保健福祉の現場から

感じるままに

地域医療構想は医療と介護のアクションプラン

2016年07月28日 | Weblog
河北新報「<地域医療構想>宮城県、在宅必要量を大幅増」(http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201607/20160727_13016.html)。<以下引用>
<宮城県は、団塊世代が75歳になる2025年に必要となる医療需要を県内4区域ごとに推計した地域医療構想案をまとめた。高齢者の増加が見込まれる中、限られた病院数や医師数などを踏まえて、患者の状態に合わせた医療機能の役割分担や連携促進を目指す。仙南、仙台、大崎・栗原、石巻・登米・気仙沼の4区域ごとに厚生労働省の基礎データと算定方法に基づき試算した。緊急の処置が必要な高度急性期のほか、急性期、回復期、慢性期の必要病床数と在宅医療の需要見通しは図の通り。県全体の必要病床数は1万8781床で、15年度末の一般病床数と療養病床数の合計1万8661床とほぼ同じ。一方、訪問診療と老健施設などを合わせた「在宅医療」の必要量は2万5852人で、13年度(1万8810人)より大幅に増えるとみられる。推計値を踏まえ、県は(1)病床の機能分化・連携の推進(2)在宅医療の充実(3)医療従事者の確保・育成-に取り組む。必要となる病床数や在宅医療の確保に向け、圏域ごとに医師会や薬剤師会など関係団体による調整会議を設置する。国の算定方法では、症状が安定した患者の7割は在宅医療で対応する前提だが、県の調査では症状は安定しても退院が難しい患者が一定数いることが判明した。実態を考慮しながら、慢性期や在宅医療の対応も検討するという。県は年内に構想を正式決定し、18年度からの第7次地域医療計画に反映させる。医療整備課は「医療需要が増大しても、病床の機能分担を図りながら患者の病状にふさわしい医療を提供できる環境を整えたい」との考えを示している。>

医政局長通知「「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」の一部の施行について」(http://www.hospital.or.jp/pdf/15_20150331_02.pdf)p7にあるように、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)に定める事項として、「構想区域における将来の居宅等における医療の必要量」があり、①慢性期入院患者のうち医療区分Ⅰの70%相当数、②慢性期入院受療率の地域差解消による需要、③医療資源投入量175点未満の入院患者、④訪問診療患者推計、⑤介護老人保健施設入所者推計の合計数とすることが示されていることについて、根強い誤解があるように感じる。あくまで2025年の「居宅等における医療の必要量」をいっているのであって、すぐにどうするものではない。また、在宅医療等の「等」を意図的に無視してはならない。地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)では、地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p15、p21の図6「慢性期機能及び在宅医療等の医療需要のイメージ図」に「在宅医療等とは、居宅、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、介護老人保健施設、その他医療を受ける者が療養生活を営むことができる場所であって、現在の病院・診療所以外の場所において提供される医療を指し、現在の療養病床以外でも対応可能な患者の受け皿となることも想定。」とあり、在宅医療等の「等」には、新たな類型施設も含まれるであろう。「療養病床の在り方等に関する特別部会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=353786)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000126217.pdf)p6の検討課題例;①人員配置基準、②施設基準、③財源の在り方、④低所得者への配慮、⑤その他の留意事項が具体的にどう設計されるか、注目される。そういえば、日本慢性期医療協会「入院患者とターミナルの医療提供状況に関する調査結果」(https://jamcf.jp/pdf/2016/160721terminal.pdf)が出ていたが、「現状の一般病床、療養病床でなければターミナルケアは絶対にできない」の認識は変えたいものである。「慢性期入院患者のうち医療区分Ⅰの70%相当数」を非難するばかりではいけない。現状の一般病床、療養病床以外の施設や居宅において、どのような医療がどこまで対応できるか、それぞれの地域において十分協議する必要がある。なお、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)を進めるにあたって、病床機能報告、医療機能情報を積極的に活用すべきと感じる。例えば、医療法に基づく病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)では一般病床、療養病床を有する全ての医療機関について、退院調整加算、介護支援連携指導料の算定件数が出ているだけでなく、1ヵ月間の退院先別患者数(在宅復帰率)、退院後の在宅医療必要量と提供、在宅復帰支援状況等が出ていることは常識としたい。大病院であってもかなり在宅復帰率が高いことがわかる。施策については、地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p28「病床の機能分化・連携にかかる具体的な取組例」、p31~32「在宅医療の充実に係る具体的な取組例」をもとに記述すればよいかもしれない。重要なのは、地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p34~「地域医療構想策定後の取組」といえるであろう。
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措置入院解除後の対応

2016年07月28日 | Weblog
産経新聞「措置入院の制度や運用について見直しを検討 厚労省」(http://www.sankei.com/affairs/news/160727/afr1607270034-n1.html)。<以下引用>
<相模原の障害者施設殺傷事件を受け、厚生労働省は27日、措置入院の制度や運用の在り方について見直しを検討する方針を固めた。今後、専門家による有識者会議などで問題を整理し、改善点を議論するとみられる。同日、犯行現場となった「津久井やまゆり園」を視察した塩崎恭久厚労相は措置入院に関し、「警察との連携を視野に、行政ややまゆり園との連携が適切だったか検証していく。入院の原因は大麻だったということで、大麻(中毒)へのフォローアップを十分に考えていかなくてはいけない」と述べた。>

産経新聞「容疑者の“予兆”、共有されず 関係機関の連携に課題 「共有できていたら対応違った」」(http://www.sankei.com/affairs/news/160727/afr1607270033-n1.html)。<以下引用>
<今回の事件では、警察や自治体がそれぞれ“予兆”を把握していながら情報が共有されなかった実態が浮かんでいる。政令市特有の問題も指摘される中、組織間の連携強化が急務だ。「『施設の障害者を殺す』と言っている男性がいる」。今年2月19日、神奈川県警から連絡を受けた相模原市は「他害のおそれがある」として植松聖容疑者の緊急措置入院を決めた。この際、市と施設は植松容疑者が衆院議長宛に犯行をほのめかす手紙を渡していたことは警察から伝えられていたが、「職員の少ない夜勤に決行」「260人を抹殺」といった具体的な内容は聞いていなかった。措置入院後の22日、植松容疑者の尿検査で大麻の陽性の反応が出たが、その結果は市から施設や警察に伝えられることはなかった。退院が決まった3月2日も施設や警察への連絡はなく、施設の職員が偶然に植松容疑者を見かけて、警察に連絡。2日後に、ようやく警備強化の対応がとられた。市は「伝達する義務はなく、積極的な働きかけはしなかった」としている。特に「情報過疎」の状態だったのは施設を所管する神奈川県だ。植松容疑者が出した手紙の内容や措置入院をしたことも把握していなかった。通常、措置入院は都道府県知事の権限で行われるため、各保健所を通じて県に情報が上がる。だが、相模原市のような政令市では権限が市長に委譲されているため、県への報告の義務はない。このことが情報共有を妨げた可能性がある。市の担当者は「障害者の個人情報は特にデリケートで取り扱いに慎重になってしまう」とした上で、「情報共有できていたら、対応が異なった可能性は否定できない」と話した。>

産経新聞「措置入院患者 正直荷が重い」(http://www.sankei.com/affairs/news/160728/afr1607280001-n1.html)。<以下引用>
<スモークガラスの向こう側。横じまのシャツに黒っぽいズボン、青い上着を頭からすっぽりかぶった男が車に乗り込んだ。報道陣が浴びせる閃光(せんこう)のなか、車が動き出すと、明るく染めた髪がみえた。ゆっくり頭をもたげると、薄ら笑いを浮かべて、車外を見回した。障害者施設で45人を死傷させたとして逮捕された植松聖容疑者だ。凶行は繰り返されてきた。昭和61年、岩手の県立病院を抜け出した男が横浜で警察官を刺殺。平成13年、大阪教育大付属池田小学校に侵入した男が8人の児童を刺殺。昨年3月、兵庫県洲本市で男が住民5人を刺殺、そして、今回。いずれも「措置入院」を経た元患者による犯行だった。「措置入院患者には神経を使う。正直、荷が重い」。精神保健指定医が24時間態勢で常駐しているさわ病院(大阪府豊中市)の澤温(さわ・ゆたか)院長は打ち明ける。精神保健福祉法に基づき、精神疾患によって「自傷他害の恐れ」がある場合、本人や家族の意思にかかわらず強制的に入院させる「措置入院」。全国で千カ所を超す指定病院で、年間約1600人の措置入院患者を受け入れている。入院後は一般患者と同様に治療し社会復帰を目指すが、受け入れを断る指定病院もあるという。マンパワーの限界、一般患者の不安もある。とりわけ民間病院の負担は重い。患者の多くは、重大な触法行為を起こしているわけではなく、人権上の配慮からも、早期退院へのハードルは高くないのが実情だ。国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター(東京都小平市)の松本俊彦・薬物依存研究部長は「医療がどこまで人権を制限できるのか。何をもって危険と判断するのか非常に難しい問題だ」と指摘する。その上で、「患者が退院した後のフォローアップをどうしていくかが、最も重要だ」と訴える。「自治体を越えてまで確認することは難しい」。相模原市の担当者は悔やんだ。植松容疑者は、13日間の治療で症状が改善されたとして退院が決まった。担当者は「市外で家族と同居するという届け出だったので、その後の状況は把握できなかった」と話す。だが、実際には植松容疑者は市内に1人で居住していた。措置入院後の動向をつぶさに捕捉することは人権上の観点からも難しい。さわ病院では退院決定後、大半はすぐに退院させず、家族らの同意が必要な医療保護入院か、任意の入院を継続するという。澤院長は「自宅でも適応できるか外泊などで確認し、退院できるか判定しなければならない」と強調する。27日、事件現場となった「津久井やまゆり園」を視察した塩崎恭久厚労相は、措置入院について「警察との連携を視野に、行政や園との連携が適切だったか検証していく」と語った。池田小事件は、39日間の措置入院から退院した男が引き起こした。措置入院で「自傷他害」は防げるのか-。当時、上がった疑問の声に、答えは出せるのだろうか。>

キャリアブレイン「障害者施設の殺傷報道、精神科患者に配慮を- NPOが報道各社に要望書」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49273.html)。<以下引用>
<神奈川県相模原市の障害者支援施設で入所者多数が殺傷された事件を受け、精神保健に関する情報提供や研究などを行うNPO法人「地域精神保健福祉機構」(コンボ)は報道各社に対し、精神障害者や精神科の入院・通院患者に配慮した報道を求める緊急要望書を提出した。要望書では、この事件の容疑者に措置入院の病歴があったと一部で報じられたことに触れ、事件の背景や動機などの詳細が不明な段階で、精神障害による犯行とするような報道に懸念を示している。「精神科病院に入院」といった記述は、読者が事件の原因は精神疾患と考える可能性があるとし、「精神病者(精神障害者)はみな危険」という画一的なイメージを助長すると指摘。2001年の大阪教育大付属池田小の児童殺傷事件では、「精神障害者の犯行」として報じられ、精神障害の当事者に多大な報道被害をもたらしたという。>

26日付で通知「社会福祉施設等における入所者等の安全の確保について」(http://www.wam.go.jp/gyoseiShiryou-files/documents/2016/0727112356390/【0726通知】社会福祉施設等における入所者等の安全の確保について.pdf)が出ている。しかし、今回の凶悪事件は施設の安全管理の側面だけではないであろう。精神保健福祉法(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaisei_seisin/index.html)(http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO123.html)第二十九条の五では「措置入院者を入院させている精神科病院又は指定病院の管理者は、指定医による診察の結果、措置入院者が、入院を継続しなくてもその精神障害のために自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがないと認められるに至つたときは、直ちに、その旨、その者の症状その他厚生労働省令で定める事項を最寄りの保健所長を経て都道府県知事に届け出なければならない。」と規定される。措置入院者の症状消退届(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaisei_seisin/dl/youshiki-12.pdf)には「措置解除後の処置に関する意見」「退院後の帰住先」「帰住先の住所」「訪問指導等に関する意見」「障害福祉サービス等の活用に関する意見」もある。今回加害者の症状消退届(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaisei_seisin/dl/youshiki-12.pdf)の内容と症状消退届が経由した事務所の対応が気にならないではない。厚労省「保健所及び市町村における精神保健福祉業務運営要領」(http://www005.upp.so-net.ne.jp/smtm/page3702.htm)では「精神保健福祉法では、保健所を地域における精神保健業務の中心的行政機関として、以下のような手続事務を委ねている。ア 措置入院関係(一般人からの診察及び保護の申請、警察官通報、精神科病院の管理者の届出の受理とその対応、申請等に基づき行われる指定医の診察等への立ち合い)」とあるが、「精神科病院の管理者の届出の受理とその対応」について、措置入院解除後の具体的対応を明記した方がよいかもしれない。
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組織横断的な脳卒中対策

2016年07月28日 | Weblog
キャリアブレイン「脳卒中の9割は予防可能- 【あなたの健康百科】」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49262.html)。<以下引用>
<日本人の死因の第4位であり、死に至らなかったとしても重い後遺症が残ることがある脳卒中。何の前触れもなく突然、発症するイメージがあるが、高血圧や食生活の乱れ、運動不足などが続くと血管が少しずつ傷み、破れたり詰まったりして発症する。このことから、脳卒中の予防にはこれらの脳卒中を起こしやすくする状態(危険因子)を早めに改善しておくことが大切だとされている。脳卒中の危険因子について以前から研究を進めていたカナダ・マクマスター大学ポピュレーションヘルス研究所のマーティン・オドンネル氏らは、世界32カ国の脳卒中患者を含む約2万7,000人を対象に調査を実施。「世界の脳卒中の約9割は、高血圧など適切に管理すれば改善できる危険因子が原因で発症していた」とする結果を7月15日発行の英医学誌「ランセット」(電子版)に発表した。5割は高血圧が原因 調査の対象は、北南米や欧州、中東、アフリカ、アジア地域の国々とオーストラリアの2万6,919人。このうち1万3,447人が脳卒中患者だった。アジア地域からは中国、インド、パキスタン、フィリピン、タイ、マレーシアが参加しているが、日本人のデータは含まれていない。オドンネル氏らは、調査データを基に、脳卒中を引き起こす原因として知られる危険因子ごとに、脳卒中患者数をどの程度増やしたかを示す「人口寄与危険度割合」を算出した。その結果、「高血圧」が48%と脳卒中の原因として最も影響力が強いことが分かったという。また、高血圧の他、運動不足(36%)や不健康な食事(23%)、肥満(19%)、喫煙(12%)などの適切に管理すれば改善できる10の危険因子を合わせると、人口寄与危険度割合は9割に達した。これは、これらの危険因子に対処すれば世界の脳卒中の9割は予防できる可能性があるということだ。なお、オドンネル氏らは2010年にも「高血圧をはじめとする10の危険因子が脳卒中リスクの9割に関係していた」とする世界22カ国の6,000人を対象とした調査の結果を報告しているが、今回は調査対象を拡大。より多様な地域や人種でも同様の結果が導き出されたとしている。ただ、地域によって危険因子を持っている人の割合や、個々の危険因子と脳卒中発症との関係の強さに違いがあり、例えば脳卒中発症に対する高血圧の人口寄与危険度割合は欧米やオーストラリアの39%に対して東南アジアでは60%と高いことが今回の調査で初めて明らかにされたという。>

例年5月25日から31日は脳卒中週間(http://www.jsa-web.org/week/index.html)であるが、従来あまり注目されてこなかったように感じる。平成25年度からの「健康日本21(第二次)」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kenkounippon21.html)での「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/kenkounippon21_01.pdf)ではp8循環器疾患の目標として、①脳血管疾患・虚血性心疾患の年齢調整死亡率の減少(10万人当たり)、②高血圧の改善(収縮期血圧の平均値の低下)、③脂質異常症の減少、④メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少、⑤特定健康診査・特定保健指導の実施率の向上、が掲げられているが、脳卒中対策は、医療計画、医療費適正化計画、介護保険事業計画、健康増進計画が一体となって推進されるべきと強く感じる。平成22年国民生活基礎調査(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/index.html)(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/4-2.html)によると要介護原因は脳卒中が多く、国立がん研究センター「脳卒中リスク」(http://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2013/002752.php)をみれば、糖尿病や高血圧などの疾病予防が重要といえる。疾病予防とフレイル対策には、組織横断による保健・医療・介護・福祉の連携・協働が不可欠であるが、もっと視点を拡充できないものであろうか。さて、「脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る診療提供体制の在り方に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=364143)の「今後の進め方(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/2016063010.pdf)では今年10月末に中間とりまとめである。脳卒中は医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)の柱でもあり、通知別表(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_taisei2.pdf)の別表2「脳卒中の医療体制構築に係る現状把握のための指標例」の見直しは最低限必要であろう。例えば、脳卒中の新たな指標として、予防プロセス指標「脳卒中の受療率」【患者調査】、回復期ストラクチャー指標「回復期リハビリを実施する医療機関数、回復期リハビリ病床数」【診療報酬施設基準(回復期リハビリテーション病棟入院料)、医療施設調査(回復期リハビリテーション病棟病床数)】、急性期~維持期プロセス指標「経口摂取の促進」【診療報酬施設基準(経口摂取回復促進加算、胃瘻造設時嚥下機能評価加算)】があり、把握単位の見直しとして、維持期アウトカム指標「脳血管疾患患者の在宅死亡割合」;都道府県単位→二次医療圏単位【人口動態統計】、予防~維持期アウトカム指標「年齢調整死亡率」;都道府県単位→二次医療圏単位【人口動態統計】がある。「医療計画作成支援データブック」の中の「電子データブック」では、「医療計画において記載することになっている5疾病5事業及び在宅医療に係るおよそ400の指標を見ることができる。」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000115645.pdf)とされ、診療体制の評価に「医療計画作成支援データブック」を積極的に活用すべきである。例えばこの県の医療計画(http://www.pref.aichi.jp/cmsfiles/contents/0000059/59514/keikaku7p184-231.pdf)p211「脳動脈瘤流入血管クリッピング等算定件数(年齢調整標準化レセプト出現比)」「脳血管内手術算定件数(年齢調整標準化レセプト出現比)」、p212「早期リハビリテーション加算算定件数(年齢調整標準化レセプト出現比)」「地域連携診療計画管理料算定件数(年齢調整標準化レセプト出現比)」「地域連携診療計画退院時指導料Ⅰ算定件数(年齢調整標準化レセプト出現比)」が出ているように、「医療計画作成支援データブック」)のSCRデータ(年齢調整標準化レセプト出現比)を評価指標として積極的に活用すべきである。そういえば、地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p28「病床の機能分化・連携に係る具体的な取組例」では「病床機能に応じた臨床指標(Quality Indicator)を用いた医療の質評価・向上の支援」が示されているが、脳卒中の臨床指標は比較的設定しやすいように感じる。ワーキンググループ(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/201606309.pdf)での検討にも注目である。
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DNARと看取り救急

2016年07月28日 | Weblog
キャリアブレイン「なぜ?希望していなかった全患者に延命治療- 【あなたの健康百科】」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49268.html)。<以下引用>
<「どこで、どのように死を迎えるか」―余命わずかと診断されたがんの終末期は、その判断を迫られる時期でもある。近年、終末期の治療について事前に決めておこうとする動きが広がっており、その一環として、主治医が患者やその家族に「もし心臓が止まったり、呼吸ができなくなった場合に、心肺蘇生術(心臓マッサージや人工呼吸など)で延命を試みることを希望するか」を確認することが多い。医療現場では「心肺蘇生術を試みない」という方針は英語の"do not attempt resuscitation"の頭文字をとって「DNAR」と呼ばれている。ところが、半田市立半田病院(愛知県)麻酔科の杉浦真沙代氏が、同院の救命救急センターに心肺停止で搬送されてきた終末期のがん患者の記録を調べたところ、「DNAR」の意思表示をしていた患者の全てに心肺蘇生術が行われていたことが分かったという。6月17~18日に京都市で開かれた日本緩和医療学会の会合で同氏が報告した。なぜ、患者の希望に反して延命治療が行われるのか―。その背景には、患者の家族などに「救急車を呼ぶ行為が心肺蘇生の希望を意味している」ということが認識されていない現状があるようだ。59人中30人にDNARの意思 杉浦氏が勤務する半田病院の救命救急センターには、1年間に約6,700人もの患者が救急車で運ばれてくる。この中には、事前にDNARの意思表示をしていたにもかかわらず、心肺停止後に救急車で運ばれてくる終末期のがん患者が少なくないという。救急車が呼ばれ、その場に心肺停止状態の人がいれば、救急隊はほぼ必ず心肺蘇生術を行う。したがって、DNARの意思があっても救急車が呼ばれれば心肺蘇生が行われることになる。今回、同氏が2012年4月1日~15年11月30日に同センターに運ばれてきた心肺停止患者のうち、がん終末期と診断されていた59人(平均77.1歳)の記録を調べたところ、このうち30人は事前にDNARの意思表示をしていた。また、11人については救急隊にDNARの意思を示していたことが伝えられていた。それでも、例えば胸膜がんを患っていた80歳代の女性は自宅で心肺停止となった際、家族が救急車を要請。救急隊にDNARの意思があったことが伝えられたものの、心肺蘇生術が行われていたことが分かった。この女性は、いったんは蘇生に成功。その後、集中治療室(ICU)に入り、29日後に亡くなったという。また、大腸がんの70歳代の男性は、入所している施設で心肺停止となり、施設で看取る予定だったが、かかりつけの医師と連絡が取れなかったために「死亡診断書を発行できない」という理由で救急車が呼ばれた。この男性もDNARの意思を示していたことが救急隊に伝えられたが、心肺蘇生術が行われたという。ただ、結果的には蘇生には至らなかった。家族もDNARの意味理解して なぜ、DNARの意思を示していたことが救急隊に伝えられても、心肺蘇生が行われるのか―。杉浦氏によると、現状の消防法などでは、救急車が呼ばれた以上、救急隊は心肺停止状態の患者に心肺蘇生を行わざるを得ないという。このことから同氏は「患者やその家族、施設の職員などに『心肺停止後の救急車の要請は、延命治療の優先を意味する』ということを理解してもらうことが重要」と指摘。また、医療従事者に対しては、DNARの意味を患者本人だけでなく家族にも十分理解してもらえるように、患者が自分の考えをはっきりと示すことができる時期に話し合いの場を設けるなどの配慮を求めた。さらに同氏は、患者が終末期に希望する治療と希望しない治療を明確に示してもらうツールとして、「事前指示書」が役立つと説明。半田市が公式サイトで公開している事前指示書を紹介し、「こうした事前指示書をいかに普及させ、活用してもらうかが今後の課題」とした。>

高齢社会白書(http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2015/zenbun/27pdf_index.html)(http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2015/zenbun/pdf/1s1s_1.pdf)p5にあるように、年間死亡者数は2020年には140万人を超え、2030年には160万人を突破することが予想されている。「在宅医療・介護連携推進事業について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000102540.pdf)p12「(カ)医療・介護関係者の研修」、p13「(キ)地域住民への普及啓発」において、「人生の最終段階における医療」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/saisyu_iryou/index.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000078983.pdf)の周知を図るべきであろう。日本創成会議「高齢者の終末期医療を考える ―長寿時代の看取り―」(http://bookstore.jpc-net.jp/detail/books/goods003835.html)のように、それぞれの地域において、「長寿時代の看取り」を考えたい。厚労省「在宅医療の推進について」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061944.html)の「在宅医療にかかる地域別データ集」では市町村別の在宅死亡割合が出ている。日本慢性期医療協会「入院患者とターミナルの医療提供状況に関する調査結果」(https://jamcf.jp/pdf/2016/160721terminal.pdf)が出ているが、「現状の一般病床、療養病床でなければターミナルケアができない」の認識は変えたいものである。平成18年3月の事件(http://www.fujitv.co.jp/b_hp/fnsaward/15th/06-342.html)から10年以上経ったが、「DNAR(do not attempt resuscitation)」も全く普及していないように感じる。「「死亡診断書を発行できない」という理由で救急車が呼ばれた」事例に違和感を感じる方が少なくないであろう。不必要な看取り救急や検死は避けたいものである。
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予防・健康づくり

2016年07月28日 | Weblog
保健指導リソースガイド「日本健康会議が活動報告 民間組織が連携し「生活習慣病の重症化予防」」(http://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2016/005414.php)が目にとまった。日本健康会議データポータル(http://kenkokaigi-data.jp/)が出ているのであるが、保険者協議会や地域・職域連携推進協議会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128579)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128578)を通じて、都道府県ごとの協議・推進が不可欠と感じる。宣言3「予防・健康づくりに向けて47都道府県の保険者協議会すべてが、地域と職域が連携した予防に関する活動を実施する。」の達成率0%ではいけない。「保険者データヘルス全数調査」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/dhcs28/)は、経済・財政一体改革推進委員会(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/index.html)の「見える化ポータルサイト」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/mieruka/index.html)での「見える化」が期待されるように感じる。国全体の達成率では遠い話になってしまう。さて、特定健診・保健指導の医療費適正化効果の検証のためのワーキンググループ(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=129200)の最終取りまとめ(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000090334.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000090330.pdf)p239の結語で「検査値及び保険診療費の効果を測定するための一定の検証方法を示すことができたことや、両者に対して、翌年度のデータで見ても、3年間の経年データで見ても、対照群が悪化傾向にある中で、介入群については改善又は悪化の程度が対照群に比べて小さかった等の一定の効果が確認された」とあり、保健事業による医療費適正化が期待される。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000015v0b-att/2r98520000015v4o.pdf)p11~15、(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001w361-att/2r9852000001w3ai.pdf)では、それぞれ保健事業による大幅な医療費適正化事例が紹介されているように、保健事業による医療費適正化はけっして夢物語ではないように感じる。
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過剰診療と医療費適正化

2016年07月28日 | Weblog
メディウォッチ「超高額薬剤の薬価、検討方針固まるが、診療側委員は「期中改定」には慎重姿勢―中医協総会」(http://www.medwatch.jp/?p=9831)。<以下引用>
<オプジーボ(ニボルマブ製剤)など超高額薬剤の薬価のあり方について、当面「期中の薬価改定をすべきか」「最適使用推進ガイドラインを医療保険上でどう取り扱うべきか」という議論を行い、年内に結論を出す。あわせて抜本的に薬価制度全般のあり方を検討していく―。このような検討方針が、27日に開かれ中央社会保険医療制度協議会の総会で了承されました。「期中の薬価改定」は診療側委員から検討要望が出されたテーマですが、この日の総会で診療側の中川俊男委員(日本医師会副会長)は「医療機関経営への影響もあり、慎重な検討が必要である」とコメントしています。薬価制度を抜本見直し、当面は「最適使用」の推進などを検討 画期的な抗がん剤であるオプジーボや、C型肝炎治療薬のハーボニー錠(レジパスビル・ソホスブビル)など、超高額な医薬品の薬価収載(保険収載)が相次いでおり、これが医療費を押し上げ、医療保険制度の維持が困難になるのではないかと指摘されています。とくにハーボニー錠などのC型肝炎治療薬の使用拡大によって、昨年度(2015年度)後半から1人当たり医療費の伸びが非常に大きくなっていることが分かっています。またオプジーボについては、当初、希少がんである「根治切除不能な悪性黒色腫」(推定対象患者は470人)の治療薬として超高額な薬価(100mgで72万9849円)が設定されましたが、その後、「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」(推定対象患者は5万人)へ適応が拡大されたものの薬価は据え置かれました(後述するようにタイミングの関係です)。こうした状況を踏まえて、中医協や社会保障審議会・医療保険部会では「超高額医薬品の薬価のあり方を見直すべきではないか」という議論が熱を帯びているのです。27日の中医協総会には、厚生労働省から次のような対応(検討)方針が示され、了承されました。(1)薬価のあり方全般について抜本的な見直しを検討していく(2018年度改定以降)(2)当面の対応として、(a)オプジーボに対する特例的な対応(b)最適使用推進ガイドラインの医療保険制度上の取り扱い―の2点を検討していく(年内目途に結論) オプジーボ薬価の期中改定、「薬価引き下げ財源のあり方」など考慮せよと診療側委員 (2)の(a)は、端的に「期中の薬価改定(再算定)を行うべきか、行うとした場合、どのような対応が考えられるか」というテーマです。薬価は通常2年に一度見直されますが、現行ルールでは「効能・効果の追加によって市場規模が大幅に拡大しても2年を超えて当初の高額な薬価が維持される」場合もあります(オプジーボでは適応拡大が2017年12月であったため、2018年度の再算定対象とならず、現行ルールであれば2018年3月末まで高薬価が維持される)。また特にオプジーボについては、前述のとおり当初は希少がんを対象として高額な薬価を設定したものの、対象患者が大幅に拡大されたにもかかわらず、高額な薬価が維持されており「アンフェアではないか」との指摘が出ていました。とくに診療側の中川委員は「期中改定も検討すべきではないか」と中医協で強く要請を行っていました。そこで厚労省は、オプジーボについて2018年度の薬価改定を待たずに再算定(期中改定)を行うべきか、行うとした場合、どのような対応・手法が考えられるかを検討テーマに掲げたものです。しかし27日の中医協総会で中川委員は、「薬価の引き下げ分が診療報酬本体のプラス財源に充てられることが担保されれば期中改定は認められるが、そうでない場合、期中改定は慎重に検討する必要がある」とやや物言いをトーンダウンさせました。かつては薬価の引き下げによって生まれた財源は、診療報酬本体の引き上げ財源に充当されてきました。しかし、昨今ではこの構図が崩れてきており、医療機関の経営に悪影響(収入源)を及ぼしています。中川委員はこの点も考慮しなければならないと指摘しています。ただし期中改定をしなかった場合には、2018年度の薬価改定で「期中改定をしなかったことで製薬メーカーが得た利益」を考慮した厳しい見直し要望が診療側委員から出されることも予想されます。最適使用促進GL、保険制度の中でどこまで拘束力を認めるべきか (2)の(b)の最適使用促進ガイドラインは、厚労省の医薬・生活衛生局で検討されているもので、▽対象医薬品の使用が「最適」と考えられる患者の選択基準▽対象医薬品を適切に使用できる医師・医療機関などの要件―が盛り込まれます。当面、「オプジーボ(類薬を含む)」と高脂血症用薬の「レパーサ(同)」が対象医薬品と想定されています。具体的には、承認・審査と並行して「実際に当該医薬品を使用する場合に、最適と考えられる患者はどのような人か、どのような知識・技術をもった医師が投与すべきか、副反応が生じた場合にどのような体制を整備した医療機関であれば適切に対処できるか」といった事項を関係学会とPMDA(医薬品医療機器総合機構)で検討し、ガイドラインとして策定します。厚労省医薬・生活衛生局医療機器審査管理課の磯部総一郎課長は、「治験データなどをもとに当該医薬品の有効性・安全性に問題がないかを審査し、承認されれば『添付文書』となる。これと並行して、最適使用のために必要な事項をガイドラインで定める」旨を説明しています。この点について中川委員や同じく診療側の万代恭嗣委員(日本病院会常任理事)は、ガイドラインの作成にあたり「中医協からの意見の反映」や「医療経済学的見地からの検討」が必要と指摘。磯部医療機器審査管理課長は、「新薬であれば、審査の過程で効能・効果の変更があるなどするので難しいが、オプジーボなど既収載品目であれば中医協の意見を反映させることが可能である」として、医薬・生活衛生局と保険局(中医協を所管)で連携していくことを強調しています。なお、中医協で検討する「最適使用推進ガイドラインの医療保険上の取り扱い」とは、留意事項通知などへの記載を意味すると考えられますが、これが、どこまでの拘束力を持つのかが気になります。中川委員は「医師の裁量は一定程度認めるべきである」と主張しましたが、支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、「裁量を広く認めたのではガイドラインの意味がない。定量的な基準を定める必要がある」と反論しています。「皆保険の維持」と「イノベーションの推進」を両立させる薬価制度が必要 なお、(1)の「薬価の抜本的な見直し」について厚労省は、▽効能・効果などの拡大で大幅に市場規模が拡大するような事態に対応できる仕組みを構築する▽国民皆保険の維持とイノベーションの推進の両立を踏まえる▽医薬品の最適使用を推進する▽既存治療との費用対効果の比較なども考慮する―という基本的な考え方も示しています。このうち「既存治療との比較」とは、例えばハーボニー錠のようにC型肝炎の根治が期待できる医薬品では、「新薬の薬価」と、「既存薬の置き換えで得られる費用」「将来の肝硬変や肝がん治療が不要となることで得られる費用」などとを比較衡量するというイメージです。以前に中川委員が指摘したように、単純に「超高額薬剤」と一括りにするのではなく、「根治が望めて、将来の医療費削減も見込める薬剤」「延命が期待される薬剤」などに分類した議論が必要でしょう。>

ミクスオンライン「小野薬品 免疫チェックポイント阻害薬オプジーボ 頭頸部がんの効能追加を申請」(https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/54424/Default.aspx)。<以下引用>
<小野薬品とブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)は7月27日、がん免疫チェックポイント阻害薬オプジーボ(一般名:ニボルマブ(遺伝子組換え))について、「再発または遠隔転移を有する頭頸部がん」の効能追加を申請したと発表した。申請企業は製造販売元の小野薬品。16年1月に早期有効中止となった第3相無作為化非盲検臨床試験「CheckMate-141」に基づく申請となる。同剤は両社で共同販促している。再発または遠隔転移を有する頭頸部がんでは、プラチナ製剤を中心とした化学療法が推奨されている。しかし、化学療法施行後早期に再発が認められ、局所治療の適応とならない場合では生存期間の延長が検証された治療選択肢がなく、新たな治療選択肢が求められている。CheckMate-141試験は、プラチナ製剤による治療歴のある再発または転移性頭頸部扁平上皮がん患者を対象に、オプジーボと治験担当医師が選択した治療(メトトレキサート、ドセタキセル、セツキシマブ)を比較評価したもの。全生存期間(OS)を主要評価項目としたこの試験では、オプジーボ群で30%の死亡リスクの低下が認められ、OSの中央値はオプジーボ群7.5か月、対照群5.1か月だった。1年の全生存率はオプジーボ群36%、対照群16.6%だった。安全性プロファイルは「これまでの試験結果と一貫しており、新たな安全性シグナルは認められなかった」としている。オプジーボは世界初のヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体。日本では14年7月に根治切除不能な悪性黒色腫の効能で承認され、15年12月には切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんの効能を追加した。腎細胞がん、ホジキンリンパ腫で現在、申請中となっている。>

中医協総会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-chuo.html?tid=128154)の「高額な薬剤への対応について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000131476.pdf)、「「最適使用推進ガイドライン」の概要(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000131477.pdf)が出ている。高額薬剤の最適使用は不可欠であるが、一方で、医薬品の開発には成長戦略としての観点も重要と感じる。さて、医療費適正化に関連して、医療保険部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126706)にある「高額療養費、後期高齢者の窓口負担」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000130224.pdf)の行方にも注目である。今後の負担増に対して不満を叫ぶだけではなく、この際、「過剰診療」についても社会全体で考えたいものである。例えば、キャリアブレイン「Choosing Wiselyは医療肯定- 持続可能な医療のために(1)」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48680.html)では、総合診療指導医の勉強会「ジェネラリスト教育コンソーシアム」が作成した「日本版の過剰診療リスト」には、「無症状の健康な人にPET検診は勧めない」「無症状の健康な人に腫瘍マーカー検査は勧めない」「無症状の健康な人に脳MRI検査は勧めない」「自然に治る非特異的腹痛に腹部CT検査は勧めない」「医学的適応のない尿路カテーテル留置は勧めない」とある。また、日本を含めた17カ国の専門家による国際会議で採択された10の提言は、①風邪に抗菌薬治療はやめよう、②自然に治る腰痛にMRI検査はやめよう、③低リスク患者に術前検査はやめよう、④進行認知症に胃ろう手術はやめよう、⑤医学的適応のない尿路カテーテル留置はやめよう、⑥低リスク患者に冠動脈CT検査はやめよう、⑦エビデンスのないがん検診はやめよう、⑧低リスク患者に毎年の骨密度測定はやめよう、⑨高齢者に鎮静薬や抗精神病薬の長期処方はやめよう、⑩自然に治る頭痛に脳MRI検査はやめよう、である。おそらく、これらが現場で徹底されれば、それなりの医療費適正化につながるのは間違いないであろう。この中で、「風邪に抗菌薬治療はやめよう」は、国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokusai_kansen/index.html)の「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokusai_kansen/pdf/yakuzai_gaiyou.pdf)(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokusai_kansen/pdf/yakuzai_honbun.pdf)で、ヒトの抗微生物剤の使用量(人口千人あたりの一日抗菌薬使用量)の2020年(対2013年比)は、全体で33%減、経口セファロスポリン、フルオロキノロン、マクロライド系薬で50%減、静注抗菌薬で20%減の成果指標が設定されており、行政施策として打ち出しやすいであろう。
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各地の新公立病院改革プランの情報公開徹底が不可欠

2016年07月27日 | Weblog
毎日新聞「松前町立松前病院の院長辞職 独法化巡り町と対立 住民、医療体制維持に不安 /北海道」(http://mainichi.jp/articles/20160726/ddl/k01/040/241000c)。<以下引用>
<松前町が、町立松前病院を巡って揺れている。地域医療の先進的な取り組みで注目されてきたが、その中心だった院長が今月末で辞職し、他の医師1人も退職を決めた。住民からは、医療体制が維持できるか不安の声が上がっている。最大の原因は、独立行政法人化を求める院長と慎重な町側の溝が埋まらなかったこと。人口減少に直面し厳しい運営を迫られている地方の公営病院改革の難しさが浮かび上がった。松前病院は1990年11月、道から町に移管された。一般病床が100床で職員約140人。松前、福島両町の地域医療の拠点病院となっており、入院・外来の他、介護施設への訪問診療、夜間救急、休日当番医も担っている。2005年に就任した木村真司院長は、医師が少ない地域での新たなスタイルとして、専門科にこだわらずにさまざまな症状の患者を診る「全科診療」制度を導入。医師給与見直しと研修体制の充実 ▽隣町への無料送迎バス運行 ▽透析医療の提供−−なども手掛けてきた。松前病院の取り組みは地域医療を志す医学生や研修医の間で人気が高く、15年は全国から60人を受け入れた。この人材が人手が少ない中での“即戦力”にもなっている。戸惑いの声も 地方交付税の増額もあって09年以降は単年度黒字が続く松前病院だが、施設は築38年と老朽化しており、町人口がこの10年で約2500人減るなど厳しい環境にも直面している。木村院長は一層の改革を進めるため、病院の独法化を目指した。「より機動的な経営をするのが目的。薬剤師の給与水準を民間に近づけて人手を確保しやすくし、大型医療機器の導入も可能になる」と説明する。ただこの動きに、病院の内外から戸惑いの声が上がった。木村院長の提案を受け、町は昨年6月に行政改革室を設置し11月から町議会の調査特別委員会を4回開催。しかし町や議会では慎重な意見が根強く、来年度からの独法化のリミットとされる6月中に結論が出なかった。伊藤幸司・町議長は「現状でも必要な措置はできるし、法人化されれば公務員でなくなる職員は強い不安を抱えている。性急な改革は混乱を招くだけ。町の規模に見合った町立病院を目指すべきだ」と強調する。医師大幅減に 石山英雄町長が病院職員の意識調査を実施する意向を示したことが最終的な引き金となり、木村院長は6月7日に辞表を提出。石山町長は慰留したが、今月31日付での退職が決まった。常勤医7人のうち、木村院長と他の医師1人も退職することになり、後期研修医1人も9月で病院を離れる。研修医受け入れも停止する方針。新たな医師確保のめどは立っておらず、病院は24時間救急対応や施設訪問などの診療方針の見直しについて8月中に結論を出す。病院関係者は「残る医師の負担が増えれば、さらなる離職を招く」と危機感を募らせる。地元住民有志でつくる「地域医療を見守る会」は今月9日、この病院問題でシンポジウムを開催した。250人が出席し、立ち見がでるほど。ぜんそくで通院するという男性(75)は「病院は生活に欠かせない。院長にも残ってもらいたいのだが」とため息をついた。病院経営のあり方を巡る考え方の違いから生じた混乱について、地域医療に詳しい城西大の伊関友伸教授(行政学)は「病院の取り組みや黒字化の実績が適正に評価されていない。町や住民は当事者意識を持ち、病院や医師の現状を理解して支えるべきだ」と指摘。見守る会の樋口幸男代表は「医療サービスが低下すれば、高齢者を中心に人口流出が加速するのではないか」と懸念を示した。>

地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)と並行して策定が進められている「新公立病院改革プラン」http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)はどうなっているであろうか。今年度までの策定であるが、あまり注目されていないように感じる。「新公立病院改革プラン」http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)では、一般会計が負担すべき経費の範囲についての考え方及び一般会計等負担金の算定基準を示すことになっており、この情報公開徹底が不可欠と感じる。医療法に基づく病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)では、一般病床・療養病床を有する医療機関それぞれの「許可病床数・稼動病床数」が報告され、また、医療機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/teikyouseido/dl/youryou.pdf)では、医療機関の病床種別の許可病床及び前年度1日平均患者数が出ており、各医療機関の病床利用率がわかり、病床稼働率が高くても病床利用率が低い医療機関が少なくない状況にある(特に一般病床)。総務省通知(http://www.soumu.go.jp/main_content/000350493.pdf)p8では、「過去3年間連続して病床利用率が70%未満」である病院に対して、抜本的な検討が要請され、総務省資料(http://www.soumu.go.jp/main_content/000343695.pdf)p5「公立病院の運営費に係る地方交付税措置(病床当たり単価;707千円)の算定基礎を、許可病床数から稼動病床数に見直す」(http://www.soumu.go.jp/main_content/000350493.pdf)となった。まさに公立病院改革(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)は待ったなしで、特に地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)で病床過剰と判断される地域では「従来どおり」とはいかないであろう。地方議会、地元マスコミは「新公立病院改革プラン」http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)の策定(進捗状況含む)にもっと注目しなければならないであろう。なお、医療法第7条の2第3項で、公的病院の稼動していない病床に対する都道府県知事の削減命令が規定されている。「医療計画の見直し等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=127276)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000130335.pdf)p19「基準病床数と病床の必要量(必要病床数)の関係性の整理について」の「地域医療構想を通じた将来の医療提供体制の実現に向け、各医療機関の自主的な取組を前提とした上で、都道府県知事の権限行使の具体的な要件等について整理が必要ではないか。」の行方が注目される。
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看護師需給と訪問看護

2016年07月27日 | Weblog
メディウォッチ「将来的に看護配置でなく、重症者の受け入れ状況に着目した診療報酬に―鈴木保険局長インタビュー(2)」()。<以下一部引用>
<病棟看護師も定期的に数か月程度、訪問看護ステーションで研修を受けてはどうか 渡辺:先の2016年度診療報酬改定では、退院支援加算1が新設され、施設基準に「過去1年間の介護連携指導料が病床数の15%あるいは10%以上」という要件が設けられました。このような要件設定は非常に効果的だと感じています。このように看護師とケアマネジャーをはじめとした介護職との連携が非常に重要ではないかと考えますが、いかがでしょうか? 鈴木氏:おっしゃるとおりだと思います。看護師はもっとも患者さんに接する時間の長い医療スタッフです。私の個人的な見解ですが、病棟の看護師も、何年かに1度、数か月程度の期間、訪問看護に携わったほうが良いのではないかと考えています。これまで訪問看護ステーションからの訪問看護療養費は引き上げてきましたが、病院・クリニックからの訪問看護については報酬が低く設定されていました。これは、訪問看護ステーションの発展も目指したもので、確かに訪問看護ステーションの事業所数は増えたのですが、個々の事業所の規模は残念ながらあまり大きくなっていません(2014年度の介護サービス施設・事業所調査では常勤換算の総従業者数が平均で6.3人)。これではオンコール負担などが大きく、バーンアウト(燃え尽き)してしまうでしょう。病院や病院附属の訪問看護ステーションでは、多くの看護師をプールしています。そこから適任者を選任し、あるいは定期的な研修者を、市中の訪問看護ステーションに派遣すれば、在宅医療の経験も積めますし、訪問看護ステーションにとっても新しい医療知識を吸収する機会が増えます。訪問看護ステーションと病院が連携することが不可欠であろうと考えています。根源的には、看護配置でなく「どれだけ重症患者を診たか」で報酬が決まるべき 渡辺:局長が医療課長として総指揮をとられた2012年度改定から病院・病床の機能分化、とりわけ「7対1」病床数の適正化が大きなテーマになっていると思います。今回改定で注目された看護必要度の大幅な見直しも、このテーマに沿うものと考えますが、「もう少し踏み込むべきだったのではないか」「7対1病床数の適正化につながらず甘いのではないか」といった厳しい指摘もあるようです。次期改定ではどのような点に着目されるお考えでしょうか。 鈴木氏:7対1看護は、かつての1.4対1看護に相当しますから、病棟看護師はとても多く配置されています。7対1入院基本料は、2006年度の診療報酬改定で新設されましたが、当時の医療課長は中央社会保険医療協議会で「7対1の病床数は2万床程度になる」と答弁しています。このように「看護の手間が非常に多くかかる患者を多く受け入れている」一部の病院を対象として、極めて高い点数を設定しました。しかし、これが多くの病院から看護師を吸い上げることになってしまい、現在の7対1病床数は38万床にも達しようかという状況です。今回の2016年度改定で導入した「病棟群単位の入院基本料」の状況や、Hファイルに基づく看護必要度の内容などをきちんと分析して最適配分を考え、メリハリのついた看護配置を実現する必要があります。個人的には、点数設定も少し高すぎるかもしれないと感じています。また、根源的には「看護師配置で診療報酬の高低が決まる」という現在の仕組みはおかしいという指摘が増えています。どういった状態の患者を受け入れ、どういったケアを行っているのかに着目した診療報酬とすべき、ということでしょう。「7対1」はストラクチャーの1要素に過ぎません。将来的には「重症患者の受け入れが多い病院が、高い診療報酬を得られる」形にすべきです。今回の2016年度改定で看護必要度の見直しを行いましたが、将来に向けた移行過程の1つと考えることもできると思います。中医協では、支払側もこの点についてご意見を述べられており、少しずつこうした方向にシフトするための検討をしていく必要があるのではないでしょうか。渡辺:最近の診療報酬改定では、生活習慣病対策にも力を入れておられます。主治医機能を評価する「地域包括診療料」などが設定されましたが、届出・算定状況は芳しくないようです。クリニックの報酬体系について、どのようにお考えでしょうか。 鈴木氏:高脂血症、高血圧、糖尿病の患者が増加しており、重症の患者もいます。ただし、多くの数値異常にとどまっている患者については、最初の鑑別診断や治療方針の決定、半年に1回程度の精密チェックは確実に実施しなければいけませんが、2、3週間に一度の定常的なフォローアップについて、「何か異常のあったとき」以外は、最新のテクノロジーを使って、医師にも患者にも負担の少ない方法で実施できないかという意見もあります。このように慢性疾患の管理のあり方を修正し、その分、在宅医療であったり、地方の病院でたいへんな部分を助けてもらうことで、医師の偏在も多少緩和されるという見方もあります。>

看護職員需給分科会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=338805)の「看護職員の需給推計方法(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000126968.pdf)p3「一般病床、療養病床の4つの医療機能ごとの将来の看護職員の需要数」=「4つの医療機能ごとの現在の病床数あたり看護職員数」×「4つの医療機能ごとの地域医療構想の必要病床数(病床の必要量)」、p10「各都道府県が推計ツールを用いて行う需要推計を全国ベースへ集約したもの(都道府県集約版)により、2025年における看護職員の需要推計を行う。これに加えて、全国ベースで需要を試算したもの(全国試算)による」とある。日経メディカル「2016年改定で病床再編を迫られた急性期病院の選択」(http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/inoue/201604/546510.html)の「7対1病棟維持のための選択肢」で「救急車の受け入れ件数を大きく増やそうとする急性期病院も出てくると思われますが、医療スタッフの負担もあるため、そこは慎重にすべきでしょう。また、10対1看護体制に変更した場合、看護師が過剰になるため、余剰になった看護スタッフの処遇が問題となります。」とある。中医協「入院医療(その7)について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000106597.pdf)p49「7対1から10対1入院基本料に変更する場合に 一時的に複数の入院基本料の届出を認めた場合のイメージ」にあるように、7対1から10対1入院基本料に変更された場合、病院病棟の看護職員の雇用数が大幅に減ることになるため、「余剰になった看護スタッフの処遇」は病院幹部の懸念の一つかもしれない。ここは訪問看護ステーションへの人材供給のほか、病院からの訪問看護も積極的に検討したいところかもしれない。管内では訪問看護ステーションを病院組織に取り込んだところもみられる。地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)と「新公立病院改革プラン」http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)は訪問看護のあり方を考える良い機会と感じる。
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レセプト審査基準

2016年07月27日 | Weblog
メディウォッチ「将来的に看護配置でなく、重症者の受け入れ状況に着目した診療報酬に―鈴木保険局長インタビュー(2)」()。<以下一部引用>
<審査の基準を見える化し、審査システムだけでなく電子レセプトにも搭載できないか 渡辺:診療報酬以外にも、「介護療養病床の新たな移行先」や「審査基準の統一」「レセプト・健診などのビッグデータの活用」など保険局には重要課題が数多くあると思います。とりわけ「審査基準の統一」は、GHCがコンサルティングを行う上でもクライアントから指摘される部分であり、全国の医療機関が注目していると考えます。現時点での局長の率直なお考えをお聞かせいただければと思います。 鈴木氏:ご指摘のように「審査基準の統一・効率化」という問題と、「ビッグデータの活用」という問題があります。前者については、社会保険診療報酬支払基金の支部(都道府県)間での格差、さらに同じ都道府県であっても支払基金と国民健康保険団体連合会との間での格差という問題があると指摘され、現在、「データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会」で議論が勧められています。やはり、患者名や所属する医療保険(健康保険や国民健康保険かなど)をブラインドして(隠して)、同じ症例について支払基金と国保連に請求して、合理的な範囲を超えて判断が違ってしまうのは良くありません。審査のルールをきちんと見える化して、「ここまでは合理的な違いとして判断が異なることは認められます。しかし、ここからは同じでなければいけません」というルールを明確にすべきでしょう。さらに、ここはまだま私の個人的な考えなのですが、その合意されたルールを電子カルテや電子レセプトのシステムに載せられないかと考えています。これが実現できれば、医療機関における入力の時点で「これは認められない」ことが明確になります。そのまま請求することはないでしょうから、審査や返戻などの手間もなくなり、無駄が減ります。さらにデータの精度が向上しますから、ビッグデータとして活用できる幅もさらに広がるでしょう。こうした取り組みが進められないかと考えています。>

健康保険組合連合会から社会保険診療報酬支払基金への要請(http://www.ssk.or.jp/pressrelease/pressrelease_h28/press_280408_2.files/pressrelease_2804082_10.pdf)では、審査の充実強化として「健康保険組合からの指摘により確認された審査結果の異なる事例については、要因を分析し、その分析結果を情報開示するなど、健康保険組合が納得できる審査基準の統一化への対応に取り組んでいただきたい」「審査における支部独自の取決め事項(査定基準等)や取扱い(返戻等)については、その有無や内容を開示し、是正・統一化を図っていただきたい」「審査情報提供検討委員会で検討する事例については、検討対象を広げることで、審査格差の是正に努めていただきたい」とあったが、「支部独自の取決め事項(査定基準等)や取扱い(返戻等)」にかなり違和感を感じる。レセプト審査に関して「審査基準に地域差」があることもおかしいと感じる方が少なくないであろう。また、国保と社保で「同じ疾患で同じ病院に入院した同じ年齢層の患者で、審査基準の差が生じるのはおかしい」と感じる方も少なくないであろう。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000127184.pdf)では、国保連、支払基金の地域差解消に向けた取り組みが紹介されている。政府が医療費の地域差の「見える化」徹底を強調するのであれば、まずは、レセプト審査の地域差、審査機関差について、継続的に把握し、情報公開を徹底することが不可欠と感じる。審査に携わる職員(特に高齢医師)は医療の急速な進歩にどれほど対応できているか、少々気にならないでもない。「データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=350947)の動向には注目したい。
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高額医療機器の保守点検と立入検査

2016年07月27日 | Weblog
キャリアブレイン「CT・MRIの配置めぐる議論が活発化-医療計画見直しで“計画配置”も?」(http://www.cabrain.net/management/article/49267.html)。<以下一部引用>
<2018年度からの次期医療計画に向けて、CT(コンピューター断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像)装置の配置をめぐる議論が活発化している。同計画に盛り込むべき内容などを議題とする厚生労働省の検討会に、同省がCTなどのあり方を課題として示したためで、医療界からは“計画配置”をけん制する声も上がっている。医療計画は、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制を確保するために都道府県が定めるもの。同計画に盛り込むべき内容などは、厚労省が告示や通知で示している。次期計画に向けては、同省の「医療計画の見直し等に関する検討会」(座長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)が今年5月、通知の改正を見据えて議論をスタートさせた。同月の会合で厚労省は、論点の一例に、「より効率的な医療提供体制の構築」に向けた「CTやMRIといった医療機器等の医療資源のあり方」を提示。また今月15日の会合でも、「医療機器の配置のあり方」をテーマとして取り上げている。>

「医療計画の見直し等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=127276)の「医療機器の配置及び安全管理の状況等について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000130336.pdf)p7「CT保有施設数 診療所5001」、p8「MRI保有施設数 診療所1669」とあるが、p16「保守点検実施率(病床規模別)」には掲載されていない。医療機関立入検査(http://www.hospital.or.jp/pdf/15_20150420_01.pdf)は医療安全対策(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/i-anzen/index.html)の一環であり、診療所への立入検査が注目されるかもしれない。以前の総務省「医療安全対策に関する行政評価・監視結果に基づく勧告」(http://www.soumu.go.jp/main_content/000245532.pdf)p34で「診療所に対する立入検査の実施頻度については、特段の規定がないことから、都道府県等によって区々となっている。調査した37都道府県等(診療所を立入検査の対象としていない1都道府県等を除く。)のうち、有床診療所に対しては、3年に1回としているところが21都道府県等、無床診療所に対しては、特に規定していないところが15都道府県等、5年に1回としているところが14都道府県等となっている。」とあるように、自治体における立入検査の実施状況はかなり異なっていた。以前の全国医政関係主管課長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000039688.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000039685.pdf)p95で「平成26年度は、全ての病院に対して少なくとも年1回は立入検査ができるよう、100%となっていない自治体は特に計画的に実施されるようお願いする。また、診療所・助産所への立入検査についても、3年に1回程度の立入検査を実施するようお願いする。」とあったがどうなっているであろうか。なお、医療法に基づく「病床機能報告」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)に関して、地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000088510.pdf)p50~55「公表しなければならない項目」の中で、CT(マルチスライス、その他)、MRI(3T、1.5~3T、1.5T未満)、その他(血管連続撮影装置、SPECT、PET、PET-CT、PET-MRI)があり、各医療機関(一般病床、療養病床を有する施設)の設置状況がわかる。医療介護情報局(http://caremap.jp/)の「医療機関届出情報(地方厚生局)」(http://caremap.jp/cities/search/facility)では、(C・M)CT及びMRI、(冠動C)冠動脈CT、(大腸C)大腸CT、(心臓M)心臓MRI、(ポ断)PET、(ポ断コ複)PET-CT、(ポ断磁複)PET-MRI、(乳ポ断)乳房用PETがあり、保険診療での実施医療機関が容易にわかるようになっている。医療法に基づく「医療機能情報提供制度」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)の「一定の情報」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/10/dl/s1031-6a.pdf)に「単純CT、特殊CT、MRI、マンモグラフィ、PET又はPET-CTの件数」があり、稼動実態がわかることは常識としたい。もはや、どの病院も高額医療機器を設置する時代ではないであろう。がん診療連携拠点病院、救命救急センター、災害拠点病院、周産期母子医療センター、認知症疾患医療センター、感染症指定医療機関等の政策医療とも整合を図るべきと感じる。医科資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000115977.pdf)p69~70「検査・画像情報提供加算、電子的診療情報評価料」は将来的に実績評価が加味されても良いかもしれない。
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措置入院者の症状消退届と精神保健福祉業務運営要領

2016年07月27日 | Weblog
産経新聞「相模原大量殺人 措置入院の徹底的検証を」(http://www.sankei.com/column/news/160727/clm1607270001-n1.html)。<以下引用>
<戦後最悪の大量殺人である。相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で未明、元職員の男が次々と入所者をナイフなどで襲い、40人以上を殺傷した。就寝中の被害者らはほとんどが無抵抗のまま首などを刺され、傷の多くは骨に達していた。悲惨で痛ましく、卑劣極まりない犯行である。神奈川県警に逮捕された男は、「障害者なんていなくなってしまえ」などと供述しているという。男は今年2月にも施設の関係者に「障害者を殺す」と発言し、同県警津久井署が事情聴取した。同じ2月には、同趣旨で犯行を予告する手紙を衆院議長公邸に持参した。今回の凶行の手口は手紙の内容に沿っていた。この後、男は「他害の恐れがある」として精神保健福祉法に基づく措置入院となり、3月に退院していた。措置入院の解除、退院は指定医が判定し、自治体の判断を仰ぐ。大量殺人を予告し、警察の聴取を受けた男が、措置入院を経て強い犯意を持続させ、実行に及んだのだ。措置入院の期間や解除の判断は妥当だったか。警察や「やまゆり園」は解除や退院後の男の動向について情報を得ていたのか。措置入院の経緯とあり方を徹底的に検証しなければ、再発防止の教訓とすることはできない。平成13年、大阪教育大学付属池田小学校に男が押し入り、次々と包丁で切りつけ、児童8人を殺害した。男は犯行の2年前にも傷害容疑で逮捕されたが、「精神安定剤依存症」の診断で処分保留となり、措置入院となっていた。この事件でも措置入院は、凶悪な犯行を防ぐことができなかった。池田小事件をきっかけに17年には、裁判所が医師の鑑定をもとに指定医療機関への入院を命じることができる心神喪失者等医療観察法も施行されたが、精神保健福祉法と併せ、社会の安全を守るには多くの問題点を残す。池田小事件の被告に死刑を言い渡した大阪地裁の裁判長は、判決朗読の最後に、「子供たちの被害が不可避であったはずはない、との思いを禁じ得なかった。せめて、二度とこのような悲しい出来事が起きないよう、再発防止のための真剣な取り組みが社会全体でなされることを願ってやまない」と述べた。改めて反省を、強く社会で共有する必要がある。>

キャリアブレイン「障害者施設での殺傷「早期に再発防止検討」- 塩崎厚労相、相模原での事件受け」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49265.html)。<以下引用>
<塩崎恭久厚生労働相は26日の閣議後の記者会見で、神奈川県相模原市の障害者支援施設で入所者多数が殺傷された事件を受け、「二度とこういう痛ましい事件が起きないよう、再発防止の検討を早急に行いたい」とし、関係省庁と連携して対策を講じる考えを示した。塩崎厚労相は、「多くの何の罪もない障害者の方々が犠牲になった、大変痛ましい衝撃的な事件だ。亡くなった方々のご冥福を心からお祈り申し上げ、ご遺族にはお悔やみを申し上げ、けがをされた方々にお見舞いを申し上げたい」と述べた。また、既に現地に派遣した厚労省の職員からの情報や、警察、相模原市の調査結果などを踏まえた上で、「(再発防止に向けて)何が必要なのか、不十分なのかをよく検討していく」とした。>

精神保健福祉法(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaisei_seisin/index.html)(http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO123.html)第二十九条の五では「措置入院者を入院させている精神科病院又は指定病院の管理者は、指定医による診察の結果、措置入院者が、入院を継続しなくてもその精神障害のために自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがないと認められるに至つたときは、直ちに、その旨、その者の症状その他厚生労働省令で定める事項を最寄りの保健所長を経て都道府県知事に届け出なければならない。」と規定され、措置入院者の症状消退届(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaisei_seisin/dl/youshiki-12.pdf)には「措置解除後の処置に関する意見」「退院後の帰住先」「帰住先の住所」「訪問指導等に関する意見」「障害福祉サービス等の活用に関する意見」もある。措置入院者の症状消退届が経由される保健所では、届出内容に応じて、適切な調整が図られなければならない。厚労省「保健所及び市町村における精神保健福祉業務運営要領」(http://www005.upp.so-net.ne.jp/smtm/page3702.htm)で、保健所には「市町村、関係機関、団体との連絡調整」の役割が位置づけられていることを認識したい。今回の凶悪事件を機に、措置入院解除後の保健福祉との連携が強調されるような気がする。しかし、退院後の保健福祉との連携は、精神病床だけではない。医療法(http://www.ron.gr.jp/law/law/iryouhou.htm)第一条の四4項「病院又は診療所の管理者は、当該病院又は診療所を退院する患者が引き続き療養を必要とする場合には、保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との連携を図り、当該患者が適切な環境の下で療養を継続することができるよう配慮しなければならない。」と規定されていることは認識したい。ところで、厚労省「保健所及び市町村における精神保健福祉業務運営要領」(http://www005.upp.so-net.ne.jp/smtm/page3702.htm)は最近の保健医療福祉の様々な動向を踏まえて、見直しされるとともに、せめて厚労省精神保健福祉法ページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaisei_seisin/index.html)に掲載されるべきである。精神保健福祉業務運営要領すら知らないような担当職員がいてはいけない。精神保健福祉も「保健所と市町村の連携・協働」が不可欠であり、「何でも市町村」「何でも委託」は時代遅れであろう。
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地域包括ケアへの薬剤師の参画

2016年07月27日 | Weblog
キャリアブレイン「病院薬剤師も退院後の生活をイメージして-地域包括ケアの中で役割を担うために」(http://www.cabrain.net/management/article/49263.html)。<以下一部引用>
<日本病院薬剤師会はこのほど、東京都内で「中小病院薬剤師実践セミナー」を開催した。事例発表では、病院薬剤師が訪問看護師や薬局と連携し、認知機能の低下した患者が自ら服薬できるようになったり、介護施設などでのポリファーマシー(多剤併用に伴う有害事象)対策を地域に広げたケースなどが紹介された。■認知機能が低下した患者に薬を飲んでもらうための工夫 南国病院(高知県南国市)の川添哲嗣薬剤部長は、病院薬剤師がどのように地域包括ケアにかかわれるのかを事例とともに紹介した。同院では、服薬指導チェックシートなどを利用し、入院初期に患者の服薬状況と課題を評価し、解決すべき目標を明らかにしている。ある患者は認知機能が低下したため、一包化した上で週間のお薬カレンダーを使っても、薬の飲み残しが出ていた。そこで、カレンダーを“日めくり”に変えることにした。川添部長は一包化された薬を日めくりカレンダーとともに、訪問看護師に渡し、その後患者は訪問看護師と一緒に、薬を張っていく作業を行い、欠かさず薬を飲めるようになった。別の入院患者も認知機能の衰えがあった。複数の医療機関にかかり、複数の薬局に処方せんを渡していたが、入院に伴い、薬をまとめ、患者と相談しながら薬局も一つに絞った。対象から外れた薬局にも、その旨を伝えたところ、快く応じてくれたという。川添部長は、院内の地域連携室と薬剤師が、患者・家族の意向に基づき、ケアマネジャーや訪問看護師、薬局と連絡を取ることで、スムーズに退院できると述べた。また、介護サービスがない日のためにも、家族や隣人、民生委員などにも、協力を呼び掛けることも大切とした。>

「平成28年度診療報酬改定」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106421.html)説明会(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000112857.html)調剤資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000116338.pdf)p64「かかりつけ薬局の基本的な機能に係る業務を行っていない保険薬局は調剤基本料を100分の50とする。(平成29年4月から); ・調剤料の時間外加算等、夜間・休日等加算 ・かかりつけ薬剤師指導料、かかりつけ薬剤師包括管理料 ・外来服薬支援料、服薬情報等提供料 ・薬剤服用歴管理指導料の麻薬管理指導加算、重複投薬・相互作用等防止加算 ・在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料、退院時共同指導料、在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料 ・介護予防居宅療養管理指導費、居宅療養管理指導費の算定回数の合計が1年間に10回未満の保険薬局が対象」は大きいように感じる。「疑義解釈資料の送付について(その3)」(http://www.mhlw.go.jp/file.jsp?id=355487&name=file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000124651.pdf)の問1 かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料の施設基準である、「医療に係る地域活動の取組に参画していること」について、①地域ケア会議など地域で多職種が連携し、定期的に継続して行われている医療・介護に関する会議への主体的・継続的な参加、②地域の行政機関や医療・介護関係団体等(都道府県や郡市町村の医師会、歯科医師会及び薬剤師会並びに地域住民に対して研修会等サービスを提供しているその他の団体等)が主催する住民への研修会等への主体的・継続的な参加が例示され、問2「行政機関や学校等の依頼に基づく医療に係る地域活動(薬と健康の週間、薬物乱用防止活動、注射針の回収など)への主体的・継続的な参画」も当面の間は要件に該当するとされた。行政事業の観点からも薬局の参画が期待される。昨年出された「患者のための薬局ビジョン」~「門前」から「かかりつけ」、そして「地域」へ~」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000102179.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/gaiyou_1.pdf)、健康情報拠点薬局(仮称)のあり方に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-iyaku.html?tid=275402)の報告書(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000098248.html)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000098248.html)による、①服薬情報の一元的・継続的把握、②24時間対応・在宅対応、③医療機関等との連携に対応する「かかりつけ薬局」が推進されるのは間違いない。全国薬務関係主管課長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-iyaku.html?tid=128771)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000077341_3.pdf)p2、p11「健康サポート薬局」は4月スタートであるが、届出は10月1日からである。薬局機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kinoujouhou/index.html)にも注目である。なお、「平成28年度診療報酬改定」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106421.html)説明会(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000112857.html)医科資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000115977.pdf)p36・p37「地域包括診療料・地域包括診療加算の施設基準の緩和」、p35、p37「認知症地域包括診療料・認知症地域包括診療加算」の要件の一つにも「24時間の対応」があることは認識したい。24時間オンコール体制は「かかりつけ」には欠かせないであろう。
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在宅医療の評価

2016年07月26日 | Weblog
M3「在宅支援診療所3割空白 552市町村、厚労省集計」(https://www.m3.com/news/general/444255)。<以下引用>
<全国の自治体のうち3割に当たる552市町村では、昨年3月末現在、病気や高齢のため自宅で過ごす患者を医師らが訪問して治療する「在宅療養支援診療所」(在支診)がないことが、厚生労働省の集計で分かった。国の調査では国民の半数以上は「自宅で最期を迎えたい」と考えているが、在宅療養を支える基盤が整っていない現状が浮かび上がった。自宅で亡くなる人の割合に自治体間で大きな差があることが判明しており、こうした医療提供体制のばらつきが一因とみられる。在支診は24時間往診できることなどが要件で、全国に1万4320カ所。一般診療所は全国に約10万カ所あり、在支診の割合は全体としてもまだ低い。在支診のない自治体の9割は町村部で、近隣市の在支診がカバーしている可能性もあるが、市部でも55市にはなかった。北海道と東北で552市町村の半数余りを占めており、在支診の数は西高東低の傾向がある。厚労省の担当者は「北海道、東北は積雪や山間地が多いなど気候・地理的要因から在宅医療があまり普及していない。西日本は病院を含め医療資源が多い」としている。みとりの取り組みには在支診の中でも濃淡があり、4割程度は年間に1件もみとりを実施していないとみられる。患者が最期まで住み慣れた場所で暮らせるよう、厚労省は「在宅みとり」を広げていきたい考えだ。>

厚労省「在宅医療の推進について」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061944.html)の「在宅医療にかかる地域別データ集」では在宅死亡割合をはじめ、ストラクチャー指標、プロセス指標となるデータがいくつも出ており、活用したい。在宅療養を支える基盤は訪問看護も重視する必要がある。3年ごとに実施される「医療施設静態調査」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/14/)(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/index.html#00450021)の一般診療所票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_ippan.pdf)、病院票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_byouin.pdf)をみれば、医療保険・介護保険での在宅医療の取り組み状況と実績の詳細(往診、訪問診療、訪問看護・指示書交付、訪問リハビリ、在宅看取り等の実施件数)が把握でき、これらも地域レベルの評価指標として活用できるであろう。在宅療養支援診療所以外の診療所や病院からの往診・訪問診療・訪問看護などの状況も把握しておきたい。なお、国立保健医療科学院の「地域医療構想策定研修(都道府県職員研修)」(https://www.niph.go.jp/entrance/h27/course/short/short_iryo02.html)・「地域医療構想策定研修(専門家連携編)」(https://www.niph.go.jp/entrance/h27/course/short/short_iryo03.html)で各都道府県職員等に対して実践研修が行われた医療計画作成支援データブックでは、厚労省通知「別表」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_taisei2.pdf)別表11在宅医療の体制構築に係る現状把握のための指標例のほか、在宅診療にかかるSCR(年齢調整標準化レセプト出現比)が二次医療圏・市町村ごとに出ている。しかし、平成27年7月28日医政局地域医療計画課事務連絡「地域医療構想策定支援ツール等から得られる情報の関係者間での共有等について」では、医療計画作成支援データブックのNDB分析データの活用は医療計画・地域医療構想関係者、保険者協議会に限定されており、介護保険事業計画や地域包括ケアに携わる行政関係者すら自由に閲覧できない。これではダメである。「医療計画の見直し等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=127276)で「PDCAサイクルを推進するための指標について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000127305.pdf)が出ているが、指標項目を見直すだけではいけないであろう。
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レセプト分析データ利用の規制緩和が必要

2016年07月25日 | Weblog
レセプト情報等の提供に関する有識者会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=129210)の「「レセプト情報・特定健診等情報の提供に関するガイドライン」の改正(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000128903.pdf)p2「レセプト情報等の提供依頼申出者の範囲に、「市区町村」を追加する。」とある。しかし、市区町村が欲しいのは、膨大な生データではなく、医療計画作成支援データブックに出ているような分析データではないかと感じる。「我が事・丸ごと」地域共生社会実現本部(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syakaihosyou.html?tid=368203)の「地域包括ケアの深化・地域共生社会の実現」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000130500.pdf)には期待したいが、平成27年7月28日医政局地域医療計画課事務連絡「地域医療構想策定支援ツール等から得られる情報の関係者間での共有等について」では、医療計画作成支援データブックのNDB分析データの活用は医療計画・地域医療構想関係者、保険者協議会に限定されており、介護保険事業計画、障害福祉計画、健康増進計画等に携わる行政関係者が自由に閲覧できない。現状では、行政職員ですら、NDB分析データ(生データではない!)の活用には、かなり規制がかかっている。例えば、「医療的ケア児の支援に関する保健、医療、福祉、教育等の連携の一層の推進について」(http://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/law/kodomo3houan/pdf/h280603/renkei_suishin.pdf)、「これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syougai.html?tid=321418)の「今後議論すべき論点について(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000130435.pdf)p3「精神障害者地域包括ケア」等が出ているが、医療計画作成支援データブックに出ている小児医療、周産期医療、在宅医療、精神疾患にかかる分析データの閲覧さえも規制がかけられている。ここは、最優先で規制緩和すべきであろう。医療計画作成支援データブックに出ている分析データ(生データではない!)については、経済・財政一体改革推進委員会(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/index.html)の見える化ポータルサイト(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/mieruka/index.html)データ集(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/mieruka/data/index.html)に掲載されてもよい感じがする。医療法に基づく「病床機能報告」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)では、NDBとリンクした医療機関ごとの実績がネット公表されているが、あくまで一般病床と療養病床を有する医療機関だけで、精神病床は除外されている。とにかく、NDB分析データ活用の規制緩和をはじめ、情報公開の徹底がなければ、「我が事・丸ごと」をいくら叫んでも、データヘルスや地域包括ケアは進まないように感じる。そういえば、経済財政諮問会議(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/)の「経済・財政再生計画改革工程表」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2016/0511/sankou_01-2.pdf)p32社会保障別紙3「「見える化」の深化に基づく効果的な施策の検討・実施;レセプト情報の活用による医療の質の評価の検討など、レセプト等のデータの活用方策について今後検討を行う」とあった。「国によるNDB分析情報活用の規制」を変えなければ、とても「データヘルス時代」とはいえないであろう。
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医科歯科連携の評価

2016年07月25日 | Weblog
「医療計画の見直し等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=127276)の「平成28年度病床機能報告における報告項目の見直しについて」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000130340.pdf)p14「医科歯科の連携に関する項目を追加;<医科診療報酬>・周術期口腔機能管理後手術加算・栄養サポートチーム加算歯科医師連携加算 <歯科診療報酬>・周術期口腔機能管理料Ⅱ・周術期口腔機能管理料Ⅲ・周術期口腔機能管理後手術加算」が目にとまった。医療法に基づく病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)で医科歯科連携が追加されるのは注目である。できれば、資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000037464.pdf)p73「歯科医療機関連携加算」は医療計画作成支援データブックで分析できるようにすべきであろう。ところで、以前の厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000039686.pdf)p169国庫補助事業「口腔保健推進事業;ア)口腔保健支援センター設置推進事業、イ)歯科保健医療サービス提供困難者への歯科保健医療推進事業、ウ)障害者等歯科医療技術者養成事業、エ)医科・歯科連携等調査実証事業」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/shikakoukuuhoken/dl/20130404_01.pdf)があり、特に「医科・歯科連携等調査実証事業」は「医科・歯科の関係者等により構成される連携協議会を設置し、地域の実情を踏まえた普及及び連携の実践に取り組む」とあったが、どうなっているであろうか。在宅歯科医療を推進するためには、医科歯科連携の強化が必要である。医療施設調査(http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/79-1.html)の歯科診療所票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_shika.pdf)では在宅医療サービスの実績が詳細に把握されていることは常識としたい。
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