バスの乗客

高さのあるヒールの靴を履いていた長女が、バスから降りる1段目のステップでよろけて、そのまま地面まで落ちた。
脚も手もすりむいて痛々しかったけど、運転手さんも、ほかの乗客も、誰も救けてはくれなかったらしい。
聞いていて切なくなった。

同じ日。
今度は帰宅しようとして、また長女はバスに乗った。混み合っていて、長女は立ったままだった。
そこへ、腰の曲がった高齢のおばあちゃんがすこし大きな荷物をもって乗ってきた。
運転手さんが「お席の譲り合いをお願いします。」と車内アナウンスしたけれど、誰も立たなかった。

バスという乗り物は、電車よりも優先席の必要性を強く感じる。以前杖歩行だったときに、電車と違って左右に頻繁に揺られるバスは結構大変だった。

立っていた長女は、おばあちゃんに近づき
「お荷物、お持ちしましょうか?」
と声をかけた。
おばあちゃんは、大丈夫ですよ、と言ってそのまま立っていた。その間も、結局長女がバスを降りるまでも、誰も席を譲ってはくれなかった。

この話を長女から聞いていて、うちの子というのではなく、長女は思いやり深いひとなんだなと、
子どもではなくて、「ひとりの人」として初めて感じた。
私が高校生のときには、絶対にそんな行動はとれなかったと思う。
その年齢で自分のとっさの判断で、すっとすぐに声かけられるのかと、びっくりした。
大人になった今でも、わたしは出来る自信がない。座ってるひとたちー、誰か立ってあげてくださーいって、心のなかで念じるだけになりそう。

普段、家では毎日毎日同じことを注意され(自分の洗濯物たたみなさい、お弁当洗いなさいなど)、正直、高校生になってもこんなことで困ったものだと思う日のほうが多かったけど、社会のなかの長女はなかなか素敵なひとだ。やるじゃん、そう思った。嬉しかった。
オロナインを塗ってあげよう。

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流れのなかに

家族4人のうち、大人チームの誕生日が近いのでなんとなく合同でお祝い。

今年は美味しいお肉を食べに。コロナ禍でもこうしてお祝いに行けてよかった。もちろんGoToの恩恵もいただいてみた。
 
みんなそれぞれ予定があったので、お店に行く前に駅前の混み合う待ち合わせ場所で集合。
ひろさんは仕事だったのでスーツ姿。
そこにお化粧してかわいい服の長女と2人でいるのは、知らないひとから見たらどんな関係なんだろうと怪しまれてもおかしくなかった。
スーツおじさんと、化粧したJK。この場面を写真撮れなかったことが悔やまれる。
 
私は次女が行きたいところナンバーワン1のロフトに付き添い、好きなキャラクターグッズを買ってあげる。
好きなものに囲まれてるって、嬉しいよね。
でも私も次女も人ごみがだめなので、すぐさま弱り果ててしまった。おそるべし、都内。
 
美味しいご飯を食べながら、もうそろそろサカゼンにお世話になるしかないかもしれないひろさんの立派なおなかをみて、パパが大好きな長女は「痩せようね!私とポケモンGo!しようね!」ってしきりにひとり焦っていた。
当の本人は、全然焦ってなさそうだけど、私からもぜひお願いしたい。服は一般のお店で買える範囲でお願いしたい。
 
こうして家族で出かけるのはあと少しだよ!と先輩お母さんたちから言われるので、いつもこれが最後かも、これが最後かもって思いながらも、まだ大丈夫だといいなあって思わざるを得ない。
砂山にたてた棒を倒さないように、まわりの砂をかいていくような、ふわっとした不安定さを感じる。
 
長女から、一緒にネトフリで映画見ようよ~と言われるたびに、
次女から一緒にネットラジオ聴こうよ~って片方のイヤホンを差し出しながら手まねきされるたびに、
まだお母さんに、自分の好きな世界をみせてくれるんだね!ってすごくうれしくなる。
いまは何よりも優先したい大事な時間だと思うけど、コロナの前の私は、自分のやりたいことが最優先だった。
 
いまは色々なうつりかわりの中にいて、今日も在宅勤務のあと、眼科に行って帰ってきても、家にはまだだーれもいない。
こんなふうにひとりで過ごす夜がくるような、子育てのなかのちょっとデクレッシェンドな感じに入ったのかな。
時間の使い方を見直して、大事な時間を見逃さないでいたい。
 
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働くよ

働き方に大きな変化があった今年。ほとんど在宅勤務になってもやる業務は変わらず、忙しさで残業する日も。
でも仕事終わったら10秒で家事に取りかかれるのは本当に助かってます。

娘たちにとっては、ずっと「働くお母さん」だったので淋しい思いもさせたし、我慢もさせてきたけど、今年は「おかえり」って言ってあげられる日が続いていて本当にしあわせに思います。

長女は人生で3つ目のアルバイトを始めた。
新しい環境でもスッと入っていけるのはありがたい特技だと思うけど、本人は人見知りかもとも言う。
働く母としては、まだそんなに仕事なんかしなくていいよと思うけど、自分が欲しいものを手に入れるために「働く」っていう手段を考えてすぐに行動できるのはすごいことだなって思う。

疲れやすい体質だからほどほどにね。いくらiPhoneが欲しくてもね。

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BBQにお漬物



何事もなければオリンピックで盛り上がってたはずの連休。コロナ前の考え方のわたしにとって、個人的には、この4日間で山に行こうかなと思っていた連休。ゴールデンウィークもそうだったけど、連休になると遠出させまいとするような悪天候の連続に、やっぱり日本て天照大神に守られてるのかしらなんて思ってしまう。

コロナ中の私が山に行きたくなくなったわけではないけど、家族の時間は楽しいなぁとコロナ前よりも深く思うようになり、他に費やすのが勿体ないなぁと感じているため、山は好きだけどまた今度ねとさらっと思えるようになっています。

高校生と中学生ってもっと家族と出かけないらしいけど我が家の2人はまだ一緒に楽しんでくれるので、この連休は近場のビル屋上のバーベキューへ!
遠出しないし、密でもないし、これなら天照大神さんも許してくれそうかなと、いそいそと準備していると外が真っ白になるくらいの大雨。そうだった、ひろさんは雨男なんだった。以前家族で出かけた高尾山も鋸山も相当降られた。
でも今回のビル屋上のバーベキューは屋根もあるし風通しも良くて快適。なはず。と、食材を買い込んでいざ!

最近はまっているお漬物、今日はナス漬け。ナス漬けの素なる便利商品でつけたので失敗のしようがなく、美味しい夏の味♪焼きミョウバンも買ったので、しばらくはナスの研究が続きます。ナスを揉みこんで青く染まった婆ちゃんの手の節の感じを思い出したりしながら、暗中模索するのが楽しい。
知らない、分からないことを理解していく工程が好きなんだな。音楽でも、ランニングでも。

バーベキューが終わる頃にはすっかり酔っ払ってしまい、こうなると左脚が思うように動かせなくなるのにサンダルで来てしまったので、歩くのにすごく時間がかかってしまった。見かねた次女は「先に帰るね」とあるき出し、長女は「つかまりなよ」って腕を出してくれた。待たれるのが嫌ってことを知ってる次女。杖持ってくればよかったと思ってたのを察してくれた長女。どちらも、私のことをわかっててくれるんだなって嬉しかった。

さすがにお肉を買い込み過ぎたので全部食べきれなかったから、次回は少し穏やかに買い込もう。明日は焼き肉丼にするしかないかな?

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晴れた日曜に

モンベルのダウンをクリーニングに出したら、ダウンじゃなくて軽量ポリエステルだったのでジャケット扱いになった。
帰りに、いつもファミリーマートの前を通るたびに長女と、食べたいね!って言ってたフラッペをついに食べた!
長女はチーズケーキ味、次女とひろさんはいちごミルク、私はチョコミント。ここ3週間くらいの念願達成。。!

昨日の雨でおろせなかった荷物(ひろさん用の収納ボックス)を車から降ろす。
ついでに車の水滴を拭き上げてピカピカに。さらについでに少し車を走らせて車(おもにホイール)を完全に乾かす。途中のユニクロは店外に長い列が出来るほど賑わっていた。密だ。
車を拭いたウエスを洗ってほし、そのままベランダ仕事へ。
今日も山を感じたいのでいつも山小屋で着るMILLETのTシャツにモンベルの帽子を被ってたら、ほとんど山あるきの格好での作業になってて「山のひとおるわ」と長女からツッコミをいただく。
そうだ、インスタグラムで見かけた「休息の山」沢野ひとし著を電子書籍で購入したのであとで読もう。本もなかなか買えなくなった。
ベランダで元気なペパーミントとローズマリーを摘んで、キッチンと洗面所にそれぞれ飾る。フレッシュな香りがとてもいい。
母の日にもらったバジルを植え替える。なんか元気ないな?と思ってたらアブラムシが結構多いので虫除け。ついでにミニトマトも虫除けして芽かきも施す。つぼみがたくさんついていた。
収納ボックスがきて部屋を片付けてたひろさんが、長女が保育園のころに書いた難解な手紙を発掘したのでみんなで苦しみながらもなんとか解読した。



こういうのはいつまでも保管しておきたい、というのをひろさんがちゃんとしまっててくれて嬉しかった。
ぱぱへ、の手紙をもらった嬉しさがわかるね。
これからハヤシライスを作る。よく玉ねぎを炒めてたくさん作ろう。



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