へんないきもの日記

今日も等身大で…生きてます😁

徳治国家ニッポン

2013-09-20 06:43:45 | 日々雑感
 昨日、とある人の講演を聴く機会を得た。その方は、歴史上の有名な人物の研究をされている方で、特に、西郷隆盛に関する話が興味深かった。

 西郷は見ての通り、懐も広い人だ。何よりもそれを物語っているエピソードがある。

 討幕運動のさなか、今まで江戸城に攻め入り、将軍の首を捕ることを目的としてきたが、最後にいさめられ、思いっきり目標変換したことだ。すなわち、話し合いで解決するという決断を得た。例の「江戸城明渡」である。

 それまで徳川の首を捕る・・・ことだけに集中してきた武士たちを最後の最後に納得させたのは、西郷の人柄と努力のたまもの、自ら現地へ赴き、解決策を得る・・・というやり方は、現代のリーダーシップに通じるものである。
 
 結局、西郷が目指していたもの、夢見ていた国家とは、どのようなものであったのか?

 それは、「徳治国家」であるという。

 文字通り、徳で治める政治である。

 そこで思い出した話がある。

 サダムフセインを倒したアメリカは、そのまま米兵をイラクに駐留させ、国の復興に尽力した。その後、各国の軍隊がイラクに入り、アメリカを主軸とする復興支援活動が始まり、日本も自衛隊を派遣してこの活動に参加した。
 
 そこで聞いた話である。

 まず、ブルドーザーを入れ、そこの土地を有無を言わさずならしてしまう。そこから始める・・これがアングロサクソン流・・・これに対して、日本は、まず、現地の地権者に直接合って、交渉する。実際にイラク復興支援の現場でも、あの、ひげの隊長、現在は国会議員の佐藤まさひさ氏が部族長らと同席して今後について話し合っている。

 イラクにおいて米軍は何人かの犠牲を出した。なぜ、アメリカは狙われるのか?それは、前述のアングロサクソン流のやり方にある。日本が犠牲を一人も出さなかったのは、もちろん、駐留期間が短かったこともあるけど、話し合いの場を持つやり方を通してきたからである。

 これが、まさしく相手を尊重する、相手の話に耳を傾ける、「徳」でもって「治める」やり方であり、われわれ日本人は、元来、そのような気質の民族で、これは「誇り」とするものであると思う。


 それにしても、昨日の話を聴いて、西郷隆盛という人間に興味を持った。彼について書かれた文献をよみたくなった。最終的に西郷が夢見ていたニッポンとは・・・?

 西郷と同じ夢を見てみたい・・・、そう思った。
コメント
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