マリアテレジアの独り言

日々の生活の中で見つける・・
  小さな感動をつづります。

7年間は人を変えるのに十分な期間か?・・・『騎士団長殺し』。 そして 『命と幸い、死と災いをあなたの前に置く。』

2017-03-02 23:32:45 | 待降節。クリスマス。降誕節。四旬節。聖週間。復活節。

   村上春樹。 『1Q84』以来、7年ぶりの大長編『騎士団長殺し』

『第一部 顕れるイデア編』を読み終えました。

いつものように・・・
現実と非現実:見える世界と見えない世界の境界線が、存在している。

しかし・・・
今回は、今までの本とは、明らかに違う。変わった。
7年間の空白に、村上春樹はどこに住み(世界中のあちこちに一時滞在をする村上氏)、何を考え、何をしていたのだろう。
この作品で、村上春樹はどこに向かうのだろう? 明らかに新しい世界に入ったのでは?

読んでいて・・・
目を離せないが、なぜか?恐怖心のような?気分が悪くなってくる。恐ろしい。
日常そのままの自宅で読む気がしなくて、図書館にある学生のための『自習室』に向かい、音のない世界で読んでいます。

内容は・・・
毎度のことながら、この作品にも、「現実」と「非現実」を結ぶ『継ぎ目』が存在します。
『第一部』は『顕れるイデア編』。
改めて…『イデア』とは何か? 辞書で調べました。
『プラトン哲学の中心概念で、理性によってのみ認識されうる実在。感覚的世界の個物の本質、原型。』

   村上春樹は、『非現実の世界』=『イデアの世界』を、『現実世界』に呼び寄せていきます。

  かが変わった『村上ワールド』。
             『第二部』の終盤で、私は、『何』を発見できるのだろうか?


そして。

今日は3月2日。 灰の式後の木曜日。

  『今日の第一朗読 モーセの言葉』

     『モーセは民に言った。
            命と幸い、死と災いをあなたの前に置く。
あなたの神、主を愛し、その道に従って歩み、その戒めと掟と法を守るならば、あなたは命を得、かつ増える。
もしあなたが心変わりして聞き従わず、惑わされて他の神々にひれ伏し仕えるならば、あなたたちは必ず滅びる。』
                                                 申命記 30章15-20

   

    四旬節の今日。

    私の前に、『命と幸いの道』『死と災いの道』、が置かれました。

 
         『最後の審判』       ミケランジェロ作品  システィナ礼拝堂

『神の世界』『最後の審判』『村上ワールド』、目に見えないけれど『現実の世界』です。
  目に見えないからこそ、軽視が許されない、我が心の決断が問われる世界です。


『今日の詠唱』

 『そのときから、イエスは、「悔い改めよ。天の国は近づいた」と言って、宣べ伝え始められた。』
                                                マタイ福音書 4-17

        見えない神との対峙する時期の四旬節。
        悔い改めを迫られる次期であります。 頑張りましょう!

皆様!
御訪問に感謝申し上げます。
自分の心を見つめ直すのは、とても厳しい、一仕事ですね。 7年間が必要なのかもしれませんね。