現在、「糖尿病網膜症による失明者は年間3,000人以上(新規失明者の約18%)、糖尿病腎症による新規透析導入者は年間16,000人以上(新規透析導入の約44%)、糖尿病足病変による下肢切断者が年間3,000人以上(全切断患者の40~45%)」(http://www.jds.or.jp/common/fckeditor/editor/filemanager/connectors/php/transfer.php?file=/uid000025_6B756D616D6F746F323031332E706466)とされる。日本透析医学会 統計調査委員会(http://docs.jsdt.or.jp/overview/index.html)の資料では、2013年末の透析患者は31万4,180人で、増加の一途(http://docs.jsdt.or.jp/overview/pdf2014/p003.pdf)である。透析導入の原疾患(http://docs.jsdt.or.jp/overview/pdf2014/p012.pdf)では糖尿病性腎症が43.8%でダントツに多い。糖尿病性腎症による透析導入の平均年齢は66.84歳である(http://docs.jsdt.or.jp/overview/pdf2014/p011.pdf)。以前、国立循環器病研究センターがプレスリリース「<糖尿病実態アンケート調査結果>約半数の患者さんが血糖管理目標に達していない」(http://www.ncvc.go.jp/pr/release/005581.html)を出しており、「①約半数が血糖管理目標に達していない、②特に50代後半から60代に血糖管理が悪い方が多い、③4割以上が眼科を定期受診していない、④8割以上が糖尿病連携手帳を所持していない」とあった。また、「2型糖尿病患者における腎症合併率(JDDM 10)」(http://www.jmedj.co.jp/fileview.php?field=reading_pdf&id=22&type=adarticle)では、腎症StageⅠのHbA1cの目標到達率48%、血圧の目標到達率48%、腎症StageⅡのHbA1cの目標到達率26%、血圧の目標到達率34%に留まっている。しかし、これらの数字はあくまで医療機関で継続治療を受けている方である。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000032074.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000032813.pdf)p9「「糖尿病が強く疑われる者」における治療の状況」では、「過去から現在にかけて継続的に受けている」は約6割であるが、40代男性では38.7%に留まっている。以前の「治療と職業生活の両立等の支援に関する検討会報告書」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002ecfl.html)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002ecfl-att/2r9852000002ecj9.pdf)p4では、「医師から糖尿病と言われたことがある人で、ほとんど治療を受けていない人は約4割で、また、定期通院を自己中断した主な理由としては、仕事が多忙であるとの理由が多く(51%)を占め、男性・若年・サラリーマンや専門職に中断が多くなっている」とあった。とにかく、勤務世代からの糖尿病重症化予防をもっと推進しなければならない。資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000060316.pdf)p17で、健保組合におけるレセプト・健診データの突合分析による糖尿病の重症化予防事業が紹介されている。勤務世代の取り組み如何が、退職後の国保(http://allabout.co.jp/gm/gc/12068/)、後期高齢者医療、介護保険にも影響することは認識したいところである。そういえば、10月10日の医療介護改革推進本部資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000060857.pdf)参考資料p3、10月15日の社会保障審議会医療保険部会資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000061516.pdf)p25~に、被保険者の予防・健康管理に対するインセンティブが出ているのであるが、勤務世代では、個別指導による糖尿病重症化予防を推進したい。なお、健康日本21(第2次)の推進に関する参考資料(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/kenkounippon21_02.pdf)p52の都道府県別糖尿病腎症による新規透析導入患者の状況、p54の血圧変化による糖尿病患者の透析導入リスクは理解しておきたい。協会けんぽ資料(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/migration/g7/cat720/h22/20101227-095025.pdf)p10では「人工透析患者の1月当たりの人工透析の医療費の平均は47万9千円程度」とあり、医療費適正化の観点からも糖尿病重症化予防を推進する必要がある。まさに保険者のデータヘルス(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061273.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000044053.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000060316.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000061280.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000061278.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000061279.pdf)の真価が問われているような気がする。今年度からの保健事業指針改正(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000044053.pdf)によるデータヘルスの推進を真剣に受け止めたい。
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