とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

神と科学(『カラマーゾフの兄弟』)

2017-03-23 12:54:13 | カラマーゾフの兄弟
 『カラマーゾフの兄弟』を少しずつ読んでいる。ようやく第5編「プロとコントラ」まで進んだ。ここで展開されるのは、3男アリューシャと次男イワンの宗教論争である。イワンは大学で工学を学んでいて、神を信じていない。アリューシャは宗教人である。

 私が面白かったのはイワンがここでユークリッド幾何学に言及したことである。ユークリッド幾何学というのは、われわれ人間が経験上正しいと信じて何の疑問も抱かなかった体系である。しかしユークリッド幾何学とは違うが理論的に成立する他の体系が証明された。非ユークリッド幾何学である。イワンの主張は次のようなものであろう。

 キリスト教というのはユークリッド幾何学的なものであり、実はもっと広いところに人間の真実がある。科学にこそ人間の真実があるのだ。

 『カラマーゾフの兄弟』が世に出たのが1880年ぐらい。ちょうど近代から現代への移行期だ。「常識」が「常識」として通用しなくなる時期、大きな時代の変革の時期である。『カラマーゾフの兄弟』はその時代と真正面に取り組み、格闘した小説なのだろうか。

 おもしろくなってきた。
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『カラマーゾフの兄弟』を読む1

2017-01-17 18:11:15 | カラマーゾフの兄弟
 死ぬ前に『カラマーゾフの兄弟』を読んでおかなければいけないと思い、遅ればせながらこんなに年をとってから読んでいる。しかしかなり面倒くさい小説だ。

 何が面倒なのか。1つには名前が混乱するということだ。これがとにかく厄介だ。もうひとつ。光文社文庫の1の半分ぐらいしか読んでいないのだが、宗教についての議論が続いている。これがわからない。宗教について真剣に考えていなかった者にとっては、理解の外にある。

 しかし、近代国家が宗教とのかかわりの中で成立しているという発想は、日本人にとって新鮮なのではないだろうかと感じる。

 今後も読みながら気づいたことを書いていきたい。
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