保健福祉の現場から

感じるままに

がん検診の精度管理は全国的な課題

2016年09月26日 | Weblog
NHK「がん死亡率最悪の青森県 検診の精度を独自に調査」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160926/k10010707411000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_008)。<以下引用>
<がんによる死亡率が11年連続で全国最悪となっている青森県は、がんの早期発見と治療の基本となるがん検診が適切に行われていない可能性があるとして県内の市町村を対象に検診の精度に問題ないかを調べる独自の調査を始めました。この調査は、青森県が弘前大学などと共同で始めたものです。がんは検診による早期発見が死亡率を下げる重要な鍵で、胃がんや乳がんなど5つのがんについて各市町村が対象となる住民のリストを作成し検診を促すなどしています。しかし県によりますと、中には対象者のリストを作るのに本来使うべき住民基本台帳ではなく別のデータを使い、検診の対象となるべき住民がリストから漏れている可能性があることがわかったということで、県では各市町村から実態を細かく聞き取り、がん検診の精度を改善したいとしています。国立がん研究センターは検診でがんをきちんと見つけ出すために住民の中から検診が必要な人を正確に抽出できているかなど200項目に上る手順を定めていますが、青森県は手順の達成率が70%以下となっています。国立がん研究センターの斎藤博部長は「がんの早期発見に欠かせない手順は100%満たして欲しいが、全国平均でも80%程度で、全国でも同じような課題を抱えている。ほかの都道府県でも青森県のような取り組みを行い質の管理を徹底して欲しい」と話しています。がん検診の質の管理は全国共通の課題 国が定めたがん対策基本法では、がんの早期発見につなげるため、国と自治体ががん検診の受診率や質の向上に取り組むよう求められています。しかし、受診率が低いままになっている問題に加えて検診の対象者をリストアップしたり、精密検査が必要な人をフォローアップしたりする仕組みが不十分なため、がんの早期発見や死亡率の改善に結びついていないと指摘されています。このため、厚生労働省では6年前から自治体向けに検診の質を管理するためのチェックリストなどを作るなどして対策を進めています。チェックリストには胃がんや乳がんなどがんごとに検診を受ける人を住民の中から適切に抽出できているかや精密検査が必要な人でまだ受けていない人に受診を促しているかなど、200近い項目が設けられていますが、チェックリストの項目について適切に実施されている割合を国立がん研究センターが調べたところ、全国平均は80%ほどで、青森県はそれより10%以上低い、70%未満に留まっていました。がん検診の課題を検討する国の委員会のメンバーを務める、国立がん研究センター検診研究部の斎藤博部長は、「がん検診が早期発見に結びつくかどうかは検診が必要な人に適切に行われているかをチェックする質の管理にかかっている。チェックリストに挙げた項目はいずれも必要不可欠なものだが実施率をみると検診の質の管理は全国共通の課題だと言える。検診が適切に行われているか調べるという青森県の取り組みを他の都道府県でも行うなどして質の管理を徹底して欲しい」と話しています。>

がん対策推進基本計画(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/gan_keikaku.html)(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/gan_keikaku02.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/gan_keikaku01.pdf)やがん対策加速化プラン(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000107743.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000107766.pdf)でも精度管理の向上が要請されている。「がん検診受診率等に関するワーキンググループ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=360026)の資料「プロセス指標、特に精検受診率基準値の見直しについて」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000127231.pdf)p6~乳がん 精検受診率、大腸がん 精検受診率、胃がん 要精検率が都道府県ごとに出ており、一部の都道府県では許容値をクリアしていないことがわかる。国立がん研究センター「がん登録・統計」(http://ganjoho.jp/reg_stat/)では「がん検診受診率データ(市区町村による地域保健・健康増進事業報告データ)」だけではなく、「都道府県別がん検診プロセス指標データ」(http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/dl/index.html#a27)が公表されていることは常識としたい。都道府県別の厚労省「がん検診事業の評価に関する委員会報告書」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/03/dl/s0301-4c.pdf)における、各がん検診の許容値「要精検率、精検受診率、がん発見率、陽性反応適中度」の格差は小さくないことがわかる。政府統計の総合窓口「e-stat」(http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/NewList.do?tid=000001030884)では地域保健・健康増進事業報告の市町村別データが出ていることも知っておきたい。CSV形式で公開されていても、データウエアハウス(http://www.bbreak.co.jp/maeyes/column/column7.html)のような活用しやすい仕掛けが必要であろう。なお、資料「プロセス指標、特に精検受診率基準値の見直しについて」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000127231.pdf)p9「個別検診の精度管理水準が低い」とあることは重視したい。個別検診は集団検診に比べてかなり検診単価が高いはずである(この情報公開も必要と感じる)が、精度管理水準が低いようではいけない。がん検診の精度向上には、資料「プロセス指標、特に精検受診率基準値の見直しについて」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000127231.pdf)p2「精検受診率(未受診・未把握率)は市町村/検診機関単位でも重視すべき」の情報公開を徹底する必要があるかもしれない。しかし、がん検診の精度管理は市町村の検診だけではない。昨年12月のがん対策加速化プラン(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000112903.pdf)p5「職域においても、検診受診率のみならず、精密検査受診率等に関する目標値を設定する。」とあった。厚労省資料「がん検診に関する実施状況等調査集計結果」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000124103.pdf)p1「がん検診受診者数を把握 していない」59.0%、p3「がん検診要精検者数を把握していない」96.0%、p4「精密検査の受診勧奨を行っていない」57.4%、p5「乳がん検診を行っていない」17.9%、「子宮頸がん検診を行っていない」16.9%などとあるが、この調査対象は「健康保険組合」で、基本的に大企業であることを認識すべきである。果たして中小企業ではどういう状況であろうか。
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組織横断の肝炎対策

2016年09月26日 | Weblog
平成29年度厚生労働省所管概算要求(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/17syokan/)の資料(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/17syokan/dl/gaiyo-03.pdf)p5「肝炎患者の重症化予防推進事業の実施」の「職域における肝炎ウイルス検査の推進のため、検診機関及び事業者等との連携を図る。」と「肝疾患地域連携体制の強化」の「新たにインセンティブ評価を導入し、都道府県等が行う先進的事例への補助を実施することで、取組の加速を図る。」は注目であり、保健衛生ニュース9月26日号p30~31をみておきたい。肝炎対策(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou09/index.html)(http://www.kanen.ncgm.go.jp/index.html)では、何といっても肝炎対策の推進に関する基本的な指針改正(http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495160028&Mode=0)(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou09/pdf/hourei-27.pdf)が大きい。「肝がん罹患率の減少を目標」「職域での啓発や検査実施」を掲げるのであれば、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/2181KB.pdf)p45「定期検査費用助成の拡充」の対象について、妊婦健診や職域健診での陽性者に拡充されないといけないと感じていた方が少なくないであろう。地域・職域連携推進協議会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128579)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128578)においても肝炎対策について積極的に協議すべきと感じる。今年10月からのB型肝炎ワクチンの法定接種化(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10905750-Kenkoukyoku-Kanentaisakusuishinshitsu/0000117609.pdf)を機に、今後、妊婦健診での肝炎ウイルス検査や、エイズ動向委員会(http://api-net.jfap.or.jp/status/index.html)の定期発表で「献血件数及びHIV抗体・核酸増幅検査陽性件数」が公開されているように、献血血液での肝炎検査陽性件数も含めて、一般の肝炎ウイルスキャリア率を評価すべきと感じる。とにかく、肝炎対策(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou09/index.html)(http://www.kanen.ncgm.go.jp/index.html)は組織横断でなければならない。
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医療データの利活用と規制緩和

2016年09月26日 | Weblog
政府の未来投資会議(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/index.html)の資料「成長戦略の課題と今後の検討事項」(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/dai1/siryou4.pdf)p6医療・介護「○再生医療の実用化の促進、医薬品・医療機器の審査の迅速化などの良質な医療へのアクセスに向けた取組が進展。他方、国民の医療費は国際的にも高水準で、地域間格差も存在。また、医薬品・医療機器は大きく輸入超過。○また、介護現場は、人手不足だが給与は低水準。離職率も高い。○少子高齢化の中、将来も安心できる医療や介護の実現に向け、①国民皆保険の下で収集された膨大な医療データの利活用、②規制やルール(介護報酬等)の改革を通じ、IoT や人工知能、ロボットなどの技術革新の促進や医療・介護現場への社会実装を進めることが必要ではないか。○同時に、公的保険外サービスとの組合せにより、健康寿命延伸のための効率的・効果的な医療・介護サービス提供体制の構築が必要ではないか。」のうち、特に「国民皆保険の下で収集された膨大な医療データの利活用」が気になる。データヘルス(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/hokenjigyou/index.html)の中で、国保データベース(KDB)システムのような医療データの分析評価は常識としたい。そういえば、日本看護協会「データを活用した保健活動推進のためのフォーラム」(http://www.phcd.jp/02/j_seminar/pdf/20170120_tmp01.pdf)が案内されている。「地方自治体における生活習慣病関連の健康課題把握のための参考データ・ツール」(http://www.niph.go.jp/soshiki/07shougai/datakatsuyou/)を活用するためには、地域レベルでの研修が必要かもしれない。全国共通の分析ツールの中で最も活用されているように感じるのは、国保データベース(KDB)システムである。国保連合会ホームページ(https://www.kokuho.or.jp/hoken/public/hokenannouncement.html)2015.01.09にKDB活用マニュアルver.1.2が出ている。KDBは国保特定健診の受診者データだけではなく、医療レセプト(国保、後期高齢)、介護保険レセプトのデータベースもあり、分析結果は健康づくり推進協議会等においても広く活用したいものである。また、現場サイドでもう一つ活用が進んでいないと感じるのは、医療計画作成支援データブック(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000115654.pdf)である。「国立保健医療科学院の「地域医療構想策定研修(都道府県職員研修)」(https://www.niph.go.jp/entrance/h27/course/short/short_iryo02.html)・「地域医療構想策定研修(専門家連携編)」(https://www.niph.go.jp/entrance/h27/course/short/short_iryo03.html)で実践研修された「医療計画作成支援データブック;データ集(電子データブック、SCR、アクセスマップ・人口カバー率、DPC公開データ)」の分析データは有用である。しかし、平成27年7月28日医政局地域医療計画課事務連絡「地域医療構想策定支援ツール等から得られる情報の関係者間での共有等について」で、医療計画・地域医療構想関係者に限定され、「国が決めた誓約書」による厳格な規制がかかっている。医療費適正化計画、健康増進計画、介護保険事業計画、障害福祉計画等を担当する行政職員すら、医療計画作成支援データブックの分析データ(生データではない!)を閲覧できないでいる。国の「タテワリ主義」「規制主義」は本当に何とかならないものであろうか。未来投資会議(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/index.html)で議論する以前の話のようにも感じる。そもそも医療計画は医療費適正化計画、健康増進計画、介護保険事業計画、障害福祉計画等と調和すべきものであり、医療計画作成支援データブック(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000115654.pdf)の分析データ(生データではない!)は少なくともそれらの計画に関係する方々に開放すべきであろう。医療データの利活用を「未来」の話にしてはいけない。
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医療計画と医療従事者の需給

2016年09月26日 | Weblog
M3「ICUとCCU「既存病床数」に含めるか否か、結論出ず 地域医療構想に関するWG、「病床の必要量」関連は整理」(https://www.m3.com/news/iryoishin/461645)。<以下引用>
<厚生労働省の「医療計画の見直し等に関する検討会」の「地域医療構想に関するワーキンググループ」(座長:尾形裕也・東京大学政策ビジョン研究センター特任教授)の第3回会議が9月23日に開催され、医療計画における「基準病床数」と、地域医療構想の「病床の必要量」の関係や、各地域における地域医療構想調整会議の議論の進め方を整理した、ワーキンググループとしての案を了承した。2018年度からの第7次医療計画の基本方針策定に向け、議論を進める「医療計画の見直し等に関する検討会」に近く報告する。ただし、ICUやCCUなどの病床を、「既存病床数」としてカウントするか否かなど、第2回会議からの継続検討事項については結論が出ず、本ワーキンググループの構成員の間で持ち回り等で議論した上で、「医療計画の見直し等に関する検討会」に上げる。2025年の医療提供体制に向けた地域医療構想は、医療計画の一部。医療計画上の「病床過剰地域」で増床が難しい地域において、「病床の必要量」が、将来も「既存病床数」を上回ると見込まれる場合の扱いが、焦点の一つだった。高齢化の進展等に伴う医療需要の増加を毎年評価するなど、「基準病床数」を確認、必要に応じて見直し、増床が可能になるよう対応する。これは、第2回の会議で議論した内容だ。そのほか、(1)基準病床数の算定に当たっては、計画策定時における夜間人口(第7次医療計画策定時は、2016年の住民基本台帳、もしくは2015年の国勢調査)を用いる(ただし、今後急激な医療需要の増加が見込まれる地域では、前述のように別途対応)、(2)一般病床の基準病床数の算定に当たっては、従来通り退院率と平均在院日数を用いるが、平均在院日数には地域差を適切に反映、(3)患者の流出入は都道府県間で調整――などの方針を決めた。地域医療構想調整会議は、「病床の必要量」を達成するための「協議の場」。第2回会議に提出された資料では、まず「公的医療機関等の役割」から議論する表現になっていたが、それを改め、公的か私的かという開設主体を問わず、「一定規模の病床を有し、地域の救急医療や災害医療等を担う医療機関の役割を検討する」方針とした。「地域医療構想に関するワーキンググループ」は当初から3回の会議で議論を終える予定だったため、二つの議題を積み残した。「ワーキンググループで議論を」 第3回「地域医療構想に関するワーキンググループ」で議論になったものの、結論が出なかったのは、2点ある。日本医師会副会長の中川俊男氏が、いずれの点についても、ワーキンググループで議論すべきと主張、「医療計画の見直し等に関する検討会」に上げる前に、構成員の間で持ち回り等で一定の議論をすることで落ち着いた。本ワーキンググループは当初から、第3回で終了する予定だった。論点の一つは、ICUやCCUなどを「既存病床数」として取り扱うか否かだ。医療法施行規則上、ICU等は、一時的な患者受け入れを想定して、「同一病医院内に、その患者を収容する病床が別途確保されている場合」には、「既存病床数」として算定しない。しかし、その運用は、都道府県によって相違があることが、第2回会議で問題視された。奈良県立医科大学医学教授の今村知明氏によると、以前はこの医療法施行規則が厳格に運用されてきたものの、ここ数年は「既存病床数」に含めて対応するケースが多いという。厚労省は、(1)ICU等のほかにも、NICUなど多様な治療室の類型があり、現状を踏まえた見直しが必要、(2)ICU等の治療室には、救急外来から直接入室する場合、病棟の予定手術の後にICU等に入室する場合など、さまざまな場合がある――とし、「ICU等の治療室については、実態の運用状況に沿った取り扱いの明確化が必要ではないか」と整理。これに対し、「どのように見直すか、はっきりさせてもらいたい」と問いかけたのが中川氏。全国自治体病院協議会会長の邊見公雄氏は、「別途病床が確保されている」という理由で、ICU等が削減されたりすれば、地域医療にとっては、非常に大きな問題と懸念した。中川氏も続いて、別途病床が確保されているか否かなどは、ICU等の日々の運用によっても異なるため、「既存病床数」に入れるか否かの判断は容易ではないと指摘、地域医療に大混乱を招きかねない重要な議論であるとし、ワーキンググループでの議論を求めた。厚労省医政局地域医療計画課長の佐々木健氏は、「実態の運用状況に沿った取り扱いの明確化」は、明確化した以降にICUを新設する場合などに適用するものであり、既存のベッドを取り上げるようなことは考えていないと説明。そもそも運用状況が不明のため、その把握が先決であるとした。厚労省医政局長の神田裕二氏も、都道府県により不公平があっては問題であるとし、「実態を把握して整理し、その上で議論してもらいたい」と述べ、理解を求めた。「医療資源投入量」 もう一つの論点は、厚労省が「一般病床の基準病床数の算定に当たって、医療資源投入量の少ない患者の取り扱いは、入院経過中における医療資源投入量の変化やその患者像等も踏まえつつ、平均在院日数の考え方と併せて今後整理」とした点。この点も第2回会議で議論になっていた。「医療資源投入量」は、地域医療構想で、高度急性期、急性期、回復期、慢性期の区分の際に用いるレセプト点数から見た指標で、慢性期に相当する医療需要は、療養病床あるいは在宅医療で対応することになっている。厚労省医政局地域医療計画課は、第2回会議で、「ここに該当している患者が、どんな経過を辿るのかを調べることによって、整理ができないかと考えている」と説明。在宅医療で診る患者が多ければ、平均在院日数の短縮、ひいては基準病床数の減少が想定される。佐々木課長は、「医療資源投入量」の少ない患者がどんな病態にあるかを検討しないと議論ができず、在宅医療に移るか否かという見込みすら立てられないとし、「結論ではない。今データを集めており、引き続き議論するという意味で、このような表現にした」と説明。それでも、「基準病床数の算定式に、医療資源投入量は全く関係がないはず。なぜここに出てくるのかが腑に落ちない。基準病床数と『病床の必要量』は整合性を取るものではないが、この表現では取るように見えてしまう」‘(中川氏)、「基準病床数と『病床の必要量』は違う。ここにあえて文言を入れる必要があるのか」(全日本病院協会副会長の織田正道氏)、「医療資源投入量が、医療必要度と関係するかは分からない。例えば、手術を控え、検査が終わった時点では、医療必要度は高いが、医療資源投入量は少ない。現場から遊離している」(邊見氏)などの異論が相次いだ。尾形座長は、「データがないと実質的な議論ができていない」とし、厚労省と相談して表現等を見直し、本ワーキンググループの構成員に諮ると述べ、議論を終えた。>

メディウォッチ「基準病床数の設定にあたり、「医療資源投入量」を考慮すべきか―地域医療構想ワーキング」(http://www.medwatch.jp/?p=10485)。<以下引用>
<医療計画における基準病床数の設定について、「病床過剰地域であるが、将来に向けて病床の必要量が既存病床数を大きく上回る」ような場合には、基準病床数を毎年見直すことや、特例措置で対応する―。こういった方針が、23日に開かれた地域医療構想に関するワーキンググループ(以下、ワーキング)で固まりました。近く、親会議である「医療計画等の見直しに関する検討会」に報告されます。ただし、基準病床数の中で「医療資源投入量の少ない患者」の取扱いをどうするかというテーマについては意見が固まっておらず、親会議に議論の場を移すことになります。病床の必要量が今後増大する地域では、基準病床数の毎年見直しなどで対応 大阪府や東京都など、今後も高齢化が著しく進行する地域で生じる「既存病床数が基準病床数(事実上の病床整備上限)を上回っているために地域で増床ができないが、新たに定めた地域医療構想の『病床の必要量』(2025年において必要となる病床数)は既存病床数を超えている」という問題が浮上しています。これにどう対応するかが、ワーキングでの大きな検討テーマになっていました。端的に言えば「医療計画の『基準病床数』と、地域医療構想の『病床の必要量』の関係をどう考えるか」ということです。厚労省は、8月31日の前回会合で次のような考えを提示。今般の(9月23日)の会合で了承された格好です。(a)高齢化の進展などに伴う医療需要の増加を毎年評価するなど、基準病床数を確認する (b)医療法第30条の4第7項の「基準病床数算定時の特例措置」(▼急激な人口増▼特定疾病の罹患者の異常増―などがある場合には基準病床数を増やせる)で対応する ただし、23日の会合で厚労省は、(a)(b)によって増床する際にも、▼機能区分(高度急性期、急性期、回復期、慢性期)ごとの医療需要▼高齢者人口のピークアウト後を含む医療需要の推移▼疾病別の医療供給の状況、各医療圏の患者流出入、交通機関の整備状況などの地域事情▼都道府県内の各医療圏の医療機関の分布―など、地域の実情等を十分に考慮し、検討をする必要があるともしています。現在の人口動態の傾向が続けば、東京や大阪でもいずれ医療需要は減少するため、安易な増床は「将来の病床過剰」を招いてしまいます。(a)(b)においても、慎重な増床が求められる点に留意が必要です。さらに、基準病床数の計算式について、「ベースとなる人口は『医療計画策定時の夜間人口』を用いる」(従来どおり)、「平均在院日数については、地域差を適切に反映させたものとする」(従来から一部変更)、「患者の流出入については、特に必要な場合に都道府県間で調整を行う仕組みとする」(従来から変更)、「病床利用率については、地域医療構想と同様に一定の値を定め、都道府県の実情を一定程度、勘案できることとする」(従来から一部変更)などの方針も固められました。2018年度からの医療計画において、計算式が見直されることになるでしょう。医療資源投入量が少ない患者、実像を精査した上で、親検討会で議論 ところで、厚労省は「基準病床数の設定において、医療資源投入量の少ない患者をどう考えるか」という論点も示していました。地域医療構想策定ガイドラインでは、「医療資源投入量」を指標として患者の医療ニーズを高度急性期(3000点以上)、急性期(600点以上)、回復期(175点以上)に区分しており、1日当たりの医療資源投入量が175点を下回る患者については、「慢性期」「在宅医療等」での対応を念頭に置くこととしています。すると、仮に「医療資源投入量が175点未満となった患者をすべて在宅に移行する」という方針が決まった場合、「一般病床の基準病床数を減少する(平均在院日数が短くなるため)」という選択肢が浮上します。このため上記の論点が浮上したのですが、厚労省医政局地域医療計画課の佐々木健課長は「医療資源投入量の少ない患者の実像を分析している途中であり、ワーキングで具体的な議論をしていただける状況にない。親会議(医療計画の見直し等に関する検討会)で議論してもらうこととしてはどうか」と提案しました。例えば「退院間際で医療資源投入量が著しく少ない患者」であれば在宅や外来への移行が考えられますが、「抗がん剤治療のインターバルで資源投入量が少ない患者」では在宅などへの移行は非現実的です。こうしたデータを整理し、親会議で改めて検討してはどうかとの提案内容です。しかし、ワーキングでは「そもそも、基準病床数を計算するにあたり、医療資源投入量を勘案すべきではない」(中川俊男構成員:日本医師会副会長)、「資源投入量と医療の必要性とが相関するかは分からない」(邉見公雄構成員:全国自治体病院協議会会長)といった指摘が相次ぎ、この論点については「厚労省と尾形裕也座長(東京大学政策ビジョン研究センター特任教授)との間で練り直し、その後、構成員に確認してもらう」ことになりました。地域医療構想の実現に向け、調整会議ではまず「各医療機関の機能の明確化」を また23日のワーキングでは、地域医療構想を実現するための「協議の場」(地域医療構想調整会議)での議論の進め方例も固められました。大枠は以下のとおりですが、地域によって異なる進め方をしても一向に構いません。この「進め方例」も親会議に報告されます。▼構想区域における医療機関の役割を明確化し、関係者が共有する(公的医療機関や地域医療支援病院、特定機能病院、その他の構想区域における中心的な医療機関の役割、それ以外の医療機関の役割をそれぞれ明確化し共有するほか、新規参入医療機関や規模を拡大する医療機関にも方向性を共有してもらう)▼病床機能分化・連携に向けた方策を検討する(医療機器などのストラクチャーの共同利用やマンパワー確保、地域住民への啓発などを具体的に検討する) ICUなどの病床数、既存病床数にカウントすべきか、除外すべきか さらに23日のワーキングでは、「既存病床の補正方法」見直しについても議論しました。現在、医療法施行規則では、▼放射線治療病室▼菌病室▼集中強化治療室(ICU)▼心疾患強化治療室(CCU)―の病床については、当該病室での治療終了後の入院のための病床(例えばICU退室後の一般病床など)が同一病院内に確保されている場合には、既存病床数にカウントしないという規定があります(規則第30条の33第1項第2号)。しかし、都道府県によっては必ずしもこの規定どおりに運用されていない可能性があることから、厚労省は今般、「実態に沿った取り扱いの明確化」を検討してはどうかと提案しました。合わせて、新生児特定集中治療室(NICU)や脳卒中ケアユニット(SCU)など、多様な治療室類型があることを踏まえた見直しも検討することになります。この点について佐々木地域医療計画課長は、「既存のベッドを取り上げるようなことは考えていない。今後、新たにNICUなどを整備するにあたり、既存病床数に含めるべきなのかどうかなど、ルールを統一化してはどうかと考えている」と説明。また厚労省医政局の神田裕二局長は「都道府県によって不公平があってはいけない。実態を見て整理し、その上で議論していただきたい」とコメントしました。なお既存病床数の補正については、▼介護老人保健施設は既存病床数に算定しない▼療養病床を介護老人保健施設に転換した場合は、次の基準病床数を算定するまでの間、既存病床数に算定する―という新方針案が厚労省から示され、こちらは概ね了承されました。>

キャリアブレイン「7対1病棟を変更、病院全体の2割超- 「病棟群」は15病院、日病協調査」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49669.html)。<以下引用>
<13団体でつくる「日本病院団体協議会」(日病協)は23日、7対1病棟(一般)を持つ病院を対象に行った春の診療報酬改定に関する動向調査の結果をまとめた。次の改定が予定されている2018年4月までの間、別の病棟などに変更する意向を示している病院の割合は、既に届け出を終えた病院を含め、全体の21.59%だった。今回の改定では、患者の重症度を測る指標となる「重症度、医療・看護必要度」(看護必要度)の項目が大幅に見直され、7対1病棟では、看護必要度を満たす患者の割合が、「15%以上」から「25%以上」に引き上げとなった。現在、7対1病床は約37万床に上り、一般病床の半数超を占めるため、病院経営への影響が懸念されている。厚生労働省によると、昨年4月時点で一般病棟7対1入院基本料を届け出ている病院は全国で約1530病院。日病協では今年7月の約1カ月間に、7対1病棟(一般)を持つすべての会員病院を対象に調査を実施し、全体の約6割に当たる894病院(約28万6000床)から有効回答を得た。今年4月から18年4月までの間に、一般病棟7対1入院基本料を他の入院料などに「変更した(する予定)」と回答した病院は193施設。変更先では、一部の病棟を地域包括ケア病棟入院料に変更する病院が112施設とトップで、その理由(複数回答)としては「看護必要度の基準を満たせなくなった」(56施設)が最も多かった。112施設を病床規模別で見ると、「200-399床」が全体の約6割を占めた。また、月末までに同入院料への変更を終えると回答した病院は68施設で、「来年3月まで」は36施設、「来年4月-18年4月」は8施設だった。■新基準、7割超が「改定前にクリア」 一方、看護必要度に関する質問に回答した892施設を対象に、看護必要度への対応状況について聞いた結果、「改定前から基準をクリア、ただし対策を講じた」(334施設)と「改定前から基準をクリア、その後も対策は不要」(307施設)を合わせ、全体の7割超は改定前から新基準を満たしていたことが分かった。看護必要度の新基準を満たせない場合の経過措置として、同省は10対1病棟との混在を認める「病棟群単位」の届け出を新設したが、今回の調査で、7対1病棟からの変更先として挙げた病院は15施設にとどまり、月末までに届け出を終える病院はわずか3施設だった。病棟群単位の届け出をいったん検討したものの、最終的に見送った182病院に対して、その理由を聞いたところ(複数回答)、届け出の変更が1回に限られるという制度上のルールを挙げた病院が92施設で最も多かった。■「病院が頑張っている姿が見て取れる」 改定前に新基準をクリアしていた病院が多数を占めたことについて、取りまとめ役となった原澤茂副議長(全国公私病院連盟常務理事)はこの日の記者会見で、「多くの病院がさまざまな対策を講じ、基準をクリアする努力をしていることが自由回答で見られた。医療の質を担保し、地域医療のニーズに合わせるというところも含め、病院が頑張っている姿が見て取れると思う」と述べた。原澤副議長はまた、「調査結果は病床数の話で、稼働率に関する質問は出さなかった。内容に少し問題があった。厚労省などが出すいろんなアンケートを見ながら実態を考えたい」とも語った。病棟群単位の届け出数が15施設にとどまったことに関して、神野正博議長(日本社会医療法人協議会副会長)は、「日病協は単に、7対1、10対1、13対1のミックス型を要望していた。(18年度の)診療報酬の要望事項に入れるかどうかはこれからの議論だが、(要望としては)ありなのではないか」との認識を示した。>

キャリアブレイン「在院日数が短くなっても、入院が増えない-筆者対談、今後どうなる急性期(上)」(http://www.cabrain.net/management/article/49664.html)。<以下一部引用>
<急性期病院はどう運営していくべきなのか―。「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)の新基準の適用の猶予などの経過措置が今月末で終了し、特に7対1病棟を持つ病院にとっては大きな岐路を迎える。CBnewsで人気を誇る連載の筆者、井上貴裕氏(千葉大学医学部附属病院病院長企画室長・病院長補佐・特任教授)と渡辺優氏(株式会社メディチュア代表取締役)に、これから考えられる展開を話し合ってもらった。この中で、在院日数が短縮化される中、空きベッドも目立ってきており、病床を閉じるためのインセンティブも必要ではないかといった指摘もあった。渡辺 看護必要度の25%要件のクリアが難しい病院は、一部の病棟を地域包括ケア病棟に転換していくだろう。2014年度、16年度の診療報酬改定でもある程度転換されたが、この10月を境に、さらに増えるのではないか。井上 病棟群を選ぶより、一部を地域包括ケア病棟に転換しつつ、7対1を残す方が現実的だ。使い方によっては、地域包括ケア病棟に転換した方が7対1よりも点数が上がる。7対1を捨て、10対1になる病院は、特殊な事情がない限りはないと思う。病院も看護配置を下げることは受け入れ難いはず。渡辺 地域包括ケア病棟なら、ある程度、医療従事者を確保することができれば、うまく病棟運営できるのに、わざわざ病棟群を選ぶとは思えない。井上 よっぽどリハスタッフが足りない病院が、苦肉の策として病棟群を選択するかもしれない。■7対1は一度味わうと手放せない>

医療計画の見直し等に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=127276)の「地域医療構想に関するワーキンググループ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=368422)の「ワーキンググループにおける意見の整理(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000137605.pdf)p6「<明確化すべき事項の例>・ 不足又は充足すべき医療機能について、将来の医療需要の動向を見据え、整備すべきストラクチャー、マンパワー等の見込み」「<検討内容の例>・ 回復期機能を担う医療機関における、PT・OT 等の職種の確保 ・ 医療機能を転換する場合の看護職員等の計画的な雇用」が目にとまった。医療従事者の需給に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=315093)では、医師需給分科会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=318654)、看護職員需給分科会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=338805)、理学療法士・作業療法士需給分科会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=348780)の3つの分科会があり、このうち、15日の医師偏在対策(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000137007.html)については12月上旬に取りまとめられる(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000120209_7.pdf)。医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)の一部である地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=368422)において回復期機能の病床が不足する地域では「回復期機能を担う医療機関における、PT・OT 等の職種の確保」が課題である。また、看護職員需給分科会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=338805)で6月10日に「看護職員の需給推計方法(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000126968.pdf)が示され、厚労省スケジュール(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000117664.pdf)では8月第3回会合「需給推計方法を確定後、都道府県の需給推計ツールを策定し、各都道府県で需給推計を実施。」、10月第4回会合「都道府県推計の集約」とあったが、「医療機能を転換する場合の看護職員等の計画的な雇用」が欠かせない。中医協「入院医療(その7)について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000106597.pdf)p49「7対1から10対1入院基本料に変更する場合に 一時的に複数の入院基本料の届出を認めた場合のイメージ」にあるように、7対1から10対1入院基本料に変更された場合、病院病棟の看護職員の雇用数が大幅に減ることになるため、「余剰になった看護スタッフの処遇」は病院幹部の懸念の一つかもしれない。日経メディカル「2016年改定で病床再編を迫られた急性期病院の選択」(http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/inoue/201604/546510.html)の「7対1病棟維持のための選択肢」で「救急車の受け入れ件数を大きく増やそうとする急性期病院も出てくると思われますが、医療スタッフの負担もあるため、そこは慎重にすべきでしょう。また、10対1看護体制に変更した場合、看護師が過剰になるため、余剰になった看護スタッフの処遇が問題となります。」とあった。もはや、どの病院も「高額医療機器を設置し、医師・看護師を増やす」時代ではないであろう。個別の病院だけで経営を考えてはいけない。厚労省「DPC導入の影響評価に関する調査結果」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000049343.html)、医療法に基づく病床機能報告(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)、医療機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)をもっと活用したい。M3「「机上の構想」、池上慶應大名誉教授が指摘 全日病学会、地域医療構想をめぐり意見多々」(http://www.m3.com/news/iryoishin/357236)では、「「医療ニーズ」は患者側の要因だけでは決まらず、医師による入院の要否の判断には「幅」があり、空床が出ればそれを埋めようとする場合もある」とあったが、まさに本末転倒である。特に市区町村別の将来人口推計(http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson08/5-sai/shosai.html)における「人口減少地域」では、患者の奪い合いは避けなければならない。まさか、住民に対して「もっと病気になってくれ」というわけではないであろう。「病院の経営改善」は「住民の幸福」とリンクするものではないことを認識したい。将来推計をベースにした地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=368422)は冷静に考えられる良い機会といえるかもしれない。
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サ高住と地域包括ケアシステム

2016年09月26日 | Weblog
毎日新聞「サービス付き高齢者住宅 情報公開を介護施設並みに」(http://mainichi.jp/articles/20160926/k00/00m/040/124000c)。<以下引用>
<国土交通省は、安否確認などのサービスのある「サービス付き高齢者向け住宅」(サ高住)に関し、今年度中にスタッフの体制や生活支援の詳細をインターネットで公表する仕組みを始める。サ高住は賃貸住宅の位置づけだが、介護の必要な入居者が多い状況を踏まえ、介護施設並みの情報公開を事業者に求める。第三者による評価も公表する。急増するサ高住は質のばらつきが課題とされており、入居希望者に比較材料を提供する狙いがある。サ高住は高齢者が安心して暮らせることを目指し2011年10月にスタート。居室はバリアフリー構造で原則25平方メートル以上の広さがあり、安否確認と生活相談のサービスを受けられる。都道府県などへの登録制で、新築や改修などの費用には国の補助がある。7月末現在の登録数は20万3783戸にまで増えている。登録情報は専用ホームページ上で都道府県ごとに公開されている。しかし、「賃貸物件」としての情報にとどまり、スタッフの体制やサービス内容など詳しい運営実態はほとんど公表されていない。入居希望者からは「情報提供が不十分」との不満も出ていた。このため、国交省が公開情報の統一基準を設け、都道府県別の物件サイトに運営状況の欄を新設。ここをクリックすると、重度認知症の人の受け入れの可否や入居者の年齢別人数など計約60項目が分かるようにする。公表内容を事業者側の申請により高齢者住宅推進機構が有料でチェックする仕組みも設ける。情報公開も第三者評価も任意だが、事業者が積極的に応じているかどうかも物件選びの判断材料となることが期待される。>

国土交通省「今後の高齢者向け住宅のあり方と施策の方向性についてとりまとめ」(http://www.mlit.go.jp/report/press/house07_hh_000153.html)(http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house07_hh_000120.html)(http://www.mlit.go.jp/common/001132653.pdf)p7「サ高住には、自立から軽度の要介護の方が多いが、要介護度3以上の方が約3割、認知症自立度Ⅱ以上の方が約4割入居するなど、既に介護や医療の必要な方の入居も相当進んでいる。」の認識は持ちたい。地域包括ケアシステムを進めるには「「住居がバリアフリー、安否確認サービスを行う、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」(https://www.satsuki-jutaku.jp/)の地域実態をしっかり把握する必要がある。厚労省の介護事業所・生活関連情報検索(http://www.kaigokensaku.jp/)による介護施設情報と同程度の情報公開が期待される。そういえば、16日に総務省「有料老人ホームの運営に関する行政評価・監視<結果に基づく勧告>」(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/107317.html)が出ていた。「高齢者施設の食事、殺菌や温度管理徹底を-厚労省が集団食中毒踏まえ通知」(http://www.kaigo-s.com/news/newsfeed/2585/)、「高齢者施設などの防犯対策で留意点- 相模原事件受け、厚労省が点検項目を作成」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49656.html)も出ているが、行政側による高齢者施設に対する監視はどうなっているであろうか。
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医師臨床研修マッチング

2016年09月26日 | Weblog
医師臨床研修マッチング協議会(https://www.jrmp.jp/)から先週中間発表(http://www.jrmp.jp/chukan/2016chukan.pdf)が出ており、各病院の状況をみておきたい。大学病院の状況(https://www.m3.com/news/iryoishin/461454)も興味深い。スケジュール(https://www.jrmp.jp/yotei.htm)では組み合わせ結果発表は10月20日であるが、どうなるであろうか。それにしても小児科、産婦人科のプログラムの第一希望が少ないようである。
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介護保険と後期高齢者医療のインセンティブ

2016年09月24日 | Weblog
キャリアブレイン「要介護状態の改善、市町村の成果指標に-厚労省が提示、インセンティブも視野」(http://www.cabrain.net/management/article/49672.html)。<以下一部引用>
<厚生労働省は23日、社会保障審議会介護保険部会(部会長=遠藤久夫・学習院大教授)で、要介護状態の維持・改善の度合いなどのアウトカム指標を市町村に設定する論点を示した。これと併せ、市町村や都道府県に対するインセンティブについても検討することも提案したが、要介護認定の抑制につながる懸念も残る。この日の論点では、市町村や都道府県が介護保険事業(支援)計画を策定する際に、国から提供されたデータを利用し、地域課題の分析に努めることが確認された。その上で、市町村の介護保険事業計画に、地域の実情に応じて、高齢者の自立支援と介護の重度化防止に向けた具体的な取り組みとその目標を記載することが提案された。さらに、取り組みのアウトカム指標やアウトプット指標(プロセス指標)を国が設定し、PDCAの一環として、市町村と都道府県が自己評価するとともに、国に報告する仕組みを提案している。 アウトカム指標については、具体例として要介護状態の維持・改善の度合い、健康な高齢者の増加など、市町村の取り組みの成果を反映させる指標を設定することを提案。その上で、「要介護認定等が過度に抑制されることの無いよう留意する必要がある」との断りを添えている。>

介護保険部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126734)の資料が出れば見ておきたい。介護予防の推進に係る全国担当者会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-rouken.html?tid=191066)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000126549.pdf)p2で、保険者機能の強化が打ち出されていたが、この保険者は介護保険である。要介護度、介護費等の分析と課題抽出には、資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000122360.pdf)p7~8の「地域包括ケア「見える化」システム」(http://mieruka.mhlw.go.jp/)や、3年毎に全国の市町村が実施している「日常生活圏域ニーズ調査」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/osirase/hokenjigyou/06/dl/s1-1.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/osirase/hokenjigyou/06/dl/s1-2.pdf)が活用される必要がある。特に、3年毎に全国の市町村が実施している「日常生活圏域ニーズ調査」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/osirase/hokenjigyou/06/dl/s1-1.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/osirase/hokenjigyou/06/dl/s1-2.pdf)をみれば、フレイル対策ニーズが高いことがわかるであろう。「介護予防・日常生活支援総合事業」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000074126.html)について、「新しい総合事業の移行戦略 地域づくりに向けたロードマップ」(http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/060201/files/2016070100197/sougoujigyou_ro-domappu.pdf)が出ており、参考にしたい。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000126549.pdf)p7~p16で介護予防の取り組みによって要介護認定率が低下した事例が紹介されており、介護保険のインセンティブも期待されるかもしれない。しかし、一方で、「保険者インセンティブの検討状況」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000121285.pdf)p1国保・後期高齢者医療「保険者努力支援制度の前倒し」は今年度からで、特別調整交付金(28年度分)に反映され、p8「後期高齢者医療における保険者インセンティブ」の固有の指標には、「高齢者の特性(フレイルなど)を踏まえた保健事業の実施状況」「後期高齢者医療の視点からの地域包括ケア推進の取組」がある。また、国保連合会ホームページ(https://www.kokuho.or.jp/hoken/public/hokenannouncement.html)の2016.03.28に「国保データベース(KDB)システム 活用マニュアル(平成28年3月版)」が出ているが、「要介護(支援)者認定状況」(帳票ID:P24_001)、「要介護(支援)者有病状況」(帳票ID:P24_002)、「要介護(支援)者突合状況」(帳票ID:P24_003)、「医療・介護の突合(要介護認定率)介護(要介護認定率)-経年変化」(帳票ID:P25_005)、「地域の全体像の把握」(帳票ID:P21_001)、「健診・医療・介護データからみる地域の健康課題」(帳票ID:P21_003)などは常識としたい。自治体単位の分析結果については、健康教育や研修などで積極的に活用すべきと感じる。「データヘルス計画(後期高齢者医療広域連合)」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000102613.html)が出ているが、介護保険と後期高齢者医療・国保でタテ割りではあまりに効率が悪い。また、健康増進計画(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/kenkounippon21_01.pdf)では、「高齢者の健康」に関する目標値として、「介護保険サービス利用者の増加の抑制」「認知機能低下ハイリスク高齢者の把握率の向上」「高齢者の社会参加の促進(就業又は何らかの地域活動をしている高齢者の割合の増加)」等も掲げられており、介護予防・フレイル対策は健康増進計画の推進の一環でもある。国民健康・栄養調査企画解析検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128610)の「国民健康・栄養調査の重点テーマについて(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000113289.pdf)では、平成29年度の重点テーマは「高齢者の健康・生活習慣に関する実態把握」であり、「食事、身体活動、睡眠、身体状況(筋肉量等)、咀嚼・嚥下に関する実態把握」がポイントとされる。介護予防・フレイル対策は「タテワリ」から「まるごと」への転換が不可欠といえる。統括保健師の果たす役割が意外に大きいかもしれない。
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精神病床の機能分化と必要病床数の議論が必要

2016年09月23日 | Weblog
岩手日報「精神病棟、入院患者減で58床休止 県立一戸病院」(https://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20160922_11)。<以下引用>
<一戸町一戸の県立一戸病院(小井田潤一院長)は来年1月から、現在4病棟225床ある精神病棟のうち、1病棟58床を休止する。入院患者の減少に伴う機能再編で、3病棟167床となる。小井田院長を含む常勤医4人体制は変えず、看護師は他の精神病棟や退院後の訪問看護、在宅医療の強化などに振り向ける。同病院によると、精神科の1日平均入院患者数は2008年度の200人(病床利用率88・9%)から年々減少し、15年度は163人(同72・3%)、16年度は8月末現在で154人(同68・4%)となっている。精神医療については国が「入院医療から地域生活中心へ」という基本的方策を示していることもあり、同病院でも訪問看護などを推進している。今後も入院患者の増加が見込めないことから、病床数や病棟機能の見直しを行った。再編後は ▽休止病棟の機能を追加する病棟の職員体制強化 ▽専任の看護職員を配置する在宅医療班を新たに編成 ▽外来看護職員の増員―に取り組む。同病院の宮好和事務局長は「県北の精神医療の拠点として機能を維持し、限られた医療資源を効果的に活用したい」としている。>

「平成27年(2015)医療施設(動態)調査・病院報告の概況」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/15/dl/gaikyo.pdf)p41をみれば、精神病床の病床利用率と平均在院日数が一貫して減少していることがわかる。医療機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/teikyouseido/dl/youryou.pdf)では、医療機関の病床種別の「許可病床数」「前年度1日平均患者数」「前年度平均在院日数」が出ており、全国各地の精神科病院の状況がわかる。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000108755_12.pdf)p9~10「精神病床における入院患者数の推移」、p11「精神病床における入院患者数の推移(在院期間別内訳)」、p13「精神病床における退院患者の平均在院日数の推移」や、平成26年度衛生行政報告例の概況(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei_houkoku/14/index.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei_houkoku/14/dl/kekka1.pdf)で、平成26 年度の「医療保護入院届出数」が170,079 件で前年度に比べ41,901 件(19.8%)減少していること、内閣府「障害者政策委員会」(http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/)の資料「欧州諸国との比較からみる我が国の精神科強制入院制度の課題」(http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/k_25/pdf/s1.pdf)などをみれば、精神病床の現状がこのまま続くようには全く感じられない。しかし、医療法に基づく病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)は一般病床と療養病床を有する医療機関だけであって精神病床は対象外である。また、医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)では、精神疾患は柱の一つであるが、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)での必要病床は精神病床が除外されている。これではいけない。「医療法施行規則の一部を改正する省令の施行について(施行通知)」(http://www.hospital.or.jp/pdf/15_20160610_01.pdf)の「病院、診療所又は助産所の管理者が、患者、妊婦、産婦又は袴婦を入院させ、又は入所させるに当って遵守すべき事項のうち、精神疾患を有する者の入院に関する規定を改正し、精神疾患を有する者が、身体疾患の治療を行うために精神病室以外の病室に入院できることを明確化すること。」は周知徹底したい。実際に、一般病床、療養病床では、認知症高齢者をはじめ、精神疾患を有する方々の治療に対応してきている。一般病床と療養病床だけではなく、精神病床も含めて、地域医療のあり方を考える時代であろう。まずは精神病床の情報公開を徹底すべきと感じる。精神科病院の実態については、630調査(http://www.ncnp.go.jp/nimh/keikaku/vision/data.html)で把握されているが、あまり活用されていないように感じる。医療法に基づく病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)は一般病床と療養病床を有する医療機関にNDBとリンクした詳細な医療実績が公表されており、630調査(http://www.ncnp.go.jp/nimh/keikaku/vision/data.html)でもNDBとリンクさせ、「精神病床機能報告」として活用すべきかもしれない。「これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000118658.html)の論点(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000118649.pdf)には、「精神病床のさらなる機能分化(病床機能の検討、精神病床の必要数)」が提示されており、行方が注目である。平成27年度からの第4期障害福祉計画では、①平成29年度における入院後3ヶ月時点の退院率64%以上、②平成29年度における入院後1年時点の退院率91%以上、③平成29年6月末時点の長期在院者数を平成24年6月末時点の長期在院者数から18%以上減少、の目標値が掲げられているが、「長期入院精神障害者の地域移行に向けた支援方策に関する研究報告書」(http://www.nisseikyo.or.jp/images/about/katsudou/hojokin/h27_houkoku_6.pdf)の資料p4(p36)に都道府県別の「入院後3ヵ月時点の退院率」「入院後1年時点の退院率」「長期在院者数」の一覧をみれば、都道府県格差は小さくないようである。そういえば、内閣府「障害者政策委員会」(http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/)の資料「欧州諸国との比較からみる我が国の精神科強制入院制度の課題」(http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/k_25/pdf/s1.pdf)p2「認知症の人の精神科入院(医療保護)の急増」、論点(http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/k_26/pdf/s1-4.pdf);p4「認知症に関しては、精神科医療での社会的入院の実態が容認されているが、その状況を改める必要がある。」とあり、以前の厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000046397.pdf)p5「1年以上精神病床に入院している75歳以上の精神疾患患者の47.3%が認知症」とあった。認知症患者の精神科病院への非自発的入院(医療保護入院)が普遍化しており、精神科病院の一部には療養病床のようなところもみられる。精神病床だけ特別扱いしていては、精神障害者地域包括ケアは非常に厳しい感じがする。現在進行中の「医療計画の見直し等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=127276)、「地域医療構想に関するワーキンググループ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=368422)、「在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=370580)では精神医療(認知症含む)について、どれほど議論されているであろうか。「地域における医療及び介護を総合的に確保するための基本的な方針(医療介護総合確保方針)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000102556.pdf)p14「他の計画との関係」では、地域福祉計画、医療費適正化計画、健康増進計画との調和が要請されているが、なぜ、「障害福祉計画」が入らないのであろうか。そもそも地域包括ケアシステムの法律上の定義;「地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律(医療介護総合確保促進法)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000052238.pdf)第二条「この法律において「地域包括ケアシステム」とは、地域の実情に応じて、高齢者が、可能な限り、住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、医療、介護、介護予防(要介護状態若しくは要支援状態となることの予防又は要介護状態若しくは要支援状態の軽減若しくは悪化の防止をいう。)、住まい及び自立した日常生活の支援が包括的に確保される体制をいう。」と「高齢者」に限定されているが、なぜ、「障害者」を含めないのであろうか。果たして、「医療介護総合確保促進会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=206852)ではどのような認識であろうか。平成30年度から第5期障害福祉計画、第7期介護保険事業(支援)計画、第7次医療計画が同時スタートする。また、社会保障審議会障害者部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126730)の「「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律」について(経過)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000128863.pdf)に出ているように、改正障害者総合支援法の全面施行は平成30年4月1日である。精神病床の機能分化と必要病床数を論じる絶好の機会を逸してはいけないように感じる。「これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syougai.html?tid=321418)の次回9月30日会合(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000137209.html)にも注目である。
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看護職員の需給推計

2016年09月23日 | Weblog
医療従事者の需給に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=315093)では、医師需給分科会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=318654)、看護職員需給分科会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=338805)、理学療法士・作業療法士需給分科会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=348780)の3つの分科会があり、このうち、15日の医師偏在対策(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000137007.html)については12月上旬に取りまとめられる(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000120209_7.pdf)らしい。資料「医師偏在対策の主な論点について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000137004.pdf)のp3「年末までに検討すべき医師偏在対策」の中で、p19「都道府県における医師確保対策に関する論点」、p27「医学部(地域枠)に関する論点」、p32「臨床研修に関する論点」、p37「専門研修に関する論点」がどうなるかであるが、p4「医師の地域偏在・診療科偏在の解消に向けた強力な取組の推進」がどれほど具体化されるか、である。また、看護職員需給分科会で6月10日に「看護職員の需給推計方法(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000126968.pdf)が示され、厚労省スケジュール(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000117664.pdf)では8月第3回会合「需給推計方法を確定後、都道府県の需給推計ツールを策定し、各都道府県で需給推計を実施。」、10月第4回会合「都道府県推計の集約」とあった。しかし、看護職員需給分科会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=338805)の第3回会合が出ていない。ちょっと変である。中医協「入院医療(その7)について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000106597.pdf)p49「7対1から10対1入院基本料に変更する場合に 一時的に複数の入院基本料の届出を認めた場合のイメージ」にあるように、7対1から10対1入院基本料に変更された場合、病院病棟の看護職員の雇用数が大幅に減ることになるため、「余剰になった看護スタッフの処遇」は病院幹部の懸念の一つかもしれない。日経メディカル「2016年改定で病床再編を迫られた急性期病院の選択」(http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/inoue/201604/546510.html)の「7対1病棟維持のための選択肢」で「救急車の受け入れ件数を大きく増やそうとする急性期病院も出てくると思われますが、医療スタッフの負担もあるため、そこは慎重にすべきでしょう。また、10対1看護体制に変更した場合、看護師が過剰になるため、余剰になった看護スタッフの処遇が問題となります。」とあった。
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在宅医療・医療介護連携の評価と保健所

2016年09月23日 | Weblog
医療計画の見直し等に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=127276)の「地域医療構想に関するワーキンググループ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=368422)、「在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=370580)、「全国在宅医療会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=364341)、「在宅医療・介護連携推進に係る全国担当者会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-rouken.html?tid=190816)、「医療介護総合確保促進会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=206852)で在宅医療・医療介護連携に関する資料が多く出ているが、医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)・地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)による「在宅医療等」と、介護保険事業(支援)計画による「医療介護連携」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000060713.html)や「地域包括ケアシステム」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/)が、それぞれの地域において一体的に推進されなければならない。都道府県レベルの医療計画・地域医療構想と介護保険事業支援計画の連携は当然である。「在宅医療に関する見直しの方向性について(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000135466.pdf)p3「医療と介護の連携を推進する観点からは、地域支援事業の在宅医療・介護連携推進事業を担う市区町村との連携が重要である。連携にあたっては、地域の医療に精通した医師会等との連携や保健所の活用により、介護や福祉を担う市区町村への支援を行っていく視点が必要である。」の二次医療圏レベルでの体制こそがポイントと感じる。経済財政諮問会議(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/)の「経済・財政再生計画改革工程表」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2016/0511/sankou_01-2.pdf)p32社会保障別紙3「医療と介護の連携の推進;ケアマネジャー等が退院前から医療従事者等と連携しつつ高齢者の様々な生活上の課題を把握し、退院後に必要なサービスを利用できるようにすること等、病院からの退院時等における多職種連携による要介護者等の支援の体制を構築する」とあるように、退院支援には病院-ケアマネ連携が欠かせず、「介護支援連携指導料」は評価指標としてぜひ採用すべきである。医療計画作成支援データブックでは、「介護支援連携指導料」「退院調整加算」「退院時共同指導料」「退院前訪問指導料」「在宅患者緊急入院診療加算」等のSCR(年齢調整標準化レセプト出現比)による地域間比較ができ、評価指標として採用できるであろう。「平成28年度診療報酬改定」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106421.html)説明会(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000112857.html)医科資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000115977.pdf)p42~43「退院支援加算1」や介護報酬の「入院時情報連携加算」「退院・退所加算」も医療介護連携の指標評価として分析できるようにすべきであろう。また、医療法に基づく病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)では一般病床、療養病床を有する全ての医療機関について、退院調整加算、介護支援連携指導料等の算定件数が出ているだけでなく、1ヵ月間の退院先別患者数(居宅復帰率、施設も含めた在宅復帰率)、退院後の在宅医療必要量と提供、在宅復帰支援状況等が出ていることは常識としたい。病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)は毎年更新のネット公開情報であり、医療介護連携の評価としても有用である。すでに厚労省から各都道府県に病床機能報告の分析結果が配布されているが、在宅医療・医療介護連携の評価の観点からの分析が期待される。また、分析結果は地域における関係者間で共有される必要がある。在宅医療・介護連携推進に係る全国担当者会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-rouken.html?tid=190816)の資料「都道府県医療介護連携調整実証事業」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/jitu.pdf)では、退院調整もれ率、入院時情報提供率が把握されており、評価指標にも採用できるように感じる。調査方法が確立されており、地域医療介護総合確保基金(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000060713.html)も活用できる。そして、全国の保健所が3年ごとに実施している「医療施設静態調査」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/14/)(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/index.html#00450021)の一般診療所票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_ippan.pdf)、病院票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_byouin.pdf)をみれば、医療保険・介護保険での在宅医療の取り組み状況と実績の詳細(往診、訪問診療、訪問看護・指示書交付、訪問リハビリ、在宅看取り等の実施件数)が把握でき、歯科診療所票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_shika.pdf)には、在宅医療サービスの実施状況;訪問診療(居宅、施設)、訪問歯科衛生指導、居宅療養管理指導(歯科医師による、歯科衛生士による)等もあり、これらも地域レベルの評価指標として活用できるであろう。医療計画に関する厚労省医政局通知(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_keikaku.pdf)p36「圏域連携会議は、各医療機能を担う関係者が、相互の信頼を醸成し、円滑な連携が推進されるよう実施するものである。その際保健所は、地域医師会等と連携して当会議を主催し、医療機関相互または医療機関と介護サービス事業所との調整を行うなど、積極的な役割を果たすものとする。」とあり、圏域連携会議(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000066602.pdf)での保健所の役割を重視したい。「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=216011)の「地域医療構想の実現に向けた取組についての留意事項(案)」((http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000111451.pdf)p4「地方自治体の取組体制や人材育成の必要性【課題の検討案】地域医療構想の策定・進捗評価等にあたっては、NDBやDPCデータを活用するための専門知識が必要である。また、都道府県において策定する医療計画と、市町村において策定する介護保険事業計画との整合性を図り、総合的な企画立案を行うためには、取組体制の充実強化が必要不可欠であると考えられる。また、保健所を始めとする公衆衛生を担う人材には、これまで以上に地域の調整を行う役割を拡大していく事が望まれる。」とあった。各地域において、データに基づき、関係者の意見交換がしっかりなされなければいけない。カギとなるのは原則医師である「保健所長」かもしれない。
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気になる麻しん

2016年09月23日 | Weblog
「最近の麻疹の流行における日本小児科学会の見解」(http://www.jpeds.or.jp/modules/news/index.php?content_id=234)が出ている。日本産婦人科医会「妊娠している方へ麻疹(はしか)の流行についてのご注意」(http://www.jaog.or.jp/news/160909measles.pdf)では「とくにアジアの国々(インドネシア、モンゴル、中国等)の滞在者・旅行者などから麻疹(はしか)の発生がみられています。」とあるように、輸入例はどこでも発生があり得る。国立感染症研究センター麻しんサイト(http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/ma/measles.html)の発生動向にも注目であるが、厚労省の麻しん・風しんサイト(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/kekkaku-kansenshou21/index.html)でタイムリーな更新が必要と感じる。麻しんは感染症法の5類全数届出(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-14-03.html)であるものの、患者の行動調査が非常に重要である。厚労省「麻しん発生時対応ガイドライン」(http://www.nih.go.jp/niid/images/idsc/disease/measles/pdf/30130315-04html-pdf/20130315pdf02.pdf)では、「麻しん発生時には「1例出たら即対応」する。」「麻しんサーベイランスの強化、接触者調査を行い、麻しん患者を迅速かつ確実に把握する。」とある。感染拡大抑制はまさに届出があった保健所の初動にかかっているといえるかもしれない。尼崎市「麻しん(はしか)の発生について」(http://www.city.amagasaki.hyogo.jp/kenko/kansensyo/index.html)はどこまで続くであろうか。大阪市麻しん情報(http://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000153259.html)(http://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000025741.html)や朝日新聞「はしか感染、すでに115人 昨年の35人上回る」(http://www.asahi.com/articles/ASJ9N5TFVJ9NULBJ010.html?iref=com_apitop)の続報も気になる。ポイントは地域的な拡がりであろう。ところで、国立感染症研究所「予防接種スケジュール」(http://www.nih.go.jp/niid/ja/vaccine-j/2525-v-schedule.html)は10月から変更である。
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後発医薬品使用促進計画

2016年09月23日 | Weblog
メディウォッチ「2015年5月の後発品割合、数量ベースで60.9%、薬剤料ベースで13.8%―健保連」(http://www.medwatch.jp/?p=10462)。<以下引用>
<2015年の薬剤料に占める後発医薬品の割合は13.8%、薬剤使用量に占める後発品の割合は60.9%。置き換え可能な医薬品をすべて後発品へ切り替えれば、24億7909万円の薬剤料を削減することができる―。健康保険組合連合会が14日に公表した「後発医薬品の使用状況に関する調査分析」結果から、このような状況が明らかになりました。ビタミン剤、消化器官用薬、抗生物質で薬剤料ベースの後発品割合が高い この調査では、468の健康保険組合(おもに大企業の事業員とその家族が加入する医療保険)における2015年5月調剤報酬レセプトをもとに、後発品の使用状況などを調べたものです。まず15年5月の薬剤料は193億5932万円で、そのうち後発品の薬剤料は26億6911万円で、薬剤料ベースの後発品割合は13.8%となりました。年齢階級別に見ると若干のバラつきがあり、65-69歳の15.7%、60-64歳の15.5%、55-59歳の15.2%などで高く、逆に5-9歳の9.1%、10-14歳の9.9%、0-4歳の11.1%で低くなっています。薬効分類(中分類)別に見ると、ビタミン剤41.5%、消化器官用薬27.8%、抗生物質22.8%などで後発品割合が高くなっています。ホルモン剤や抗生物質では、数量ベースでの後発品割合は9割超 次に15年5月の薬剤使用量を見ると2億1318万で、うち後発品は1億2978となっており、数量ベースの後発品割合は60.9%となっています。政府は「後発品割合を2017年央までに70%とする」との目標を掲げており、まだ9.1ポイントの開きがあります。年齢階級別に見ると、金額ベースと同様に比較的高齢者で高く、年少者で小さい状況が伺えます。薬効分類(中分類)別に見ると、ホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)98.1%、ビタミン剤95.4%、血液・体液用薬91.0%などで、後発品シェアが非常に大きいことが分かります。置き換え可能なものをすべて後発品にすると25億円弱の薬剤料が削減可能 では、先発品から後発品へ切り替えるとどれほどの薬剤料が削減できるのでしょう。健保連では、「仮に置き換え可能な医薬品を、すべて最低価格の後発品に切り替えた場合」の試算も行っており、それによると24億7909万円(調剤医療費全体に対する削減効果は9.1%)となることが分かりました。薬効分類(中分類)別に見ると、循環器官用薬で3億7200万円、アレルギー用薬で3億2900万円、血液・体液用薬で3億600万円の削減が可能との試算も行っています。>

「保険者インセンティブの検討状況」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000121285.pdf)にあるように、「後発医薬品の使用促進に関する取組の実施状況;後発医薬品の促進の取組、後発医薬品の使用割合」は保険者インセンティブの共通指標である。国保・後期高齢は今年度から保険者努力支援制度が前倒しされるが、福岡県ジェネリック医薬品使用促進協議会(http://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/gege.html)のように、都道府県によるバックアップが不可欠と感じる。日本健康会議(http://kenkokaigi.jp/)の「健康なまち・職場づくり宣言2020」(http://kenkokaigi.jp/pdf/leaflet.pdf)には「宣言8:品質確保・安定供給を国に求めつつ、すべての保険者が後発医薬品の利用勧奨など、使用割合を高める取り組みを行う。」がある。「保険者データヘルス全数調査」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/dhcs28/)の結果が、日本健康会議データポータル(http://kenkokaigi-data.jp/)に出ている。データマッピング(http://kenkokaigi-data.jp/datamap/)の都道府県地図をクリックし、「詳細」をみれば、それぞれの都道府県内の取り組み状況(市町村、保険者)が詳細にわかることは常識としたい。そういえば、厚労省「後発医薬品(ジェネリック医薬品)の使用促進について」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kouhatu-iyaku/index.html)の「後発医薬品(ジェネリック医薬品)の品質などについて~医療関係者の皆様へ~」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kouhatu-iyaku/02.html)で「安定供給体制等を指標とした情報提供項目に関する情報提供ページ」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kouhatu-iyaku/kigyou/list.html)が出ていた。後発医薬品の普及には、後発医薬品の品質確保(http://www.nihs.go.jp/kanren/iyaku/20140214-drug.pdf)と情報公開が不可欠と感じる。厚生労働関係部局長会議(http://www.mhlw.go.jp/topics/2016/01/tp0115-1.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2016/01/dl/tp0115-1-03-03p.pdf)p62「「最近の調剤医療費(電算処理分)の動向」における都道府県別後発医薬品割合」では沖縄70.7%~徳島48.7%と大きな格差がある。また、全国健康保険協会運営委員会(https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat720/h28/dai75kai/20160621001)の資料(https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/honbu/Temporary/20160621/2016062106.pdf)p6「都道府県支部別ジェネリック医薬品使用割合(数量ベース)(調剤分)新指標(平成28年2月診療分)」では沖縄県76.6%~徳島県53.3%とあり、まだ割合を高める余地は少なくないように感じる。例えば、「処方せんに記載する一般名処方の標準的な記載(一般名処方マスタ)」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/shohosen_140305.html)は臨床実習や初期研修で周知徹底すべきであろう。しかし、後発医薬品の普及は公的医療保険だけではない。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12000000-Shakaiengokyoku-Shakai/0000077381.pdf)p14「生活保護法第34条第3項;医師が医学的知見に基づき後発医薬品を使用することができるものと認めたものについては、被保護者に対し、可能な限り後発医薬品の使用を促すことにより医療の給付を行うよう努めるものとする。」とあるが、p12の生活保護における後発医薬品の数量シェアでは都道府県・政令市・中核市ごとの生活保護における後発医薬品の使用割合(数量シェア)が出ており、「最大78.9%(那覇市)~最低45.6%(和歌山県)まで、その差は約2倍。」と大きな地域間格差がある。p13「後発医薬品の数量シェアが75.0%以下である市町村(都道府県、市及び福祉事務所を設置する町村)においては、後発医薬品の使用促進の取組に関する計画を策定。」、p14「後発医薬品の数量シェアが75.0%以下の医療機関については、都道府県等から状況の説明を行い、後発医薬品の使用促進について要請。」とあり、p51~「平成27年度から、後発医薬品の数量シェアが75.0%に達していない地方自治体については、更なる取組として、後発医薬品の使用促進にかかる計画を策定する取組を開始するとともに、後発医薬品の使用割合について一定の基準を達成した地方自治体については、医療扶助の適正化にかかる補助金において、補助率を引き上げることにより、取組の評価を行うことを予定している。」「平成27年度より、院内処方について、医師等が後発医薬品を使用することができるものと認めた場合については、生活保護受給者は、原則として後発医薬品を使用することとするとともに、後発医薬品の数量シェアが75.0%に達していない医療機関等に対し、後発医薬品の使用促進に関する働きかけを行う取組を開始する」と下線で強調されている。p54「一部の福祉事務所では電子レセプトシステムを活用できていないとの回答も見られたほか、都道府県等本庁においては、電子レセプトシステムにより得ることができるデータを指導対象医療機関の選定の一要素として使用し、実際に指導検査を行った事例がある都道府県等は31.2%、請求に特徴が見られる医療機関の把握に活用している都道府県等は19.3%であるなど、活用状況は低調であった。」は認識したい。「平成27年度から、後発医薬品の数量シェアが75.0%に達していない地方自治体については、更なる取組として、後発医薬品の使用促進にかかる計画を策定」がどうなっているか、情報公開の徹底が必要であろう。
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生活保護医療扶助の最大の課題

2016年09月21日 | Weblog
以前、読売新聞「貧困と生活保護(30) 医療扶助の最大の課題は、精神科の長期入院」(https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160428-OYTET50014/?catname=column_hara-shohei)が出ていた。生活保護受給者の健康管理支援等に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syakai.html?tid=368236)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/shiryou2_2.pdf)p3「市町村(健康増進部門)が、健康診査を実施(健康増進法により、市町村に健診実施の努力義務)」「福祉事務所が、健康診査結果を入手 (平成25年生活保護法改正により、福祉事務所の調査権限を強化)」「福祉事務所が、レセプト点検で医療機関への受診状況を把握し、通院患者に対する服薬指導や適正受診指導を実施 (レセプト点検費用及び重症化予防の取組に対する予算補助)」とあるが、精神保健福祉についても積極的に考えたいものである。医療法に基づく病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)は一般病床と療養病床を有する医療機関だけであって精神病床は対象外である。また、医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)では、精神疾患は柱の一つであるが、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)での必要病床では精神病床は除外されている。「これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syougai.html?tid=321418)の「今後議論すべき論点について(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000130435.pdf)p3「「精神障害者地域包括ケア」の構築についてどのように考えるか」とあったが、まずは、精神病床の特別扱いを避ける必要があるように感じる。ところで、生活保護関係全国係長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000114635.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12000000-Shakaiengokyoku-Shakai/0000114630.pdf)p6「都道府県・指定都市・中核市別保護率」では大阪市5.64%~富山県0.27%と生活保護率に20倍以上の格差がある。社会保障ワーキング・グループ(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg1/index.html)のKPI・「見える化」項目の明確化(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg1/280711/shiryou5.pdf)p22「都道府県等別年齢調整後被保護者一人当たり医療扶助費(月額)を毎年度作成することにより、都道府県等別の医療扶助費の地域差の把握を行う。」が待たれる。
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医療の適正化と情報公開の徹底

2016年09月21日 | Weblog
週刊現代「現役医師たちの内部告発「とんでもない医者と病院の実態、話します」手術ノルマの存在、薬の乱用、人格…」(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49590)が目にとまった。様々な観点からの問題点が掲げられているが、医療側、患者側双方に課題があるように感じる。「地域医療構想」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)、「新公立病院改革プラン」(http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)、新たな「医療費適正化計画」(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/syakaihosyou_kaikaku/dai6/shiryou3.pdf)等を通じて、医療の適正化が図られなければならない。そのためには情報公開の徹底が不可欠であろう。厚労省「DPC導入の影響評価に関する調査結果」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000049343.html)、医療法に基づく病床機能報告(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)、医療機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)では個別医療機関の各種データが公表されているが、地域ごとの比較評価・経過評価と医療側・患者側双方に対するわかりやすい解説が必要と感じる。しかし、平成27年7月28日医政局地域医療計画課事務連絡「地域医療構想策定支援ツール等から得られる情報の関係者間での共有等について」では、医療計画作成支援データブックの分析データ(生データではない!!!)の活用は医療計画・地域医療構想関係者に限定され、「国が決めた誓約書」による厳格な規制がかかっている。医療費適正化計画、健康増進計画、介護保険事業計画、障害福祉計画等を担当する行政職員すら、医療計画作成支援データブックの分析データを閲覧できないでいる。国の「タテワリ主義」「規制主義」は本当に何とかならないものであろうか。
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福祉用具、住宅改修の見直しと情報公開

2016年09月21日 | Weblog
毎日新聞「介護保険制度見直し 自己負担増に懸念 福祉用具利用、国が方針」(http://mainichi.jp/articles/20160921/ddm/016/010/002000c)。<以下一部引用>
<2018年度からの介護保険制度の見直しで、要支援1から要介護2までの軽度とされる要介護者の福祉用具利用について、国は、自己負担分を増やす方針を示した。年内に結論が出るが、福祉用具は訪問介護や通所介護と並び軽度者に多く利用されており、大幅な負担増となれば、利用控えが進み、重度化を招きかねないと懸念する声が上がっている。埼玉県草加市の主婦(48)は出産後、両肘や股関節に痛みを感じるようになり、リウマチと診断された。65歳未満でも要介護認定を受けられる特定疾病にあたり、要介護度は「要支援2」とされた。介護保険の住宅改修を使い、自宅の階段などに手すりをつけたほか、2年前から歩行補助つえをレンタルし、現在は置き型の手すりと車イスも使っている。利用料の月額は、1割負担のため3点で1060円。女性は「軽度といっても、福祉用具がなければ生活できない」と国の方針に困惑を隠さない。福祉用具の中には購入前提の入浴用イスなどもあるが、貸与が原則。身体の状況が変化したり、機器に不具合が出たりした場合に、レンタルした方が交換や調整など柔軟に対応できるからだ。ある事業者は、すべての福祉用具が購入となれば「値段だけで選ばれる可能性がある」と指摘する。制度の見直しをしている厚生労働相の諮問機関、社会保障審議会介護保険部会で指摘されているのは貸与価格のばらつきだ。福祉用具は5000〜6000品目あるが、同じ介護ベッドでも平均貸与価格の10倍以上のものがあったり、同じメーカーの同じ製品でも、地域によって貸与価格に大きな差があったりする。貸与価格は、相談員による福祉用具選びの支援や使い方の指導など人件費に加え、修繕費用なども勘案して、事業者がそれぞれで決めている。部会では「あまりにもばらつきがある」「利用者に貸与価格を『見える化』することが大事」という意見のほか、「公定価格の設定」を求める意見もあった。市区町村によっては利用者にコスト意識をもってもらうため、介護給付費の通知を利用者に送る際、同じ製品でも価格差があり、使用しているものが高いのか安いのか分かるよう情報を伝えているところもある。しかし、給付費を通知しているのは2013年度で762市区町村と全自治体の半分にとどまり、部会では自治体の対応についても批判があった。一方、福祉用具事業者約320社が加入する日本福祉用具供給協会の小野木孝二理事長は「毎年、同種の福祉用具の貸与価格は下がっており、市場原理は働いている」と話し、新たな機能を付加した福祉用具が出てくるたびに公定価格をつけることについては「コストがかかるだけ」と指摘する。平均貸与価格と比べ非常に高額な福祉用具については「我々も問題だと思っており、そういう業者は淘汰(とうた)されるべきだ。全市区町村が貸与価格の平均値を公表するのは賛成」と話す。福祉用具を負担増とする国の案には、多くの自治体から反対の声があがっている。「福祉用具国民会議」のまとめによると、13日現在で、三重県議会など22府県議会、111市区町が制度の現状維持を求める意見書を採択した。また軽度の要介護者のサービス抑制に反対する、公益社団法人「認知症の人と家族の会」の鈴木森夫常任理事も「福祉用具は身体介護の方だけでなく認知症の人にとっても大事。負担増は実施しないでほしい」と訴える。住宅改修も負担増か 社会保障審議会介護保険部会では、住宅改修についても負担増の方向で議論されている。現在は要介護者が自宅に手すりをつけたり、段差を解消したりするなど住宅改修の際には、工事前に市町村に申請し、完成後に領収書など必要書類を出すと、かかった費用に対し、18万円を上限に保険給付される。部会では、事業者によって技術・施工水準のばらつきが大きいため、事業者を登録制にするよう求める意見や、利用者の経済力に応じて、保険給付の対象から外すべきだといった意見が出ている。>

介護保険部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126734)では「福祉用具・住宅改修」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000130769.pdf)が議論されている。軽度者の自己負担増がどうなるかも気になるが、「福祉用具は5000〜6000品目あるが、同じ介護ベッドでも平均貸与価格の10倍以上のものがあったり、同じメーカーの同じ製品でも、地域によって貸与価格に大きな差があったりする。」の報道に違和感を感じる方が少なくないであろう。ネットによる「価格の見える化」が不可欠と感じる。また、自治体の対応についても「見える化」が必要であろう。公正取引委員会「介護分野に関する調査報告書」(http://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h28/sep/160905_1.html)では、「事業者の創意工夫が発揮され得る環境の整備;「混合介護の弾力化」の実現」が掲げられているが、情報公開徹底がなければならない。そういえば、全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000115521.html)の資料「介護サービス情報公表制度の活用等について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000115405_1.pdf)にあるように、介護保険法改正で「市町村は地域包括支援センターと生活支援等サービスの情報を公表するよう努めなければならない」と規定され、昨年10月から、介護サービス情報公表システムを活用して公表できるようになった。厚労省の介護事業所・生活関連情報検索(http://www.kaigokensaku.jp/)による生活関連情報の公表項目(http://www.kaigokensaku.jp/publish_seikatsu/)には、見守り・安否確認、配食(+見守り)、家事援助、交流の場・通いの場、介護者支援、外出支援、多機能型拠点などがあり、市町村ごとに取り組み状況が公表されていることになっているが、入力されていない自治体が少なくない。いくら法を改正し、莫大な予算で全国レベルの公表システムが構築されても、各自治体で取り組み・入力されなければ全く意味がない。
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