“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「人間がいなくなった後の自然」(カル・フリン著/草思社)

2023-05-31 09:43:16 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:人間がいなくなった後の自然

著者:カル・フリン

訳者:木高恵子

発行:草思社

 人間がいなくなれば、自然は新生する。世界中の見捨てられた場所を訪れ、そこで生まれ変わった自然の実態を追った、人間中心主義以降の時代を切り拓く意欲作。筆者のカル・フリンは、作家・ジャーナリスト。サンデー・タイムズ紙とデイリー・テレグラフ紙の記者であるほか、ザ・ウィーク誌の寄稿編集者でもある。オックスフォードのレディ・マーガレット・ホールで実験心理学の修士号を取得。著書にオーストラリアの植民地問題を扱った「Thicker Than Water」がある。
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●科学技術ニュース●産総研とJST、バイオマス由来の2種のプラスチックを組み合わせた新素材を開発

2023-05-31 09:42:54 |    ★バイオニュース★
 国立研究開発法人 産業技術総合研究所(産総研)触媒化学融合研究センター 吉田 勝 研究センター長、田中 慎二 主任研究員、小野 英明 産総研特別研究員らは、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)と共同で、バイオマス由来のポリエステルとポリアミドを組み合わせた新しいプラスチック素材を開発した。

 この技術は、バイオマスから合成可能な生分解性高分子として知られるポリブチレンサクシネート(PBS、ポリエステルの一種)と、同じくバイオマスから合成可能な生分解性高分子であるポリアミド4(PA4、ポリアミドの一種)を繰り返し結合させた新素材を得るもの。

 この素材は、透明なフィルムとして成形することが可能。このフィルムは、汎用プラスチック水準の強度を示し、また、引き伸ばすほど強度が増すという特徴を有している。

 同複合材料は、汎用プラスチックフィルムや繊維の代替品や医療プラスチックへの応用が期待され、カーボンニュートラルな社会の実現に貢献する。

 今後は、合成経路を見直し、コストダウンを図る。また、物性や機能性の詳細な評価を通じて、同材料に適する製品群を選定する。さらに、別種のポリエステルやポリアミドの組み合わせの検証を通じて、多様なニーズにも応答可能な新材料の開発を目指す。<産業技術総合研究所(産総研)>
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●科学技術ニュース●東京大学など、チップ設計の民主化に向けた次世代先端半導体設計プラットフォームの研究開発を開始

2023-05-31 09:42:06 |    電気・電子工学
 東京大学大学院工学系研究科、アドバンテスト、凸版印刷、日立製作所、ミライズテクノロジーズ、理化学研究所(理研)は、「先端システム技術研究組合(略称:RaaS(ラース)」(理事長:黒田 忠広 東京大学大学院工学系研究科附属システムデザイン研究センター長 教授)において、2023年4月1日から新たな先端システム技術の研究開発への取組みを始めた。

 デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現の鍵を握るのは、フィジカル空間(現実空間)とサイバー空間(仮想空間)をシームレスに繋ぐデータの活用。IoTデバイスでセンシングしたデータを5Gで集め、AIで高度な分析を加えてサービスとして提供するデータ駆動型社会を支えるシステムが求められている。

 こうしたデジタル技術やそれを活用した製品やサービスは、プラットフォームを通じて発展・普及するため、従来のコストパフォーマンスに加え、タイムパフォーマンスも求められる。すなわち、安く高性能であるだけでなく、早く提供することも重要。

 しかし、製品やサービスを実現するための専用チップを最先端のプロセスで製造すると、高い性能を得ることができる一方で、開発に多大な費用と年月を要することが課題とされてきた。

 RaaSの研究開発目標は、専用チップの開発効率を10倍に高めると同時に、エネルギー効率を10倍に高めること。

 まず、開発効率を高めるために、専用チップを素早く設計できるアジャイル設計手法を研究開発する。

 専用チップを設計・製造するにあたり課題となるのは開発コストだが、RaaSの新たな取組みでは、組合員が共同利用できる次世代先端半導体開発プラットフォームを研究開発することで、チップ設計と製造を民主化する。

 また、エネルギー効率を高めるために、世界のメガファウンドリの7nm以降のCMOSプロセスを利用し、組合員の実現したいシステムを搭載したチップを製造する。

 このようにして開発されたエネルギー効率の優れた半導体チップを活用し、各組合員は自らが実現したいシステムを開発して事業化する。

 期待される成果は、誰でも専用チップを素早く設計でき、最先端半導体技術で製造できるようにするシリコン技術の民主化。<アドバンテスト>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ネットワーク信頼性設計」(渡邉 均著/丸善出版)

2023-05-31 09:41:35 |    通信工学



<新刊情報>



書名:ネットワーク信頼性設計~信頼性理論の基礎から通信網のモデル化・評価まで~

著者:渡邉 均

発行:丸善出版

 ネットワークの高信頼化と経済性をどう両立するか? このバランスをとるのが信頼性設計である。同書では、電話網を例にネットワーク設計法の概要を解説するとともに、一般的なネットワークの信頼性設計を行うための基礎的手法について解説。話題の中心は通信ネットワークであるが、通信以外の分野にも応用できるよう、モデル化する際の着眼点や発想および、信頼性設計全体の体系に重点を置いて説明した。また、web付録として信頼性解析プログラムを提供。これらを活用することで、様々なモデルを実際に計算し、各種理論の特性を体感することができる。通信網、道路網、電力網など、様々なネットワークの設計・高信頼化を進めるうえで有用な一冊。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「スタッフエンジニア」(Will Larson著/日経BP)

2023-05-30 09:35:55 |    企業経営



<新刊情報>



書名:スタッフエンジニア~マネジメントを超えるリーダーシップ~

著者:Will Larson

解説:増井 雄一郎

訳者:長谷川 圭

発行:日経BP

 ソフトウェアエンジニアが、マネジャーやCTOといったマネジメント職に進むのではなく、技術力を武器にテクニカルリーダーシップを発揮して、エンジニアリング職のキャリアパスを登っていくための「指針」と「あり方」を示す。「スタッフエンジニア(超上級エンジニア)」になるにはどんなスキルを身につければいいのだろうか? 技術的な能力さえあればいいのだろうか?なった人は、具体的に何をしたのだろう?その仕事を楽しむには、どうしたらいいのだろうか?これらの疑問に答えるのが同書の目的。【「解説」から】本書は2部構成になっており、第1部でスタッフエンジニアの役割とあり方を解説。第2部(おもに第5章)で現役のスタッフエンジニアのインタビューを通してその実像を掘り下げています。私のおすすめの読み方は、まず第5章のインタビューを2~3人分読んでから、第1部を読み進めることです。とくにある程度経験を積まれたエンジニアの方は、第5章に登場するスタッフエンジニアの具体的なエピソードに大いに共感されることと思います。その共感を胸に第1部を読むことで、スタッフエンジニアに求められる役割が自然と腑に落ちるのではないでしょうか。原書では14人のスタッフエンジニアのインタビューが掲載されています。いずれも個人的な経験にもとづいた具体的な内容で、これからスタッフエンジニアを目指す人にとって大いに参考になるでしょう。ただし、これらは米国での話であり、日本周辺での現状も気になるところです。そこで日本語版では、原著のインタビューに加えて、日本人のスタッフエンジニア4人に新たにインタビューし、貴重な経験とそれを支える志を明かしてもらいました。
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●科学技術ニュース●TDK、独自のAIデータ分析プラットフォームを構築しマテリアルズ・インフォマティクス(MI)を推進

2023-05-30 09:35:33 |    人工知能(AI)
 TDKは、マテリアルズ・インフォマティクス(MI、情報科学的な手法を用いて材料開発を効率化する取り組み)推進の一環として、独自のAIデータ分析プラットフォーム「Aim(AI + Materialの造語)」を開発し、2023年4月より社内運用を開始した。

 同社は独自の材料技術を磨き上げることで、受動部品をはじめとする各製品の材料開発のためのデータ解析技術を蓄積してきた。その一方で、その技術は各事業部や各部署の中で蓄積され、全社に展開する点において課題があった。

 近年、AIやビッグデータを活用し、材料開発を高効率化するMIが世界的に注目を集めている。同社でも2013年からMIの取り組みを開始し、磁石材料開発や、誘電体材料開発への適用などを進めるとともに、Aimの開発を2018年から開始した。

 Aimは、各部署に蓄積されたデータ解析技術を誰にでも使いやすいように広く全社に展開すること、AIやビッグデータ活用で必要となる良質なデータを集積すること等を目的として開発した独自のAIデータ分析プラットフォーム。

 2019年以降、Aimを日本国内で試験的に導入し、材料の画像解析において高速・高精度な解析に活用してきたほか、MIでの本格導入に向けて機能拡充を進めてきた。

 このたび、データ解析やデータベース等の機能拡充を実施し、MIを活用する仕組みが整ったことから、MIにおけるAimの運用を2023年4月から開始した。

 当初は国内の研究部門で運用し、その後は国内外の各拠点に広く展開していく予定。運用を通じて効果を検証しながら、今後もより効率的なMIの仕組みづくりを継続する。

 「Aim」の運用等により材料開発に係る社内DXを進め、TDKにおけるMI推進を加速することにより、同社独自の材料技術を継続的に進化させ、価値ある技術と製品を提供する。<TDK>
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●科学技術ニュース●産総研、心理学の手法をAIに応用し「不気味の谷」現象を世界で初めて確認

2023-05-30 09:34:53 |    人工知能(AI)
 国立研究開発法人 産業技術総合研究所(産総研)人間情報インタラクション研究部門 林 隆介 主任研究員、伊賀上 卓也 リサーチアシスタントは、人間の顔とその他の物体を合成した画像に対する、感情的な言葉との内容の一致度をAIで解析し、人間に中途半端に似た対象を不快と評価する 「不気味の谷」現象を確認した。

 同実験では、画像の内容を言語化するAIとして標準的な、既存の学習済みモデルを用いた。そして、人間の画像とその他の物体画像の合成度合いを変えることで、人間度合いを操作した約5,000枚の画像と、延べ10,000語以上の単語をAIに入力し、画像と単語との内容の一致度を解析した。

 その結果、AIも画像の人間度合いの変化に対し、不気味の谷現象のような評価傾向を示すことが判明した。

 この研究成果は、不気味の谷研究にAIを活用する世界で初めての成果。

 今後、人間が親しみを感じるロボットやアバターのデザイン評価手法に活用される可能性を示しており、人にやさしいインターフェース技術の開発に貢献する。

 産総研は、人間の知覚・認知機能を模倣したAI技術を用いて、人間の脳機能を探る研究を行ってきた。一方、近年になって画像の内容を自然言語で記述できるAI技術が登場した。そこで、同研究では、最新の画像評価AIが、さまざまな画像をどのような感情語で評価するか解析することで、不気味の谷現象に関わる、人間の感性評価の特徴や傾向を探る研究を行った。

 CLIPと呼ばれる最新のAI技術は、画像と説明文の間の対応関係を学習することで、両者の意味内容の一致度を出力することができる。学習に使われた説明文は、画像を見て人間が作成した文章。したがって、このAIが学習しているのは「人間が画像の内容を言語として表現する傾向」であると言い換えることができる。

 同研究では、このAIにさまざまな画像を入力し、どのような単語(特に感情表現に関わる単語)がその内容に一致するか調べることで、「人間はどのような画像を、どのような感情語表現と結びつけて解釈する傾向があるのか」を探ることを着想した。AIを使うことで、従来の人間を対象とした心理学実験では困難であった、膨大な数の画像と感情語との対応を網羅的に調べることできる。

 今後は、神経科学的な知見に基づき、より人間の脳の情報処理に近いAIを開発することで、一層人間らしい知覚・認知機能を再現したいと考えている。このようなAIの実現によって、さまざまな画像に対し、人間と同じような感性評価が自動的にできるようになると期待される。従来技術では困難な、人間にやさしい対話的なインタラクションを行うロボットやアバターが生まれる可能性がある。<産業技術総合研究所(産総研)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「持続可能な社会を支えるゴム・エラストマー」(日本化学会編/化学同人)

2023-05-30 09:34:19 |    化学



<新刊情報>



書名:持続可能な社会を支えるゴム・エラストマー~新素材・自己修復・強靱化と最先端評価技術~

編者:日本化学会

発行:化学同人

 エラストマーは、常温で弾性を示す物質であり、粘弾性を示すゴムが代表だ。タイヤ用途が中心だが、電子材料や医療用材料からビル(免震ゴム)や橋桁などの巨大建造物まで、その用途は広がりを見せている。とりわけ化学架橋構造を持たない熱可塑性エラストマーの利用は大きく進展している。同書では、バイオマス材料である天然ゴムの研究、天然ゴムを凌ぐ新たなゴム素材の開発、熱可塑性エラストマーと新エラストマーの開発や多様な解析手法を、基礎と応用バランス良く紹介する。【目次】PartⅠ 基礎概念と研究現場(フロントランナーに聞く/活躍するエラストマー/エラストマーの基礎科学/エラストマーの素材と応用) PartⅡ 研究最前線(天然ゴム素材とその改変/高シスポリイソプレン/熱可塑性エラストマー/環動ゲルのエラストマー応用/ゴムNMR法(FG-MAS固体NMR法)/散乱法によるゴムの階層構造解析/ひずみを可視化できる液晶エラストマー/他) Part Ⅲ 役に立つ情報・データ(革新論文/他)
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「日本が世界で勝つためのシンID戦略」(DIME編集部編/小学館)

2023-05-29 09:53:39 |    情報工学



<新刊情報>



書名:日本が世界で勝つためのシンID戦略

編者:DIME編集部

発行:小学館

 見落とされているデジタルアイデンティティ。これからの日常生活においてもビジネスにおいても不可欠な存在になりそうなのが「デジタルアイデンティティ」。ビジネストレンド情報誌「DIME」では、メタバースのようなデジタル空間の拡大、Web3をはじめとした新しい働き方や経済圏が生まれるにつれて、ますます重要なキーワードになっていきそうな「デジタルアイデンティティ」に注目。GAFAなどのビッグテックに情報を独占されてしまう未来なのか、国家や行政が主導すべきなのか、AIの進化で何が起こるのか、各分野の識者の提言を元にこれからのデジタルビジネスの核心に迫る。(注)人、組織、デバイス、サービスなど、属性を管理する単位のことをエンティティ(主体)といい、システムに登録されたエンティティに関する属性情報の集合をアイデンティティ情報、アイデンティティを電子的に表現したものをデジタルアイデンティティという。




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◆科学技術<テレビ番組情報>◆NHK「サイエンスZERO」/BSフジ「ガリレオX」他>

2023-05-29 09:53:19 |    ◆TV番組◆




<テレビ番組情報>



居間からサイエンス BSテレ東 毎週水曜日 午後10時~10時55分

5月31日(水)  いま月の開拓がアツい!

 いま「月探査」が激アツ!人類を再び月面へ送り込むアルテミス計画や、民間初の月面着陸挑戦など話題に事欠かないこの分野で、月面探査ロボット研究のトップを走り続けるのが、東北大学工学研究科の吉田和哉教授だ。小惑星探査機「はやぶさ」や人類初の月面探査レースに参加した「HAKUTO」など、宇宙探査の最先端技術で世界をけん引。月面を自在に動けるロボット、その秘密とは? 市場規模20兆円を見込む月探査のサイエンスに迫る。

 高校生の時、天文台の先生の講演を聞き天文学者に憧れた吉田氏。しかし大学受験に失敗し、やむなくロボット研究の道へ。しかしその後も宇宙への熱い思いを抱き続けたある日、指導教授から唐突に「宇宙探査のロボットを研究してみてはどうか?」と言われ、まったく予想もしなかった形で宇宙の研究にたどり着く。「回り道こそが近道」と言い切る吉田さん、月面探査ロボット開発に秘められたサイエンスを加藤浩次と徹底的にトーク。

出演:吉田和哉(東北大学)

司会:加藤浩次、須黒清華

コズミック フロント  NHK‐BSプレミアム  毎週木曜日 午後10時~11時00分

6月1日(木) 地球に酸素が生まれた日(初回放送日:2022年10月13日)

 地球が生命の惑星となった理由の一つは、大気中に酸素があるから。ところが46億年まえの誕生時には存在していなかったという。一体、いつ、どうして酸素ができたのか?

地球ドラマチック  NHK‐Eテレ  毎週土曜日 午後7時~7時45分

6月3日(土) ユキヒョウ 〜“山の精霊”を追って〜

 “山の精霊”とも呼ばれるユキヒョウ。生息数は世界全体で4000頭ほどと少ない上、警戒心が強く、人前に姿を現すことは滅多にない。長年その姿を追う兄弟カメラマンがヒマラヤ山脈の奥地で撮影に挑んだ。拠点とした村は標高4000mを超える。冬の積雪は深く、夏は足場の悪い岩場が広がる。そんな中、地元の人たちの協力を得て、狩りや子育てなどの貴重な姿を捉えることに成功した。(インド2022年)

ガリレオX  BSフジ  毎週日曜日 午前8:28〜9:00(隔週新作)

6月4日(日) 国産超伝導量子コンピュータ初号機 始動!(再放送)
 
 2023年3月、理化学研究所の主導で開発された「国産超伝導量子コンピュータ初号機」が公開された。“従来のコンピュータ”と“量子力学”を融合させた新しい概念のコンピュータだという。この量子コンピュータはインターネットを介して外部の共同研究者がアクセスすることが可能で、これまでにない新たな材料の開発や、機械学習などでの活躍が期待されているが、従来のコンピュータと一体何がどう違うのか? そして“量子”とは一体どのようなものなのか?目に見えないミクロな世界を司る“量子力学”がもたらす未来を探る。

主な取材先:阿部 英介(理化学研究所)
      野口 篤史(理化学研究所)
      石崎 章仁(分子科学研究所)
      根来 誠(大阪大学)

サイエンスZERO  NHK‐Eテレ  毎週日曜日 午後11時30分~0時00

6月4日(日) 認知症の転換点#2 アルツハイマー病は“脳血管障害”!?

 アルツハイマー病は脳の神経障害によって認知機能が低下する病気だが、この病気を“脳血管障害”ととらえる研究がいま注目されている。認知機能が低下した患者の脳を解析すると、血流の悪くなった血管が数多く見つかる。またアルツハイマー病の原因物質・アミロイドβが脳血管にたまることも明らかに。脳血管に超音波をあててアルツハイマー病を治療しようという最新研究も紹介。アルツハイマー病と脳血管の密接な関係に迫る。
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