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保健福祉の現場から

感じるままに

レジオネラ症と環境衛生監視

2012年12月12日 | Weblog
NHK「温泉施設でレジオネラ菌 4人に症状」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121211/k10014119001000.html)。<以下引用>
<埼玉県日高市にある温泉施設を利用した客4人が肺炎や呼吸困難などの症状を訴え、埼玉県は、施設の浴槽からレジオネラ菌が検出されたことから、施設を利用したため感染した疑いが強いとみて調べています。埼玉県の調べによりますと、東京や埼玉県などに住む50代から80代の男女合わせて4人が、先月19日から28日にかけて、日高市にある温泉施設、「サイボク天然温泉『まきばの湯』」を利用したあと発熱や肺炎、それに呼吸困難などの症状を訴え、入院しました。このうち1人は症状が重いということです。保健所が施設の浴槽のお湯を採取して調べた結果、レジオネラ菌が検出されました。レジオネラ菌は風呂などを不衛生な状態にしていると増殖しやすい細菌で、感染すると高熱や肺炎などの症状を起こすことがあり、埼玉県は、4人は施設でレジオネラ菌に感染した疑いが強いとみて調べています。温泉施設の運営会社は11日夕方、記者会見し、藤田聖総務部長が「施設からレジオネラ菌が検出され、心からおわびします」と陳謝しましました。運営会社は、今月6日から施設の営業を自粛しています。>

今年3月の地域保健対策検討会報告書(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000028ufa-att/2r98520000028uja.pdf)p29~で「生活衛生関係は、市町村単位に行政組織がないことから、保健所の集約化、各事業者との距離の拡大を招いている面もある。また、環境衛生監視員については、平成2年度には6,242人(専従者678人)であったものが、平成21年度には5,984人(専従者385人)となっており人数及び専従率の低下がみられている。」「一般的には衛生水準の定期的な確認が必須の食品衛生分野において、監視・立入計画が条例で定められているのと異なり、生活衛生分野については監視・立入の頻度が極めて低い地方自治体もあり、格差の是正が課題となっている。」「行政機関においては、監視・指導の現状を詳しく分析・評価し、その結果に基づいた効果的な監視方法・体制整備の強化等に努める必要がある。」とされ、7月31日付「地域保健対策の推進に関する基本的な指針の一部改正について」告示(http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T120803H0010.pdf)では、「生活衛生関係営業については、地方公共団体間で監視指導状況に大きな格差が生じている現状があり、監視指導の目標を設定する等、住民が安心できる体制の確保を図ること。」とされた。以前、全国的にレジオネラの浴場感染が問題になった(http://idsc.nih.go.jp/iasr/21/247/dj2471.html)(http://www.yobouigaku-kanagawa.or.jp/jouhou/leginews.html)(http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/fukushi/eisei/regionera_hokoku/index.html)ことがきっかけになり、レジオネラ症防止対策(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/legionella/index.html)が重点指導事項になった。その後、温泉偽装問題が社会的反響を巻き起こしたことをきっかけにして、温泉法施行規則が改正され、平成17年5月24日から、温泉利用施設において、温泉に加水、加温、循環装置の使用、入浴剤添加、消毒処理などを行っている場合は、その旨とその理由の掲示が必要となった(http://www.env.go.jp/nature/onsen/docs/pamph_kaisei_jigyo.pdf)。どうも大きな問題が起きれば、社会的に脚光を浴びるが、その後は忘れられるような気がする。安心・安全のためには、陰ながら支える存在が必要であることを実感する。
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