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●科学技術ニュース●産総研など、極薄ハプティックMEMSによるハプティックデバイスを活用した「双方向リモート触覚伝達システム」を開発

2024-03-22 09:37:32 |    ロボット工学
 産業技術総合研究所(産総研)センシングシステム研究センター ハイブリッドセンシングデバイス研究チーム 竹井 裕介 研究チーム長、竹下 俊弘 主任研究員、東北大学 大学院情報科学研究科 応用情報科学専攻・人間-ロボット情報学 昆陽こんよう 雅司 准教授、筑波大学 システム情報系 応用触覚研究室 蜂須 拓 助教、株式会社Adansons 中屋 悠資 取締役CTO、は、極薄ハプティックMEMSによるハプティックデバイスを活用した「双方向リモート触覚伝達システム」を開発した。

 同システムは、触覚デバイスと触覚信号編集技術を組み合わせることで、幅広い周波数帯域の触覚信号を体験できるため、指先で触れる操作や握手などの触覚情報を手首で計測し、相手側に伝えることができる特徴がある。

 エンターテインメント領域でのよりリアルな振動配信の創出、遠隔地での振動体験の共有などの使用例を想定している。

 同研究では、産総研の「極薄MEMS素子」によるハプティックデバイス、東北大の「信号強調・変換技術(ISM)」、筑波大が開発した「非言語的行動・反応のデフォルメ生成技術」、Adansonsが開発した振動データの特徴抽出を行う「参照系AI」の4要素を組み合わせることにより、「ヒトが感じることのできる全ての周波数帯域の振動を表現可能」で「伝えたい振動を強調できる」触覚共有システムを開発した。

 今後、同技術が多くの分野において価値創出されるよう、技術面だけではなくコンテンツ創出にも取り組んでいく。体感振動はエンターテインメント分野のみならず、非言語的な技術継承がなされてきた手工・加工などのハンドメイドによる作業現場での導入、スポーツ中継などでプレイヤーの心理状態を観戦者に伝える新規コンテンツなど、振動による「心理」「技術」、そしてリモートで振動を介して共有することによる「体感」の3方向を軸に、技術とコンテンツの融合を進める方針。<産業技術総合研究所(産総研)>
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