マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。

公式ではなく非公式です。

第243話 死

2020-12-04 07:58:14 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン(再編成中)
怪我から復帰したラウラはヘルメットを被り防弾チョッキを着た。

今回の負傷を見て・・・・
防弾チョッキが必要と茂人が判断した結果であった。

機種転換センター以来の防弾チョッキ・・・・
久しぶりに着るせいか少し重く感じる。
それに本物のカービン銃を持つので、かなり重い・・・

めっちゃしんどい・・・・

フェアリ「今日もよろしくお願いします。」

桐原少佐「了解しました、しっかり各党の議員候補者の皆様を護衛します。」

本日の勤務内容も相変わらず護衛
バルキリー搭乗組と防弾チョッキを着て歩兵として勤務する組。
部隊はいつものように二つに別れた。

ラウラもヘルメットと防弾チョッキを着てM4カービンを携えている
ミリアと絵里はいつもの馬鹿にした態度ではなく真剣な表情で見ていた。

2人はテロリズムがかなり深刻化していると部下の隊員達と共に思っており・・
ラウラに対し悪ふざけしている暇がない。
いつ誰が死ぬか分からない・・・・・・・・

ラウラが撃たれた時に、そう感じた。

それに二人の隣には大事な生涯の相棒がいない
笑顔で帰ってこれるよう死ぬ訳にはいかない。

ラウラ「ミリア・・・・モーア」

星村絵里「次は敵の弾に当たるような馬鹿な真似はしないでね、あんたらしくない。」

ラウラ「モーア・・・私の心配?」

星村絵里「心配じゃない、エースであったラウラがあっさり死ぬのが惜しいだけだから。」

歩兵装備に身を包んだラウラを絵里が心配した。

心配してくる絵里に対し・・・・
ラウラからして絵里から心配される事は不思議に感じる事だが・・・
絵里は同族であり顔馴染みであるラウラが死ぬ事が耐えられない。

呆気なく死んで欲しくない・・・・
そんな思いが絵里がラウラを心配する要因の一つとなっていた。

ミリア「珍しいわね、あなたが人の心配なんて・・・」

星村絵里「心配じゃなくて、馬鹿に説教したのよ。」

ミリア「馬鹿に説教ね・・・・ラウラは確かに馬鹿な娘だけど・・・あなため人の事言える立場なのかしら?」

星村絵里「バカって言わないでよ、バカって・・・」

珍しい絵里の対応にミリアは不思議がる。
普段の絵里ならラウラの心配するような真似はしない。
いつもならラウラの不甲斐なさを馬鹿にしてくるはずだ・・・・

いろいろとやりとりしていくうちに・・・
ミリアは絵里がラウラを心配するのは馬鹿にする奴がいなくなるから・・
それと本気で顔馴染みが死んでいくのが辛かったから心配したんだと・・
二つの事を想像してしまう。

まぁラウラなら心配する気はない・・・・
そこまで馬鹿な死に方で終わるような馬鹿小娘ではない・・・
これからもっと活躍する馬鹿・・・
とミリアは、ベレー帽を取りながらそう思った。

ラウラ「滅茶重い・・・・」

ロザ「確かに重いね、M4カービン・・・高速戦に作られた私達じゃかなりきついお荷物ね。」

ラウラとロザは愚痴を言っていた。
歩兵装備はかなり重い、普段バルキリー乗りな彼女たちにとっては重荷
選挙集会場所を巡回しているけど、歩くだけで疲れる。

バルキリーに乗ってた方がマシだなぁ・・・
ミリアと絵里は制服にカービンより軽い拳銃とナイフだけでいいなぁ
巡回しながら、ラウラ愚痴をぶつぶついい・・・
前を歩いていたロザまでもつられて愚痴をぶつぶつ言った。

エリック「ベルタリア准尉!ベサーズ准尉」
アンサーズ隊員.エリック・ランスロード准尉

ラウラ「ランスロード准尉、あなたも巡回?」

エリック「いえ僕はここで立哨です。」

ラウラ達が愚痴を言いながら巡回していると・・・
アフリカ系アメリカ人のエリックが立哨していた。

サングラスをつけ、ヘルメットを被り・・・
防弾チョッキにカービン銃かつてあった国家の軍隊
米陸軍の歩兵のような姿だった。

きちんと立っており凛々しい・・・・

ラウラ「ロザ、少し休憩がてらランスロード准尉と会話しようか。」

ロザ「ダメですよ、まだ巡回中だし。ランスロード准尉、迷惑ですよね?」

エリック「大丈夫でよ、気分転換もしたかったし・・・・」

ロザ「大変申し訳ございません・・・・」

そんな凛々しいエリックに絡む事ため、ラウラはロザに休憩しようと言う。
真面目な性格のロザは反対の姿勢をとりつつ、エリックに大丈夫かどうか確認すると・・
あっさり承諾してくれた。

承諾したエリックにロザは申し訳ないと、一応謝り・・・・
銃を肩に携帯し、小休憩に入る。

ラウラ「あんまり喋ってないよね、同じ部隊なのに・・・」

エリック「確かに喋ってないです、殆ど同じような人と喋ってない感じですね。」

ロザ「まぁ確かに、男性陣とは全然喋らないですね。」

とりあえずラウラ達は自分達の話をした。
自分達が同じ部隊なのに、あんまり喋らない事や・・・
世間の話や自治問題様々な内容を話し合う・・・・

ラウラとロザはエリックとそんなに会話する方ではなかったが・・・
短い時間の間にその隙間を埋めるように仲が進展した。

そんな話をし続けてある話題が出た。

ロザ「ランスロード准尉は何故軍に入隊したのですか?」

エリック「何故って・・・・」

ラウラ「そう言えば地球人は民間人から軍人になるよね。何故軍人になったのか気になる。」

何故軍に入隊したのか?

ラウラとロザは大樹などを含む地球人の軍人の入隊理由が気になっていた。
とは言え、中々言い出せるもんではなかった。

皆軍に入った事情は異なるし。

悲しい過去がきっかけでの入隊も考えられる。
気になっても聞けない、ラウラとロザは常に考えていた。
そんな最中にうっかりロザが口にしてしまった。
内心ラウラはまずいと思ったが・・・・
気になっていたので黙ってエリックの方を見て・・・・・
何故新統合軍に入隊したのかの理由を聞いた。

エリック「僕が軍に入ったのは、貧しくて家を支える事かな・・・・」

ラウラ「なるほどね、他にはないの?」

エリック「他にか・・・・恥ずかしくて言えないけど、8年前にクラビウスの街で見たミンメイの姿と護衛するミンメイガードに憧れてかな・・・」

ラウラ「ミンメイ・・・・リン・ミンメイ・・・」

エリックが語った入隊した理由・・・・
家が貧しかったからである事、そしてミンメイに関しての事・・・・

ミンメイと言う言葉を聞いてラウラとロザは固まった。

リン・ミンメイはラウラたちゼントラーディ人にとって大きな物であった。
かつての第一次星間大戦の英雄・・・・・・・
それを聞いてびっくりした。

それに8年前の2013年のクラビウスにおけるミンメイのライブ

幼き日のエリックが感動したライブの話。
情報量が多くて頭がパンクしてしまいそう・・・

ラウラは頭を抱えながら、エリックの話を聞いていた。

エリック「まぁミンメイに限らず、これから多くの歌姫を守れる可能性があるので自分の力を精一杯・・・・」

ラウラ「もう・・・・・・お腹一杯」

エリック「ベルタリア准尉?」

ラウラ「話の内容が濃すぎて頭がパンクしてしまいそう・・・・」

エリック「そうでしたか・・・・まぁミンメイは情報量濃すぎますからね。仕方がないですよ。」

等々ラウラはお腹一杯と言ってしまったが・・・・
エリックは笑いながら、ラウラのお腹一杯発言を許してくれた

自身もミンメイに関する情報量が多い事を認識しており
ラウラがお腹一杯と言う発言は当然だな、やりすぎたなと思っていた。
そんなやり取りをしていると・・・・

ロザ「気になったけど、将来はどうしたいの?」

エリック「自分の将来についてですか?」

ロザがエリックの将来設計について気になったので質問してきた。

ゼントラーディ人であるロザは明確な人生設計が出来てきなかった。
地球人であり、文明的考えの先輩であるエリックにお手本と言う形で・・・
これからの人生を学ぶためにエリックに将来設計について質問したのだ。

無論、同じくゼントラーディ人であるラウラも乗っかる。

そんな二人を見てエリックはクスッと笑いこう答えた。

エリック「まぁ自分はある程度したら予備役になってラッパーになりたいですね。」

ラウラ「ラッパー?」

エリック「お金が貯まったらラッパーになろうと思います。恥ずかしい話ですが、日頃即席ラップのネタ考えてるんです。」

ロザ「おぉそれはいいですね。」

金が貯まったら予備役になってラッパーになりたい。
エリックは入隊前から考えていた事であり、貯金が貯まれば・・・
軍人を辞めてラッパーになり

家族に貢献したいと考えていた。
それを聞いてたラウラはなんか不思議な気分に陥る

エリック「いけない、自分は担当のコースに戻ります」

ロザ「いけない、私もだった。すぐに会えるけどまたね。」

ラウラ「またね。後で会おうね」

ラウラはエリックとロザと分かれ、別ルート地点の巡回に入った。
分かれたと言ってもすぐに合流予定だが・・・

しばらく周囲を警戒しながら歩いていると警備司令部や議員候補控え室に近づく・・・

ここから先は厳重警備区画であり
警務官や警察、特殊部隊員が周囲を警戒していた。

吉野大樹「ラウラか・・・」

ラウラ「ヤッホー、慣れない歩哨警備だけどしっかりやってるわ。」

吉野大樹「そうかそうか・・・調子に乗って失敗するなよ」

ラウラ「了解了解、そんなへましないから安心して」

吉野大樹「さてどうだか・・・まぁ頑張れよ」

ラウラはそこでで歩哨警備をしていた大樹と遭遇した。

航空巡回の指揮官である茂人の代わりに警備歩哨の指揮官をしており。
同じく歩哨警備の神楽と共に警備司令部と議員候補控え室を警備していた

ラウラが付近の巡回ルートに来て、大樹は直ぐ様挨拶し神楽は敬礼する。

軽く喋って直ぐ別れてしまう

エリックと違ってべらべら喋る余裕はない

西村恭一「我が統合マリトラーン自治政府で必要な事は頻発する紛争での難民の保護を最優先にすべきだ!与党はしっかり取り組み、地球本国に支援策を求める事を提言すべきだ!」
自由国民党.西村恭一議員

マイク「確かに難民対策は必要だが、マリトラーン共和国政府との連携を密に統合軍並びに統合警察マリトラーン本部の武力強化つまり準軍事組織化する事が大切なのです」
自由共和党マイク・F・スタイルズ議員

西村恭一「難民の命より軍事か!」

マイク「そんな事は言ってない!与党としては・・・」

ラウラがロザやエリック達と合流する直前

テレビモニターでマリトラーン自治政府議会の論戦の様子が出ていた。
与野党で激しく対立しており、ラウラはそれを見てため息を吐いた。

ラウラは政治嫌いである。

一応与党よりの立場だが、基本政治嫌いな為。
支持しているが好きでもない立場
歴史の勉強をすれば政治の嫌な所ばかり見る・・・

どんな綺麗事を述べようが
どんなに正しい事を言ってようが、政治家は基本全員悪人なのだ。
悪党なんだ・・・・より達の悪い政治家は自ら正しいと思っている事だ。
ラウラはそう考えていた。

ラウラ「政治家は嫌い、今回の選挙だって今の枠組み変えるらしいけど・・本質は・・・フェアリもよく出ようと考えたわね。」

ラウラは同じゼントラーディ人で与党自由共和党から出馬したフェアリに同情する。

あんな醜い世界なのに、自ら飛び込んでいくなんて・・・
あんな酷い世界に飛び込めるなんて・・・

自分には真似出来ないが、凄い事だと思う
同じゼントラーディ人として尊敬するな・・・・

そう思いながら予定ルートを巡回した

フェアリ「皆、そろそろ私の演説だから講堂まで護衛よろしくお願いいたします」

「分かりました、では講堂に参りましょう」

議員候補の控え室からフェアリ達が出てきた。
これから遠く離れた講堂に向かう予定だ・・・・

その警備兵の中はエリックがおり、フェアリの左隣を歩いている。

講堂は距離があるため、暗殺者などの敵襲の可能性があるため
慎重に警戒しながら向かう。

ラウラ「ロザ、エリック!」

エリック「おぉまた会いましたね」

ラウラは別の方面から来たロザと共に護衛部隊に合流。
すぐさま既にいたエリックと行動を共にし、フェアリの護衛についた

三人はフェアリを取り囲むように歩き始めた

ロザ「これからラカジーラ候補の護衛よ、これから演説だからしっかり護衛しないと」

ラウラ「了解」

ロザ「ラカジーラ候補我々もしっかり護衛させてもらいます」

フェアリ「頼りにしているわ」

何故かロザが指揮っていた。
それに今回のロザは大人っぽくいつものなよなよした雰囲気がない
むしろ凛々しいと言った所だった。

そんな中・・・・・・・・

桐原少佐『緊急事態だ・・・・・』

ラウラ「隊長どうしました?」

桐原少佐『てきしゅ・・・・・・』

ラウラ「えっ・・・・・」

ズガァァァァン

突然、茂人から通信が入った・・・・
一体何が起きたのか確認しようとしたが、この直後に少し離れた先の壁が爆発した

爆発した地点と距離があった為
ラウラ達は咄嗟の判断でフェアリー達を爆風から守るべく覆い被さった
結果的にラウラ達とフェアリ達は無事であったが・・・

前にいた警備兵部隊に多大な被害を受けた・・・

「何事・・・・・がっ・・・・」

「銃声何が・・・・がは・・・」

「統合政府の犬どもに死を!」

「腐った犬の政府から新政府を作り、国民のための改革を!」

爆発の影響によりラウラ達護衛部隊とフェアリら自由共和党のスタッフは混乱に陥るが
その混乱に乗じて反統合同盟系の民兵(ミリシア)が侵入してきて・・・
護衛兵を殺害していった

民平の中には95式自動歩槍とAKー47を装備したマリトラーン人の民兵がおり・・・
反統合系民兵部隊の大半を占め、フォーメーションを組ながら次々と侵入
護衛部隊の反撃を出来ないないよう、猛攻を仕掛けてきた。

ロザ「隊長、敵侵入。ラカジーラ候補を狙ってます。・・・・くそ」

ラウラ「ロザ?」

ロザ「ジャミング、通信妨害されているわ。応援来ない・・・」

ロザはすぐさま茂人に連絡しようと思っていたが・・・・・
ジャミング・・・・・通信妨害されて繋がらない・・・・・

外は一体どうなっているのか・・・・・・

これでは演説どころではない・・・・・・・
ラウラとロザはフェアリとスタッフをたまたまあった部屋に入れ・・・・
民兵集団と交戦する・・・・・

何人か殺害できたが・・・・・・護衛部隊がやられる一方で有効な反撃となってない・・・・
エリックが通路に出てM5カービンで民兵を攻撃し積極的に反撃しているが・・・・

エリック「撃て撃て反撃しろ!!なんとしても・・・・」

ガンッ

エリック「・・・・・・」

ラウラ「エリック!?」

額に銃弾を受け戦死した
ラウラとロザは突然の仲間の死に驚いた・・・・・
さっきまで喋っていたのに・・・・

悲しみのあまりラウラは思わず涙を浮かべた
だが・・・・・・

ラウラ「ロザ・・・・・・援護頼むわ」

ロザ「ラウラ・・・・何を・・・・・・・」

ラウラ「着剣・・・・・・・・・でぇぇぇぇやぁぁぁぁぁぁぁぁ」

ロザ「ちょっと・・・・ラウラ・・・・もう」

悲しんでいる暇もなく・・・・
ラウラはM4カービンにアサルトナイフをつけ突貫した。

危険極まりのない行動にロザは呆れるも・・・・・
ラウラを死なせるわけにはいかないので他の護衛の兵士と共に・・・
当たらないようにラウラを援護した。

民兵はラウラを殺そうと銃撃してくるが・・・・・

小柄で女性ゼントラーディ人特有の素早さで命中せず・・・・・

ラウラからの銃撃と支援射撃によりどんどん数を減らし

「がっ・・・・・」

ラウラ「死んでしまえ!!仲間を殺したお前たちなんか・・・・地獄に落ちろ!!」

「くそ・・・・一人相手に・・・・」

民兵周辺に辿り着き・・・銃剣攻撃と・・・
一撃離脱による射撃を民兵集団に食らわせ・・・・

どんどん民兵の数は減らして行き・・・・・・

民兵は後退を始める・・・・・・
後退する民兵にラウラは追撃を続けた

「糞小娘が!!」

「化け物め!!」

民兵集団はラウラに恐怖を抱く・・・
死を恐れずに突き刺しに来ては発砲する。

いくら射撃しても避けられるどころか
後ろから来る支援射撃にまともに反撃が出来ない。
先ほどまでは優勢だったのに

ラウラ「あっ・・・」

「よし小銃を落とした、このまま撃ち殺せ!!」

ラウラ「ちっ・・・・」

だが

民兵も負けておらず銃剣による反撃でラウラの持つカービンを落とした
カービンを落としたラウラは舌打ちしながらアサルトナイフを取り出す
アサルトナイフのみかと民兵はラウラを馬鹿にしたが・・・・・

その瞬間、ラウラは素早く飛び出した



ラウラは自身の素早い動きを駆使し民兵集団に入り込み
アサルトナイフによる斬り込みを始めた

男性に比べるとパワーはないが高機動戦を得意とする身体つきの為
一撃離脱による高い機動による攻撃で次々と民兵を殺害。
殺害した時の民兵の血がラウラに飛び散る。

「こいつ・・・・・強すぎる」

「議員殺害は我々歩兵部隊では無理だ、デストロイド部隊を投入しろ!」

「撤退だ!」

民兵集団はラウラの恐ろしさに議員候補暗殺に失敗したと悟り・・・・
すぐさま後続部隊に任せて撤退を始めた

撤退した事を確認したロザや護衛の兵士達は小銃を構えながら前に出た。

その兵士達の姿を見ながらラウラは血まみれの姿で立っており・・・
民兵に向けた殺意をさらけ出した表情の目から涙が流れ始めた
仲間の死・・・・・やはり怒りは悲しみを乗り越えられなかったのだ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする