東京電力福島第1原発事故をめぐり、業務上過失傷害容疑などで告訴・告発された菅直人元首相に、検察当局が事故発生直後の対応について釈明を求めたことが9日、関係者への取材で分かった。検察当局は勝俣恒久前東電会長ら約40人への捜査をほぼ終えており、元首相の見解を踏まえ全員を不起訴処分とする方向で検討している。
告訴・告発した福島県の住民らは関係者が不起訴となった場合、検察審査会に審査を申し立てる方針。告訴したグループは「巨大津波の可能性を認識していたのに必要な対策を怠って事故を招いた」と主張。検察当局は地震の研究者らにも聴取を重ね「当時は津波の高さについて統一的な見解はなく、事故の予見可能性があったとは言えない」との見方を強めている。
菅元首相は原子炉格納容器の圧力を下げるベントの対応を取るのが遅れ、原発建屋内に充満した水素ガスを爆発させたなどとして告訴・告発されていた。菅元首相側は書面で刑事責任はないと主張する方針。
吉田元所長死去で菅元首相、ネット上で大暴走
菅直人元首相のインターネット上での暴走が止まらない。東京電力福島第1原発の吉田昌郎元所長が死去した際には、10日付のブログで「吉田所長の死を惜しむ」と題しこう書いた。
「吉田所長は東電上層部の意向に反して独断で海水注入を継続した。英断だ」
平成23年3月12日、水素爆発した1号機への海水注入をめぐり、「菅首相の了解が得られない」と中断を求めた東電本店の指示に逆らい、独断で注水を続行した吉田氏を称賛している。
実際のところはどうか。事実関係をたどると、東電本店が吉田氏に海水注入中断を求めたのは、菅氏自身が「再臨界」に強い懸念を見せたからにほかならない。官邸で一部始終を目撃していた関係者は、「速やかな海水注入を求める専門家らに対し、菅氏はこう怒鳴っていた」と証言する。
「海水を入れると再臨界するという話があるじゃないか。君らは水素爆発はないと言っていたじゃないか。それが再臨界はないって言えるのか。そのへんの整理をもう一度しろ!」
23年5月31日の衆院震災復興特別委員会では、菅氏自身がこう答弁している。
「水素爆発の可能性、再臨界の可能性、そして塩が入ることによるいろいろな影響。そこにいた専門家のみんなに、そこも含めて検討してみてくださいと…」
当時、原子力安全・保安院や東電が、官邸政治家から「指示なく勝手なことはするな」と厳命されていたのは周知の事実だ。菅氏に「整理」「検討」と言われたら、どう受け止めるか。
官邸に詰めていた東電の武黒一郎フェロー(当時)が、菅氏の反応を見て第1原発の吉田氏に電話で「止めろ。官邸がグジグジいってんだよ」と中断を求めたことまで「東電の判断」と言い張る菅氏の主張は無理がある。
海水注入続行はあくまで吉田氏の独断による「結果オーライ」にすぎない。菅氏の「意向」がそのまま実行に移されていたら、1号機はどうなっていたことか-。結果は想像したくない。
@やくざをやくざの行動原理(内面)で裁いて憚らないのが検察の正義であるならば、国民の生命財産を守る首相たる菅の間違った判断(知識)によって無辜の民が危険にさらされた場合も、その判断基準の内面(能力)を裁かなければ法の下の平等性は失われる事になります。それができないのであれば、やくざをやくざの行動原理で簡単に裁いてはいけません。それは”正義”ではなく単なるご都合主義、あるいは弱い者いじめって言う事になります。
福島原発に関しては、兎に角、まともな知識もないくせに威張りくさって原発をメルトダウンに追い込み何の責任も取らず多くの福島県民が未だに仮設住宅で暮らしているというのに最近大豪邸まで新築して悦に入っている不誠実極まりない菅直人にワッパをかける”正義”の実現を多くの国民は期待しています。
参考:
被災地・仮設住宅よそに菅直人が建てた「エコ豪邸」