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12月の庭 バラの手入れ(1)

2013年12月23日 | バラの手入れ

今年の冬は、例年よりも早く寒くなっているように感じます。
いつもは、15日過ぎから剪定などの手入れを始めるのですが、
今年は早めに行いました。

秋の花が咲いた後の枝は、花柄を摘んだだけになっていたものや
5月に一回だけ花が咲く一季咲きのつる性のバラは、伸び放題に
していました。

まだ緑の葉が沢山残っていますが、そろそろ触ったり風が吹けば
落ちる状態になっています。

  

毎回、剪定で気をつけていることは、バラ自体の持つ樹形を見て、
それにあった切り方をするように心がけています。

バラの樹形を分けると 3タイプに分けられます。

●ブッシュ(木立性)・・・・枝が直立して育つタイプ。品種として
 ハイブリットティー系統・フロリバンダ系統・ミニチュア系統のバラ

●シュラブ(半つる性)・・・枝がしなだれるタイプ。
オールドローズ・イングリッシュローズの大部分・モダンローズの一部。

●クライマー(つる性)・・・枝が長く伸び、寄りかかって、這って成長するもの。

                
その切る場所は、バラの育ち具合によっても変わりますが、おおよその目安として
前年の開花枝を2から3節残して切る。
太い枝、堅い枝は浅く、細い枝、柔らかい枝は深く切る。

ブッシュタイプは、ハイブリッドティーは、大きい花を咲かせるために 樹高の2分に1のあたり。
例、120cmに伸びたものなら60cm~
          
フロリバンダは、沢山咲かせるために やや浅いめに上から3分の1のあたり。

ミニチュアは、樹高の2分の1、樹高が1mになるようなポリアンサなどは上から3分の1程度にします。

シュラブタイプは、2分の1ぐらいを目安にします。

クライマータイプは、フェンスや、アーチ、ポール、トレリス、パーゴラ、オベリスク ベッド仕立てなど
いろいろな仕立てかたがあります。

冬には、これまで誘引していた枝をすべて取り外し、最初から仕立て直します。根元から出た新しい枝(ベーサルシュート)や若い年数の枝で這わせるのに必要な本数を確保できたら、古い幹を元から取り除きます。

足らないときは古い幹から出ているサイドシュートを這わせて使います。
古い枝を使うときは、その年咲いた開花枝を2~3芽残して切り詰めます。

以上は、『バラを美しく咲かせるとっておきの栽培テクニック』(NHK出版)や、ローズ・ガーデン講座から
学んだことを基に書かせていただきました。




秋霖~すすき梅雨の中で~

2013年10月19日 | バラの手入れ

台風24号が去ってからも14日くらいまでは昼間はかなり暑かったのですが、
15日から急に昼間の気温も秋になりました。

10月10日 晴れ(京都の最高気温は30.7℃。最低気温は20・8℃)
左「テス・オブ・ザ・ダーバービルズ」・中「セプタード・アイル」・右「アイスバーグ」
  

「コーヴェデール」
 


青空に伸びる「ジェームズ・ギャルウエイ」
 

10月13日 晴れ(最高気温、25.6℃、最低気温14.2度、朝晩は冷え込みました。)
「レディー・オブ・メギンチ」
 

「ジェームズ・ギャルウエイ」の蕾がはっきり見えてきました。知らないうちに「アンジェラ」にも蕾が。
さらに下のほうで、1輪開花したものもありました♪
  

10月16日 雨のち晴れ(最高気温19・8℃、最低気温17.2℃)この日前夜に台風26号通過。
黄色い「セント・オルバン」、繰り返しよく咲く「ザ・シェパーデス」、薄桃色の名前忘れの花。
  

5月だけに咲く「スイート・ブライヤー」の実(ローズ・ヒップ)、毎年咲く「アメジストセージ」、デージーのような「浜菊」
  

10月19日 曇りのち雨(最高気温20℃、最低気温15℃)

「ジェームズ・ギャルウエイ」の蕾が大きくなりました。「ザ・シェパーデス」はどんどん蕾が膨らみ、開花しています。
   

秋の寄せ植えをしました。今までに育てたことのない花があり、調べてみることに。

バコパに似た、赤い花「サンブリテニア」は、南アフリカ原産の花で、ジャメスブリテニア(ジェームズブリテニア)属。
約3℃まで耐寒性があります。

黄色の小花は、「ウインターコスモス」

ピンクの花は、ジンチョウゲ科のピメレア「フォーシーズンズ」。オーストラリアやニュージーランドに分布する花の
園芸品種の一つのようです。9月から12月、3月から6月が開花期とあります。
    

淡い紫と白の花の咲く背丈の低いサルビアとキク科の小花。
細長い赤ワイン色のケイトウの仲間に小ぶりの黄色い花が咲く、ウインターコスモス。
9月に植えた寄せ植えは、手前の星型の花が「ペンタス」右が「アンゲロニア」左に広がるピンク色の花は
「千日紅」。桃色のいちごがいっぱいという感じです。
  

昨夜から降り続いた雨が上がったものの、お日様も厚い雲に隠れてあいにくの肌寒い日となりました。
しかし、お昼前に、この地域を散策する会の十数名の方々に、秋の庭の様子を見ていただく機会を得ました。

庭について、いくつかのご質問がありました。この庭のバラの種類は、50種類ほどで、イングリッシュローズを
中心にオールドローズなどを育てていること。秋のバラは小ぶりで、色が濃いものがあることや、香りが良いことなど。
また手入れについては、虫は手で取ることにしていて、農薬は使わずに育てていることなどをお伝えしました。

今にも雨が降りそうな寒い中で、立ち止まって多くの方に見ていただけたことは本当にありがたく感謝しております。

5月とは違い、秋の花数は圧倒的に少ないのが残念ですが、今年もバラは、長い暑さにも耐え、何度も何度も台風の
風にさらされながらも次々に蕾をつけ、花を咲かせてくれました。秋の花が終わると花柄だけを切り取り、出来るだけ
葉を残して養生します。

「レディー・オブ・メギンチ」「セプタード・アイル」「モーティマー・サックラー」この3つはイングリッシュローズ。
一番右の白のバラは、秋に来た「プリンセス・オブ・ウエールズ」このバラの種類は、現代バラのフロリバンダ種。
1997年にイギリスのハークネス社が育種したバラで、故ダイアナ妃に贈られた品種です。
   

5月に1度だけ咲くバラ「スイートブライアー」の柿色になった美しい実。この時期ならではの光景です。
 

秋霖(しゅうりん)とは、秋の初めに降りつづく雨。秋の長雨。すすき梅雨とも。

近くの遺跡には、黄色い花のセイタカアワダチソウやススキがいつもの秋のように広がっています。
  




「寒露」過ぎてなお~昼はいまだ夏!?~

2013年10月09日 | バラの手入れ
8月26日の剪定から、今日9日で44日目になります。
早いものは、彼岸すぎから、ぽつぽつ新しい蕾が、開花しました。
振り返ってみると・・・・・この日この花。

9月26日
「アンブリッジローズ」
 

「ザ・シェファーデス」もうすぐ咲きそうです。
 

少し深く切った「ジェームズ・ギャルウエイ」は、芽吹くのに数日かかり、ようやく伸び始めました。
 

9月28日
開きました「ザ・シェファーデス」
 

左、「セント・オルバン」の開きかけと、右は、「ジュビリーセレブレーション」の開花。
 

9月29日
部屋から見た「リッチフィールド・エンジェル」
 

この日のイチオシ「ストロベリーキャンドル」
 

9月30日
「ラ・フランス」と開き切った「ザ・レディース・ブラッシュ」
 

10月5日
左・「プリンセス・アレキサンドラ・オブ・ケント」
右・奥のクリーム色は「リッチフィールド・エンジェル」手前の一重は「コーヴェデール」
 


10月8日
「キャラメル・アンティーク」
 

10月8日は、暦の上では二十四節気の一つ、「寒露」(かんろ)。寒露は、秋の季語です。

寒露とは、露が冷気で凍りそうになるところから。冬鳥が渡ってきて、菊が咲き始めるころ。
コオロギが鳴きやむころ。とあります。

ところが9日台風24号が通過、南からの暑い空気を運んできたのか、京都の昼間の気温は、8日は27度、
今日は29度あります。 明日の予報は30度です。

最低気温は、昨日8日が22度、今日9日が23度。20度を下回ったのは、10月4日の15・6度
5日の、19.5℃で、まだまだ露が凍りそうではありません。

暑さもあってか、、虫の動きも活発でチュウレンジハバチ(親は、胴がオレンジ、羽根が黒)の幼虫による食害や、
ヨトウムシ(尺取虫)による新芽の食害があります。特にチュレンジハバチの幼虫は早期に発見し、取り去るように
しています。



夏の終わりに~夏剪定と施肥~

2013年08月27日 | バラの手入れ
今年は、例年以上に酷暑になりました。

京都では、8月に入ってから、昨日26日までに、35度を超える日(猛暑日)が、
16日間もありました。
                            
32度~34度台が、7日間
36度台・・・・・・3日間
37度台・・・・・・7日間
38度台・・・・・・5日間
39度台・・・・・・1日(8月11日) 小計23日間が30度越えです。

四国の四万十市では8月10日~13日が4日連続、40度を超えたようです。
41度になったのは、8月12日のことです。

8月に入って最高気温が、20度台になったのは、ここ数日の雨天になってからです。

8月24日 28度
  25日 28.7度
  26日 29度   この3日間だけが20度台です。(26日中23日間が32度越えでした。)

そこで、昨日26日。雨も上がったので 伸びに伸びたバラの夏の剪定をすることにしました。

木立性のバラは、基本的には樹高の、上から3分の1程度をカットします。

これは、繰り返しよく咲くフロリバンダの「ラ・マリエ」です。夏の間もポツポツよく開花していました。
花の咲いてる枝は、花から2枚目の5枚葉のところでカットしました。夏の間、花首のところでカット
していた枝は、3分の1以上、思い切って芽の出そうなとこをまで切ってしまいました。そのため
葉が一枚もなく枝だけになって、すこし切り過ぎたかと思うくらいです。(バラの為には、最低でも
5枚くらい葉を残したいところです。)黄変している葉や、枯れている葉を取り除きました。

  

イングリッシュローズの「ジェームズ・ギャルウエイ」です。どんどん伸びて花も咲かせてくれたのですが、
これも思い切って切り戻すことにしました。

 

つるバラは、夏の間に伸びた枝をできるだけ大切に伸ばすために、出来たら壁際に紐などで、誘引し始めます。
先端は、軽くカットし、枝を充実させます。脇から出ている枝も先端だけカットしました。

 



混み入った枝や、枯れた枝、病気になった葉、粉ジラミによる白く斑点になった葉などを取り去り、
風通しできるようにしました。

夕方、剪定後には、全ての鉢に2~3か所 穴を少し掘って、「バラの肥料」を少量(一鉢に全量で一握り程)
を小分けしてやり、夏の間水やりで減ってしまった土を足しました。そしてたっぷり、底から流れ出るくらい
水をやりました。

「バラの肥料」を使うのは、チッ素・リン酸・カリの割合が「1:3:1」のもので、バラにとって望ましいと
されているからです。ちなみに チッ素は、葉肥。リン酸は、花肥・実肥。カリは、根肥と呼ばれています。


今朝の青空に映える「ジェームス・ギャルウエイ」。「ニュードーン」も先端を3分の1ほ度切り戻しました。
  

    


2番花が終わって、もう次の花が咲き始めたものもあります。
  

大変暑い夏でしたが、バラは元気に枝葉を伸ばし、花も咲かせていました。雨が少ない、酷暑の日々で、水やりは
かかせませんでしたが、黒点病が抑えられ、虫の被害も少なく済みました。

昨日カットしたバラの花。部屋のほうが長持ちします。でも外に咲いている姿が好きで、なかなかカットできない
アンです。(苦笑)



    

今年の夏のバラ

2013年08月03日 | バラの手入れ
 これは、7月23日のイングリッシュローズ「ザ・シェファーデス」の夏の花です。この名は、
16世紀の宮廷文人フィリップ・シドニー(1554-86)の物語「アルカディア」に登場する
女羊飼いに由来するそうです。 (1)

  

今年の夏もとても気温が高い日が続いています。ただ梅雨が早く空けて、晴天続きかといえば
曇りや雨の日も多く、7月21日~31日の11日間で、去年と比較してみると、

2012年 晴れ 7日間 (曇りのち晴れも含む) 雨 1日           曇り3日間
2013年 晴れ 4日間(晴れのち曇りも含む) 雨 2日間(雨のち曇りも含む) 曇り5日間

今年は、曇りがちで、時折、俄か雨や、夕立も降る日が多いです。

この11日間の最高気温と最低気温を比較してみると、

2012年34.9度  25.3度
2013年34.2度  24.6度

と若干、今年の方が低いようです。といってもやっぱり暑い上に、曇りがちで湿度が高く、蒸し暑さのせいか
余計に暑いと感じていました。

水やりはこんな天気でも、雨のかからない場所に置いている鉢には水やりは欠かせず、雨の日は1回
曇りの日でも 鉢の状態をみて1~2回はやっていました。

曇りがちで、蒸し暑いと黒点病が広がるものが出ました。特に「ユーゲン・フルスト」「アンジェラ」に出て、
「ジェームズ・ギャルウエイ」「セント・オルバン」など他にも その近所に置いているものに発生してしまいました。

雨がかかると、黒点病はとくに発生しやすいバラでは出やすいようです。対策としては、とりあえず病気の葉を
早期発見し取り去るのを優先しています。「ユーゲン・フルスト」の親戚の「ルイ14世」(2012年5月8日
関連記事あります。)も黒点病にかかりやすいです。ただ葉を沢山落しても、今のところなんとか枯れることなく
何年も育てています。見た目はとても残念な姿になってしまいますが、大抵はまた芽吹いてくれます。

このピンクの花は「アンジェラ」下の方は黒点病になりながらも、新しい枝の先端では、次々と開花しました。
近くの「ジェームズ・ギャルウエイ」はこの夏もぐんぐん伸びて先端に蕾をつけています。(7月23日の様子)
  

8月1日 朝は雷を伴う雨、昼からは曇り時々晴れ 最高気温32度 最低気温25.7度
8月2日 晴れ                    最高気温35度 最低気温24度

2日窓を開けると、「コーヴェデール」と「ニュードーン」の蕾が目に入りました。
 

表へ廻ると、「ニュードーン」の蕾が輝き、「コーヴェデール」が美しく咲いていました。
「コーヴェデール」はイングリッシュローズで、繰り返しよく咲いてくれます。
 
「コーヴェデール」は、イングリシュローズで、イギリスのシュロップシャにある美しい渓谷の名前に
由来しているようです。(1)

 

こんな蕾も、あんな蕾も。
 

こんな花も・・・・
  

2階の窓から、真夏~という澄み切った8月の空です。

窓から見た「ジェームズ・ギャルウエイ」真上に咲くので、残念ながら、下では見えません
  
下に降りて、また見上げて、わずか10号たらずの鉢に植わるこのバラ。たぶん根が鉢底から出て、
ツツジが植わるほんの小さな地面に1本の根が出ているのではないかと思われるのですが、ものすごく
大きくなりました。
 

どの鉢も、2番花をつけ、樹高もかなり大きくなってくれました。6月、7月は暑さの関係で固形肥料は
やらないようにしているのですが、今年は、雨や曇りが続くころの6月半ばにゆっくり溶ける緩効性の
化成肥料を各鉢に施しました。その効果もあってか、2番花の付きが多かったようです。

置き場所により、日当たり具合が違います。鉢の中の温度が急速に高まり、水分がすぐに乾いてしまう土では、
緩効性の肥料といえども、土中の濃度が高まってしまっては、逆効果ですので、真夏には固形の施肥しません。

次回の手入れは、お盆過ぎに夕方の気温が下がり始めたのを感じてから、8月下旬を目安に、枝の3分の1
くらいをカットする予定です。またその時に追肥をする予定です。それまでは、水をしっかりやり、伸び放題にして、
バラ自体が持つ成長力、光合成による充実を見守る毎年の夏です。



(1)イングリッシュローズの名前の由来は、『イングリッシュローズのすべて』別冊NHK趣味の園芸2010年
   p124~125によります。