保健福祉の現場から

感じるままに

難病地域包括ケア

2016年08月30日 | Weblog
メディウォッチ「先天性僧帽弁狭窄症や前眼部形成異常など8疾患、指定難病として医療費助成対象に―指定難病検討委員会」(http://www.medwatch.jp/?p=10178)。<以下引用>
<来年度(2017年度)から医療費助成の対象となる「指定難病」の対象疾患を拡大するため、厚生科学審議会・疾病対策部会の「指定難病検討委員会」で議論が行われています。29日に開かれた委員会では、「進行性ミオクローヌスてんかん」や「先天性僧帽弁狭窄症」「前眼部形成異常」など8つの疾患を「指定難病」に加える方向が固まりました。厚生労働省は9月末から10月はじめに次回委員会を開催して対象疾患候補を固め、パブリックコメントなどを経て、来年度から医療費助成を行う予定です。前眼部形成異常症など、視力以外の症状を含めて重症度を判定できないかとの注文も 医療費助成の対象となる「指定難病」は、▽発症の機構が不明▽治療方法が未確立▽長期療養が必要▽患者数が人口の0.1%(当面は約18万人)未満▽客観的な診断基準などが確立―という5つの要件を満たす疾患で、研究班から「医療費助成の対象とすべき」と提案された疾患について、委員会で要件を満たしているか否かを審査しています。すでに306の疾患が「指定難病」に指定されており、研究班は最新の研究結果などを踏まえて新たに222の疾患について「医療費助成の対象とすべき」と提案。委員会で鋭意審査が続けられています。29日の委員会では、222疾患のうち次の8疾患について「指定難病の要件を満たすか否か」が審査され、「指定難病に追加する」方向が概ね固められました。(1)進行性ミオクローヌスてんかん(これまでは、ウンフェルリヒト・ルンドボルグ病および関連遺伝疾患として提案されていたが、▽ウンフェルリヒト・ルンドボルグ病▽ラフオラ病▽良性成人型家族性ミオクローヌスてんかん―の3疾患を含めた本疾患名に変更) →不随意運動としてのミオクローヌス、てんかん発作としてのミオクロニー発作・全般強直間代発作、小脳症状、認知機能障害などを呈する遺伝性疾患群で、根治療法はなく、抗ミオクローヌス薬などによる対症療法が主となる。患者数は3000人程度で、このうちてんかんの障害等級判定区分などを用いて選定された重症者を助成対象とする(2)先天性三尖弁狭窄症 →三尖弁の狭窄により右心房から右心室への血液流入に支障を来す疾患で、心不全に由来する易疲労や動悸、低酸素血症に由来するチアノーゼや腎不全、右左短絡による脳梗塞などの症状が出る。患者数は500人程度で、うちNYHA分類II度以上の患者を助成対象とする(3)先天性僧帽弁狭窄症 →僧帽弁の狭窄により左心房から左心室への血液流入に支障を来す疾患で、肺水腫、肺高血圧、頻回の呼吸器感染症などの症状が出る。患者数は100人程度で、うちNYHA分類II度以上の患者を助成対象とする(4)先天性肺静脈狭窄症(これまでは、肺静脈狭窄として提案されていたが、先天性のもの限定した本疾患名に変更) →肺動脈が先天的に狭窄・閉鎖している疾患で、多呼吸、チアノーゼ、呼吸困難、肺高血圧、喀血、右心不全などの症状が出る。患者数は80人程度で、うちNYHA分類II度以上の患者を助成対象とする(5)左肺動脈右肺動脈起始症 →左肺動脈が右肺動脈から起始し、右気管支などを迂回し、気管の後方・食道の前方を通り左肺に入るという異常走行をしている疾患で、右気管支などを圧迫するため、呼吸困難などの症状が出る。患者数は500人程度で、うちNYHA分類II度異常の患者を助成対象とする(6)カルニチン回路異常症 →カルニチン(生体の脂質代謝に関与するビタミン様物質)サイクルを構成する酵素が先天的に欠損しているため、エネルギー産生が低下する疾患であり、意識障害、けいれん、嘔吐、横紋筋融解、肝機能障害などの症状が出る。患者数は960人程度で、うち先天性代謝異常症の重症度評価による中等症異常を助成対象とする(7)前眼部形成異常 →前眼部の発生異常により先天性に角膜混濁が生じ、視力障害、視機能発達異常を来す疾患である。患者数は6000人程度で、うち研究班が作成した重症度分類III度以上を助成対象とする(8)無虹彩症(これまでは、先天性無虹彩症として提案されていたが、海外の疾病名と整合性を図ることなどが必要と考えられ、本疾患名に変更) →遺伝的に虹彩がほとんど観察されない疾患であり、視力不良、羞明(強い光を受けた際に目の痛みなどを覚える)などの症状が出る。患者数は1万2000人程度で、うち研究班が作成した重症度分類III度以上を助成対象とする これらについて委員会では「医療費助成の対象に加える」ことに反対する意見は出ませんでしたが、(7)と(8)の眼疾患について重症度分類に注文が付きました。両疾患とも、研究班では視力に着目した重症度分類(例えば、最重度のIV度は「罹患眼が両眼で、良好なほうの眼の矯正視力0.1未満」という具合)が設定されていますが、視力以外にも緑内障などの合併症があることから、委員から「重症度分類において視力以外の症状も考慮できないだろうか」という意見が出ているのです。今後、研究班でどのような検討がなされるのか注目されます。先天性角化不全症などは、指定難病である「原発性免疫不全症候群」に包含 29日の委員会には、一部疾病について「指定難病に追加すべきと研究班から提案されているが、すでに指定難病とされた疾患に包含される」との判断も行われました。具体的には次のとおりです。▽「先天性両側性傍シルビウス裂症候群」は、「神経細胞移動異常症」に包含される ▽「ヘルマンスキーパドラック症候群合併肺線維症」は、「眼皮膚白皮症」あるいは「原発性免疫不全症候群」に包含される ▽「シュバッハマン・ダイアモンド症候群」は、「原発性免疫不全症候群」に包含される ▽「先天性角化不全症」は、「原発性免疫不全症候群」に包含される ところで、すでに指定難病となっている原発性免疫不全症候群は、障害される免疫担当細胞の種類(好中球やT細胞など)や部位により200近くの疾患に分類されます。このため委員から「原発性免疫不全症候群」として診断された患者について、より詳細な疾患名などを把握できているのかという疑問の声が出されました。この点、厚労省健康局難病対策課の担当者は「臨床個人調査票では、詳細な疾患名を記載することになっており、疾患毎の患者数などは把握できる形になっている」と答弁しています。なお、7月13日の前回会合では、先天性GPI欠損症や芳香族アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)欠損症など9つの疾患を「指定難病」に加える方向が固められましたが、その際、一部疾患について「診断基準などの確認」(例えばメチルグタコン酸尿症と、既に指定難病に指定されているミトコンドリア病との診断基準の整合性がとれているかの確認など)といった宿題が出されていました。この点、厚労省が研究班に確認したところ、「診断基準の整合性などは十分とれている」ことが分かり、前回会合の9疾患については、問題なく(診断基準などの一部修正は行われる)指定難病に追加されることとなりそうです。>

厚生科学審議会(疾病対策部会指定難病検討委員会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei.html?tid=206844)で新たな指定難病について協議されている(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000134989.html)。大人の難病(http://www.nanbyou.or.jp/)だけでなく、子どもの難病(http://www.shouman.jp/)はどうなっているであろうか。さて、難病対策委員会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei.html?tid=127746)の資料「「難病の患者に対する医療等の総合的な推進を図るための基本的な方針」に対する取組状況(平成28年7月26日現在) (案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000131424.pdf)p2「難病の医療提供体制の在り方については、平成28年度の難病対策委員会で具体的に検討し、難病医療提供体制の基本的な考え方を明確化するとともに、平成28年度中にモデルケースを提示する。」、p3「指定難病患者データベース及び小児慢性特定疾病児童等データベースの稼働に向けて準備を行っており、平成29年度中の運用開始を目指している。」、p7「マイナンバー制度の施行に伴い平成29年7月から申請時の添付書類の一部省略を可能とすることとしている。」「平成27 年の地方からの提案等に関する対応方針」(平成27 年12 月22 日閣議決定)において、患者の利便性の向上等の観点から、利用手続きの簡素化について検討し、28年中に結論を得ることとされている。」とあった。また、「難病の医療提供体制の在り方について(これまでの検討の経緯及び今後の進め方)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000131425.pdf)p3「都道府県において、平成29年度に行われる第7次医療計画の検討の参考とできるよう、本委員会で難病の医療提供体制の整備等について議論を開始し、難病の医療提供体制のモデルケースを取りまとめ(秋頃)、今年度中に都道府県宛てに通知することとする。」とある。「難病の医療提供体制の在り方について(基本的な考え方と方向性)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000131426.pdf)は来年度策定の第7次医療計画でも議論される必要がある。来年度は、第5期障害福祉計画、第7期介護保険事業計画も策定され、組織横断と重層的・相補的連携が求められるのはいうまでもない。「難病の患者に対する医療等の総合的な推進を図るための基本的な方針」(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000099473.pdf)p5「難病の患者が住み慣れた地域において安心して暮らすことができるよう、難病の患者を多方面から支えるネットワークの構築を図る。」とあり、「難病地域包括ケア」を推進したいものである。そういえば、6月3日「医療的ケア児の支援に関する保健、医療、福祉、教育等の連携の一層の推進について」(http://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/law/kodomo3houan/pdf/h280603/renkei_suishin.pdf)が発出されていたが、医療的ケア児には小児慢性特定疾病児も少なくないであろう。難病対策は公費助成だけではない。医療現場では「難病医療提供体制」「指定難病患者データベース及び小児慢性特定疾病児童等データベース」も大きい。
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地域医療構想の誤解

2016年08月30日 | Weblog
キャリアブレイン「地域医療構想で10月にも調整会議開催へ- 東京都」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49491.html)。<以下引用>
<東京都は29日、7月に策定した地域医療構想(ビジョン)に関する説明会を開いた。この中で都は、二次医療圏を単位とする「構想区域」ごとに今年秋にも「調整会議」を設置し、ビジョンの実現に向けた関係者間の協議を始めることを明らかにした。10月以降、13の医療圏ごとに順次会合を開き、各地域の医療の課題などを話し合う。ビジョンは、団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けた医療の将来像を示すもので、医療機関同士の役割分担や連携を進めることが狙い。東京は大学病院の数が多く、周辺の県からの患者の流入が激しいことなどから、都のビジョンでは、がんや脳卒中といった5大疾病などの施策を講じる区域を構想区域とは別に設けるなど、既存の医療圏にとらわれない施策の実現を目指している。都の推計によると、25年に必要な東京のベッド数は11万3764床で、現状よりも約8000床不足する見通しだ。都の担当者は、「(推計の計算方法に)変動要素が多く含まれている。8000床をすぐにつくるということではない。病床の整備については、区市町村のご意見や病床機能報告の結果などを参考にしながら進めたい」と語った。冒頭あいさつした東京都医師会の猪口正孝副会長は、ビジョンが「病床削減のスキームではない」と強調した上で、「効率化を図ることにおいては、当事者である医療機関にとって、身を切る思いをするシーンもこれからたくさんあると思う」と述べ、医療関係者の奮起を促した。>

いまだに地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)についての誤解を感じる。地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000088510.pdf)p7「地域医療構想の策定段階から地域の医療関係者、保険者及び患者・住民の意見を聴く必要があることから、都道府県においては、タウンミーティングやヒアリング等、様々な手法により、患者・住民の意見を反映する手続をとることや、構想区域ごとに既存の圏域連携会議等の場を活用して地域の医療関係者の意見を反映する手続をとることを検討する必要がある。なお、この段階で策定後を見据えて地域医療構想調整会議を設置し、構想区域全体の意見をまとめることが適当である。」とあるように、「地域医療構想調整会議」は策定段階からのスタートが要請されていた。さて、日本医師会「地域医療構想の策定状況(2016年夏)」(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20160824_1.pdf)p4「地域医療構想が病床削減のものではない」は当たり前である。地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p13にあるように、高度急性期・急性期・回復期の構想区域の2025年の医療需要=[当該構想区域の2013年度の性・年齢階級別の入院受療率×当該構想区域の2025年の性・年齢階級別推計人口]を総和したもので推計され、ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p23の必要病床数を計算する際の病床稼働率は、高度急性期75%、急性期78%、回復期90%、慢性期は92%である。2013年の入院受療率がベースで、かつ比較的余裕のある病床稼働率が勘案されていることは認識したい。例えば、急性期病床過剰と判断される地域は、市区町村別の将来人口推計(http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson08/5-sai/shosai.html)による人口減少だけでなく、「病床利用率が低い一般病床」の存在が大きい(病院は休棟・休床にしている病床を除いて「見せかけの利用率」を出してはいけない!)。各都道府県の医療機能情報ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)では、医療機関の病床種別の許可病床数と前年度1日平均患者数が公表されていることは常識としたい。人口減少地域で、かつ、病床利用率が低い一般病床が多い地域では、病床過剰と判断されてしまうのは当たり前である。また、慢性期病床が過剰とされる地域では、地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p17「医療区分Ⅰの70%を在宅医療等で見込む」と「療養病床入院受療率の地域差解消」が大きいであろう。但し、ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p15、p21の図6「慢性期機能及び在宅医療等の医療需要のイメージ図」に「在宅医療等とは、居宅、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、介護老人保健施設、その他医療を受ける者が療養生活を営むことができる場所であって、現在の病院・診療所以外の場所において提供される医療を指し、現在の療養病床以外でも対応可能な患者の受け皿となることも想定。」とあることの認識が不可欠である。在宅医療等であって、意図的に「等」を抜いてはならない。既に「療養病床の在り方等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=282014)の「サービス提供体制の新たな選択肢の整理案」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000110443.html)が出ており、医療ケアが提供されない類型施設はあり得ない。具体的な制度設計について、「療養病床の在り方等に関する特別部会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=353786)に注目である。地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)の推進にあたって、「現状の一般病床や療養病床でなければ絶対に慢性期の医療ケアや看取りができない」の認識を変えなければならない。なお、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)と並行する「新公立病院改革プラン」(http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)は今年度までの策定であるが、どうなっているであろうか。同プランの最終年度は平成32年度(2020年度)であり、まさに、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)の前半のハイライトといえる。新公立病院改革プランが進まないのに、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)が進むわけがない。
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措置入院制度見直し

2016年08月30日 | Weblog
M3「継続支援、手探りの自治体 「患者監視」懸念根強く 措置入院制度見直し」(https://www.m3.com/news/general/453842)。<以下引用>
<相模原の障害者施設殺傷事件で逮捕された植松聖(うえまつ・さとし)容疑者(26)は、2月に不穏な言動を理由に本人の同意を必要としない「措置入院」となっていたことから、厚生労働省は制度の運用見直しの検討を進める。退院後に医療や福祉が関わる体制は制度上なく、手探りで継続的な支援に取り組む自治体も。一方、国による見直しが患者の「監視」につながらないか懸念する声は根強い。▽別の制度参考に 措置入院の解除後、具体的にどういったフォローが望ましいのか。国立精神・神経医療研究センター病院の平林直次(ひらばやし・なおつぐ)医師は、重大な他害行為をした精神障害者に実施されている心神喪失者等医療観察法に基づく医療が参考になると指摘する。患者主体の治療プログラムに加え、保護観察所の社会復帰調整官が入院中から退院後も本人を見守り、関係機関による多職種のチームが社会復帰を支援。対象者は自分の病気を理解する疾病教育を受け、「調子が悪くなったら早めに受診する」といった危機管理のプランを本人も参加して作るため、退院後に自分で医療を継続できる。訪問看護やデイケアなどの支援もある。平林医師は「人材と予算が課題」としつつ、措置入院でも同様の仕組みが必要とした。▽最終目標 兵庫県は今春、措置入院中や、医療を中断する恐れのある患者をサポートする「継続支援チーム」を県内13の保健所に設置した。昨年3月に洲本市で男女5人が刺殺され、逮捕された男に措置入院の経験があったのを踏まえた。チームは県の担当者や精神保健指定医、保健師らで構成。入院中から患者や家族に面会して信頼関係をつくり、退院後も生活状況を聞いたり、相談に乗ったりする。県障害福祉課の津曲共和(つまがり・ともかず)課長は「監視するのではなく見守りながら、安心して生活できるようになるまで支援するのが最終目標」と話す。警察や行政、民生委員、障害福祉サービス事業者など複数の連絡会議も設置し、連携を密にしている。ただ「自治体によるこうした取り組みは珍しく、全国的には浸透していない」(厚労省幹部)のが現状だ。同省は都道府県と政令市を対象に、措置入院後のフォローの実情を把握する調査を実施。兵庫県などの事例も参考に、全国共通の枠組み導入を視野に検討を進め、今秋にも結論を取りまとめる。措置入院か任意入院かを問わず、退院後に地域で生活できるよう支援している医療機関も。千葉県旭市の旭中央病院は2004年から、退院後に住む場所がない人にグループホームやアパートを紹介。グループホームのスタッフや医師らも含め24時間体制で相談を受ける仕組みも整備した。神経精神科の青木勉(あおき・つとむ)主任部長は「職員の負担は増えたが、近所の方々の理解もあり、入院期間を短縮させる成果が出ている」と話す。▽警戒感 一方、国による制度見直しに対する警戒感は消えない。当事者支援に取り組むNPO法人「地域精神保健福祉機構」の桶谷肇(おけたに・はじめ)事務局長は「精神医療を犯罪予防の手段として使うことになれば問題で、精神障害者は危険な存在という考え方は差別そのもの」と警告。在宅患者への訪問看護や福祉サービスの充実を訴え「よくなりたいという本人の気持ちを、医療や福祉がサポートすることが重要だ」と語った。>

厚労省「良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針」(http://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kenko/syofuku/files/2014-0409-1331.pdf)p9「都道府県は、措置入院者(法第二十九条第一項の規定により入院した者をいう。)の入院初期から積極的に支援に関与し、医療機関や障害福祉サービスの事業者等と協力して、措置入院者の退院に向けた支援の調整を行う。」とある。措置入院者の症状消退届(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaisei_seisin/dl/youshiki-12.pdf)には「訪問指導等に関する意見」「障害福祉サービス等の活用に関する意見」もあるように、措置解除後には、保健所と市町村との「重層的かつ相補的連携」が不可欠である。精神保健福祉センターによる支援も期待したい。「相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チーム」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syougai.html?tid=373375)での議論が注目されているようであるが、「良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針」(http://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kenko/syofuku/files/2014-0409-1331.pdf)の路線から大きく変える必要はないように感じる。厚労省「保健所及び市町村における精神保健福祉業務運営要領」(http://www005.upp.so-net.ne.jp/smtm/page3702.htm)では「精神保健福祉法では、保健所を地域における精神保健業務の中心的行政機関として、以下のような手続事務を委ねている。ア 措置入院関係(一般人からの診察及び保護の申請、警察官通報、精神科病院の管理者の届出の受理とその対応、申請等に基づき行われる指定医の診察等への立ち合い)」とあるが、「精神科病院の管理者の届出の受理とその対応」について、措置入院解除後も含めて具体的対応を明記するとともに、厚労省精神保健福祉法ページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaisei_seisin/index.html)に業務運営要領が掲載されるべきであろう。厚労省「良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針」(http://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kenko/syofuku/files/2014-0409-1331.pdf)や「保健所及び市町村における精神保健福祉業務運営要領」(http://www005.upp.so-net.ne.jp/smtm/page3702.htm)すらきちんと理解しないで、保健所・市町村の精神保健福祉はあり得ない。
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自由診療での医薬品横流し

2016年08月30日 | Weblog
M3「虚偽のカルテ作成か 医薬品不正販売容疑の医師」(https://www.m3.com/news/general/453833)。<以下引用>
<処方箋がないのに医薬品を中国人観光客向けに販売していたとして、医薬品医療機器法違反の疑いで逮捕された医師高山篤(たかやま・あつし)容疑者(47)が、診療所で患者約110人に医薬品を処方したとする虚偽のカルテを作成していたことが26日、警視庁組織犯罪対策1課への取材で分かった。組対1課によると、同法違反容疑で逮捕された医薬品卸売会社「美健ファーマシー」(東京都千代田区)の社長財間英信(ざいま・ひでのぶ)容疑者(49)らは、仲買人の男を通じ医薬品を横流ししていた。高山容疑者には報酬を支払い、同社から医薬品を仕入れたように装う虚偽の受領書を作成させていた。組対1課は、横流しが発覚しないようカルテを偽造したとみて調べている。組対1課によると、高山容疑者の東京都大田区の診療所から約110人分のカルテを押収。患者欄には架空の中国人や日本人の名前が記入してあった。実在する人物の名前もあったが、診察はしておらず無断で名前を使用していた。保険証を示す必要のない自由診療で診察し、医薬品を処方したように装っていた。>

「「やせ薬」を中国人に横流しした57歳医師を逮捕 中国に転売か 関東厚生局麻薬取締部」(http://www.sankei.com/affairs/news/151026/afr1510260013-n1.html)、「1錠6万円の肝炎治療薬を横流し 詐欺容疑で3人逮捕」(http://www.asahi.com/articles/ASJ6P4PY2J6PUBQU00L.html)等もあり、表面化しているのは氷山の一角かもしれない。公的医療保険や生活保護医療扶助では電子レセプトでのチェックが可能であろうが、自由診療ではチェックは厳しい。診療所への立入検査でも不正がチェックできればよいのであるが、総務省「医療安全対策に関する行政評価・監視結果に基づく勧告」(http://www.soumu.go.jp/main_content/000245532.pdf)p34で「診療所に対する立入検査の実施頻度については、特段の規定がないことから、都道府県等によって区々となっている。調査した37都道府県等(診療所を立入検査の対象としていない1都道府県等を除く。)のうち、有床診療所に対しては、3年に1回としているところが21都道府県等、無床診療所に対しては、特に規定していないところが15都道府県等、5年に1回としているところが14都道府県等となっている。」とあるように、自治体における立入検査の実施状況はかなり異なっている。自由診療での医薬品横流しのチェック体制が必要かもしれない。
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医師の偏在解消と医療計画

2016年08月30日 | Weblog
キャリアブレイン「地域枠医学生への奨学金で30億円計上へ- 来年度概算要求で厚労省」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49493.html?src=catelink)。<以下引用>
<大学医学部の「地域枠」を活用する学生に奨学金を出す都道府県を支援する新規事業のため、厚生労働省は、来年度予算の概算要求で30億3600万円を計上する。医師の地域偏在対策が目的。偏在対策としては、「地域的な適正配置」に向けて医師の情報を管理するデータベースを構築するのに必要な予算なども要求する。地域枠は、卒業後にその地域で働くことなどを条件付けた医学部の定員枠。現在、医療提供体制の再編などを目的に創設された「地域医療介護総合確保基金」の一部が、地域枠の学生を対象とする奨学金制度の補助に使われている。新規事業で支援するのは、奨学金制度のうち、都道府県の「地域医療支援センター」による医師のキャリア形成支援と連携するもの。これにより、都道府県の医師確保対策を「強力に推進」するという。さらに、来年度の新規事業で、都道府県が医師確保対策を行うために必要な医師情報を一元的に管理するデータベースの構築を目指す。医師の研修先や勤務先、診療科といった情報の管理を想定している。要求額は900万円。そのほか、医師偏在の悪化を防ぐため、「専門医に関する新たな仕組みの構築に向けた取組」の予算の増額を求める。今年度当初予算と比べ75%増の3億3300万円を計上し、専門医の養成人数を調整する都道府県協議会の経費を増やすなどする方針だ。■かかりつけ薬局推進、予算増額を要求 一方、薬剤師・薬局の関係では、「患者のための薬局ビジョン」を推進するための予算の増額を要求する。同ビジョンは、すべての薬局を患者本位の「かかりつけ薬局」に再編するため、同省が昨年策定したもの。今年度当初予算では1億8000万円を計上してモデル事業を実施したが、来年度予算の概算要求には前年度比7%増の1億9300万円を計上。モデル事業を充実させるほか、同ビジョンの進ちょくを管理する仕組みを構築するという。>

隔年で行われる「医師・歯科医師・薬剤師調査」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/33-20.html)や、医療機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)の「一定の情報」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/10/dl/s1031-6a.pdf)による各専門医情報はもっと活用されるべきである。「医療従事者の需給に関する検討会 医師需給分科会 中間とりまとめ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000126444.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000120207_6.pdf)p7「将来的に、仮に医師の偏在等が続く場合には、十分ある診療科の診療所の開設については、保険医の配置・定数の設定や、自由開業・自由標榜の見直しを含めて検討する。」「医籍登録番号、三師調査等の既存の仕組みの活用も念頭に置きつつ、医師の勤務状況等を把握するためのデータベース化について検討する。」「特定地域・診療科で一定期間診療に従事することを、臨床研修病院、地域医療支援病院、診療所等の管理者の要件とすることを検討する。」、p6「都道府県が策定する医療計画において、医師数が不足する特定の診療科・地域等について、確保すべき医師数の目標値を設定し、専門医等の定員の調整を行えるようにする。」とあった。「医療計画の見直し等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=127276)が再開されており、平成29年度策定の第7次医療計画では、医師偏在(診療科、地域)の解消が強力に打ち出される必要があるが、どうなるであろうか。「全国医政関係主管課長会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=327739)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000114071.pdf)p92~「地域医療支援センターの設置状況について」の各都道府県の医師の派遣・あっせん実績をみれば、修学資金貸与者の配置調整、自治医科大卒業生の配置調整がなされている県が多いことがわかる。自治医大・地域枠医師の配置ルールに関心が高まってもよいかもしれない。
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職域がん検診の精度管理

2016年08月29日 | Weblog
キャリアブレイン「がん精検受診率「目標100%」で大筋合意- 次期基本計画で、厚労省WG 」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49494.html)。<以下引用>
<厚生労働省は29日、「がん検診受診率等に関するワーキンググループ」(座長=斎藤博・国立がん研究センター社会と健康研究センター検診研究部長)で、これまでの議論を整理した報告書案を示した。来年6月に閣議決定を目指す第3期のがん対策推進基本計画(基本計画)で、がんに罹患しているかどうかを詳細に調べる精密検査の受診率の目標値を「100%」とすることを提案し、大筋で合意を得た。一方、市区町村間で比較可能ながん検診の受診率の算定方法も示したが、委員から修正を求める意見が出たことから、座長預かりとなった。現行の第2期基本計画では、がん検診の受診率の目標値を50%以上と定めているが、精密検査の受診率に関する目標値は明記されていない。また、厚労省が公表した2013年度の「地域保健・健康増進事業報告」によると、がんの種類ごとの精密検査の受診率は、胃がんで79.4%、肺がんで78.7%、大腸がんで65.9%、子宮頸がんで70.4%、乳がんで84.6%という。こうした状況を踏まえ、同省が昨年12月に取りまとめた「がん対策加速化プラン」では、具体的な対策として、「検診受診率のみならず、精密検査受診率等についても目標値を設定する」とした。29日の会合で示された報告書案には、がんによる死亡者を減らすため、検診の未受診者らを減らして精密検査の受診率を向上させる必要があると記載。その上で、次期基本計画での精密検査の受診率の目標値を「100%に定めるべき」とした。また、市区町村の間で受診率を比較できるよう、検診受診率の算定方法も提示。具体的には、国民健康保険(国保)の被保険者のうち、市区町村が実施するがん検診を受診した人の割合とするのが「適切」とした。さらに、職域でのがん検診については現状、検診を行う事業所が対象者や受診者を把握していない場合もあることから、産業医などの関係者の意見を踏まえつつ、対象者や受診者を把握できる仕組みを構築する必要性も指摘した。意見交換では、次期基本計画で精密検査の受診率の目標値を100%とすることに対して、異論はなかった。ただ、市区町村間で比較可能な検診受診率の算定方法に関しては、委員から、「国保の被保者以外の人がどれだけ受診しているかを記載する必要がある」などの意見が出た。この日の意見を踏まえ、厚労省は報告書案を修正した上で、各委員に提示し、最終的に斎藤座長が事務局と協議して報告書として取りまとめる。>

「がん検診受診率等に関するワーキンググループ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=360026)の資料が出ればみておきたい。資料「プロセス指標、特に精検受診率基準値の見直しについて」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000127231.pdf)p6~乳がん 精検受診率、大腸がん 精検受診率、胃がん 要精検率が都道府県ごとに出ており、一部の都道府県では許容値をクリアしていないことがわかる。国立がん研究センター「がん登録・統計」(http://ganjoho.jp/reg_stat/)では「がん検診受診率データ(市区町村による地域保健・健康増進事業報告データ)」だけではなく、「都道府県別がん検診プロセス指標データ」(http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/dl/index.html#a27)が公表されていることは常識としたい。都道府県別の厚労省「がん検診事業の評価に関する委員会報告書」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/03/dl/s0301-4c.pdf)における、各がん検診の許容値「要精検率、精検受診率、がん発見率、陽性反応適中度」の格差は小さくないことがわかる。政府統計の総合窓口「e-stat」(http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/NewList.do?tid=000001030884)では地域保健・健康増進事業報告の市町村別データが出ていることも知っておきたい。CSV形式で公開されていても、データウエアハウス(http://www.bbreak.co.jp/maeyes/column/column7.html)のような活用しやすい仕掛けが必要であろう。ところで、資料「プロセス指標、特に精検受診率基準値の見直しについて」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000127231.pdf)p9「個別検診の精度管理水準が低い」とあることは重視したい。個別検診は集団検診に比べてかなり検診単価が高いはずである(この情報公開も必要と感じる)が、精度管理水準が低いようではいけない。がん検診の精度向上には、資料「プロセス指標、特に精検受診率基準値の見直しについて」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000127231.pdf)p2「精検受診率(未受診・未把握率)は市町村/検診機関単位でも重視すべき」の情報公開を徹底する必要があるかもしれない。しかし、がん検診の精度管理は市町村の検診だけではない。昨年12月のがん対策加速化プラン(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000112903.pdf)p5「職域においても、検診受診率のみならず、精密検査受診率等に関する目標値を設定する。」とあった。厚労省資料「がん検診に関する実施状況等調査集計結果」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000124103.pdf)p1「がん検診受診者数を把握 していない」59.0%、p3「がん検診要精検者数を把握していない」96.0%、p4「精密検査の受診勧奨を行っていない」57.4%、p5「乳がん検診を行っていない」17.9%、「子宮頸がん検診を行っていない」16.9%などとあるが、この調査対象は「健康保険組合」で、基本的に大企業であることを認識すべきである。果たして中小企業ではどういう状況であろうか。
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がん患者を出さない社会

2016年08月29日 | Weblog
キャリアブレイン「がん対策、予防の必要性を指摘する声多数- 厚労省協議会」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49487.html)。<以下引用>
<厚生労働省のがん対策推進協議会(会長=門田守人・堺市立病院機構理事長)は、来年6月に閣議決定を目指す第3期がん対策推進基本計画(次期計画)の策定に向けた検討を行った。議論では、多数の委員から予防策の必要性を指摘する声が上がった。厚労省は、委員の意見などを踏まえた上で、年末に次期計画の骨子案を示す方針。会合では、厚労省が国立がん研究センター(国がん)のがん情報サービス「がん登録・統計」のデータを提示した。同省は、日本国内でがんに罹患した人の死亡率(年齢調整済み)は、1995年ごろをピークに減る傾向にある一方、罹患率(同)は統計を始めた85年から微増傾向にあると説明。その上で、今後のがん対策の在り方について議論するよう促した。中釜斉委員(国がん理事長)は、公共スペースでの全面禁煙や禁煙した人へのインセンティブの導入、検診の推進といった予防策に取り組む必要性を強調した。また、新たな診断技術やバイオマーカー(治療有効性の指標)の開発、患者ごとの状況に応じた「個別化医療」の推進にも取り組むべきだとした。門田会長は、「これまでは病気の患者に対する対策を行ってきたが、今後はがん患者を出さない社会づくりがポイントになる」とし、予防策も重点的に取り組む必要があるとした。このほか委員からは、「健康な人に対するリスク評価や予防、検診を充実させるべき」(山口建・静岡県立静岡がんセンター総長)、「正確な検査が簡単にできるような検査薬や検査方法の開発を強力に進める必要がある」(勢井啓介・NPO法人AWAがん対策募金理事長)といった意見が上がった。同協議会では今後、年代別やがんの特性に応じた対策や、診断や治療体制を充実させるための取り組みなどについて議論する見通し。>

がん対策推進協議会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-gan.html?tid=128235)の資料が出ればみておきたい。国立がん研究センター「2016年のがん統計予測公開」(http://www.ncc.go.jp/jp/information/press_release_20160715.html)(http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/short_pred.html)による罹患数は①大腸がん、②胃がん、③肺がん、④前立腺がん、⑤乳がんの順である。「がん患者を出さない社会づくり」のためには、少なくとも胃がん予防としてのピロリ菌検査と除菌が施策として避けて通れないように感じる。がん検診のあり方に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128563)の資料「平成27年度市区町村におけるがん検診の実施状況調査集計結果」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000112904.pdf)p13「その他のがんの検診の実施状況」、p6~「検診項目」をみれば、「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針(平成28年2月)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000112895.pdf)にはない胃がん検診(ペプシノゲン法、ヘリコバクター・ピロリ菌抗体検査)が普遍的に行われていることがわかる。「科学的根拠に基づくがん検診推進のページ」(http://canscreen.ncc.go.jp/)もあるが、がん検診ハンドブック(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/gan_kenshin04.pdf)p5で解説される「任意型検診」のがん検診もあることは認識したい。がんを防ぐための新12ヵ条(http://www.fpcr.or.jp/pdf/12kajou.pdf)では、「ウイルスや細菌の感染予防と治療」が柱の一つである。平成25年のヘリコバクター・ピロリ感染の診断・治療の保険適用拡大(http://www.hospital.or.jp/pdf/14_20130221_01.pdf)は、胃がん対策の柱になってもよいのではないかと感じる。なお、一部自治体では、PETによるがん検診が行われているが、日本核医学会(http://www.jsnm.org/)の一般向け「PET検査Q&A改訂第4版」(http://www.jsnm.org/system/files/petkensa%20q_and_a_2015.pdf)Q12「PET検査でわからないがん」(早期胃癌、前立腺癌、腎癌、膀胱癌)、Q14「PET検査の弱点」(乳癌・前立腺癌の骨転移、肝臓癌・腎臓癌等)とあることは知っておきたい。
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がん対策推進計画と医療計画

2016年08月29日 | Weblog
メディウォッチ「免疫療法を第4のがん医療に、社会全体で予防推進―次期がん計画で中釜・国がん理事長」(http://www.medwatch.jp/?p=10176)。<以下引用>
<2016年4月に国立がん研究センターの理事長に就任した中釜斉氏は、8月26日開催の「第59回がん対策推進協議会」で、「第3期のがん対策推進基本計画に向けた課題」と題し、同計画に対する自身の問題意識を発表しました。国際的ながん研究の潮流を踏まえて、従来の手術療法、放射線療法、化学療法に次ぐ第4のがん医療として「免疫療法」に注力する必要性を指摘。また、欧米諸国と比較して日本のがん罹患率が高いことを問題視して、「今できることに社会を挙げて取り組むべき」と強調しました。次の10年に向けた3つの課題 日本のがん対策は、5年を1期とするがん対策推進基本計画に沿って進められています。現在、第2期の基本計画(2012-16年度)が進行しており、17年度からは第3期計画にバトンを渡します。門田守人会長(堺市立病院機構理事長)は、10年でがん対策の最大目標「死亡率の20%減少」を第1期で策定したことを振り返り、第3期でも10年先を見据えた計画の立案が重要であると指摘。日本のがん医療発展を推進する軸の一つである国がん新理事長の中釜委員から、10年先を見据えた第3期の「がん対策推進基本計画」に向けた問題意識を共有した上で、この日の議論を開始する流れとしました。中釜委員は、(1)一人一人の状況に即した個別医療の実現(2)健康寿命延伸に向けた予防の確立(3)がんとともに生きるサバイバーシップ―の3つに課題を整理。その上で、「死亡率のさらなる低減」「安心・納得してがんとともに生きる社会の構築」を二大目標として、がんにならない、がんに負けない、がんと生きる社会へ向けて、国がんはデータに基づく対策の推進に向けて最大限の貢献をしていく決意があるとしました。具体的には、(1)の個別医療の実現で、まず最適な医療提供の必要性を指摘。具体的には、従来型の医療にとらわれない新たな医療を積極的に取り入れていく姿勢を示すことで、一例として免疫療法を挙げました。がんの免疫療法は、体内の免疫力を高めることでがん治療を行う手法です。「免疫チェックポイント阻害剤」が新たな免疫療法として注目されているほか、国際的な学会などでも治療成果を示す免疫療法のデータが数多く確認されているとのことです。そのほかでは、一律の医療から患者自身の選択に基づく医療の実現、希少がん・難治がん(小児・AYA世代がん含む)への対峙、ゲノム(オミックス)情報に基づく個別医療の実現、がん診療連携拠点病院を中心とした医療提供体制の整備などを挙げました。(2)の予防の確立では、公共スペースの全面禁煙や禁煙への大胆なインセンティブの導入、保険者(職域保険)と市町村が行う健診・検診の一体化など、今できることに社会を挙げて取り組むと明記。そのほかには、早期診断技術・バイオマーカーの開発など医療経済的視点から有用性を検証するとしました。がん登録情報など大規模データベースを用いることで、分かりやすく説得力ある根拠を提示したり、実際の行動変容につなげるための具体的な介入手法についても実証したり、ゲノム情報を適切に活用した予防についての社会的合意形成も目指します。予防の確立について、中釜氏は「これが非常に重要」として「これまでの枠組みを超えて、問題の根源に切り込む視点が必要」と強調しました。(3)のサバイバーシップは、がん患者と家族の診断後に、一貫した相談・支援を、医療機関における支援に加えて、地域社会でも展開する必要があると指摘。政府が掲げる「一億総活躍社会」に呼応する就労支援も充実させ、健康づくりの推進とライフステージごとで課題に取り組む必要性を掲げました。玉石混交、医療側のコントロールも 協議会の委員は、中釜氏の提案について大筋で賛成しており、発表後に意見交換をしました。北川雄光委員(慶応義塾大学医学部外科学教授)は、免疫療法が国際的な学会で最も注目されていることを認めた上で、エビデンスがあるものとないものが混在している点を指摘。また、免疫療法が最先端の第4のがん医療として注目されているため、標準的治療を通り越して、過剰に最先端を望む患者が出てくることを危ぶみました。そのため、免疫療法による個別医療の推進には「医療機関側がどうコントロールするかという課題がある」としています。予防については、米国のがん罹患率、死亡率が減少傾向に向かっていることを踏まえて、ビッグデータ活用などのさらなる推進を求める意見などがありました。この日の協議会では、がん登録について、がん対策情報センターがん登録センター全国がん登録分析室室長の柴田亜希子氏が参考人として発表。全国がん登録情報を用いて、検診、診断、治療のベンチマーク分析をすることで、死亡率改善に向けて行政が対策に取り組む道筋が見えてくる可能性などを紹介しました。>

来年度から第3期がん対策推進基本計画がスタートする。一方で、がんは医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)の柱の一つで、医療法(http://www.ron.gr.jp/law/law/iryouhou.htm)第30条の3第1項に基づく「医療提供体制の確保に関する基本方針」、第30条の8に基づく「医療計画作成指針」、「疾病・事業及び在宅医療に係る医療体制構築に係る指針」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_taisei1.pdf)の改定は今年度末である。「医療計画の見直し等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=127276)の「5疾病・5事業について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000127304.pdf)p16「5疾病・5事業に関する論点」で「高齢化の進展に伴い今後さらに増加する疾病については、他の関連施策と調和を取りながら、予防を含めた地域包括ケアシステムの中で対応することとしてはどうか。」とある。がん情報サービス(http://ganjoho.jp/public/index.html)の「全国がん罹患モニタリング集計 2012年罹患数・率報告(平成28年3月)」(http://ganjoho.jp/data/reg_stat/statistics/brochure/mcij2012_report.pdf)p64~「表32 全国推計値 年齢階級別罹患数; 部位別、性別」をみれば、後期高齢者ではがん罹患数・率が高く、わが国では団塊世代の高齢化に伴い、高齢がん患者が急増するのは間違いない。厚労省「がんと診断された時からの緩和ケア」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/pdf/kanwakea.pdf)は拠点病院限定ではない。「がん等における緩和ケアの更なる推進に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=355813)の「緩和ケア提供体制(拠点病院以外の一般病院)について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000131542.pdf)p4現状「拠点病院等の専門的緩和ケア(緩和ケアチーム、緩和ケア外来等)の提供体制が、地域緩和ケアにおいて整備されていない。また整備されていても十分活用されていない。地域緩和ケアを担う施設(病院、診療所、保険薬局、訪問看護ステーション、緩和ケア病棟等)に関する情報が医療機関間で十分に集約・共有されておらず、また患者・家族のみならず、医療従事者に対しても情報提供が十分になされていない。地域緩和ケアを担うスタッフ(地域の医師、歯科医師、薬剤師、訪問看護師等の医療従事者、社会福祉士、介護・福祉従事者等)の人員が不足しており、また、診療・ケアの質が十分に担保されていない。」では全然ダメである。医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)とがん対策推進計画(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000131547.pdf)との一体的な推進が欠かせない。ところで、「医療計画作成支援データブック」の中の「電子データブック」では、「医療計画において記載することになっている5疾病5事業及び在宅医療に係るおよそ400の指標を見ることができる。」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000115645.pdf)とある。5疾病5事業及び在宅医療の指標は、がん対策をはじめ、保健医療介護福祉に携わるものにとって必須と感じるが、平成27年7月28日医政局地域医療計画課事務連絡「地域医療構想策定支援ツール等から得られる情報の関係者間での共有等について」では、医療計画作成支援データブックのNDB分析データの活用は医療計画・地域医療構想関係者、保険者協議会に限定され、NDB分析データ(生データではない!)の活用には厳重な規制がかかっている。少なくとも保健所・市町村に開放し、会議や研修等に積極的に活用できるようにすべきである。地域保健福祉の現場では、国のタテワリ主義と規制主義が変わってほしいと感じる方は少なくないかもしれない。
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GPIFの巨額赤字運用継続

2016年08月27日 | Weblog
NHK「公的年金積立金の運用実績 4~6月は5兆円余の赤字」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160826/k10010655051000.html?utm_int=news_contents_news-main_002)。<以下引用>
<公的年金の積立金を運用しているGPIF=年金積立金管理運用独立行政法人は、ことし4月から6月の運用実績が、イギリスが国民投票でEU=ヨーロッパ連合からの離脱を決めたことで、世界的な株安となったことなどの影響で、5兆2000億円余りの赤字になったと発表しました。公的年金の積立金を運用しているGPIFは26日午後、ことし4月から6月の運用実績を発表しました。それによりますと、積立金全体の収益は5兆2342億円の赤字で、収益率はマイナス3.88%でした。このうち、市場運用分の収益の内訳は、国内株式が2兆2574億円の赤字、外国株式が2兆4107億円の赤字、国内債券が9383億円の黒字、外国債券が1兆5193億円の赤字などとなっています。これにより、GPIFが運用する積立金の総額は129兆7012億円になりました。GPIFは運用の収益性を高めるため、おととし10月に積立金の運用方針を見直し、国内株式と外国株式の割合を、それぞれ「12%」から「25%」に引き上げましたが、それ以降の運用実績の累積も、今回初めて赤字になりました。GPIFは、昨年度の運用実績も、中国経済の減速に端を発した世界同時株安などの影響で5兆3000億円余りの赤字になっています。GPIFの森新一郎広報責任者は、26日の記者会見で、「イギリスが国民投票でEUからの離脱を決めて、世界的な株安になったことなどが影響した。短期的な運用評価損によるもので、年金給付には影響しない。GPIFの運用方針は、優良な資産を長期に保有していくところにあり、着実に資産を増やしていける」と述べました。運用実績悪化 その背景は GPIF=年金積立金管理運用独立行政法人の運用が悪化した背景には、金融市場で円高と株安が急激に進んだことがあります。ことし4月から6月までの3か月間で、日経平均株価は1180円余り、率にして7%余り値下がりしました。また4月上旬に、1ドル=112円台をつけていた円相場は、6月末には102円台まで値上がりしました。これは、EU=ヨーロッパ連合からの離脱の賛否を問うイギリスの国民投票への警戒感が市場で強まっていたことに加えて、多くの投資家の予想に反して実際に離脱が決まったことが背景にあります。一方でGPIFが保有する株式の時価総額は、ことし3月末時点で東京証券取引所1部に上場している株式全体の6%を占めていて、市場関係者は株式市場に影響を与える機関投資家として、その運用方針に注目しています。>

「昨年度の運用実績 5兆3000億円余りの赤字」「ことし4月から6月の運用実績 5兆2000億円余りの赤字」である。年金積立金管理運用独立行政法人;GPIF(http://www.gpif.go.jp/)からの運用実績公表にもっと注目すべきかもしれない。時事通信「年金給付減額あり得る=GPIF運用悪化なら-衆院予算委・安倍首相」(http://www.jiji.com/jc/zc?k=201602/2016021500568)とあり、気になるところである。
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標準的医療介護ICT連携

2016年08月26日 | Weblog
キャリアブレイン「医療介護情報連携、全国標準システム構築へ- 総務省が補正予算で」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49483.html)。<以下引用>
<総務省は今年度の第2次補正予算案に、「医療・健康データ利活用基盤高度化事業」の経費39億9000万円を盛り込んだ。医療機関と介護事業者間や地域内に情報連携基盤を構築し、医療・健康データを双方向で利用する事業などが柱。情報システムを新たに構築する団体を募り、全国の医療圏や地域などで活用できる標準的なシステムの構築を目指す。ICT(情報通信技術)を活用し、地域の医療情報をネットワーク化する事業が各地で行われているが、それぞれの地域で独自のシステムを構築するケースが少なくない。こうした地域では、隣接する地域・医療圏とデータのやり取りができにくいといった問題もあり、広域性や利便性の観点からシステムやデータの共通化の整備が求められていた。総務省は、バイタルデータや処方薬、カルテ、病歴、プライマリーヘルスといった情報が集約されたEHR(電子健康記録)に着目。クラウドなど既存のシステムを活用し、医療機関や介護施設に加え、診療所や訪問介護事業所などが双方向で情報を活用できる環境を構築したい考えだ。情報連携の基盤については、医療・介護関係者で構成する団体やNPO法人などが運営する地域の情報連携ネットワークを想定。年度内にもこの事業への参加団体を公募する予定。>

全国各地で地域医療再生基金(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/saiseikikin/index.html)や地域医療介護総合確保基金(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000060713.html)による莫大な予算で、ICT連携が進められているであろうが、事業評価はどうなっているであるか。「医療介護総合確保促進会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=206852)で「地域医療介護総合確保基金事業の評価指標の検討状況について(報告)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000129398.pdf)が出ており、注目したい。在宅医療介護ICT連携システムについては、地域医療介護総合確保基金(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000068065.html)等による莫大なコストを使って、それぞれの地域で開発競争するのではなく、標準モデル・標準規格による在宅医療介護ICT連携の普及・普遍化を図る必要性を強く感じる。2年前の厚労省資料(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2014/0416/shiryo_09.pdf)p5で、「ネットワークの標準モデルの確立、普及」「在宅医療・介護を含めた標準規格の策定・普及」「クラウド技術の活用等による費用低廉化」があった。もはや、それぞれの地域内限定のローカル医療介護ICT連携ではなく、地域横断的な一人ひとりを軸とした在宅医療介護ICT連携(クラウド&モバイル)の確立を期待したいものである。全国各地の在宅医療介護現場では、FAX・電話・メール・連携ノート等を使って、多職種間の情報共有やコミュニケーションが図られているところが多いが、ヒューマンネットワークがしっかり構築されていれば、いずれ、標準モデル・標準規格によって、一挙に在宅医療介護のICT連携に切り替わるように感じる。とにかく、タイムリーな情報共有には、ICT連携は必須のアイテムであろう。医療福祉クラウド協会;MeWCA(http://www.mewca.jp/)の動きは注目されるかもしれない。
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病床機能報告による医療介護連携の評価を普遍化すべき

2016年08月26日 | Weblog
毎日新聞「在宅療養 3割が空白地域 「自宅で最期」基盤整わず」(http://mainichi.jp/articles/20160826/k00/00m/040/038000c)。<以下引用>
<全国の自治体のうち3割に当たる552市町村では、昨年3月末現在、病気や高齢のため自宅で過ごす患者を医師らが訪問して治療する「在宅療養支援診療所」がないことが厚生労働省の集計で分かった。国の調査では、国民の半数以上は「自宅で最期を迎えたい」と考えているが、在宅療養を支える基盤が整っていない現状が浮かび上がった。自宅で亡くなる人の割合に自治体間で大きな差があることが判明しており、こうした医療提供体制のばらつきが一因とみられる。在宅療養支援診療所は24時間往診できることなどが要件で、全国に1万4320カ所ある。一般診療所は全国に約10万カ所あり、在宅療養支援診療所の割合は低い。在宅療養支援診療所のない自治体の9割は町村部で、近隣市の診療所がカバーしている可能性もあるが、市部でも55市になかった。北海道と東北で552市町村の半数あまりを占めた。厚労省の担当者は「北海道、東北は積雪や山間部が多いなど気候や地理的要因から在宅医療があまり普及していない。西日本は病院を含め医療資源が多い」と説明する。みとりの取り組みについては、在宅療養支援診療所の中でも濃淡があり、4割程度は年間に1件もみとりを実施していないとみられる。患者が最期まで住み慣れた場所で暮らせるよう、厚労省は「在宅みとり」を広げたい考えだ。>

厚労省「在宅医療の推進について」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061944.html)の「在宅医療にかかる地域別データ集」では市町村別の居宅死亡割合や施設死亡割合をはじめ、在宅医療に関するデータが出ている。データファイルは8月23日付の修正が反映されており活用したい。しかし、在宅療養支援診療所だけで在宅医療を考える時代ではないであろう。3年ごとに実施される「医療施設静態調査」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/14/)(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/index.html#00450021)の一般診療所票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_ippan.pdf)、病院票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_byouin.pdf)をみれば、医療保険・介護保険での在宅医療の取り組み状況と実績の詳細(往診、訪問診療、訪問看護・指示書交付、訪問リハビリ、在宅看取り等の実施件数)が把握できる。また、在宅医療では訪問看護のウエイトが高く、訪問看護ステーション協議会(http://www.zenhokan.or.jp/link/)による訪問看護ステーションごとの年間実績集計もそれぞれの地域で把握しておきたい。さて、医政局長通知「「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」の一部の施行について」(http://www.hospital.or.jp/pdf/15_20150331_02.pdf)p7にあるように、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)に定める事項として、「構想区域における将来の居宅等における医療の必要量」があり、①慢性期入院患者のうち医療区分Ⅰの70%相当数、②慢性期入院受療率の地域差解消による需要、③医療資源投入量175点未満の入院患者、④訪問診療患者推計、⑤介護老人保健施設入所者推計の合計数とすることが示されており、それぞれの構想区域における2025年までの在宅医療等で追加的に対応する患者数は認識しておきたい。医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)・地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)による「在宅医療の充実」と、介護保険事業(支援)計画による「医療介護連携」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000060713.html)や「地域包括ケアシステム」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/)が、それぞれの地域において一体的に推進されなければならない。地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p15、p21の図6「慢性期機能及び在宅医療等の医療需要のイメージ図」に「在宅医療等とは、居宅、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、介護老人保健施設、その他医療を受ける者が療養生活を営むことができる場所であって、現在の病院・診療所以外の場所において提供される医療を指し、現在の療養病床以外でも対応可能な患者の受け皿となることも想定。」とあることの認識が不可欠である。在宅医療等であって、意図的に「等」を抜いてはならない。「構想区域における将来の居宅等における医療の必要量」について、居宅や施設における看取りも含めた医療的ケアの量と質が問われている。少なくとも、施設においてどのような医療的ケアが対応可能(http://www.pref.toyama.jp/branches/1273/hoken/kaigoshisetsukijunn.htm)か、把握しておくべきであろう。施設所在地マップだけでは資源把握したことにならない。さて、「在宅医療・介護連携推進に係る全国担当者会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-rouken.html?tid=190816)、「医療介護総合確保促進会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=206852)、「在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=370580)、「全国在宅医療会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=364341)において、在宅医療に関する資料が多く出ているが、病床機能報告による医療介護連携の評価が触れられていないのは不思議かもしれない。病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)では一般病床、療養病床を有する全ての医療機関について、退院調整加算、介護支援連携指導料等の算定件数が出ているだけでなく、1ヵ月間の退院先別患者数(居宅復帰率、施設も含めた在宅復帰率)、退院後の在宅医療必要量と提供、在宅復帰支援状況等が出ていることは常識としたい。病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)は毎年更新のネット公開情報であり、有用である。
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地域包括ケア、データヘルスにおける課題

2016年08月26日 | Weblog
キャリアブレイン「医療政策、「全体を束ねるポジション必要」- 塩崎厚労相」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49455.html)。<以下引用>
<塩崎恭久厚生労働相は24日の閣議後の記者会見で、保健医療政策について、「全体を束ねることができるポジションがあるべき」とし、医療政策を統括する役割を担う役職の創設を検討していることを明らかにした。厚労省の「保健医療2035」策定懇談会が昨年6月に取りまとめた提言書では、保健医療政策について首相や厚労相に対して総合的なアドバイスをする「保健医療補佐官」(チーフ・メディカル・オフィサー)の創設が盛り込まれた。具体的には、「技術的、公衆衛生的な専門性・中立性を担保しつつ、大臣などをサポートする」としており、検討されている新たなポジションも、こうした役割を担うことが想定される。会見で塩崎厚労相は、保健医療政策について、「(現在は)部局横断的にばらばらに担当が決まっているが、束ねることが期待される」と指摘。また、「グローバル・ヘルスの問題について、一元的にきちんと見る所がなければいけない」とし、保健医療政策の司令塔役を担う役職の必要性を強調した。その役割を担う人物については、「(厚労省の)中の人で、医療の知識をしっかりと持っている人を想定している」と述べた。>

保健医療政策における全体を束ねることができるポジションの方に期待したい点は以下である。①地域包括ケアシステムに地域緩和ケア、難病地域包括ケアをはじめとする障害者地域包括ケアを組み込むこと。「地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律(医療介護総合確保促進法)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000052238.pdf)第二条「この法律において「地域包括ケアシステム」とは、地域の実情に応じて、高齢者、可能な限り、住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、医療、介護、介護予防(要介護状態若しくは要支援状態となることの予防又は要介護状態若しくは要支援状態の軽減若しくは悪化の防止をいう。)、住まい及び自立した日常生活の支援が包括的に確保される体制をいう。」と、地域包括ケアシステムが「高齢者」に限定されている点の見直しが必要であろう。そもそも介護保険の特定疾病(http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/nintei/gaiyo3.html)には、末期がん、神経難病、若年性認知症なども含まれており、地域包括ケアシステムを高齢者に限定すること自体が間違っている。②健康増進計画をデータヘルス計画、医療費適正化計画、医療計画、介護保険事業計画等と連動させること。市町村の健康増進計画・介護保険事業計画、都道府県の医療費適正化計画・医療計画、医療保険者のデータヘルス計画の調和が今一である。「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=129197)、「特定健康診査・特定保健指導の在り方に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=322611)、「労働安全衛生法に基づく定期健康診断等のあり方に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-roudou.html?tid=328053)、「健康診査等専門委員会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei.html?tid=311909)で協議されているように、平成30年度から新たな特定健診・保健指導がスタートする。平成30年度から国保の都道府県運営となり、第7次医療計画(6年間)、第3期医療費適正化計画(6年間)、第7期介護保険事業(支援)計画(3年間)、第5期障害福祉計画(3年間)が揃う。健康増進計画(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/kenkounippon21_01.pdf)が浮いている。③後期高齢者医療のフレイル対策と介護保険の介護予防を一体的に推進すること。「全国高齢者医療主管課(部)長及び国民健康保険主管課(部)長並びに後期高齢者医療広域連合事務局長会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=252919)の高齢者医療課説明資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000113628.pdf)p17「平成28年度から、後期高齢者医療広域連合において、市町村の地域包括支援センター、保健センター等を拠点として栄養指導等の高齢者の特性に応じた保健事業を実施することを推進。」、p21「高齢者の虚弱(「フレイル」)に対する総合対策[平成28(2016)年度、栄養指導等のモデル事業を実施。食の支援等、順次拡大]」、p23「平成28年度から、栄養、口腔、服薬などの面から、高齢者の特性にあった効果的な保健事業として、専門職による支援をモデル実施。心身機能の包括的なアセスメント手法、効果的な支援方法を検討。※効果検証を行い、平成30年度からの本格実施を目指す。」とあった。3年毎に全国の市町村が実施している「日常生活圏域ニーズ調査」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/osirase/hokenjigyou/06/dl/s1-1.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/osirase/hokenjigyou/06/dl/s1-2.pdf)をみれば、フレイル対策ニーズが高いことがわかるであろう。「新しい総合事業の移行戦略 地域づくりに向けたロードマップ」(http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/060201/files/2016070100197/sougoujigyou_ro-domappu.pdf)が出ていたが、ぜひ参考にしたい。資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000126549.pdf)p7~p16で県レベルの取り組みによって要介護認定率が低下した事例が紹介されている。後期高齢者医療のフレイル対策と介護保険の介護予防がタテワリであっては絶対にいけない。④医療計画作成支援データブックの分析データを開放すること。「医療計画作成支援データブック」の中の「電子データブック」では、「医療計画において記載することになっている5疾病5事業及び在宅医療に係るおよそ400の指標を見ることができる。」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000115645.pdf)とある。5疾病5事業及び在宅医療の指標は、保健医療介護福祉に携わるものにとって必須と感じるが、平成27年7月28日医政局地域医療計画課事務連絡「地域医療構想策定支援ツール等から得られる情報の関係者間での共有等について」では、医療計画作成支援データブックのNDB分析データの活用は医療計画・地域医療構想関係者、保険者協議会に限定され、NDB分析データ(生データではない!)の活用には規制がかかっている。少なくとも保健所・市町村に開放し、会議や研修等に積極的に活用できるようにすべきである。地域保健福祉の現場では、国のタテワリ主義と規制主義を何とか変えたいと感じる方は少なくないかもしれない。
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薬の横流し

2016年08月26日 | Weblog
NHK「医薬品を横流しか 業者ら逮捕」(http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20160826/5121781.html)。<以下引用>
<処方箋が必要な医薬品を、中国人観光客に販売していたブローカーに横流ししていたとして、東京の医薬品卸売業者ら4人が逮捕され、警視庁は組織的に横流ししていたとみて調べています。逮捕されたのは、▼東京・千代田区の医薬品卸売会社の社長、財間英信容疑者(49)や▼医師の高山篤容疑者(47)ら4人です。警視庁の調べによりますと、ことし4月、中国人のブローカーに、処方箋が必要な睡眠薬などの医薬品7100点余りを、処方箋が交付されていないのに販売したとして医薬品医療機器法違反の疑いがもたれています。警視庁によりますと、ことし5月、処方箋が必要な医薬品を無許可で所持していたとして逮捕されたブローカーの捜査を進めた結果、今回の逮捕に至ったということです。財間容疑者らは、高山容疑者に、診察したとするおよそ110人分のうそのカルテを作らせ、仕入れた医薬品を卸したように装っていたということで、警視庁は、中国人観光客に販売していたブローカーに、医薬品を組織的に横流ししていたとみて調べています。警視庁によりますと、調べに対し、財間容疑者ら2人は容疑を否認し、高山容疑者ら2人は、容疑を認めているということです。>

朝日新聞「向精神薬2万錠「やせ薬」として密売容疑 薬剤師追送検」(http://www.asahi.com/articles/ASJ8S7FPWJ8SUBQU00H.html)。<以下引用>
<肥満治療に使われる向精神薬を「やせ薬」として中国人に大量に密売したとして、九州厚生局麻薬取締部は、福岡県大野城市の「あおぞら薬局」経営の薬剤師加藤聡容疑者(43)=同県太宰府市=を麻薬特例法違反などの疑いで逮捕・追送検し、24日発表した。「金もうけのためだった」と供述しているという。麻薬取締部によると、逮捕、追送検の容疑は昨年4~10月、向精神薬「マジンドール」約2万錠を処方箋(せん)なしで福岡や東京、大阪などに住む中国人9人に密売し、430万円の利益を得ていたというもの。マジンドールを卸売業者から買い付け、知人の中国人らからSNSで注文を受けて手渡しや郵送で密売。他の医薬品も含め、処方箋なしで売って不正に得た売り上げは約5千万円にのぼると取締部はみている。マジンドールは成分が覚醒剤に似て依存性が高いとされ、医師の処方箋が必要だが、薬剤師は業者などから入手できる。中国では「やせ薬」として富裕層などに人気で、加藤容疑者から買ったとされる中国人らは、中国国内で転売したと説明しているという。>

昨年「「やせ薬」を中国人に横流しした57歳医師を逮捕 中国に転売か 関東厚生局麻薬取締部」(http://www.sankei.com/affairs/news/151026/afr1510260013-n1.html)、今年「1錠6万円の肝炎治療薬を横流し 詐欺容疑で3人逮捕」(http://www.asahi.com/articles/ASJ6P4PY2J6PUBQU00L.html)が報じられていた。表面化しているのは氷山の一角かもしれない。公的医療保険や医療扶助では電子レセプトでのチェックが可能であろうが、自由診療ではチェックは厳しい。診療所への立入検査でも不正がチェックできればよいのであるが、総務省「医療安全対策に関する行政評価・監視結果に基づく勧告」(http://www.soumu.go.jp/main_content/000245532.pdf)p34で「診療所に対する立入検査の実施頻度については、特段の規定がないことから、都道府県等によって区々となっている。調査した37都道府県等(診療所を立入検査の対象としていない1都道府県等を除く。)のうち、有床診療所に対しては、3年に1回としているところが21都道府県等、無床診療所に対しては、特に規定していないところが15都道府県等、5年に1回としているところが14都道府県等となっている。」とあるように、自治体における立入検査の実施状況はかなり異なっている。以前、「生活保護の医療扶助における緊急サンプル調査の一次調査結果」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000gmbj.html)、朝日新聞「向精神薬余分に処方、5177人 生活保護受給者を調査 厚労省」(http://apital.asahi.com/article/news/2015031000004.html)が出ていたが、医療扶助実態調査(http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/67-16.html)で、薬関係の貧困ビジネス(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B2%A7%E5%9B%B0%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9)をチェックできるような取り組みも必要と感じる。
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地域医療構想の誤解

2016年08月25日 | Weblog
キャリアブレイン「日医「地域医療構想は病床削減目的でない」- 策定状況受け、徹底求める」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49456.html)。<以下引用>
<日本医師会(日医)は24日、都道府県が策定中の、2025年の医療需要と病床の必要量や目指すべき医療提供体制を実現するための施策などを盛り込んだ地域医療構想の策定状況を調査した結果を公表した。この中で、「策定済み」もしくは、「案または素案を策定済み」の33都府県のうちの4割弱にしか、「地域医療構想は病床削減のためではない」との記述がなかったことを受け、改めて地域医療構想の目的が病床削減ではないことを徹底するよう求めた。日医が23日現在の47都道府県の公開情報をまとめたところ、地域医療構想を「策定済み」が19、「案または素案策定済み」が14、「骨子案または途中経過公表中」が6、「未公表」が8だった。このうち、「策定済み」と「案または素案策定済み」の33都府県の地域医療構想を見ると、「(目的が)病床削減のものではない」という記述があったのが12(36.4%)で、記述がなかったのが21(63.6%)だった。24日の記者会見で、日医の横倉義武会長は調査結果を受けて、「地域医療構想への日医の基本的なスタンスについては、病床削減につながるものであってはならないと何度も話してきた。それぞれの地域の実情を反映したもので、必要な病床機能の整理をするものだ。各地域で策定が進められているが、この調査の分析結果を参考にしてほしい」と述べた。このほか、策定状況の調査では、施策の方向性についても調べており、「かかりつけ医」について記述があったのが、33都府県のうちの21(63.6%)で、特に記述がなかったのが12(36.4%)だった。記述していた例として、千葉県の「日頃の健康管理から医療機関の紹介、在宅療養の支援等を担うかかりつけ医を中心とした在宅医療提供体制の整備を図ります」や、群馬県の「かかりつけ医の認知症対応力の向上や認知症サポート医等の養成を支援します」などを紹介している。また、在宅医療に関しては、青森県の「医療資源が十分でない地域では、自宅での在宅医療の提供に限らない、へき地等医療対策も含めた介護施設等での対応を検討します」や、香川県の「県下一律ではなく、地域の実情に応じて、在宅医療を行う医療機関の確保や、在宅療養を支える施設間の連携体制の支援に取り組みます」などの記述があった。>

M3「日医、地域医療構想の「記述」に注文 策定済みの都道府県は4割にとどまる」(https://www.m3.com/news/iryoishin/452611)。<以下引用>
<日本医師会の釜萢敏常任理事は8月24日の定例記者会見で、日本医師会総合政策研究機構がまとめた「地域医療構想の策定状況(2016年夏)」を説明した。地域医療構想の意義などについての記述が足りない県があるとして、「今からでも、日医の調査結果を参考にしてほしい」と訴えた。地域医療構想は都道府県医療計画の一部として策定され、法律上は2018年3月までに策定することになっており、厚生労働省は2016年度半ばまでに策定することが望ましいとしている。策定状況では8月23日時点で「策定済」が19(40%)、「案または素案策定済」が14(30%)、「骨子案または途中経過公表中」が6(13%)、未公表が8(17%)だった。記述内容では「地域医療構想は病床削減のためのものではない」という記述の有無で検証したところ、「ある」が12(36.4%)、「ない」が21(63.6%)だった。「地域医療構想と病床機能報告を比較できない」という記述では、「詳しい記述がある」が9(27.3%)、「記述がある」(除く「詳しい記述」)が12(36.4%)、「記述がない」が12(36.4%)、かかりつけ医については「ある」が21(63.6%)、「ない」が12(36.4%)だった。日医が重視するこれらの点の記述がなかった都道府県があったことについて、中川俊男副会長は「もっとあって欲しかった。これからでも追記してほしい」と話した。今村定臣常任理事は2017年度の予算編成が本格することを受けて、「医療に関する税制要望」を紹介した。17項目で、そのうち12項目が重要事項の位置付け。消費税については、現行制度が前提の場合は「診療報酬に上乗せされている仕入税額相当額を上回る仕入消費税額を負担している場合に、その超過額の還付が可能な税制上の措置」などを求めた。>

日本医師会「地域医療構想の策定状況(2016年夏)」(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20160824_1.pdf)p8「地域医療構想に病床の必要量と病床機能報告制度による病床数は単純に比較できない」とあることについて、p7「推計に用いる入院受療率が平成25年度(2013年度)の単年度のNDBのレセプトデータやDPCデータに基づくもので、過去の推移が勘案されておらず、また、将来も変動の見込みがあること。」も理由であるが、そもそも、医療法に基づく病床機能報告(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)は「病棟単位」で報告するものであることや、定量ではなく「定性的な報告」となっていることから、ある意味当然といえる。また、p4「地域医療構想が病床削減のものではない」も当たり前である。地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p13にあるように、高度急性期・急性期・回復期の構想区域の2025年の医療需要=[当該構想区域の2013年度の性・年齢階級別の入院受療率×当該構想区域の2025年の性・年齢階級別推計人口]を総和したもので推計され、ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p23の必要病床数を計算する際の病床稼働率は、高度急性期75%、急性期78%、回復期90%、慢性期は92%である。2013年の入院受療率がベースで、かつ比較的余裕のある病床稼働率が勘案されていることは認識したい。例えば、急性期病床過剰と判断される地域は、市区町村別の将来人口推計(http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson08/5-sai/shosai.html)による人口減少だけでなく、「病床利用率が低い一般病床」の存在が大きい(病院は休棟・休床にしている病床を除いて「見せかけの利用率」を出してはいけない!)。各都道府県の医療機能情報ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)では、医療機関の病床種別の許可病床数と前年度1日平均患者数が公表されていることは常識としたい。人口減少地域で、かつ、病床利用率が低い一般病床が多い地域では、病床過剰と判断されてしまうのは当然である。高齢化進展に伴い、一時的に医療需要が増えるようにみえる地域もあるが、国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成25(2013)年3月推計)」(http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson13/t-page.asp)の市区町村別の将来人口推計(http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson08/5-sai/shosai.html)をみれば、それほど遠くない将来、高齢者人口自体が減少してくる地域が少なくないことがわかる。日医総研「地域の医療提供体制の現状と将来─都道府県別・二次医療圏別データ集─(2015年度版)」(http://www.jmari.med.or.jp/research/research/wr_587.html)では医療圏ごとに2040年までの医療需要が出ており、将来の高齢者人口減少が反映されていることはぜひ知っておきたい。また、慢性期病床が過剰とされる地域では、地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p17「療養病床入院受療率の地域差解消」が大きいであろう。但し、ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p15、p21の図6「慢性期機能及び在宅医療等の医療需要のイメージ図」に「在宅医療等とは、居宅、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、介護老人保健施設、その他医療を受ける者が療養生活を営むことができる場所であって、現在の病院・診療所以外の場所において提供される医療を指し、現在の療養病床以外でも対応可能な患者の受け皿となることも想定。」とあることの認識が不可欠である。在宅医療等であって、意図的に「等」を抜いてはならない。既に「療養病床の在り方等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=282014)の「サービス提供体制の新たな選択肢の整理案」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000110443.html)が出ており、医療ケアが提供されない類型施設はあり得ない。具体的な制度設計について、「療養病床の在り方等に関する特別部会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=353786)に注目である。地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)の推進にあたって、「現状の一般病床や療養病床でなければ絶対に慢性期の医療ケアや看取りができない」の認識を変えなければならない。地域医療構想の誤解を解消するのは都道府県の役割であるが、どれほど取り組まれているであろうか。
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医療保険料と介護保険料の地域格差

2016年08月25日 | Weblog
朝日新聞「国民健康保険の保険料は、地域によって大きな差!」(http://www.asahi.com/and_M/living/SDI2016082453791.html?iref=com_fbox_d2_04)。<以下引用>
<先日、全国の国民年金保険料の額を計算していて驚きました。120万円のケースで試算したのですが、年間保険料が3万円台のところもあれば8万円台のところもある。厚生労働省の「市町村国民健康保険における保険料の地域差分析」(平成25年度)を見るともっと大きく、保険者別の標準化指数を見ると、最高の徳島阿波市と最低の東京都青ケ島では、3.7倍の差! 国民健康保険の保険料は、所得に応じて課税される所得割、持っている土地や家の価値で計算する試算割、世帯人数に応じて計算する均等割、一世帯あたりで計算する平等割を医療分、支援分、介護分という三つのカテゴリーで計算して合計します。これらは自治体の基準で決まり、病院をよく利用する高齢者が多いと医療費がかかるので高くなりがち。また、財政状況が厳しく、医療費にお金をあまりさけない地域なども高くなりがちです。では、どうすれば安くなるのか。会社を定年退職して健康保険から国民健康保険に変わる人は、退職後に2年間、会社の健康保険を継続できる任意継続を使うほうがトクか、国民健康保険に加入するのがトクか、比べてみましょう。任意継続だと、これまで労使折半だった保険料を全部自分で支払うことになるので支払額は2倍になりますが、自治体によってはそのほうが安くなるかも。また、二世帯同居で国民健康保険に加入しているという場合には、世帯合算で二世帯を一世帯として払うことができます。これも、損得を計算してみましょう。最後に、あまりに高いなら、安いところに引っ越すという手もあります。>

医療保険データベース(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/database/index.html)の「医療費の地域差分析」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/database/iryomap/index.html)、「市町村国民健康保険における保険料の地域差分析」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/database/iryomap/hoken.html)はもっと注目されるべきである。医療保険料は地域によって異なる。「保険者インセンティブ」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000121285.pdf)を機に徹底的な見える化が不可欠と感じる。日本健康会議(http://kenkokaigi.jp/)の「健康なまち・職場づくり宣言2020」(http://kenkokaigi.jp/pdf/leaflet.pdf)について、日本健康会議データポータル(http://kenkokaigi-data.jp/)に出ており、データマッピング(http://kenkokaigi-data.jp/datamap/)の都道府県地図をクリックし、「詳細」をみれば、それぞれの都道府県内の取り組み状況(市町村、保険者)が詳細にわかる。保険料上昇に対する不満を健康増進の取り組みに変換する必要がある。保険料格差は介護保険料にもみられる。厚労省「第6期計画期間・平成37年度等における介護保険の第1号保険料及びサービス見込み量等について」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000083954.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12303500-Roukenkyoku-Kaigohokenkeikakuka/shuukei.pdf)が出ていたように、各介護保険者では2025(平成37)年度の介護保険料の見込みを出しているが、どれほど周知されているであろうか。市町村別の国民健康保険料と介護保険料の一覧はホームページで公表されるべきであろう。
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