生きる力になれば

ペンネーム良寛地蔵。70代のブログです。言葉で生きる力になればと綴って15年が過ぎました。

知らなくていい

2018-05-18 19:43:31 | 日々の暮らし
ダルマでお馴染みの
インドの僧呂

達磨大師(だるまたいし)が中国の皇帝から
お前は何者だ!

と聞かれた時に
言った言葉が

「不識(ふしき)」

です。

知らなくていい。

過去の事をとやかく
知ってどうなる。

今を知れば良いと説いた言葉です。

この言葉から思い出すのが、江戸時代のある寺の事です。

盗みを職業としていた泥棒が寺の賽銭泥棒をして寺の僧呂達に捕らえられてしまいました。
役人に渡そうとした時に住職が来て
心を入れ換えて寺の仕事をしなさいと、賽銭係にしました。

その男は死ぬまで苦しみました。

自由に金が目の前にあるからです。

盗めば二度と寺には来れないし、恩を裏切ってしまい信用されないと。

亡くなるまでの
帳簿は1銭も間違っていなかったといいます。

今を見ればいい。

「不識」

心に刻みたい言葉です。

合掌
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中庭の雨

2018-05-18 03:01:57 | 日々の暮らし
僕は中庭のある家が大好きです。

贅沢な気がします。

周りを気にしないで一人中庭で過ごすのが夢です。

随分前の思い出です。

地方の勤務の時です。東海道の丸子の宿で有名なとろろ芋の元祖

丁子家の近くの月と竹薮の名勝、さいおく寺を見学しました。

土産品の竹細工に魅了されました。

帰りにその近くの民芸店

和楽に立ち寄りました。

そこで、筆や和紙、手紙等を買いました。

すると雨が降って来ました。

中庭が見える長椅子に座り抹茶を頂きながら、

中庭の竹や、木々に降る雨を眺めていました。


お店の女性から一冊のノートブックと筆を渡されました。

来店の記念にご自由にどうぞと。

何かその時の思いを
一句書いたと思います。
一年後、ある新聞社の支局長との会話の中に
その店のノートに書いた言葉に感銘したと
突然言われたのです。

それは私ですと言うと大変驚かれました。


このような話は5年後にも別の所でありました。

言葉で出会える事が
不思議だと感じました。

言葉には魂があるのですね。


雨が降らなければ
雨宿りもせず、
ノートにも書かなかったでしょうから。

中庭の思い出です。


合掌







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