東京マラソン2016

初めてのフルマラソンが、東京マラソン。
今まで音楽三昧で、全然運動とは程遠い生活を送ってきた私に完走なんて出来るんだろうか?という疑問に答えが出る日。

何日も前から天気図とにらめっこして、大流行してるインフルエンザを回避すべく、仕事中もマスク姿で準備してきて迎えた東京マラソン当日。
天気良すぎな朝焼けと、体調万全な自分にわくわくしながら新宿へ。
工学院大学は毎年校内をランナーに無料開放してくれているとの情報を得て、7時前に入館。まだひとも少なかったので、テーブル席に座ってゆっくり準備できました。暖房もトイレもあるところでゆっくりできるなんて、ありがたかったです。

ランニング教室の先輩にご挨拶してから、いざ指定された入場ゲートへ。中央公園をぐるっとまわって、5番から入ります。手荷物をトラックへ預けてから、笑っちゃうくらいの長さのトイレ列に並ぶ。みんな時間を気にしてイライラ、そわそわ。
でも個人的にはどちらかというと、シルバーウィークの涸沢のトイレのほうが絶望的だった。耐性があるってすごい。

A~Fのブロックは、容赦なく8:45で整列閉められてたっぽいですが、それより後ろはまだ入れてもらえていそうでした。
それにしても37,000人の列のすごいこと!ぎうぎうです。
私が並んだJブロックには、歩道に設置されたスピーカーから、開会式の様子が音声だけ聞こえてきました。
いよいよスタートの号砲とともに花火があがり、拍手が起こります!
が、噂通りまったく進まないJブロック(笑)。20分ほど歩いて、ようやくスタート地点を通過しました。
曙橋で、おがさん夫妻の声援をうける予定で、手作りの応援ボードを見つけた途端にぶわっと涙が。本当に嬉しかった。
おかげで頑張る勇気がわいて、気合いを入れなおす。ばしばし。

最初は抑えてね!とまわりからとにかく注意をうけてたけど、きっとそれはDブロックくらいまでの人には有効なアドバイスなんじゃないかと思います。Jブロックだと、10キロまで行っても、飛ばせる場所はありませんでした。田町で第一京浜に入り車線が多くなってから、やっと普通に走れる感じに。
でも今思えば、完走するには、これがすごく良かったんだと思います。道空いてたらきっと飛ばしちゃってた。

ちょっと前後しますが、5キロ過ぎてどうしてもトイレ行きたくなったので、トイレを探します。
道の両側にたくさんの仮設が並べられてますが、どこもすごい行列。
沿道のセブン-イレブンのトイレの利用も認められていますが、なんとなく勇気がなく。
その時思いついたのが、試走のときに見ておいた公衆トイレ。男女に分かれているので、女子の列は4人くらいしかいなくて、そんなに時間もかからずラッキーでした。

10km、祝田橋で予定通りにスポーツようかんを食べる。あんこといえば井村屋と、うちのばあちゃんが言うとおり、本当に美味しいスポーツようかん。食べやすいし軽いし、気に入りました。山にも今度持ってこ。
ぜひスポーツすあまも、どこかの企業で作ってもらえないものかしら。

田町でお願いしておいたジェルを受け取り、品川までの第一京浜をルンルン気分で走る。やっぱり私は10kmくらいで調子が出てくる。暖機運転が長い。ランニング教室の先生を見つけられなかったのが残念でした。
品川を折り返して、昨年は東京マラソンに演奏で参加した三菱自動車本社前。今年は逆に、友が応援に来てくれました。なんと、すあま持参で!しかも食べやすいようにって、ひとくちサイズに切ってある!これは、、、最高の補給!エネルギーとともにテンションも補給されました。次は38kmくらいで!とやんわり約束をして、また走り出します。
食べながら、これはヤマザキのすあまだな?と推測して。

日比谷まで戻るあいだに東京タワーにご挨拶して、有楽町を越える。
ハタチそこそこの頃、このあたりで働いてたことを懐かしく思い出す。今とは別な感じで、あの頃は必死に生きてた。楽器もあんまり吹けてなかった。思い出がいっぱいの有楽町。ここを走り抜ける日が来ようとは、18年前どころか昨年の私ですら想像できなかった。
銀座は沿道の応援がすごかった。応援の人数がハンパない!歩道ぎゅうぎゅうっていう感じ。
「あら、なんで渡れないのかしら!?」とかいうワガママなマダムが、沿道から急に渡り始めてきそうと勝手に想像してたけど、そういうハプニングには遭わなかった。
ロールケーキが食べられるらしかった京橋では、その私設エイドを見つけられず、またひたすら走る。ハーフは過ぎてるけど疲れはまだない。
東日本橋で、ランニング教室の先輩にジェルと、いちごを頂く!予想外のいちご!これがまた最高においしい。私が今度どなたかの応援に行く時は、いちごを持っていこう。あんまりおいしいので、もうひとつ頂き、浅草までいちごを大事に大事に持ったまま走りました。

浅草の雷門が見えてきたとき、思わず「おおっ!」と声を上げてしまいました。これぞ日本!という風情。そして右折するとどーんと見えるスカイツリー。東京って、本当におもしろい街!このあたりに人形焼の私設エイドがあるらしかったけど、こちらも見つけられず。食べたかったな。
東日本橋で再び先輩にいちごを頂き、30kmを過ぎたし、ここからスピードをあげてみる。どんどん抜かして走っていく。ひゃっほー!と一番気分がいい地点でした。銀座を疾走するってサイコー!面白いくらい走れた。東銀座で家族にジェルをもらい、35キロの給水で先輩方を探したけれど、みつけることができず、失礼をしてしまいました。

ここで会えるはずだった先輩が、色んなところでフルを走ってきたけど、ゴールゲートが見えた時に折り返してもう一度走りたいって思ったのは東京だけ!って仰っていたことにびっくりして、どんだけ!?東京って!?って。ちょっと疲れてきた時には、この言葉を思い出していました。折り返したくなるほどのコースを今、走らせてもらっているんだなって。
私には東京マラソンの貴重さが全然わかっていなかったけど、この大会を大切に思っているランナーの皆さんに敬意を表するには、マラソン初心者の私だけど全力でこの大会に挑むことかなと思って練習してきました。
吹奏楽で言ったら、なんもわかってないけど普門館ってとこで吹くことになったんだよねー?っていう感じなんだろう。そう思ったら、なんと恐れ多いことか…とふるえたのでした。

いよいよ佃大橋。ここの登りがすごいって聞いてたから恐れていたけど、そうでもなかった。毎日駅の階段を一段抜かしダッシュしてたのがよかったのかも~。駆け上がって、隅田川を渡ってゆく。
アップダウンを繰り返した頃、急に胸に痛みが。
脚はまだまだ平気で、どこまでも走れそうだったのに、胸をぎゅっと掴まれるような痛みで速度を落とす。運動神経抜群だった父をスポーツ中の心不全で亡くしているので、真っ先に母の顔が脳裏をよぎり、これはとにかく無事に完走するのが最優先で、無理をするところじゃないと思い返して、ジョギングくらいまで落とす。

イオン前でも応援して頂き、痛みをこらえてまた走り出す。もうここからは誰にも会えないから、とにかくゴールをと思っていたら、沿道から名前を呼ばれて振り向くと、すあまをくれた友が!ひとりで痛みの怖さもあったので、泣きつく。ジェルとお水を頂いて、またすあまをすすめられたけど、もういらないと断る。私がすあまを断るとはかなりの具合い悪さだわ。でもあと少し、歩きそうなペースになりながらも走る。やっぱり痛い。くやしい。胸が痛くなるなんて全然予想してなかった。父も倒れたとき、もしかしたら全然予想してなかったのかも、と想像してさらにこわくなってくる。
おそるおそる走る感じで、最終コーナーへ。

まだ時間ではないけど、なめら~かのみんなが演奏するステージが見たい、と思っていたら、なめら~かのみんなが関係者スペースからわたしを見つけて全員で応援してくれました!途端にふわっ!と身体がかるくなって、ありがとう!と両手をあげてゴールした。
私のまえを走ってたお姉さんが、くるっと振り向いて、コースにぺこりと頭をさげたので、私も習って頭を下げる。
全然長さを感じなかった。あっというまの42km。
そして全然ひとりじゃなかった42km。

初フルマラソン、4時間14分49秒でした。
やれることは全部やって、フルマラソン完走できました。先生のご指導どおりに、時計は一度も見ずに、かるーく入って気持ちよ~く走ったらええ!というのを実践しました。
ハーフとは全然違う世界でした。色々わかったから、次はきっともっとうまく走れる。
走る前、友が「ゴールラインの向こうで新しい世界が待ってるよ」って言ってくれたけど、1日経った今日、新しいドア開けたかもな、、と思える。次のレースを楽しみだなって思う自分がいる世界に来たみたいです。
応援してくれた方の多さに今さら驚いています。温かく見守ってもらえてしあわせな期間でした。ありがとうございました。
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夜、久しぶりにご近所の街なかコース走ったら、河津桜が満開でした。
ペース走してたのに、思わず立ち止まって写真撮っちゃった♪
とてもきれい。

会社で、東京マラソン出るんですって同じフロアのお姉様たちに報告したら、めっちゃびっくりされて。
大丈夫?
走ったことあるの?
山登るから持久力あるってこと?
楽器吹くから肺活量あるってこと?
マラソンて何キロ走るの?
などと、相当心配されました(笑)。みんなやさしい。

次の日は休みなさい。
とボスによって休暇がもたらされるくらい、いたわって頂いております。
ありがたや~。命令なので休みましょう。

いつもトロい印象だろうし、ヘラヘラしてるし、マラソンとはほど遠い感じなんだなあって、
みんなの反応から、鏡を見るように、自分の普段の姿を知った気がしました。
もう少しシャキっと仕事しようかな。
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鉄分気にする


バレンタインのチョコは、2月に入ってから試作を何度か繰り返して、本番を迎えました。
今年はチョコのシリアルバーを。
レーズン入れたから、鉄分も摂れます!

娘たちは友チョコばっかりで、お母さんはつまんないよ~。
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のびしろ


元吹奏楽部員が走る初フルマラソン、東京マラソンまであと20日をきりました。
まだ完走できる自信なんてさらさら湧いてこなくて、まいにち右往左往してます。
どーしよ。

年明けから通いはじめたランニング教室の先生のモットーは、
「故障しない強い身体作り」に始まって、
体幹をより有効に使えるフォーム作り、マラソンペースに余裕を持たせるスピード作り、運動神経を刺激して、セルフコントロール能力や代謝のアップ。

…何回読んでも、つらそうにしか見えない文字列。

生涯、運動やったことのない生活だった私には縁のなかった単語しか並んでません。

でも1番最初に参加した時「美しい、正しいフォームで走ると速い」っていうお話を聞いて、この先生の教室に通おうと決めました。
楽器吹くときに、美しいアンブシュアと姿勢が整っていないと、美しい音が出ないっていうのと、ちょっと似てるなって思ったからです。
今まで踏みこんだことのないまったく別世界でも、似たような部分をみつけると、理解しやすい。

みんなで筋トレしてると、遠い昔、吹奏楽部に入部したての頃を思い出します。
廊下にずらーっと寝かされて、足上げとか、腹筋やったなー。

ランニング教室は、みーんな先輩なので見てるだけでも感動しちゃいます。
身体がまっすぐだし、足音があんまりしない。
ムダな動きがなくて、みんなきれい。
きっと体幹がしっかりしてくれば、先輩方のようになれるんだろうけど、今のわたしは体幹無し子なんで、やんなるくらい必死です。
階段をかけあがるトレーニングメニューと、けんけんパのステップでは全然できなくて、絶望の淵に立たされた感だったけど、
「できないってことは、伸びしろがあるんやで!」
と、とにかく前向きに言ってもらえるので単純なわたしはすぐにやる気になれるのも、相性のよさを感じます。
この歳で「伸びしろ」とか言われると、想像以上に嬉しい。
何もかもドンづまりで、新しい扉なんかもうどこにもないだろうと思ってたから。

時間のとれるときに、ゆっくりでいいから長い時間走っておくように宿題を言い渡されたので、
アルバム「アルフレッドリードの芸術」を聴きながら走りました。
しかし、音楽が最高すぎると、全然ゆっくり走れません!
オセロ始まった日にゃあ、もう。テンション高くなると、ペース速くなっちゃう。
からのー、アルメニアンダンス。ああ最高。
ランニング用のイヤホンがほしいです。
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お届けもの


川崎市で毎年恒例で参加している、つくろうよコンサート2016が終わりました。
参加し始めてから7年目?なのかな。
リハーサルの翌日が本番という、2日間で練習と本番が完結しちゃうタイプの吹奏楽の演奏会です。
毎回200人を超える人数での演奏なので、技術とか難しいことは置いといてお祭り騒ぎ!っていう、演奏会の楽しいとこだけをぎゅっと凝縮されてるのと、
毎年、川崎市にゆかりのある指揮者や、作曲家の先生が指揮を振ってくれるのも、この演奏会の良いところ。
ちょっとネタ切れなのかな!?とも感じるのは、13回も続けてきたら、多少は仕方ないのか。
それでも仲間7人、ずっと参加できるのって、本当すごいことなんじゃないかと。ありがたいことです。
何時から始めても、打ち上げの時間が足りないのも毎年のこと。

個人的には、楽器をやらない友が聴きに来てくれて、昨年のソロ失敗のリベンジに燃えるわたしをみて、自分も頑張らなきゃと思ったという感想をくれたことが、うまいんですねーって言われるより何倍も嬉しかったなぁ。
なかなかそんなこと言ってもらえないから、会場から見たらどんだけ必死な姿だったのかと考えると落ちこみます(笑)。
でもきっと、何かが伝わったんだと思います。

自分が吹いてて楽しいからサックスを吹くことが好きと思ってたけど、改めて、音楽って演奏して、聴いてもらうことで成り立ってる世界なんだなぁって、タテヨコだけじゃない「奥行き」を実感したような気持ちになって、吹いてて良かった!って、心の深いところで感じました。

ここのところ、まわりを感じる余裕がなくて、楽器を吹くのが自分との戦いみたいになってることが多かったような。アンサンブルでも、ソロでも。
なんともったいない。
音楽は、届けなくちゃ。
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