マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。

公式ではなく非公式です。

第216話 血塗れになりながらもファントムⅢに辿り着く

2018-07-09 18:16:03 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン(再編成中)
ラウラとメラルはファントムⅢのある格納庫に向けて走っていた。
今のところ、敵勢力による攻撃はない。

このまま一気にファントムⅢのある格納庫に到達できそうな感じがしてきた。

が・・・・・・・・・・

ラウラ「後少しなんだけど、近づく事は難しいな・・・・・」

格納庫周辺は自由アルゼンチン軍が展開して近づけない。
どうやって、進めばいいのか・・・・・・・
警備は厳重であり、判断を間違えば自分の生死に関わる。

タイミングを見ないで一気に撃たれて死亡と言うのは・・・・
エースを売りにして生きてきたラウラにとって屈辱的であった。

どうにかしてここを突破しないといけないけど・・・・・・
ラウラは何かを探して、突破口を探す・・・・

すると・・・・・・

ラウラ「うん・・・・・・」

一人の自由アルゼンチン軍の兵士がいた。
格納庫に向けて攻撃をしている兵士のようである。

こいつを拘束し喉元を切って、装備品を奪えたら状況もかなり変わる・・・・

メラル「ラウラ・・・・どうするつもり?」

ラウラ「あの兵士から装備を奪う。」

メラル「正気か?」

ラウラ「私は正気よ、そうでもしないと突破できないし。」

メラル「案外強引だな・・・・・・・」

ラウラの兵士から装備を奪う判断に、メラルは強引だという。
その理由は、バレて攻撃され殺されていまうから。
そう言った可能性を踏まえて、メラルはラウラがこれからやる事を強引だと言った。

かと言って自身にはそれに替わる対策はない。

メラル「はいはい、やればいいんでしょ。」

ラウラ「ほほぉう、強情張りなメラルにしては素直だね。」

メラル「私はいつでも素直だ!!」

ラウラ「はいはい、うひひひひ」

ラウラの策に乗るしかない。
自分に策がないならば、策に乗るしか道はない。
馬鹿に反抗して、ずっと待機するのは正直ゼントラーディ人として出来ない。

むしろ、戦死したならばゼントラーディ人として名誉である。

ラウラ「さぁて行きますか。」

そんな事を思っているメラルを知らずか、ラウラはゆっくり動き出す。
目標は格納庫に向けて発砲している自由アルゼンチン軍二名。

自由アルゼンチン軍に向けて移動しているラウラを.......

アム「あれってラウラじゃない?」

オルガ「ラウラのようね、でも一体何をするつもりなの?」

アム「とりあえず、援護しないと。ラウラには私のファントムⅢちゃんに乗ってもらわないと。」

オルガとアムが見かけた。
アムは自分の愛する機体であるファントムⅢに乗ってもらおうと。
ライフルを自由アルゼンチン軍兵士に向ける。

「ぐあっ」

ラウラ「うぉっ、丁度いい時に兵士が死んだわ。」

メラル「後一人はどうすんだよ?」

ラウラ「まぁまぁ慌てない。」

アムの狙撃支援で自由アルゼンチン軍兵士一名が死んだ。
予想もしていなかった事態に、ラウラは天の恵みのように喜んだ。

メラルに疑問を持たれている中、もう一人を殺そうと背後からナイフを持ち迫った。

「がっはぁ」

ラウラ「またしても、天の恵み。私はなんてついているんだろう。」

また一人、アムの狙撃により射殺された。
二度続く天の恵み、ラウラはラッキーと思いFN FALを二つとる。
新統合軍でも引き続き使われている、アルゼンチン陸軍であり。

反英思想、反統合思想を持つ元アルゼンチン陸軍兵士が....
自由アルゼンチン軍に参入した際に持ち込まれた物だろう。

ラウラはありがたく、FN FALを持ち。
もう1つをメラルに渡した。

メラル「でFN FALを手に入れたが、次はどうするんだ?」

ラウラ「このまま射撃しながら、敵がいる中を突破する。」

メラル「おいおい、それはまた強引だな。」

またしても、強引な突破。
メラルはラウラの強引すぎる作戦に、頭を抱えて呆れた。
強引な作戦を一度どころか二度までも。

さっきは格納庫にいる兵士から支援攻撃をしてくれたから良いものを。
また支援攻撃してくれる保証はない。

かと言って、それに替わる策はないけども。
メラルはまたしてもラウラの強引な作戦に乗られてしまいそうになるが。

メラル「手榴弾(グレネード)、いや格納庫前の屍体の山」

手榴弾と目の前に転がる死体の山を見つけた。
メラルはこれを上手く有効活用出来ないか考えた。
でも、どちらかを取る必要がある。

このままラウラの強硬突破作戦に乗られて、死ぬか提案して危険を回避するか。
そのどちらを取るか、メラルは考える。

結果。

メラル「死体に紛れていこう、幸い入り口付近まであるようだから。」

ラウラ「死体に紛れるね、それもいいかも知れない。血の臭いが付着するけど。」

死体に紛れて移動する事にした。
メラルはそれをラウラに提案すると、案外すんなり許可した。
ラウラの視点から許可した心情を察すると、強引な作戦は正直。

考えた自分ですら怖くなった。

ラウラ「取り合えず、血の臭いを気にせず死体の山を進んでいきますか・・・・・・・匍匐前進で。」

メラル「あぁ・・・・取り合えず、敵にばれないようにしろよな。」

ラウラ「はいはい分かっていますよ。」

メラル「本当に分かっているのか?こいつ・・・・・・・」

二人は匍匐前進で死体の山を進む。
ゆっくりとゆっくりと死体の山に紛れ、ファントムⅢのある格納庫へ向かっていく。
進むのはいいのだが、やはり血の臭いと硝煙の臭いがつくので二人の気分は悪い方向へ進む。

吐くまではいかないが、気持ち悪い事には変わりは無い。

オルガ「二人は何処へ行った?」

アム「分からない、何処かにいると思うけど・・・・・・・・」

オルガとアムはラウラとメラルの二人を探す。
一体何処へ行ったのか・・・・・・・何処で何をしているのか・・・・・

まさか・・・・・・・・流れ弾に当たり戦死してしまったのか・・・・・
心配する二人であるが・・・・・・そのラウラとメラルが死体の中を匍匐前進をしているとはまったく知らない。

探したいが、自由アルゼンチン軍兵士からの攻撃で探す事は困難。
どうか、無事でいてもらいたいが・・・・・・・・・・

一方・・・・・・・・・・・

劉夢華「くっ・・・・・・なんとか非戦闘員を避難させる事に成功したけど。」

カゴメ「私たちが防弾チョッキを着て戦闘参加するとはね・・・・・」

夢華らアルタミラガールズは、戦闘に参加していた。
演習の際に第29飛行隊のコマンチに同乗したラウラ等のメンバー以外のアンサーズが防戦している地域とは別の地域で・・・・・

非戦闘員の部類である夢華達であるが、夢華が元警務官であり戦闘員としての素質があり。
夢華を残してシェルターに入れないとして、カゴメと美弥も防弾チョッキとヘルメットを被り銃を取って戦う事にした。
むしろ、仮にシェルターに入ろうとしても周りからの目も気にしてしまうので・・・・

自然そのままの流れで・・・・・・・・・・

相沢美弥「それにしても、ラウラ達は無事かな?」

カゴメ「何を言っているのよ、第29飛行小隊と一緒にいるんだし無事じゃない。」

相沢美弥「そ・・・・それもそうね・・・・・」

美弥はラウラの事を心配しているが、カゴメは第29飛行小隊にラウラがいる事を理由に大丈夫じゃないと軽く言う。
それを聞いた美弥は安心したかのような表情を浮かべ安堵する。

しかし・・・・・・・・

劉夢華「・・・・・・・・・」

カゴメ「モン・・・・何を見ているの?」

劉夢華「あれ・・・・・・・・」

カゴメ「あれ?」

相沢美弥「あれって何よ・・・・・?」

劉夢華「あれ・・・・あそこに倒れているの・・・・・・・・・・・・・VAH-1コマンチじゃない・・・・・・・」

双眼鏡で遠くを見ていた夢華が倒れているバトロイド形態のVAH-1コマンチを見つけた。
そのコマンチに乗っていたのは・・・・・・・・ラウラとメラルである。
夢華のコマンチじゃないと言う言葉は、カゴメと美弥に戦慄を覚えさせる・・・・・

まさか・・・・・・・・ラウラが死んだのではないかと・・・・・・・・

劉夢華「でもハッチは開いている・・・・・・恐らく脱出したんじゃないかと・・・・・」

相沢美弥「生きているのは確かだけど・・・・この乱戦の中じゃ・・・・・」

劉夢華「・・・・・ラウラは大丈夫・・・・結構、あの子は強い幸運の持ち主だから・・・・・・」

ハッチが開いているからすると脱出している可能性がある。
だけど、脱出してその後乱戦に巻き込まれて生きているのか死んでいるのか分からない。
美弥やカゴメは心配するけど、夢華はラウラが死んでいないと思っている・・・・・

数々の幸運に恵まれ、各地の戦場を経験したゼントラーディ軍の元エースかつ・・・・・
これからの新統合軍のエースの卵だから・・・・・・

ラウラ「うっぷ・・・・・」

メラル「吐きそう・・・・・・・」

いろんな人に心配されているとは知らず、ラウラはメラルと共に死体の山の囲まれながら匍匐前進で進む。
死体から流れる血と硝煙の臭いで、ラウラ達の気分は最悪であり。
上では、数多くの銃弾がビュンビュンと飛び交う・・・・・・・・・・

ゆっくり動くのもいいけど、下手すれば手榴弾が落ちてきて人生はそこでゲームオーバー。
早くここを脱出して格納庫に行かなければ・・・・・・・

ラウラはそう思いながらメラルと共に格納庫に向かった。

オルガ「おわっ!!」

アム「どうした・・・・おわっ!!」

オルガとアムの二人の前で、死体の山から手が出てくる。
一体なんだと思って警戒すると、中から・・・・・・

ラウラ「よっ・・・・・」

『ラウラ!!と・・・・誰・・・・』

メラル「第29飛行小隊のメラルです・・・・・・」

オルガ「無事だったので、早く入って!!」

死体の山の中を匍匐前進してきたラウラとメラルであった。
二人の全身は血で汚れており、多少臭いし・・・・不気味である。

アムは・・・・・・・「血で汚れているけど、私のファントムⅢちゃんに乗せても大丈夫?」と思ってしまう・・・・・・・・・・
なんたって今の二人は・・・・血塗れ・・・・・・・コックピットに乗せたら血で汚損させてしまうと・・・・・・・・

だけど・・・・・今はそんな贅沢を言う程余裕は無い。

外は戦闘中・・・・・・
血塗れで・・・ラウラに付着した血で汚損させてしまう心配より。
戦闘で破壊され、何も残らない結果よりかは・・・・・マシ・・・・・・

アムは涙ながらに、汚損させてしまう事を覚悟した。

アム「とりあえずなんだけど、ラウラ・・・・・私のファントムⅢちゃんに乗ってくれる?」

ラウラ「飛べるんですか?」

アム「一応、ハッチを空けてゼロゼロ発進させる事になるけど・・・・・君の腕なら大丈夫だから。」

とりあえず、ラウラにはファントムⅢに乗ってもらう。
もしもの場合に備えてのゼロゼロ発進用の装備を用いて、滑走路に頼らず出撃してもらう。
ファントムⅢに搭乗してもらい、この厳しい状況を打開してほしい・・・・・

ハッチは開けられる状態だし、早く出撃してくれれば楽になる。

アムはラウラがファントムⅢを乗った事を確認すると、ハッチを開けた。
幸いハッチの先には敵兵士はいない。

アム「一時的に退避!!退避!!」

ラウラが発進するので、アム達は退避する。
この場にいたら、吹き飛ばされ壁に激突し死亡してしまう。

一同は整備班の待機室の中に押し切るように入る。

「よし敵は怯んだぞ!突撃しろ!!」

自由アルゼンチン軍の兵士は格納庫に向けて突撃した。
ぞくぞくと兵士が格納庫に入る、コックピットの後ろを振り返ったラウラは・・・・・

ラウラ「やば・・・・・・・・出ないと!!」

と危機感を覚え、操縦桿を握りレバーを引いた。

「ぐあぁぁぁぁぁぁぁ」

ラウラの乗るファントムⅢは勢いよく、格納庫から出ていた。
エンジンによる力が兵士たちを遅い、吹き飛ばし壁にぶつけ殺傷する。
かろうじて生きていた兵士は、もう使い物にならないような状態になる。

コウ「今だな・・・・・・」

オルガ「一気に制圧しろ!!」

『ハッ』

オルガの号令の元、ザースロン機関工作員たちは突撃し残りの兵士の掃討戦入る。
一気に止めを刺して、格納庫周辺を奪回するつもりである。
その姿をラウラは上空から眺めていた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする