“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ITナビゲーター2023年版」(野村総合研究所 ICTメディアコンサルティング部編/東洋経済新報社)

2022-12-29 10:44:16 |    科学技術全般



<新刊情報>



書名:ITナビゲーター2023年版

編者:野村総合研究所 ICTメディアコンサルティング部

発行:東洋経済新報社

 Web3時代において、ICT産業はどう変わり、社会をどう変えるのか?通信サービス、xR、メタバース、メディア・広告、データ流通、NFT、プライバシーTech、HRTechなど、7つの産業と19の市場を徹底洞察。【目次】序 章Web3への奔流――中央集権から多極・自律分散へ 第1章 通信サービスの未来 第2章 デバイスの未来 第3章 メディアと広告の未来 第4章 マーケティングの未来 第5章 データ流通の未来 第6章 プライバシーとセキュリティの未来 第7章 HR Techの未来
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●科学技術ニュース●SBテクノロジー、サグリとの資本業務提携を締結

2022-12-29 10:43:36 |    情報工学
 SBテクノロジー(SBT)は、農業や環境における課題解決にむけた衛星データやAI技術・区画技術を活⽤したサービスを提供するサグリと資本業務提携を締結した。
 
 SBTは、クラウドやセキュリティの技術力を強みに、通信業・建設業・グローバル製造業を中心とした法人ならびに官公庁・自治体向けの案件を多数手がけている。

 官公庁においては、2014年からこれまで、農地情報公開システムや農林水産省共通申請サービスの開発・運用など、農林水産省が推進する国民向けサービスのデジタル化を支援してきた。

 サグリ社は、農業分野などにおいて、衛星データ活用、AI技術・区画技術を活用したサービスを提供しており、それらの分野における知見や技術力に大きな強みを有している。

 今後も、農林水産分野におけるデジタルトランスフォーメーションが進む中で、農地情報の活用は、より一層求められる。<ソフトバンク>

 今回の提携により以下の取り組みを進める。

  ・公共分野の衛星データ活用およびAI技術・区画技術に関する業務における事業連携
  ・みどりの食料システム戦略に基づく技術革新に向けた取り組み
  ・相互の顧客基盤およびノウハウの活用による事業機会の創出
  ・相互の人的交流による人材育成
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●科学技術ニュース●JAMSTEC、生命の起源を解く重要なヒントとなる「海底熱水-液体/超臨界CO2仮説」提唱

2022-12-29 10:42:51 |    宇宙・地球
 海洋研究開発機構(JAMSTEC)超先鋭研究開発部門 超先鋭研究開発プログラムの渋谷岳造主任研究員と高井研部門長は、「前生物的化学進化は、海底熱水系で発生・貯留される液体や超臨界状態のCO2の存在によって促進された」とする、生命の起源を解く重要なヒントとなる「海底熱水-液体/超臨界CO2仮説」を発表した。

 生命誕生の場に関する科学的考察は、干潟説、海底熱水説、陸上温泉説、宇宙飛来説等多くの仮説が提唱されている。

 中でも海底熱水系は、生命が代謝を開始・維持する条件が整っていることや、宇宙線などの地球外からの致命的な影響を受けないなど、生命誕生の場として際立った有利な条件を持っていると考えられている。

 その一方、海底熱水系は海水で満たされており、化学的に合成された生命の誕生に必要な有機物や生体高分子が水によって分解されやすく、前生物的化学進化が困難であるという「ウォーター・パラドックス」とよばれる欠点が指摘されていた。

 そこで同研究では、1) 現在の深海底には非常に稀ではあるものの、熱水噴出孔(チムニー)周辺や海底下に液体/超臨界CO2を貯留する海底熱水系が存在すること、2) 液体/超臨界CO2は多くの有機物を溶かすものの水はほとんど溶かさないという化学的特性を持つこと、を考慮して、生命が誕生した40億年以上前の原始地球にも液体/超臨界CO2を保持する海底熱水系が存在し得たかどうか、そしてそこで化学進化が起こり得たかどうかを既存の研究成果に基づく理論的考察によって検証した。

 その結果、現世の海底熱水系の海底下で液体/超臨界CO2が発生し保存されるメカニズムや、35億年前の海底熱水系でも液体/超臨界CO2が発生していたことを示す地質記録が複数存在することなどを明らかにした。

 このことは、生命が誕生した原始地球においても液体/超臨界CO2を貯留する海底熱水系があった可能性が極めて高いことを示している。

 そして、同研究では「海底熱水-液体/超臨界CO2仮説」を提唱するとともに、液体/超臨界CO2を貯留する海底熱水系では、水の中では起こらないような化学進化における重要な化学反応プロセスが起こりやすいことも予測した。

 この「海底熱水-液体/超臨界CO2仮説」は、これまでの海底熱水説の弱点である「ウォーター・パラドックス」を克服するだけでなく、化学進化を効果的に促進する生命誕生の場として全く新しい概念を提供する仮説になる。

 今後、液体/超臨界CO2を使った室内実験や海底下に液体/超臨界CO2プールが広がる沖縄トラフ熱水活動域などの調査研究により、この仮説の検証を行っていく。<海洋研究開発機構(JAMSTEC)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「Teams仕事術<改訂新版>」(椎野磨美著/技術評論社)

2022-12-29 10:42:12 |    情報工学



<新刊情報>



書名:Teams仕事術<改訂新版>

著者:椎野磨美

発行:技術評論社

 Microsoft Teamsの強みは、「オンライン会議」「ビジネスチャット」はもちろんのこと、「データの保管・共同編集」や「タスク管理」まで、チームのシゴトに必要なすべてが詰まっているところにある。「あのオンライン会議の記録が見つからない」「チャットならすぐに済む話なのに」といったムダも、Teamsを使いこなせば、あっという間に解消することができる。そこで同書では、講師歴30年のMicrosoft認定トレーナーが、Teamsで日々のシゴトを快適にするためのノウハウを紹介。初版刊行時(2021年4月)からさらに進化した、Teamsの最新機能・UIに対応し、解説・画面キャプチャを大幅に刷新した。Teamsの機能を最大限生かすために必要な、「ビジネススキル」まで掘り下げて解説しているので、どんな働き方でも活用できる確かな「実践知」が身につく。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「禁断の進化史」(更科 功著/NHK出版)

2022-12-28 09:35:31 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:禁断の進化史~人類は本当に「賢い」のか~

著者:更科 功

発行:NHK出版(NHK出版新書)

 私たちは、「バカ」だったから繁栄した!?人類は他の生物より、知能が高く、そのために文明を築き成功することができた、と思われている。果たしてそうだろうか。知能の高さと生物の繁栄は直結しているのか? なぜ知能だけでなく、意識が進化したのか? 脳の大きいネアンデルタール人が滅んだのはなぜか? 生物進化についてのわかりやすい解説が人気の著者が、人類史の大きな謎に迫る。
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●科学技術ニュース●日立と積水化学、疑似量子の活用で従来のMIによる材料開発期間を20%短縮

2022-12-28 09:35:10 |    化学
 日立製作所は、材料開発の加速につながる新たな機械学習モデルを開発し、積水化学工業と進めているマテリアルズ・インフォマティクス(MI)推進に向けた協創活動においてその有効性を実証した。

 同モデルは、決定木を用いた材料の性能予測モデルの構築に、量子コンピュータを疑似的に再現する「CMOSアニーリング」を適用することで、さまざまな条件を網羅的に考慮することが可能。

 これにより従来の機械学習モデルの予測精度を同モデルの適用により向上させ、材料開発の期間を約20%短縮できる見通しを得た。

 日立は、同技術を同社のIoTソリューション「Lumada(ルマーダ)」の「材料開発ソリューション」として実用化していく。

 また、同モデルを、生産現場の運用や物流の最適化など、幅広い業界への展開をめざし、ユーザーのの価値創造に貢献していく。<日立製作所>
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●科学技術ニュース●電源開発とJAMSTEC、深海域でのCO2ハイドレートの生成を確認

2022-12-28 09:34:41 |    ★炭素ニュース★
 電源開発と海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、両社の共同研究で実施した深海域における現場海域実験で、油圧シリンダーポンプから放出した液体の二酸化炭素(CO2)がハイドレート化する現象を確認した。

 同共同研究は、深海域におけるCO2の挙動を把握することを目的として、JAMSTECが保有していた深海調査研究船「かいれい」で無人探査機「かいこう」を用いた現場海域実験を行ったもの。

 相模湾沖の水深500m以深の深海環境において、高純度の液体CO2が低温・高圧環境下で瞬時にハイドレート化し、葡萄状の構造を形成することを確認した。

 また、その様子を日本で初めて高解像度カメラで撮影することに成功した。<海洋研究開発機構(JAMSTEC)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「人工知能と法律」(佐藤 健、新田克己著者・編集/近代科学社)

2022-12-28 09:34:06 |    人工知能(AI)



<新刊情報>



著者:人工知能と法律

著者・編集:佐藤 健、新田克己

著者:西貝 吉晃、狩野 芳伸、本村 陽一、髙岡 昂太、高橋 和子、太田 勝造

発行:近代科学社

 人工知能が法律に影響を与えるようになった未来の姿を解説。民事裁判におけるIT化法案(「民事訴訟法等の一部を改正する法律」)が成立したことをきっかけに、IT技術および人工知能技術の導入が急速に発展してきている。同書ではまず第Ⅰ部で「人工知能と法」分野の歴史、次に法律における推論についての基礎的な知識を説明する。第Ⅱ部では法律への具体的な人工知能の技術の詳細について紹介を行っている。現在の法学に対する人工知能の到達点と、今後の日本の社会像が見えてくる充実の一冊。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「「覚える」と「わかる」」(信原幸弘著/筑摩書房)

2022-12-27 09:47:18 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:「覚える」と「わかる」~知の仕組みとその可能性~

著者:信原幸弘

発行:筑摩書房(ちくまプリマー新書)

 覚えた!わかった!と素朴に使うけど、その時、人間のなかでなにが起きているのか。丸暗記、真似る、理解といった働きから、批判的思考や知の可能性までを探る。
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●科学技術ニュース●東海大学と富士通、世界初!超音波AI技術により非破壊で冷凍マグロの鮮度の評価に成功し冷凍マグロの汎用的な品質評価システムの確立へ

2022-12-27 09:46:50 |    人工知能(AI)
 東海大学(静岡キャンパス)海洋学部水産学科の後藤 慶一教授、および富士通の共同研究グループは、冷凍マグロの重要な品質指標の一つである鮮度について、超音波AI技術を活用することで、冷凍状態のまま非破壊で評価することに世界で初めて成功した。

 マグロ産業の成長と国際化は近年急速に加速しているが、冷凍マグロの品質の判別は、マグロの尾の断面を熟練者が目視で確認する尾切り選別をはじめとする破壊的検査が主流であり、検査可能なタイミングや場所、検査者が限定されている。

 一方で、超音波を用いて身を切ることなく非破壊で鮮度を検査する手法は、冷凍マグロの肉質による超音波の減衰の影響が大きいことが課題となっていた。

 この課題を解決するため、同共同研究グループは、まず冷凍マグロの超音波検査が可能な超音波の周波数帯を発見したのち、正常な検体に比べて鮮度不良の検体では中骨からの反射波が特徴的であるという点に着目し、機械学習を用いて非破壊で鮮度の判定を行うことに成功した。

 同研究成果は、マグロの身を切ることなく冷凍マグロの価値を維持しながら、場所を問わず誰でもマグロの品質評価を行うことを可能にし、国際化の進むマグロの流通にトラストをもたらすことが期待される。

 両者は今後、マグロの検体数を増やすことで超音波AI技術の精度向上を図るとともに、血栓や腫瘍などの鮮度不良以外の異常検知にも取り組んでいく。さらに、水産加工工場などの現場での実証実験を進めるとともに、冷凍物を扱う畜産業や医療・バイオ分野などへ同技術を幅広く応用する研究を行っていく。<富士通>
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