長浜~盆梅を訪ねて~

2016年02月20日 | 日記
2月19日 快晴 滋賀の湖北 長浜に盆梅を見に出かけました。



盆梅展の会場は、JR長浜駅から徒歩で数分のところにある慶雲館で行われています。
(会期は1月9日から3月13日まで)

今年で65回めを迎えた盆梅展。梅の香漂う大広間。


中の庭園は明治45年に7代目小川治兵衛によって作庭されたもの。







推定樹齢250年の白梅 「翔鶴」


推定樹齢400年の紅梅 「不老」


盆梅といっても、とても大きく、中には高さ3m近く、重さも750kgもあるそうで
一鉢ずつ搬入するので、30人余りの人によって行われているとのこと。
会期中は、水やり、温度、湿度の管理、咲き終わったものの展示入れ替えもされています。

しだれ梅 「花傘」


しだれ梅 「白滝」


花ひとつひとつも美しい



リーフレットによると、

昭和26年に、長浜の北部に住む、故高山七蔵翁が約40鉢の盆梅を長浜市に寄贈し
その翌年から長浜盆梅展は始まった。

現在では、

1、長浜の盆梅は約300鉢あり、地面に植えられているものを含めれば2000本ある。

2、盆梅の展示は1月から3月上旬、展示の終わった盆梅から剪定を行う。

3、梅の花は翌年に同じ枝に咲くことはない。

咲き終わった後の枝をそのままにしておくと、翌年新芽は出るものの、樹形が崩れる。
その為、枝の根元から花の咲いていたところを2か所程の残して切る。

さらに5月から6月に15cmほど枝が伸びて葉が10枚程度付いた箇所で、指で新芽の先を
摘む。

展示→剪定(2~3月)→芽摘み(5月~6月)→紗掛け(遅霜対策と、真夏の直射日光を避ける)
さらに11月ごろ落葉したら不要な枝を切り落とし形を整える。→植え替え・移植(11月~3月)
3年に1度は根が張りすぎたりするので植え替える。通年の水やりと施肥、月1度の消毒。

一年のうちの花の咲くのは2か月。その美しい時間のためには並々ならぬ手入れがなされているようです。

この時期、テレビのニュースで見たことはあっても行ったことのなかった盆梅展。
沢山の梅の古木の大盆栽を見て、梅の生命力の強さに感心した日です。



追記
慶雲館の向かいには、旧長浜駅舎を利用した長浜鉄道文化館と北陸線電化記念館があります。





1882年明治15年に日本で7番目に敷設されたのが 長浜~敦賀間。

東京新橋~横浜(明治5年)・神戸~大阪(明治10年)・大阪~京都(明治10年)
京都~大津・手宮~札幌(ともに明治13年)そして釜石製鉄所専用鉄道・長浜~柳ケ瀬
柳ケ瀬トンネル西口~金ヶ崎)

この地を最初に走った機関車は、急勾配線用に特別にイギリスで製造されたもの。
陸蒸気と呼ばれ、長浜~敦賀間の運賃は40銭。日本酒1.8リットルが5銭の時代。


北国街道には、豪商の旧家がありました。あちらこちらにガラス細工のお店やお土産物の店が
沢山ありました。

安藤家(明治38年建設)室町時代より続いた旧家。
北大路魯山人の手による、篆刻看板には呉服の文字。





古翠園と名付けられた庭。作庭は布施宇吉。10年の歳月をかけてつくられたもの。
廊下の角にはちょっと厳ついカエルが二匹。


長浜アートセンターでは、ドームやガレのランプなどの美しいガラス作品も見ました。
見どころいっぱいの長浜でした。