NPOな人

NPOの現状や日々の雑感などを徒然なるままにお伝えします。

エコカー補助金終了の波紋

2010年09月09日 | 経済情報
経済産業省は、エコカー補助金制度の予算が底をついたので、9月7日の申請受理分をもって同制度を終了すると発表しました。

9月6日のブログで懸念
したとおり、大手自動車メーカーは10~20%の減産体制に入るようです。

必然的に期間工の雇用問題に波及しますので、政府が進めようとしている雇用対策への影響は避けられそうにありません。

これは折り込み済みのことだとしても、エコカー補助金制度にはもう一つ大きな問題があります。

それは、初年度登録から13年以上経過した自動車からの乗り換えによってエコカー補助金を受けるためには自動車の廃車手続きが必要となりますし、13年落ちでなくても下取りで値段がつかない自動車からハイブリッドカー等の新車へ乗換を行う場合も廃車手続きが必要ですので、まだ十分に使える車が廃車に回されているのです。

経済産業省は、循環型経済システム構築のためには「従来のリサイクル(1R)対策を拡大して、Reduce(リデュース:廃棄物の発生抑制)、Reuse(リユース:再使用)、Recycle(リサイクル:再資源化)といった、いわゆる「スリーアール」の取組を進めていくことが必要である」としていたのですが、エコカー補助金制度という同省の政策が3Rの足を引っ張るという皮肉な事態になっています。

改めて、カンフル剤の使用はほどほどにして、日本経済の仕組み自体を見直す大胆な方向転換が必要だと強く思います。
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