる準備しろ!」

カゴメ「ハッ」

アルタミラは惑星エデンの衛星軌道上に移動し・・・・
アンサーズ中隊とサポートスタッフをニューエドワーズ基地に向け降下せよ・・・
と言う命令が先導艦ダブリンを通じ伝えられた。

やはりかとジェイルは考えるとカゴメらにシャトルに搭乗し・・・・
大気圏降下するように命じた。

それから数十分後

桐原少佐「いきなり降下とはな。」

吉野大樹「とは言え予定より早まっただけですが・・・・」

桐原少佐「確かにな・・・・・せめて宇宙基地で補給はしたかったなぁ。」

茂人と大樹は隊員と共に惑星エデンに対する降下準備に入ってる中・・・
エデン軍宇宙基地で補給出来ず直接降下に不満を述べていた。

月面から5日経過しある程度の疲労が貯まっており
宇宙基地で1日でもいいから休息を取ってから・・・・
大気圏降下してニューエドワーズ基地に向かいたかった。

そうした不満があったが命令は絶対なので渋々従う事にした。
なんせ地球の参謀本部からお偉いさんが来ている話らしいし・・・・・

ラウラ「大気圏内か・・・・・」

神楽少尉「ん?大気圏内は初めてか?」

ラウラ「初めても何も宇宙しかいた事ないし・・・・・」

吉野大樹「海兵隊だったな、これを機会に体験しておくがいいさ。」

ラウラ「はい」

今回の惑星エデンに対する大気圏降下はラウラが経験する初の大気圏突入だった。

まだマイクローン化して数ヵ月のラウラは惑星に降り立った事がなく・・・・
月の重力しかしらないヒヨッコだった。

それが故に大気圏降下に不安を抱えていた。

吉野大樹「と言うかゼントラーディ人も怖い物あるんだな?」

ラウラ「それはどう言う事で?」

吉野大樹「いや、ゼントラーディ人は怖い物がないイメージがあったからさそれだけさ。」

ラウラ「こ・・・怖い物なんて、普通にあるわよ。」

そんなラウラの様子を見て大樹は不思議な表情をしながら・・・
ゼントラーディ人に怖い物があるんだなと発言した。

ラウラは大樹の発言に驚いていた・・・・・・
ーゼントラーディ人にどんなイメージが今まであったのか?
ーそこまで変だったのか?
・・・・・と

吉野大樹「まぁ悪くは思わんでくれ、なんか可愛い所があるんだなって・・・・」

ラウラ「私が普通の女じゃないと言う意味ですか?」

吉野大樹「うっ・・・・・・」

神楽少尉「鬼の吉野もメルトラン相手にはダメですかい?」

吉野大樹「うるせぇな、早く搭乗しろ!!すぐ大気圏降下だ!」

ラウラに対し変な不信感を払拭しようとした大樹だが・・・・
反って地雷を踏んでしまった。

今のラウラは地球人として生きるようになってから半年未満であり・・・
純粋地球人女性とメルトランとの差に結構敏感になっており・・・・
大樹からの発言は余計むっとさせる結果になった。

顔を赤くした大樹は搭乗するように命令すると・・・・
そのまま愛機に乗り込み、出撃態勢に入った。

【同時刻.ニューエドワーズ基地】

惑星エデン乾燥地帯にあるニューエドワーズ基地の滑走路に一機の機体が着陸した。

機体名はVFーXー10・・・
テストパイロットはダンシング・スカルから出向しているミリアである。

ミリアはVFーXー10から降り立つと空を見上げた・・・・

ミリア「何か中隊規模の編隊が降下してきているわね?」

「中尉殿知らないのですか?仮想敵役ですよ。」

ミリア「仮想敵?あぁ例の?」

空を見上げたミリアは・・・・
近くにいた士官の発言からアンサーズ中隊が降下してくる事を知った。

ようやくテスト機の実戦に近い訓練ができるのかと・・・・
ミリアは心の中でガッツポーズを決め・・・
来るアンサーズとの模擬戦を楽しみにしていた。

とは言え・・・・必ず勝つのは自分・・・
余裕で相手にできるとミリアは確信し少しにやけた。

だが・・

余裕そうな態度を浮かべるミリアはこの後
想像を越える戦いを経験する事をこの時知らなかった。
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