母の思い。そして・・

「私のリングをず～と身に付けていてね。」

母の命日を今年も迎える。

母は亡くなる1ヵ月ほど前。
日常につけていた、結婚リングとダイヤのリングを私に渡した。母の思いを私に託した。
「私のリングをず～と身に付けていてね。」　の言葉と共に。


母の結婚リング　　そして　私の婚約リングと、加工して、くっつけた母のお気に入りダイヤのリング



母は亡くなる３日前。
入院した。母と私は、親子でいられた60年間の喜びを分かち合った。

「お母さんの娘で嬉しかったわ。感謝しています。」　「私も同じよ。」
「お母さんと過ごした60年間は本当に楽しかったです。ありがとう。感謝しています。」　「私も同じよ。」
「あの旅行は・・おばあちゃんも一緒だったわね。」　「この旅行は・・家族全員だったわね。」
　　　　なんて具合に話し合った。　涙も流し合った。

そして、消えるように、私が手を握ぎるままに、神の元に帰った。


そして今。
私は、計り知れない母の思いを偲びながら、日常は４つのリングをつけている。

母の結婚リング。私の結婚リングと婚約リング。そして母のダイヤのリング。

母が懐かしい。　母が恋しい。　
母の思いを受け継ぎ、そして、母のように慈愛に満ちた人間になりたい。


命日に、そして毎日。
母の思い・・を偲ぶ。　そして・・指輪をはめる。