花好き・旅好き80代の北国女性の日記(ブログ開設18年目)

趣味はガーデニングと家庭菜園、外国旅行だったが、新型コロナ禍と膝の不調、円安が重なり外国は見合わせている。

「健康長寿を延ばすー高齢者の栄養と食事」を読んで

2021年02月21日 | 読書

先日、うどんを食べていた時、スッと軽く麺をすすったらむせて、咳が出た事があった。アレッと思った。

そこで図書館に「池田書店」出版の表題の本があったので借りて来た。

監修は東京都健康長寿医療センター研究所の研究員、成田美紀氏で、料理は管理栄養士、検見崎聡美氏の本だ。次のような内容で、実に要領よく詳しく書いてあった。その一部である。

日本人の「平均寿命」は、男女ともに世界一であるが、心身共に自立的な生活ができる「健康寿命」は、男女ともに平均寿命よりも10年前後短い。この「健康寿命」は、①栄養状態②筋力③社会的な活動の有無によると言われる。

まず必要な「栄養状態」を左右するポイントは、以下の通りである。

1-高齢者がなりがちの低栄養

 歯の状態の悪化、嗅覚や視覚、運動不足による体力が低下、施設へ入るなどの環境の変化、一人暮らしで買い物や調理が上手く行かなくなり食欲が無くなるなどで、低栄養になりやすい。その結果「要介護」状態になりやすいので注意が必要。

   低栄養は「認知症」にもつながる。

2-健康長寿へ向けた食生活のポイント

 ①食事を抜かない。②食事時間を規則正しく。③多種類の食品からバランスが良い栄養を取る事。そのために各食で主食、主菜、副菜、汁物をとる。④噛む力、飲み込む力に合う食べ物を用意する。⑤できれば家族や仲間と一緒の食事回数を増やす。

60才過ぎたら、これらのポイントを押さえた毎日の食事が大切だと書かれているが、実際はなかなか難しいと思う。

本を読みながら、私が伯母と同居していた間の伯母の食事づくりを思い出した。

伯母は歯茎に合わない総入れ歯だったために、噛む力が弱かった。それで固い食材は小さく刻んだり、時間をかけて柔らかく煮たり、時にはナイフを持たせたりと工夫していた。味付けも私の好みと異なるときは、伯母用の料理を取り分けて別味を付けていた。三度々々の事なので、こうした食事の用意が一番大変だった。

伯母は飲み込む力が弱かったので、むせることも時々あった。市販のパンはパサパサしているので飲み込みにくいというので、私がトーストを食べるときは、伯母にはホットケーキミックスに小麦粉を足して甘みを抑え、すりおろした人参や薄く切ったバナナ、甘く煮た薄切りリンゴなどを加えて焼いたホットケーキを用意していた。また、麺は短く切って供した。タコやイカは食べられなかったが、まぐろ、トラウトサーモン、甘エビ、ホタテ貝などの刺身は好んで食べてくれた。好きな漬物は、微塵切りした。

「誤嚥性肺炎」を防ぐために、食前に口の筋力を高める「パンダノタカラモノ」と何度か言わせたり、汁物やお茶も必ず供した。それでも98才の時に脳梗塞で入院した時、肺のレントゲン検査をしたら軽い「誤嚥性肺炎」になっていたらしい。

また伯母は既に大分前から「骨粗鬆症」になっていて、背骨が湾曲していたので、牛乳、乳製品、大豆製品などを多く食べさせていた。雪が無い半年間は、私が庭仕事に出ると、伯母も出て来て手押し車を押しながら家の前の道路を往復していたので、毎日、太陽光の紫外線も浴び、ビタミンD剤も服用していた。伯母は99才2ヶ月で「老衰」で亡くなった。

この本を読んで、これからは私自身の栄養と食事に気を付ける必要があると改めて思った。また、「誤嚥性肺炎」を防いだり、栄養バランスの良い献立の具体的な方法が書かれた良い本だった。

          

※右は窓辺の「シクラメン」  次々と蕾が立ち上がり、開花して来た。

 

 

コメント (6)
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