保健福祉の現場から

感じるままに

被ばく影響

2014年11月09日 | Weblog
NHK「子どもの甲状腺 今後も検査を」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141109/k10013058381000.html)。<以下引用>
<東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて茨城や千葉の保護者などで作る市民団体が1800人余りの子どもたちの甲状腺を検査したところ、このうち7人が「一定以上の大きさのしこりなどがあり、さらに詳しい検査が必要」とされましたが、担当の医師は原発事故の影響とは判定できないとしています。団体では今後も検査を続けることにしています。茨城や千葉の保護者などで作る市民団体「関東子ども健康調査支援基金」は、原発事故で放出された放射性物質が子どもたちの健康に影響していないか調べようと去年10月から希望者を対象に医師の協力を受けて甲状腺の検査を行ってきました。検査は茨城、千葉、埼玉、神奈川、栃木の5つの県で行われ、ことし9月までに検査を受けた18歳以下の子どもたち1818人の結果がまとまりました。それによりますと「正常」と診断された子どもが672人、「小さなしこりやのう胞と呼ばれる液体がたまった部分があるものの、特に心配はなく経過を観察」とされた子どもが1139人、「一定以上の大きさのしこりなどがあり、さらに詳しい検査が必要」とされた子どもが7人でした。今回の結果について検査に当たった島根大学医学部の野宗義博教授は「チェルノブイリ事故の例から見て原発事故から3年余りで甲状腺がんが発生するとは考えにくく、詳しい検査が必要とされた子どもについても被ばくによる影響とは判定できない。今後も定期的に検査をしていくことが大切だ」と話しています。市民団体では今後も希望者を対象に検査を続けることにしています。>

福島県の健康調査(http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/21045b/)でも子どもの甲状腺がんが発見されている。しかし、甲状腺がんは特殊検査で発見されやすいがん(http://www.pet-toyama.jp/seiseki.htm)であり、しっかりした対照データをもとにした評価が必要であろう。JBpress「不気味に増加していた「リンパ・造血細胞がん」「乳がん」 スリーマイルが教えるフクシマの未来」(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40116)、全国保険医団体「10mSv以下の低線量被ばくでも発がんリスク増」(http://hodanren.doc-net.or.jp/iryoukankei/seisaku-kaisetu/140225hibaku.html)、日経メディカル「20歳未満でのCT検査で癌リスクが有意に上昇 年少の曝露ほど高リスク、豪州での大規模コホート研究の結果」(http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/bmj/201306/530940.html)、日経メディカル「癌患者の2%がCT検査による発症?」(http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t084/201003/514653.html)の記事もあったように、最初から低線量被ばくを全く無視するのは適当ではない。来年1月からの小児慢性特定疾患の医療費助成では、悪性新生物、慢性腎疾患群、慢性呼吸器疾患群、慢性心疾患群、内分泌疾患群、膠原病、糖尿病、先天性代謝異常、血液疾患群、免疫疾患群、神経・筋疾患群、慢性消化器疾患群、先天異常症候群、皮膚疾患群が対象になり、受給率推移の比較検討も必要と感じる。

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