とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

書評『「国語」入試の近現代史』(石川巧著)

2017-09-27 07:27:35 | 読書
 入試に「国語」の問題が取り入れられるようになったのが、大正時代である、そこから現在のマークシート型の問題まで「国語」の入試問題を振り返っている本である。現在私は入試問題に国語教育が振り回されているのではないかと思っており、そのことについての考察をしている。この本は私に大きな示唆を与えてくれた。

 大学入試問題が高校国語教育と大きな関連がある。大学入試に国語教育がコントロールされてきたと考えられるのだ。大学入試の作成者がそれを意識していたわけではない。高校側が意識してきたのである。生徒にしても教師にしても大学入試に突破することが最大の目的となるので当然そうなるであろう。

 しかし近年の大学入試問題は暴走している。もはや国語教育の範囲を逸脱しているといってもよい。本来の国語教育とは何なのか。もっとしっかりと考えなければいけないし、そのために大学入試がどうなっていけばいいのかをみんなでよく考えなければならない。

 高校国語教師にとって非常に参考になる本である。

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