“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「大陸の誕生」(田村芳彦著/講談社)

2024-04-25 09:33:05 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:大陸の誕生~地球進化の謎を解くマグマ研究最前線~

著者:田村芳彦

発行:講談社(ブルーバックス)

 地球の大陸は謎だらけ。そもそも地球にはなぜ大陸があるのか? そんなことすらわかっていなかった!地球の大きな特徴として「海」が挙げられる。地球表面の多くの部分を液体の水が覆っている。カラカラに渇いているお隣の惑星(火星や金星)とは大違いだ。逆に見れば、地球には海に覆われていない場所(陸)がある。じつは、岩石学的には、この「陸」こそが地球の特徴である。地球表面を構成する岩石は、海洋底と陸で明確に異なる。火星や金星の表面を覆う岩石は、地球の海洋底の岩石と同じ「玄武岩」。地球の陸地を構成する「安山岩」は、火星や金星には存在しない。ほかの惑星には存在しない安山岩に、地球表面の3割が覆われている。地球にはなぜ安山岩があるのか? これが、同書が挑む最大の謎である。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「新版 環境の科学<第3版>」(中田昌宏、笠嶋義夫著/三共出版)

2024-04-17 09:51:22 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:新版 環境の科学<第3版>~人間の活動は自然環境に何をもたらすのか~

著者:中田昌宏、笠嶋義夫

発行:三共出版

 これまで地球環境を犠牲にして築いてきた経済発展や生活様式を見直し、21世紀では自然との共生を基本とした「環境保全型社会」の実現に向けて―。同書は、エネルギー、人口、自然破壊や資源の枯渇などの諸問題を解説し、理工系のみならず文科系の入門書として広く活用できるよう配慮した。新版(第3版)では、廃棄物やマイクロプラスチックの問題について取り上げるとともに、データの更新や全般的な加筆・修正を行った。【目次】はじめに 持続可能な開発目標(SDGs) 1. 地球温暖化 2. 再生可能エネルギー 3. オゾン層の破壊 4. 酸性雨と森林 5. 人口増加と食糧問題 6. 原子力発電 ―原子力発電は文明を支えるエネルギーとなり得るか― 7. 廃棄物問題とマイクロプラスチック 8. いま文明はどこへ向かおうとしているのか
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「宇宙と物質の起源」(高エネルギー加速器研究機構 素粒子原子核研究所編/講談社)

2024-04-12 09:38:05 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:宇宙と物質の起源~「見えない世界」を理解する~

編者:高エネルギー加速器研究機構 素粒子原子核研究所

発行:講談社(ブルーバックス)

 138億年前、点にも満たない極小のエネルギーの塊からこの宇宙は誕生した。そこから物質、地球、生命が生まれ、私たちが今ここに存在するまでには、数々の偶然が重なった。誰も見たことがない「この世界の起源」を、人類はどのように解明してきたのか?そして、反物質、ダークマター、マルチバース……残された謎は、どこまで明らかになったのか?宇宙の謎に挑む研究者たちが総力を挙げて、基礎から最先端までを丁寧に解説する。【目次】第1章 宇宙は何でできているのか 第2章 素粒子の標準理論のはじまり 第3章 元素の起源 第4章 質量の起源 第5章 力の起源 第6章 非対称性宇宙の起源――物質・反物質 第7章 宇宙膨張の起源――ビッグバンとインフレーション 第8章 宇宙の大規模構造の起源――ダークマター・ダークエネルギー 第9章 宇宙の進化の起源 第10章 宇宙は安定か?
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ビッグバンからあなたまで」(シンシア・ストークス・ブラウン著/亜紀書房)

2024-04-05 09:33:02 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:ビッグバンからあなたまで~若い読者に贈る138億年全史~

著者:シンシア・ストークス・ブラウン

訳者:片山博文、市川賢司

発行:亜紀書房

 変動の時代を生きるための地図となる、自然科学×人文科学=新・世界史[ビッグヒストリー]が登場。ビッグヒストリーは、宇宙の誕生から現在、そして未来を一つの歴史として捉え、世界的に注目を浴びている。宇宙的視野で物事を見る新しい歴史の教科書を、今あなたに贈る。138億年前の宇宙でつくられた原子や、巨大な惑星の爆発で銀河にばらまかれた原子たち。そうして、宇宙を漂う水素ガスは、やがて人間に姿を変えた。私たちの体は、はるかな星々を旅してきたもので出来ている。偶然が生んだ奇跡のような「地球と人類」の起源をこれまでで最もわかりやすくスリリングに描く。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「宇宙する頭脳」(須藤 靖著/朝日新聞出版)

2024-03-26 09:46:40 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:宇宙する頭脳~物理学者は世界をどう眺めているのか?~

著者:須藤 靖

発行:朝日新聞出版

 宇宙物理学者、それは難解な謎に挑み続ける探求者である。しかしてその実態は……。宇宙の外側には何があるか、並行宇宙は存在するか? 答えのない謎に挑むための驚くべき思考法から、彼らのユニークな日常まで、物理学者の生態を全公開。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「国産ロケットの父 糸川英夫のイノベーション」(田中猪夫著/日経BP)

2024-03-18 09:34:03 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:国産ロケットの父 糸川英夫のイノベーション

著者:田中猪夫

発行:日経BP

 2024年1月20日未明、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、小型月面着陸実証機SLIMが月面着陸に成功した、と発表した。その後、世界初のピンポイント着陸に成功したことが明らかになり、2台の自律型小型ロボットによる画像データ送信にも成功した。我が国の宇宙開発を担うJAXAのルーツを遡れば、戦後ゼロからロケット開発に取り組んだ東京大学の糸川英夫研究室に行きつく。同書は、日本の宇宙開発の父で、次々にイノベーションを生み出した天才・糸川英夫(1912年―1999年)のイノベーター人生に焦点を当てた評伝である。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「「はやぶさ2」は何を持ち帰ったのか」(橘 省吾著/岩波書店)

2024-03-11 09:35:48 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:「はやぶさ2」は何を持ち帰ったのか~リュウグウの石の声を聴く~

著者:橘 省吾

発行:岩波書店(岩波科学ライブラリー)

 小惑星リュウグウに着陸し、試料の入ったカプセルを地球にもたらした探査機「はやぶさ2」。リュウグウの石は、実に様々なことを語ってくれる。この小惑星と太陽系の歴史。海や生命の材料は地球の外にありえたのか。採取装置の開発を担当し、持ち帰られた試料の初期分析を統括した著者が、リュウグウ試料分析の成果を語る。【著者】橘 省吾。1973年生まれ、大阪大学大学院理学研究科宇宙地球科学専攻修了(博士(理学))。東京大学助教、北海道大学准教授などを経て、現在、東京大学大学院理学系研究科宇宙惑星科学機構教授。専門は宇宙化学。宇宙や太陽系を再現した条件での化学反応実験を中心に、太陽系の初期化学進化、惑星の化学的多様性の解明をめざす研究を行っている。「はやぶさ2」探査では試料採取の理学責任者や回収試料初期分析の統括を担当.著書に『星くずたちの記憶』(岩波書店),共著に『鉄学 137億年の宇宙誌』(岩波書店)や『惑星地質学』(東京大学出版会)などがある。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「一つの惑星、多数の世界」(ディペシュ・チャクラバルティ著/人文書院)

2024-03-07 09:38:19 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:一つの惑星、多数の世界~気候がもたらす視差をめぐって~

著者:ディペシュ・チャクラバルティ

訳者:篠原雅武

発行:人文書院

 温暖化、豪雨、山火事、パンデミックなど、加速する異常気象による数々の出来事は、地球という一つの惑星システムと、政治的分断を抱える人間世界との間に、深刻な亀裂をもたらしている。この危機に向き合うためには、人間と人間ならざるもの、そして自然に関する認識すべてを根幹から再考し、新たな存在の関係性を立ち上げる必要がある。人文科学研究の立場から人新世の議論を牽引する著者が、ラトゥール、ハラウェイ、デ・カストロなどとの対話的関係のなかで示す、新たな思想の結晶。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「地球46億年 物質大循環」(月村勝宏著/講談社)

2024-03-06 09:49:02 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:地球46億年 物質大循環~地球は巨大な熱機関である~

著者:月村勝宏

発行:講談社(ブルーバックス)

 地球は、活動し、生きている惑星である。地球を構成するさまざまな物質は、そのかたちを変えながら、長い時間をかけて循環している。それにともなう多様な物質の多様な反応もじつは、熱い物質からは揮発性物質が放出され、冷たい物質には揮発性物質が入り込むという、非常にシンプルな原理で理解することができる。マントルの対流、大陸地殻の成長と循環、二酸化炭素の循環は、揮発性物質の出入りによって、さまざまな物質に変化しながらおこなわれていることがわかる。そして、それらの循環、揮発性物質の出入りは、地球が熱機関であることによって駆動されている。地球の成り立ちそして進化を、俯瞰した目で眺め、解説した地球科学の新しい入門書。【目次】第1章 太陽系の元素と揮発性物質 第2章 太陽系惑星と原始の地球 第3章 地球の物質循環 第4章 ゆっくり変化した地球 第5章 物質循環の中の生命の誕生 第6章 二酸化炭素と大陸地殻 第7章 粘土:冷たい環境でできた物質 第8章 親銅元素とウランの循環 第9章 熱機関である地球
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「地球46億年 物質大循環」(月村勝宏著/講談社)

2024-02-20 09:56:50 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:地球46億年 物質大循環~地球は巨大な熱機関である~

著者:月村勝宏

発行:講談社(ブルーバックス)

 地球は、活動し、生きている惑星である。地球を構成するさまざまな物質は、そのかたちを変えながら、長い時間をかけて循環している。それにともなう多様な物質の多様な反応もじつは、熱い物質からは揮発性物質が放出され、冷たい物質には揮発性物質が入り込むという、非常にシンプルな原理で理解することができる。マントルの対流、大陸地殻の成長と循環、二酸化炭素の循環は、揮発性物質の出入りによって、さまざまな物質に変化しながらおこなわれていることがわかる。そして、それらの循環、揮発性物質の出入りは、地球が熱機関であることによって駆動されている。地球の成り立ちそして進化を、俯瞰した目で眺め、解説した地球科学の新しい入門書。【目次】 第1章 太陽系の元素と揮発性物質 第2章 太陽系惑星と原始の地球 第3章 地球の物質循環 第4章 ゆっくり変化した地球 第5章 物質循環の中の生命の誕生 第6章 二酸化炭素と大陸地殻 第7章 粘土:冷たい環境でできた物質 第8章 親銅元素とウランの循環 第9章 熱機関である地球
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