“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「見えない宇宙の正体」(鈴木洋一郎著/講談社)

2020-11-30 09:32:53 |    宇宙・地球

 

<新刊情報>

 

書名:見えない宇宙の正体~ダークマターの謎に迫る~

著者:鈴木洋一郎

発行:講談社(ブルーバックス)

 私たちが知っている原子や分子などの通常の物質は、宇宙に存在する全物質、エネルギーのわずか5%にしか過ぎない。残りの95%はよくわかっていない。全体の約68%を占めるのが、宇宙を加速膨張させるダークエネルギー、そして残りの8割5分、全体の約27%を占めるのがダークマターと呼ばれる未知の物質。どう書では、その未知の物質、ダークマターの正体について、これまでにわかってきたこと、今解明されつつあること、見つかりそうでなかなかその姿を見せてくれない実態を紹介。

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●科学技術ニュース●伊藤忠商事、米ザパタへ出資し量子コンピュータ向けのソフトウェアを販売

2020-11-30 09:32:30 |    情報工学

 伊藤忠商事は、量子コンピュータ向けのソフトウェアを開発する米ザパタ・コンピューティング(Zapata Computing, Inc.)へ出資し、同社の国内展開を支援する。

 ザパタは、量子コンピュータ向けソフトウェア「Orquestra(オーケストラ)」の開発で業界を先行するハーバード大発スタートアップ企業。同ソフトウェアは、異なる開発言語を変換可能とするコンバーター機能により、様式や言語の異なる量子コンピュータを併用利用することが可能。

 また、従来型古典コンピュータと量子コンピュータ間にて演算順序やリソースの振り分けを制御し、古典コンピュータ環境でも量子アルゴリズムをシミュレートさせることが可能で、量子コンピュータの試験利用や本格導入の検討を効率的に実施することがでる。

 このような強みから、すでに米国を中心として、石油、ガス、製薬、金融、自動車等、様々な業界のリーディングカンパニーに導入されている。

 伊藤忠商事は、ザパタへの出資を通じて、グループのネットワークと知見を活かし、同社の日本展開を支援する。

 また、クラウドを含めた大規模なシステム構築・運用など、ソフトウェアの領域に強みを持つ伊藤忠テクノソリューションズと連携し、日本での量子コンピューティング領域における新たなサービスの開発や顧客の抱える課題解決に取り組む。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「パワーエレクトロニクス」(佐久川貴志著/森北出版)

2020-11-30 09:31:55 |    電気・電子工学

 

<新刊情報>

 

書名:パワーエレクトロニクス

著者:佐久川貴志

発行:森北出版

 各種のパワー半導体デバイスや基本回路の動作原理・機能について、図を用いてわかりやすく、丁寧に解説。さらに、電源装置、動力・輸送システム、家電・民生機器、電力・エネルギー、産業・医療における、パワーエレクトロニクス技術のさまざまな応用・実用例を幅広く紹介。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「Coders(コーダーズ)」(クライブ・トンプソン著/日経BP)

2020-11-27 09:34:51 |    情報工学

 

<新刊情報>

 

書名:「Coders(コーダーズ)」~凄腕ソフトウェア開発者が新しい世界をビルドする~

著者:クライブ・トンプソン

解説:及川卓也

訳者:井口耕二  

発行:日経BP 

 フェイスブックやツイッター、ウーバー、ペイパル、インスタグラムといった各種サービスを開発・提供する「ソフトウェア開発者」の多彩かつ具体的なエピソードを通じて、彼ら・彼女らはどのように考え、行動し、デジタル世界に大きな影響を与えるソフトウェア/サービスを生み出しているのかを解き明かした読み物。デジタル世界、およびソフトウェア・ファーストが浸透するにつれて、社会におけるプログラマーの重要性はますます高まっている。彼ら・彼女らの役割と実態を、IT分野で活躍したい方々はもとより、彼ら・彼女らと接するビジネスパーソンも知ることで、生産性を高め、よりよいサービスを生み出す大きなヒントが得られるであろう。

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●科学技術ニュース●東芝、電解液に可燃物を含まない水系リチウムイオン二次電池を開発

2020-11-27 09:34:26 |    電気・電子工学

 東芝は、再生可能エネルギーの安定供給において必須となる安全で大容量な定置用蓄電池を実現するため、マイナス30℃でも運用できる水系リチウムイオン二次電池(水系電池)を世界で初めて開発した。

 水系電池は電解液に水を用いるため、外部要因で火災が起きた際でも安全な将来の電池として期待が高まっている。

 これまでの水系電池は、長期間運用すると水溶液の電気分解反応が進行するため、充放電反応が進まない点が課題であった。

 そこでリチウム塩の濃度が高い高濃度電解液と固体電解質セパレーターを組み合わせた独自の電池構造により、正極側から負極側への水素イオン(水)の移動を防ぐことで水溶液の電気分解を抑制した結果、従来技術の10倍となる約2,000回以上の充放電を実現した。

 また、水系電池としては高い2.4Vの電圧を実現している。

 さらに、低温でも凍らない水溶液を使うことで、マイナス30℃でも充放電が可能となった。電解液に水を使うことで、安全性を向上させるだけでなく、製造設備の簡略化による低コスト化も期待できる。(東芝)

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「作って学ぶニューラルネットワーク」(山内康一郎著/コロナ社)

2020-11-27 09:33:57 |    人工知能(AI)

 

<新刊情報>

 

書名:作って学ぶニューラルネットワーク~機械学習の基礎から追加学習まで~

著者:山内康一郎

発行:コロナ社

 質のよい人工知能を構築するには、その構造・メカニズムを深く理解することが重要である。そのために必要なのは、その数理的な知識のみならず、実際にプログラミングをしてニューラルネットワークを構築する経験であろう。この観点から、同書では2章に「機械学習の基礎」を配置し、機械学習の基本的な意味理解と応用を行うにあたって、最低限理解しておく必要があるパターン認識の数学的な意味について解説した。また、その理解の助けとなるよう、確率密度関数やベクトル、テンソルについては「学び直しコラム」を用意した。さらに、この章で得た知識をもとに理解が深まるよう、3章に「ニューラルネットワーク」を配置した。ニューラルネットワークのメカニズムを説明する過程では、それを理解するのに必要な数学的知識をその場で学べるように配慮した。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「すごい宇宙講義」(多田 将著/中央公論新社)

2020-11-26 09:35:45 |    宇宙・地球

 

<新刊情報>

 

書名:すごい宇宙講義

著者:多田 将

発行:中央公論新社

 空前絶後のわかりやすさ、贅言不要のおもしろさ! ブラックホール、ビッグバン、暗黒物質……異色の物理学者が宇宙の謎に迫る伝説の名著。補章を付す。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>「これから学ぶ酵素科学」(山下 哲、野池基義著/三共出版  )

2020-11-26 09:34:36 |    生物・医学

 

<新刊情報>

 

書名:これから学ぶ酵素科学

編著:中山 亨

著者:山下 哲、野池基義
 
発行:三共出版
 
 共通教育を終えた大学・高専の学生や初学者が、生命科学の基盤となる酵素科学をこれからしっかり学習できるよう、基礎から応用までやさしく解説した濃厚な入門書。 特に苦手意識に陥りやすい、酵素反応速度論の展開式は、なるだけ省略しないで、式の意味するところを噛み砕いた解説を心がけている。また、身近で興味をそそるトピックスや、理解を促すために、本文では解説しきれない要点をコラムで紹介し、さらに理解を確認するための豊富な演習問題とやさしく丁寧な解答を記述した。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「元素手帳2021」(化学同人編集部編/化学同人社)

2020-11-25 09:36:16 |    化学

 

<新刊情報>

 

書名:元素手帳2021  

編者:化学同人編集部

絵:寄藤文平

発行:化学同人社

 毎日、元素に親しめるスケジュール帳。好評既刊書「元素生活 完全版」に登場するキャラクターをはじめ、元素のウンチクや科学者の名言などが随所に散りばめられている。元素の資料集としての情報量はもちろん、手帳としての使いやすさにもこだわっているので、小学生から大人の方まで幅広く、男性にも女性にもおススメ。もちろんカバーデザインは寄藤文平さん。元素とともに、豊かな生活を! マニアックなあなたに贈る、元素と過ごす1年間。

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●科学技術ニュース●NEDO、TherMATと名古屋大学、世界最大6.2kWの無電力熱エネルギーを輸送できるループヒートパイプを開発

2020-11-25 09:35:52 |    エネルギー

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、エネルギーの供給過程で排出される未利用熱の革新的活用技術に関する研究開発に取り組んでいるが、今般、未利用熱エネルギー革新的活用技術研究組合(TherMAT)と、名古屋大学とともに、世界最大6.2kWの熱エネルギーを無電力で輸送できるループヒートパイプを開発した。

 開発したループヒートパイプは、大量の熱輸送を可能にするため、蒸発器構造をボックス構造に改良したほか、凝縮器の最適化を図ることで安定した動作を可能にした。

 今後、自動車のエンジンや工場からの排熱利用、電気自動車やデータセンターの機器類の熱マネジメント、大型発熱機器の冷却などへの適用を図り、抜本的な省エネルギー化を目指す。

 今回開発したループヒートパイプは、大熱量を輸送するため、蒸発器構造をボックス構造に改良して熱伝達性の向上を図り、熱源と平面での高効率な接触を可能にしたほか、凝縮器内の気液二相流動モデルを構築し、管内の圧力損失増大を抑えつつも気液の分離が起きない環状流の領域が確保できるサイズになるように管径を最適化した。

 この技術は、自動車分野においては、大量に放出されるエンジン排気熱の回収と利用、熱が不足する電気自動車でのモータ廃熱の空調活用といった熱マネジメントにより、省エネルギー化と燃費向上の効果が期待される。

 また工場内の炉などで発生する大量排熱の輸送と熱利用設備での活用、蓄電設備やデータセンターなどの熱マネジメント、電動機や変圧器など大型発熱機器の冷却といった用途に適用することにより、設備機器の高効率化と抜本的な省エネルギー化が期待される。(新エネルギー・産業技術総合開発機構<NEDO>)

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