今日届いたのは1973年に発売された Blaupunkt の Ludwigshafen、中波+FMの比較的小さなカーラジ
オです。 大分前にこちらからお求め頂いたものですが先頃調子が悪くなったとのことで修理に戻って
参りました。 お話しでは中波の具合が悪くなり、その内FMも動作しなくなったとのことでした。 先ず
目視でおかしなところを探し、クラックがピンの回りに入っていた数ヶ所を再度半田付けし辛うじて聞こ
えていた中波が大音量で動作し始めたのですがFMは引き続き出力は無く、回路を追い始めましたが
回路図、パターン図無しでは効率が悪くこれらを入手してからにしようかとも考えたのですが、FMのフ
ロントエンドの動作確認から初めてみました。 どうも周波数混合の後、IFアンプに関しては動作してい
る様ですし、局発も発振しておりましたので後は周波数混合段しか考えられずこのトランジスタBF255
に少し斜め方向の力を加えたところ上手く動作致しました。 サテ、斜め方向にズット力を加えている訳
にも行かず、本来は基板の配線具合や半田付けの様子を実際に見て、問題を解決しなければ完全な
修理とは云えないのですが、さてフロントエンドの基板は如何にすれば反転させられるのか? ネジ止
めなら簡単なのですがネジは全く見当らないのであります。 困った!でもやるしかないのであります!
左上に見えているのがFMのフロントエンドユニットでその下にMWのフロントエンドが在る。
7月10日 この機種のサービスマニュアルがドイツで見付かり昨日送金したのですが
何とかならないものかと今日試みた結果、幸い好結果が得られました。 これまでに
経験の無いユニットですので何処まで力を加えても良いものか当然分からず、また
構造も分かっておりませんので石橋を叩いて渡る心境です。
本体からFMのフロント・エンド(ユニット)を外したところ。
外した基板のパターン面、特にクラックは見られなかった。
部品面、MixのBF255の足の部分にはフェライト・ビーズが使われていて、このビー
ズの固定にエポキシ?樹脂が使われていたが怪しいので出来るだけ除去した。