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あれから~バラの生命力~♪

2014年10月03日 | バラの手入れ
例年、8月のお盆すぎに、夏の剪定を始め、花が付いていたものは咲くのを待って、
遅くとも9月10日までには、切るようにし、肥料をやりました。(2014年8月20日日記 後半部分)


今年の8月は、雨が一時的に激しく降ったり、、晴れたかと思うと、また曇ったり降ったりという
不順な天候になりました。

このような天候のとき、品種によっては、バラの葉に黒点病が広がりがちになり、小さな点を見つけては、
葉を取り去っていました。

その中でも、とんでもないくらい葉を落としてしまって、ほぼ枝状態になったのが、去年の暮れに鉢植えから
地植えにした「アンブリッジローズ」

8月19日の様子。枝だけになって、枝の先端も茶色くなり枯れこむのを避けるため、先端を少し切りました。
     

それから22日後の様子です。日々少しづつ新芽が出て、伸びて新しい枝に新しい葉が出てきました。
9月11日
      

こうして8月19日の剪定から1か月後に、嬉しい一輪目が開花しました。
9月20日
      

その後も、次々と蕾を付け、開花しました。
9月29日
       


10月1日 光を受けて、開花1日目の花です。
     


ここまで夏に葉をすっかり落してしまうと、まずこのバラ自体が大丈夫かと思いますが、枝の色が茶色く変色していなければ
生きています。普段、鉢で同じようなことが起こった場合は、肥料は薄い液体肥料をやるだけにとどめますが、地植えにしたので
思い切って、この8月の剪定時に、苗より少し離れたところに穴を掘って、2か所に一掴みくらい固形のバラの追肥をやりました。

そしてこのように、復活してくれたので、バラの持つ生命力にあらためて感謝しています。

お彼岸過ぎから、とても美しい青空の日が続きました。
     

     

あちらこちらでポツリポツリと、他のバラも咲いています。

 

 

 

ひとときも休むことなく成長し、伸びていくバラ。ともに生きる喜びです。

夏の庭に想う ~ある園芸家の夏~

2014年08月20日 | バラの手入れ
夏の庭から




残暑お見舞い申し上げます。
    

  

毎年、夏はバラを伸ばし放題にして、新しい植物も買い増やすこともなく、水やりだけは、
欠かさないことだけを思っています。


『園芸家12か月』(カレル・チャペック)の「8月の園芸家」の項を久々に読んでみました。

あまり夏に出かけるのは気がすすまないこの園芸家。しかしなんとか留守のあいだ安心して庭をまかせることの
できる友達か親戚の者を見つけて出かけることに。いざ出かける前に親切なその人に、くれぐれも頼むと云った
言葉が次の通り。


とにかく、ごらんのとおり、いまは、庭ではなにもすることがないんです。3日に1日見回ってくださるだけでいいんです。何か変わったことがあったら、ハガキ一枚よこしてください。すぐに帰ってきますよ。じゃあいいですね。よろしくお願いします。さっきお話ししたように、5分間でいいんです。
ちょっと見回るだけで


翌日、この男は一通の手紙を受け取る。

お願いするのを忘れましたが、毎日庭に水をやって下さい。いちばんいいのは、朝五時か、夕方の七時ごろです。大した仕事ではありません。水道の栓にホースをつけて、一時間水をやるだけでいいのです。マツ科の植物には、どうかたっぷりやってください。それから芝生にも、雑草が目についたら抜いてください。以上

それから一日たつと、

ひどく乾燥しています。お願いです。ロードデンドロンに汲みおきの水を、ジョウロに二杯くらいずつ、マツ科の植物には五杯ずつ、その他の植物には4杯ぐらいづつやってください。いま咲いているものには、うんと、水をやらないといけないです。いまは、何と何が咲いていますか、折り返しお知らせください。しぼんだ花は、花梗を切り落とさないといけません!花壇を全部、鍬で中耕していただけるといいのですが。そうすると、土が呼吸しやすくなります。バラにアブラムシがついていたら・・

云々と続き、最後に、

それ以外にしていただくことはありません

で締めくくられています。

三日目は、芝を刈ってくださいとあり、芝刈器をつかって刈ったあと、のこった芝は刈り込みバサミで刈ってだの熊手でよくかいて、箒ではかないと芝が禿げます!と、それから水をやること。「うんとたくさん水を!」と

四日目。

万一、嵐がきたら、大急ぎで庭を見まわってください。豪雨のためによく被害をうけることがありますから、そんなとき、ちょうどその場にいて下さると都合がいいのです。バラにウドンコ病が出たら、手遅れにならないように早く、朝露のあるうちに硫黄華をふりかけてください。丈の高い草花は風で折れないように、支柱にくくりつけてください。~中略~家のきわのブドウに毎日水をやることを忘れないでください。芝は刈ってくださったでしょうね。あとはハサミムシ退治のほかに何もすることはありません。」

六日目

速達で当地に自生している植物を一かご送ります。すぐに植えること。夜中にあかりをもって庭に行き、カタツムリを退治してください。路にはえている草を取っていただけるといいのだけれど。植物の見張りも大して時間つぶしにならず、小生の庭でたのしい時をお過ごしのことと存じます。」


親切な男は責任を感じているので、そのあいだ、水をやり、芝を刈り、土を耕し、草むしりをし、到着した
植物を手にもって、さてどこがよかろうかと、植え場所をさがして歩き回る。汗だくになって、頭から足までどろまみれになっている。そのうちに気がついてハッとする。小物が一本ここでしおれている。あそこでは花首が二つ三つうなだれている。むこうのほうでは芝生が黄色くなりはじめ、庭じゅうがまるでやけどでもしたように見える。親切な男は、なんだってこんな厄介な仕事を引き受けてしまったんだろうとくやしがり、早く秋になりますようにと、神さまにお祈りする
。」

結局、くだんの旅行に出かけた園芸家は庭が気がかりで、夜もろくに眠れず、親切な男が毎日庭の様子を
知らせてくれないのに腹をたて、毎日宿泊先で見つけた植物を送り、家に帰る日を指折り数えて待っている・・
そして家にかえって、庭にかけこみ、変わってしまった庭をみて、心の中で(「おれの庭をメチャメチャに~」)
と憤慨しながらも、

「「ありがとう」ぶっきらぼうそうにそう言うと、荒れはてた庭に水をまくため、当てつけがましくホースを
取り出す。(とんちきめ!)心の底で彼は考える。(こんな男を信用するなんて!避暑に出かけるなんて
馬鹿なことは、もう、一生涯やらないぞ!)」



以上。「8月の園芸家」の項から抜き書きし、要約をしました。

これを読んで、思わずうなずいたり、笑ったり、苦笑したり、それはダメでしょう~とダメだししたりしてました。


夏の水やり・・・結構同じようなこと考えてやってました。水やりの時間は、草取りの時間であり、黄変したり、
黒点の出たバラの葉を取ったり、枯れたものを取り去ったり、何かしら状態をみながらやってました。これが
習慣というか、当たり前の日常になっています。年がら年中きれいに庭を保ち、花を咲かせておきたいのは
やまやまですが、人も夏バテするようなこの暑さ、バラも夏バテしますので、出来るだけ自然に、伸び放題に
しているのはこんな理由からもあります。

  

そこでお盆すぎて、まだまだ暑いのですが、蕾をつけたり、咲いているものはそのままにして、
いよいよ伸び放題のものを切る時期がやってきました。夏剪定です。

切る目安は、

●木立性のものは、全体の3分の1の上の部分で、5枚葉のすぐ上でカットする。
●シュラブ等の半つる性のものは、全体の4分の1の上の部分をカットする。
●つる性の5月にしか咲かないものは、伸びたシュートの最先端だけをカットし、出来るだけ直立させておく。
(横倒しすると、それぞれの葉の付け根から芽が出てしまうことがあるので、私は直立させています。)

今、丈の低い位置で蕾をつけたり、咲いているものは、そのままにしているのですが、花が終わったら、
2つ目の5枚葉で切り戻しします。ものすごく伸びた先にさいたものは、そのバラが木立性か、半つる性かで
切る場所を上部の3分の1だけか4分の1だけをカットします。

なお、カットした直後の夕方に、液体肥料を通常よりもっと薄めたものをやりました。もう少し日が経って夕方の
気温が涼しく感じられるくらい下がったら、鉢の三か所に、植木鉢の深さの半分くらいまでスコップで穴を掘って、
固形追肥をやる予定です。

  


またあまり夏の間にぜんぜん伸びなかったもの、すっかり葉を落としてしまったものは、秋の花は望まずに、
カットせずにそのままにしています。

  

なお、例年8月の下旬から9月の上旬までに、夏剪定と施肥は終えるようにしています。
剪定後の8月19日の様子です。





追記

『園芸家12か月』(中公文庫)の訳者、小松太郎氏(1900-1974)の解説によると、

●カレル・チャペック(1890年~1938年)は、ボヘミアの田舎町で医者の家庭に育ち、プラーグ大学で
哲学を学び、ベルリンとパリに留学し、ジャーナリストとして出発したが、、1921年に戯曲「R・U・R」
(『人造人間』)を書いて一躍世界的に有名な劇作家になった。

●『園芸家12か月』には、果樹を除き、おそらくチェコの園芸好きが一般に愛培しているのだろうと思われる
いろんな種類の植物が、訳者の数えたところでは、少なくともに280種以上あげられている。

●アブラムシやウドンコ病には悩まされても、ブラック・スポット(黒点病)に対する悩みは訴えていない。
彼らがにくむのは、ブラック・フロスト(「黒い霜」といっても霜ではない。乾燥した猛烈な寒さが襲ってくると、
植物の葉や芽がくろくなるから)と、旱魃(かんばつ)と風と、どしゃぶりの雨、つまり自然の不可抗力に対して
だけだ。それでいて、なおかつエデンの園をうらやましがっている。等々。

この中公文庫の本には、ヨゼフ・チャペック(1887-1945)の挿絵が載っています。それは、カレルの
兄で、画家で詩人。ユーモラスな挿絵が描かれています。




夏の花と緑~ONE DAY~ (1)

2014年07月18日 | バラの手入れ
7月6日  曇り 28.8度

「レイモン・ブラン」と一重の花「キューガーデン」その蕾
   

「セプタード・アイル」草丈は120cmほどに伸び、先端に沢山蕾が付いてます。
 

バラの花もちは短く、暑さでだいたい見ごろは1日。
 

7月8日 曇り 32.8度 「キューガーデン」が咲きました。


この日は、4年目の「カサブランカ」細く、小さめの花が咲きました。
薄いピンクのベルガモットも咲きました。バラの蕾も小さ目です。

   


7月12日 晴れ 34度 ピンクの花は、「ラ・フランス」赤は「テス・オブ・ザ・ダーバーヴィルズ」
右端は、「セプタード・アイル」
   

この日の一番「シャンタル・メリュー」



この2週間、梅雨明け前の曇りがちの天気に加え、台風の暑さも伴い、葉に
黒点病の発生したバラも出ました。日々の手入れのなかで、病気の葉や黄変
した葉や茎は切り取りました。草丈が伸びて、蕾が先端に付きました。

花が咲いたあとは、花柄だけを摘み、8月のお盆明けまで、葉をできるだけ
残すようにしています。曇りがちとはいえ、気温は高く、晴れ間ものぞくので
水やりはこの時期かかせません。鉢の状態、鉢の置き場所に応じて、水切れ
しないように心がけています。







表からも裏からも~見守りたい~

2014年04月21日 | バラの手入れ
バラの葉に小さな穴が開いているものがあり、ひっくり返してみても
すでに穴をあけた虫はいませんでした。念のために、指で葉の裏を
さっと擦って何もないのを確かめてOKにしていたのですが、翌日は
別の葉に穴が・・・・・

ひっくり返すといました。2~3ミリでしたが、ハバチの幼虫です。
  


葉が極端に少なければ、虫だけを取りますが、葉が沢山ある今は、穴の開いた葉は取り去ります。
ヒノキやヒバからつくられた植物活性液を2000倍以上に薄めてスプレーで茎や葉にかけます。

ただし注意しているのは、出始めの若葉や小さな蕾には、かけないようにしています。
特に、葉が黄緑色の薄い種類のバラにかけると、葉が変色することがあったので、
初めて買った苗にかけるときは、下の方の葉で試して、翌日改めてかけるかどうか見ます。

これからの季節いろいろな虫がやってきます。蕾に黒い点や白い点のようなものがが付いていれば、
すぐに取ります。蕾の中に侵入するまえに針のようなもので取り去ります。

まだ今年も、うどん粉病は発生していませんが、アンジェラと、ユーゲンフルストに黒点病の葉が
出ていましたので、すぐに取り去りました。活性液をスプレーしました。

 

芽ぶきから1か月を過ぎ、すくすくと成長してきましたが、個体差がかなりあります。

左の写真のバラは12月に来た、イングリッシュローズの「レディー・ソールズベリ」です。日当たりの
良いところに置いていたために一度水切れを起こしたのか、成長が止まったかのようでしたが、
なんとか葉が開いてきました。

右の写真は、同じときに来たイングリッシュローズの「ヒースクリフ」です。同じ場所に置いてあったのですが
こちらは、丈がぐんと伸びました。

 

この苗たちは、大苗です。大苗とは、2年前の冬に台木に芽継ぎされ、去年の春に新苗として成長し、
秋に葉を取り去ってイギリスから来た2年生の苗です。

次の苗は、同じく去年の秋に蕾を持って売られていた現代バラで、フロリバンダの
「プリンス・オブ・ウエールズ」です。3年生の苗ですが、しっかりしています。


去年12月末に地植えしたアンブリッジローズは、育てて4年目ですから6年生の苗と
いうことになります。左が根元部分、右が上部です。細い枝が結構出てきました。
  

今日は、鉢を一つずつ、半日かけて裏から見てみました。水やりするときに上から見ているだけでは
見つからなかった虫を見つけ取り去りました。虫も病気の葉も早期発見を心がけています。

穀雨を過ぎ、この雨が終われば、一気にまた気温が上がり始めます。そうすればバラたちもまたいっそう
5月の開花に向けて枝葉を伸ばしてくれます。水やりも鉢植えでは特に気を付ける時期がやってきました。
基本は、乾ききらないうちにやることですが、やるときは鉢底から流れ出るまでたっぷりやります。
水とともに空気も通すためです。土の渇き具合を見ながら、朝の早めの時間にやりたいものです。
夕方遅くの灌水は避けるようにしています。この季節でも夜の気温が下がってうどん粉病などの発生に
つながらないようにするためです。

今年も咲きました。「鯛釣り草」
 

明日の雨に備えて、チューリップを軒先に移動しました。















行く苗 来る苗 ~バラの手入れ(2)~初めての地植えも~

2013年12月23日 | バラの手入れ
毎年、12月の半ばになると、アンの庭でも冬の剪定や植え込みを行っています。

今年も4本の新しい苗がやってきました。冬にやってくる、根っこがむき出しの苗を「裸苗」
といいます。到着したらすぐにバケツに水を入れて根を浸けます。そして一晩、水に浸けて
吸水させてから植えつけています。

鉢に植える場合、苗の大きさにあった植木鉢を用意します。最低でも8号くらいの大きさの
ものを用意しています。。さらに根が太く、長いものは10号位の鉢を用意します。軽くて
扱いやすいので、長年プラスチック性のものを使っています。


鉢底石を敷いて、その上に園芸用土を全体の3分の1ほど入れます。そこにバラの肥料を
混ぜ込みます。その上に中高になるように土を少し被せて根を広げるように入れ、そこに
土を入れて植えこみます。
  

鉢の上部の5cm位下にある線を目安に土を入れます。ウォータースペースといって、
水やりをした時に土がこぼれてしまわないように、空けておきます。又、苗の継ぎ目が
土より上に出るように植えています。最後にしっかり土を抑えます。水を鉢底から流れ
出るくらいやって完了です。あとで気づいたのですが、真ん中の苗で枝の先が黒く変色
しているのがありましたので、そこはカットしました。

  

ここからは、育てている鉢バラの剪定です。

ハイブリットティーの最初の品種「ラ・フランス」です。花の枝をカットして、直立性なので
2分の1ほどに剪定しました。
 

イングリッシュローズの「アンブリッジローズ」です。これも直立性なのですが樹高が低いので
2分の1よりは長いめに剪定しています。普段はきってしまうのですが、固い花の蕾があったので、
この時点ではまだ残していました。
 


イングリッシュローズの「コーヴェデール」です。鉢でも大きく育っています。上から全体の
3分の1を剪定しました。
 


これもイングリッシュローズの「ジェームズ・ギャルウエイ」です。とても大きくなっていますので
上部の3分の1を剪定しました。
 

このように、育ち方によって剪定する箇所を変えています。直立性のものは、2分の1の強剪定しますが、
イングリッシュローズの半つる性のものは、上部の3分の1剪定にしたりして、性質もありますが、育ち
具合によって、切り方を変えています。、大きくしたいものは、最初の年度はあまり切らずにしたりもしています。
つるバラは、太い幹を大切にし、夏から秋にかけて伸び放題にし、先端だけを少し切って、誘引しています。

壁面に這わせている「ロココ」も枝をできるだけ、地面に対して平行になるように止め、先端を下げています。
右の写真のように、ほとんどの鉢の剪定を済ませました。
 

このようにして剪定を終えた直後の12月7日の様子です。


また今年は、育てていたバラのうちで、地植えにしたいものがあって、広いお庭に植えるのを
引き受けて下さる方があり、3本のバラがお引越ししました。

12月12日植え込みにお伺いした時の様子です。大きな穴を掘っていただきました。苗の間隔は
50cmほど離しました。バラの肥料と腐葉土を混ぜ込みます。その上に土を被せて、直接肥料に
根があたらないようにして植えつけました。

 

 

地植えでも 苗の継ぎ目は土より上にして植えこみました。最後に水をたっぷりやって完了です。
 

 

お家の方にも、お友達にも手伝ってもらって、記念植樹になりました。


さて今年の冬は、アンの庭でツツジが長年植わっていたスペースに、バラを地植えすることにしました。
ツツジは、バラ3本とともに、広いお庭に植えていただくことができて、とても感謝しています。

地植えしたバラ。前から
「アンブリッジローズ」、「ア・シュロプシャー・ラド」、「ジェームズ・ギャルウエイ」
です。

12月23日 今朝の様子です。
  


新しく来た苗、貰われて行った苗、元気に冬越しをして、来春それぞれの場所で笑顔を見せて
咲いてくれることを願い、今年を振り返り、来年を想う冬至過ぎです。