とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

フィギュアスケートの低年齢化を危惧する

2019-10-28 18:09:00 | スポーツ
 フィギュアスケートのロシアの女子選手トルソワ選手が4回転を飛び、「スケートカナダ」で優勝した。ルール上問題ないのだから、この結果について文句を言うわけではないし、言ってはいけない。それは十分わかっている。しかし多くの人が疑問に感じるだろう。トルソワ選手や関係者を批判するという意味ではなく、この競技のありかたの問題としてあえて申し上げたい。

 トルソワ選手はまだ子供の体型である。これからが成長期だと思われる。まだ若くて身長も低く、筋肉もまだ十分はついていないために体重も軽い。だからこそ4回転ジャンプができるのである。男子選手が4回転を飛んでいるのとは事情が違う。

 おそらくこれからトルソワ選手は成長してジャンプが飛べなくなる。老化による劣化ではないのである。成長と反比例して飛べなくなるという事態なのだ。

 今後のフィギュアスケートのために今から考えてもらいたい問題である。

関連した過去のブログ
https://blog.goo.ne.jp/masasamm/e/8be5ce8901857166d7e7d6bcaff24122
https://blog.goo.ne.jp/masasamm/e/610d7585f2c44f48099729af2b20b751
https://blog.goo.ne.jp/masasamm/e/918ae19f470bf8e65a11810bdd72f57b
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『同期のサクラ』はいいドラマだ

2019-10-27 09:18:39 | TV
 今年の秋ドラマは『ドクターX』と『グランメゾン東京』という「失敗しない」定番作品があり退屈しなくてすむ。そこにもっとおもしろいドラマが出現した。『同期のサクラ』だ。遊川和彦さんのドラマは主人公が変わっていて設定が無理があり、それにとらわれすぎてちょっと疲れる時があるのだが、『同期のサクラ』はそれを超えるおもしろさがある。今回のドラマは安心して見ることができる。

 主演は高畑充希。大手ゼネコンに入社した新人女性社員が自身の故郷と本土との間に橋を架けるという夢を果たす10年間の物語を1話=1年として描いていく。

 彼女の口癖が、

「私には夢があります。
故郷の島に橋をかけることです。
一生信じあえる仲間を作ることです。
その仲間とたくさんの人を幸せにする建物を作ることです。」

である。ドラマの中でとても効果的に使われており、脚本がうまくできていると感心させられる。仲間の大切さと、夢をあきらまないことの大切さを純粋に教えられる。

 高畑充希は最近ちょっと変わった役ばかりで、イメージが固定してしまうのが心配だ。来年は『ミスサイゴン』のキムをやるそうだ。楽しみだ。
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萩生田文科大臣は「身の丈に合った」地位にもどりなさい

2019-10-26 09:51:04 | 教育
 大学入試の英語の民間試験の利用に関しては様々な点で大きな問題があり、以前から多くの人が反対してきた。私もこのブログで何度か書いてきた。その批判が実施が近づくにつれ、だれの目にもあきらかになり、ここに来て当の受験生からも反対意見が出てきた。切実なしかも論理的な意見である。そんな批判はお構いなしに文科省は強引に来年から実施しようとしている。このような状況の中、先日萩生田文科大臣がテレビでとんでもない発言をした。私はこの人が許せない。

 BSフジのプライムニュースでの発言である。英語の英検やTOEFLなど民間試験を使うことについて、司会の反町氏が「お金や場所、地理的な条件などで恵まれている人が受ける回数が増えるのか、それによる不公平、公平性ってどうなんだ」との声があるとして、その部分についての見解をただした。萩生田氏は、議論を認めながらも、お金の懸念について、こう説明した。

 「それ言ったら、『あいつ予備校通っていてズルいよな』と言うのと同じだと思うんですよね。だから、裕福な家庭の子が回数受けて、ウォーミングアップができるみたいなことは、もしかしたらあるかもしれないけれど、そこは、自分の身の丈に合わせて、2回をきちんと選んで勝負して頑張ってもらえば」

 「身の丈」とはどういう意味なのか。田舎者は身の丈が低いといっているようなものだ。都会人は偉い。田舎者はそれに従えという意見でしかない。東京が偉くて田舎は東京の属国だと言っているようなものだ。許しがたい意見である。こういう政治家ばっかりだから日本はおかしくなるのだ。

 教育改革の理念がこういうおろかな政治家や、民間企業の介入によっておかしくなってしまう。これが日本の政治であり、日本の行政の一番いけないことなのだ。

 萩生田大臣は文部科学大臣になるほどの能力がないのは明らかだ。身の丈にあった地位に降格しなさい。本当に腹が立つ。

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シアターコクーンで『オイディプス』を見ました。

2019-10-23 06:10:37 | 演劇
 シアターコクーンでギリシャ悲劇『オイディプス』を見ました。

[原案・原作]ソポクレス
[演出]マシュー・ダンスター
[翻訳]木内宏昌
[振付]シャーロット・ブルーム
[出演]市川海老蔵 / 黒木瞳 / 高橋和也 / 中村京蔵 / 谷村美月 / 笈田ヨシ / 森山未來 / 他

 演劇の古典作品、ギリシャ悲劇の『オイディプス』を現代の神話として上演する作品です。演出のすばらしさと役者のすばらしをを堪能しました。

 ストーリーは言うまでもない。知らずに父親を殺し、母親と結婚してしまったオイディプスがその事実に気が付き破滅していくという話です。単純なストーリーですが、フロイトによって「エディプスコンプレックス」という無意識が発見されたことからもわかるように、人間の無意識に宿っている真実がそこにはあります。だからこそいつの時代も上演されるのです。

 この作品を現代に置き換えて演出します。しかし現代ではありながら神話的です。森山未來の身体表現は効果的です。「現代の神話」を完成させるのにどうしても必要な役者だったと思われます。市川海老蔵もいい。現代劇でありながら歌舞伎役者です。見事に歌舞伎の演技が現代劇に生かされています。しかも存在感がすごい。いよいよ本物になってきました。

 演劇のよさを感じる作品でした。
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こまつ座『組曲虐殺』を見ました

2019-10-22 10:50:37 | 演劇
 天王洲銀河劇場でこまつ座の『組曲虐殺』を見ました。こまつ座らしくしっかりとした安心できる舞台で、しかも飽きさせることなく3時間を超える舞台を時間を忘れて見ることができました。しかし、内容は重く苦しいものです。

 小林多喜二を主人公とした演劇です。小林多喜二は「あか」として当局にマークされています。そんな小林が当局から逃げ続け、最後まで抵抗する姿が描かれます。しかし、そこに描かれるのは残酷なシーンではありません。小林と関わった人々の人情が主として描かれるのです。だからこそ小林のつらさが観客に届く。様々なことを犠牲にしながら、仲間のためには破滅の道を進まなければならなかった小林の心が観客に伝わります。

 最近の日本は本当に言いたいことが何も言えません。言いたいことを言えばネットで叩かれ、無視され、いじめられます。生き延びるために「勝ち組」につき、にやついている人間ばかりです。戦時中と通じます。

 一番いけないことは自分で考えないことです。自分で考えることができる人は自らの行動や発言を反省します。しかし、彼らは自分の意見が他人の意見の受け売りなのに自分の意見だと思い込んでいます。だからもはや歯止めがききません。しかしこの芝居に出てくる人たちは考えています。警官役の2人も考えます。だから苦しみます。この苦しみも観客に伝わります。

 もしかしたら、当時よりも現在はひどい状況なのかもしれないと感じてしまいます。井上ひさしらしいすばらしい舞台でした。
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