NPOな人

NPOの現状や日々の雑感などを徒然なるままにお伝えします。

江戸の春

2010年09月21日 | エコでボランタリーな江戸の町
江戸時代も泰平の世になり若干でもゆとり出てくると、日常のわずらわしさから解放されたいという人々の思いが物見遊山という形であらわれてきました。それは武士階級にはじまり、次第に一般庶民にも広がっていったようです。

今日からは、歌川広重の「名所江戸百景」に描かれている名所を中心に、江戸っ子たちの四季折々のレジャーについてご紹介したいと思います。

花を愛でる江戸っ子たちは、まず早春の梅見を楽しみましたが、「名所江戸百景」では「亀戸梅屋敷」と「蒲田の梅園」が描かれています。




亀戸梅屋敷



蒲田の梅園


「江戸名物、伊勢屋、稲荷に犬の糞」といわれたように、いたるところにお稲荷さんが祀られていましたが、初午にはそれぞれ大幟をたてお供えをして、商売繁盛、金儲けを願う人々で賑わいました。

江戸市中で有名なのは烏森稲荷、郊外では王子稲荷でしょうか。王子稲荷は関八州稲荷の司といわれる格式のある稲荷で、参拝客も大変多かったようです。




王子稲荷の杜


江戸には桜が似合いますが、一番盛観であったのは上野です。ここには将軍家の墓所がありましたので、歌舞音曲をはじめ酔っての乱暴狼藉、喧嘩などは御法度でした。




上野清水堂不忍ノ池


庶民が心置きなく桜を楽しめる場所として、八代将軍吉宗の命により飛鳥山に桜が植えられてからは、ここが庶民の花見の中心となり茶店や露店が立ち並んで大いに賑わいました。




飛鳥山北の眺望


吉宗将軍は墨田堤や品川御殿山、小金井などにも桜を植えさせていますが、吉宗のこのような行為がいまでも人々に親しまれている所以なのでしょうね。




品川御殿やま

(明日に続く。)

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