“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「科学とはなにか」(佐倉 統著/講談社)

2020-12-30 10:01:06 |    科学技術全般

 

<新刊情報>

 

書名:科学とはなにか~新しい科学論、いま必要な三つの視点~

著者:佐倉 統 

発行:講談社(ブルーバックス)

 科学を毛嫌いする反知性主義も、過度に信奉する権威的専門家主義も、真に科学的であることはできない。科学の意味を問い直す「新しい科学論」。専門家だけに任せるのは間違っている!私たちは科学技術とどう付き合えばいいのか?科学における「事実」とはなにか?「普遍的な知識の体系」である科学だが、「いつでもどこでも正しい」わけではない。なぜか? どう考えればいいのか?科学を毛嫌いする反知性主義も、過度に信奉する権威的専門家主義も、真に科学的であることはできない。日本の科学技術力はなぜ衰退しているのか?疑似科学信仰はなぜ拡大するのか?研究不正を個人の責任にできない理由とは? 科学の意味を問い直す”新しい科学論”。

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●科学技術ニュース●東芝など、国内で初めて金融分野の量子暗号技術活用の共同検証を開始

2020-12-30 10:00:36 |    情報工学

 野村ホールディングス(野村HD)、野村證券、情報通信研究機構(NICT)、東芝、 NECは、金融分野におけるデータ通信・保管のセキュリティ強化に向けて、量子暗号技術の有効性と実用性に関する国内初の共同検証を2020年12月より開始した。

 今回5者は、野村證券が保有する顧客情報や株式取引情報等の疑似データ(架空データ)を量子暗号により秘匿伝送する実験や、遠隔地の複数のデータサーバまで秘密分散を用いてバックアップ保管や安全な計算処理を行う量子セキュアクラウドシステムの動作検証等を実施する。

 具体的には、東芝が開発した量子暗号装置を野村證券の拠点に導入し、NICTが2010年から運用を続けている量子暗号ネットワーク 「Tokyo QKD Network」を野村證券の拠点まで伸長し、共同検証を進める。

 なお、金融機関において稼働しているシステム環境の中に、量子暗号に必要となる装置を実際に設置し、検証するという今回の5者の取り組みは、国内で初めての試み。

 同共同検証は、内閣府が主導する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「光・量子を活用したSociety 5.0実現化技術」(管理法人:量子科学技術研究開発機構)の一環として実施する。(東芝)

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「本当に役立つ英文ビジネスEメール<第2版>」(島村東世子/日刊工業新聞社)

2020-12-30 10:00:10 |    語学

 

<新刊情報>

 

書名:本当に役立つ英文ビジネスEメール<第2版>

著者:島村東世子   

協力:宮原麻希   

発行:日刊工業新聞社

 15刷を達成した好評書の第2版。ひな型を使った活用しやすい構成、ビジネスシーンでよく使われる文例を多数紹介。日本人にとって“伝えたいが言いにくいこと”の表現方法などに焦点を当てた一冊。第2版では、ビジネスシーンの変化によるSNSの社内外活用に対応した文例も多数紹介している。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「はやぶさ2」(津田雄一著/NHK出版)

2020-12-29 09:32:21 |    宇宙・地球

 

<新刊情報>

 

書名:はやぶさ2~最強ミッションの真実~  

著者: 津田雄一

発行:NHK出版(NHK出版新書)

 10年前、満身創痍で地球に帰還した「はやぶさ」は全国民の感動を呼んだ――。しかし、持ち帰られた「小惑星のかけら」は微量にとどまった。これを踏まえ、次号機として計画された「はやぶさ2」プロジェクトは、いくつもの冒険的な技術を積み込んだ、異様に野心的な計画となった――。その打ち上げ成功から6年、小惑星への2度の着陸など数々の「世界初」を劇的な大逆転で成功させてきた、日本が世界に誇る探査プロジェクトの全貌がいま明らかになる。毎回記者会見で印象的な言葉を発してきた中心人物が、困難を極めた開発から超絶的な訓練と運用までを、臨場感とスリルをもって描く唯一無二のドキュメント。

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●科学技術ニュース●東芝とレクシヴ、EVを活用した仮想発電所の実現に向けた検討を開始

2020-12-29 09:31:49 |    エネルギー

 東芝および東芝エネルギーシステムズ(ESS)は、このたび、電気自動車(EV)などのeモビリティを活用したエネルギーマネジメント(EMS)とカーシェアリング事業を行うREXEV(レクシヴ)と業務提携の覚書を締結し、eモビリティを活用した次世代インフラサービス事業の実現に向けた検討を開始した。

 REXEV社は「全ての人が限界費用ゼロで移動できる。持続可能な社会インフラの実現」をビジョンに掲げ、eモビリティを活用したEMSやカーシェアリング事業を強みとするスタートアップ企業。eモビリティが持つモビリティと蓄電池の2つの機能を活用することで、環境と経済の持続可能性を両立するソリューションを目指している。

 具体的には、バーチャルパワープラント(VPP:仮想発電所)の蓄電池としてのEV活用や、EVに充電する再生エネルギー比率の増加によって電気の地産地消を促進し、CO2削減や地域活性化など持続可能な開発目標(SDGs)への貢献を進めている。

 また、REXEV社は、2019年度には環境省事業として小田原市の「脱炭素型地域交通モデル構築」を受注し、同社のビジネスプランを実現する足掛かりを築いている。

 東芝およびESSは、REXEV社への出資と業務提携を通じて、REXEV社が手掛けるeモビリティを活用したEMSやカーシェアリング事業、マネジメントプラットフォーム提供事業と、東芝グループの事業とのシナジーを検討する。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「4時間のエクセル仕事は20秒で終わる」(寺澤伸洋著/ダイヤモンド社)

2020-12-29 09:31:19 |    情報工学

 

<新刊情報>

 

書名:4時間のエクセル仕事は20秒で終わる~ノンプログラマーのGAFA部長が教えるExcelマクロ入門~

著者:寺澤伸洋

発行:ダイヤモンド社

 ノンプログラマーで現役のGAFA部長が、Excelマクロの超基本&実践法を伝授。本当に使う知識だけを厳選し、専門用語を極力使わずにやさしく解説。文字入力やコピペから繰り返し処理まで、これさえ読めば仕事ですぐ実践できる。初心者でも、挫折したことがあっても大丈夫、いちばんわかりやすい入門書。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「『はやぶさ2』のすべて ミッション&メカニカル編」(吉川 真監修/誠文堂新光社)

2020-12-28 09:32:41 |    宇宙・地球

 

<新刊情報>

 

書名:「はやぶさ2」のすべて ミッション&メカニカル編~小惑星リュウグウ探査プロジェクト~

監修: 吉川 真(JAXA「はやぶさ2」ミッションマネージャー)

著者:「はやぶさ2」ミッションメンバー総勢45名

発行:誠文堂新光社

 同書は、太陽系の起源・進化と生命の解明、そして深宇宙探査技術の確立に挑む「はやぶさ2」の全貌がわかる、豊富な写真と図版で構成されたグラフィカルな科学解説本。小惑星探査の意義や目的、メカニック解説、ロケット打上げ、小惑星リュウグウ探査、人工クレーター生成、地球への帰還とサンプルリターン計画を時系列に紹介。執筆陣は、同書の監修を務める吉川真ミッションマネージャーをはじめ、津田雄一プロジェクトマネージャー、研究者やエンジニアなどのミッションメンバー総勢45名が、それぞれの担当項目を徹底解説。順風満帆に見える「はやぶさ2」プロジェクトだが、その裏では科学者たちのたゆまない努力、試行錯誤の連続であったことが分かる。ミッションメンバーたちの「はやぶさ2」にかける思いと情熱がつまった1冊。

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●科学技術ニュース●JAXAとヤマト運輸、物流電動垂直離着陸機の空力形状を開発

2020-12-28 09:32:15 |    輸送機器工学

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)とヤマトホールディングス(YHD)は、「空」の領域を効果的に活用した新たな物流サービスの導入に向け、物流電動垂直離着陸機(物流eVTOL)への装着および地上輸送手段への搭載の両方が可能な大型貨物ユニット「PUPAピューパ8801」の空力形状を開発した。

 「PUPAピューパ8801」は、航空/陸上輸送間の切り替えを合理化し、荷役作業等の物流フロー全体の時間と作業の最適化を達成するため、航空輸送と陸上輸送それぞれの要求を同時に満たす空力形状が求められた。

 具体的には、航空輸送では物流電動垂直離着陸機としての高い空力特性を、陸上輸送では標準パレット等の既存の陸送ユニットと共存する直方体に近い形状を求められる。

 この解決に向け、YHDはこれまで培ってきた陸上輸送などの物流ノウハウに加え、自社で行ってきた物流電動垂直離着陸システムに対するこれまでの研究・開発の成果から導出した条件に基づき、貨物ユニットのコンセプトモデルを企画した。

 JAXAは、このコンセプトモデルに対して、世界最速レベルの流体解析ツール「FaSTARファスター」をはじめ数値シミュレーション技術を用いた解析を実施し、航空技術の知見に基づいた検証と形状改善提案を行った。

 今回の開発にあたって、JAXAとYHDは従来の航空機の開発スキームにとらわれず、仮説構築と検証を迅速に繰り返し、他の流体解析ツールに比べて数倍~10倍程度高速なFaSTARを用いることで、約4か月という短期間で空陸両用のニーズを同時に満たす貨物ユニットの空力形状を開発し、成立性を実証した。

 YHDでは、「新たな空の輸送モード」の構築に向け、今回の成果を踏まえた具体的なサービス性検証を含むシステム開発を続け、2020年代前半までのサービス導入を目指す。(宇宙航空研究開発機構<JAXA>)

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「60分でわかる! eスポーツ 最前線」(鴨志田由貴,青木一世,かぶぷん!著/技術評論社)

2020-12-28 09:31:44 |    情報工学

 

<新刊情報>

 

書名:60分でわかる! eスポーツ 最前線

発行:技術評論社(60分でわかる!IT知識シリーズ)

監修:一般財団法人日本esports促進協会

著者:鴨志田由貴,青木一世,かぶぷん! 

発行:技術評論社

 「60分でわかる!」シリーズのeスポーツビジネス解説書。一般財団法人 日本esports促進協会(JEF)の監修のもと、国内外で盛り上がりをみせるeスポーツの最新情報や関連業界の動向、eスポーツをビジネスにつなげるためのヒントを多角的に解説。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「鋼鉄と電子の塔」(大来雄二、桝本晃章、唐木英明、平川秀幸、山口彰、城山英明、島薗進著/森北出版)

2020-12-25 09:37:56 |    科学技術全般

 

<新刊情報>

 

書名:鋼鉄と電子の塔~いかにして科学技術を語り、科学技術とともに歩むか~

編者:電気学会電気学会倫理委員会

著者:大来雄二、桝本晃章、唐木英明、平川秀幸、山口彰、城山英明、島薗進

発行:森北出版

 科学技術と社会の関係がいま、大きく揺らいでいる。高度に進化し、日常に深く浸透したテクノロジーは、もはや科学的知見だけでは制御しきれないものとなった。それにより、科学技術の専門家、ひいては科学技術そのものが、しばしば疑いの目で見られ、時にないがしろにされるような状況が生まれている。しかし私たちの日々の生活は、科学技術なしには到底成り立たない。科学技術といかに共生していくか――。この問いがいま、現代社会に生きる人々すべてに対して突きつけられている。テクノロジーへの無自覚・無関心な依存を脱し、互いに語らうべきときが来た。原子力発電、遺伝子組換え、BSE、地球温暖化、そして新型コロナウイルス――。科学技術と社会の関係深化がもたらす課題と、それらをめぐるコミュニケーション・意思決定のあり方について、産業・理工学・人文社会学の各分野の第一人者たちが、それぞれの視点から切り込んでいく。

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