“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「免疫学者が語る パンデミックの「終わり」と、これからの世界」(小野 昌弘著/筑摩書房)

2022-09-30 09:38:46 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:免疫学者が語る パンデミックの「終わり」と、これからの世界

著者:小野 昌弘

発行:筑摩書房

 重症化の仕組みからワクチンの効果、予防策、パンデミックの乗り越え方まで、イギリスとの比較も含め、最先端の知見に基づいて語り抜いた、生き抜くための本。
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●科学技術ニュース●HIS、宇宙の入り口への旅を実現するカナダの気球型宇宙船「ネプチューン」の販売権契約締結

2022-09-30 09:38:20 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報> (2018年5月7日以後)●
 エイチ・アイ・エスは、宇宙ベンチャー企業であるカナダ、スペース・パースペクティブ社と提携し、スペース・パースペクティブ社が提供する気球型宇宙船「スペースシップ・ネプチューン)」の日本・カナダにおける販売権契約を締結した。旅行会社による権利取得は、アジア地区において初。

 スペース・パースペクティブ社は、先駆的な新しいテクノロジーと世界で活躍するスペースバルーンの専門家による宇宙飛行体験を2024年後半より飛行予定。

 革新的なスペースバルーンを用いた、高度約30kmの宇宙の入り口までの旅は、無重力にはならないため、参加者の事前トレーニングや年齢制限、体重制限などもなく、誰でも参加できる。

 船内では自由に移動が可能で、上空では軽食の提供も予定されている。

 フロリダのケネディ宇宙センターあるいわ同地域の他の宇宙港から離陸し、約6時間の飛行。費用は1人12万5000ドル。<HIS>
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●科学技術ニュース●産総研など、余分な乱れ無く単一電子を高効率に移送することに成功し量子コンピューターへの応用に期待

2022-09-30 09:37:56 |    電気・電子工学
 産業技術総合研究所(産総研)物理計測標準研究部門 高田 真太郎 研究員、金子 晋久 首席研究員と 東京工業大学工学院電気電子系 小寺 哲夫 准教授、太田 俊輔 大学院生(博士後期課程2年)、フランス国立科学研究センター ネール研究所 QuantECAチーム クリストファー ボイヤレ 教授、ボーフム大学 応用固体物理学専攻 アンドレアス ヴィーク 教授は、表面弾性波の孤立パルスの発生技術を開発し、その技術を用いて単一電子の高効率な移送を実現した。

 汎用量子コンピューターの実現には、離れた量子ビット間で情報を移送する手段の確立が必要不可欠。表面弾性波を用いた単一電子の移送技術は、電子が持つ量子情報の移送手段の一つとして研究が進められてきた。

 一方で、従来の研究では、ある一定の時間幅の表面弾性波バーストを用いて電子の移送が行われており、電子の移送に関わらない余分な波に起因する問題が存在した。

 同研究で開発した表面弾性波の孤立パルスによる単一電子の移送技術では、余分な表面弾性波による周囲の電子への悪影響を排除することができる。そのため、まわりの量子ビットへの擾乱を抑えた、高効率な量子情報の移送手段として、量子ビットの集積化の実現に貢献する。

 同研究は、圧電性を持つGaAs系材料を用いて表面弾性波を発生させ、新たな単一電子の移送技術の開発を行った。今後は、圧電体薄膜技術を用いることで、現在の電子スピン量子ビット研究で主要なシリコン系材料に、同研究で開発した単一電子の移送技術を適用していくことを目指す。また、チャープIDTの周波数帯域を拡げることで、さらに制御性の高い表面弾性波の孤立パルスの発生技術の開発を目指す。<産業技術総合研究所(産総研)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ポアンカレ予想」(小島 定吉著/共立出版)

2022-09-30 09:37:20 |    数学



<新刊情報>



書名:ポアンカレ予想~高次元から低次元へ~

編者:石川 剛郎、大槻 知忠、佐伯 修、三松 佳彦

著者 小島 定吉

発行:共立出版

 1904年に、3次元球面のトポロジーの基本群による特徴付けを主張するポアンカレ予想が提唱された。1950年代後半から一般化された予想の5次元以上での解決、その後、位相的な手法による4次元での解決があり、最終的に2002年と2003年にペレルマンによりポアンカレ予想は解決された。同書は、高次元から低次元へと進んだ三つの異なる手法を解説するのが目的である。ポアンカレ予想に関する成書は数多いが、次元に依存するアプローチを一冊にまとめたのは、おそらく同書が初めて。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「魅惑の生体物質をめぐる光と影 ホルモン全史」(R.H.エプスタイン著/化学同人)

2022-09-29 09:36:50 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:魅惑の生体物質をめぐる光と影 ホルモン全史  

著者:R.H.エプスタイン

訳者:坪井 貴司

発行:化学同人

 生体ホルモンは如何に発見され研究されてきたか。極々わずかな量で、私たちの身体の機能や欲求をコントロールする生体ホルモンの発見は、その特性を生かそうと、多くの研究者や医師たちを駆り立てた歴史の始まりでもあった。ホルモンの機能が明らかになり始めた1920時代から、現代までを幅広く網羅したノンフィクション。
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●科学技術ニュース●CTC、AIを活用した材料開発の環境構築を支援しMIによる効率的な材料開発を実現

2022-09-29 09:36:10 |    化学
 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、AIのデータ分析技術を利用した材料開発のための環境構築支援サービス「MI Success Lab」を提供開始した。

 CTCは、分析エンジンの作成やトレーニングを行い、新材料の研究開発を行う医薬品や素材など分野の企業を中心に展開し、3年間で30社の導入を目指す。

 自動車や航空機、家電、住宅、繊維などの業界では、環境への対応や効率化を目的として各企業が新たな材料の開発に取り組んでいる。近年は、ITを活用して新材料を探索する「マテリアルズ・インフォマティクス(MI:Materials Informatics)」と呼ばれる分野に注目が集まっているが、導入には、システムの構築やデータ分析を含めたITの知識やスキルが必要となる。

 今回提供するMI Success Labは、AIによる分析技術を利用したMIの環境構築を支援するサービス。

 医薬品、合金や繊維といった素材や材料などを開発する各企業の事業に応じた分析エンジンを構築することで、MIの導入と内製化をサポートする。

 例えば、材料開発の過去の実験データにおける原材料の配合比、配合時の温度や圧力、また、耐久性や耐熱性などの生成された材料の性能をAIが学習して企業固有の分析エンジンを構築する。

 更に、入力データの整形や分析エンジンの設計・作成、結果の評価を含めたMIプロセス全体のトレーニング、マニュアルの作成、質疑応答などのトータルなサービスを提供し、ユーザーのMI推進の内製化もサポートする。<伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)>
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●科学技術ニュース●産総研など、紀伊半島南部の橋杭岩はしぐいいわ周辺で1707年宝永地震津波よりも大きな巨大津波の証拠を発見

2022-09-29 09:35:48 |    宇宙・地球
 産業技術総合研究所(産総研)活断層・火山研究部門 海溝型地震履歴研究グループ 行谷 佑一 主任研究員および地質調査総合センター 連携推進室 国内連携グループ 宍倉 正展 グループ長と、法政大学 文学部 前杢 英明 教授、株式会社環境地質 越後 智雄 東京支店長による研究チームは、和歌山県串本町にある名勝橋杭岩の周辺の地質痕跡から、南海トラフ沿いで過去最大とも呼ばれる1707年宝永地震の津波よりも大きな津波がこの地域に来襲したことを解明した。

 海岸に一直線に並んだ巨岩列で知られる橋杭岩はマグマの貫入によってできた岩石。橋杭岩の周辺には、多数の巨礫が散らばっており巨礫も同じマグマ由来の岩石からなるので、橋杭岩から分離して周囲に移動したものと考えられる。

 その移動の原因について過去に大きな津波や高潮などで巨礫が橋杭岩から運ばれたためと推定した。そこで、これらの巨礫の位置や大きさを測定し、どのくらいの規模の津波によって巨礫が動くか計算した。

 この結果、南海トラフ沿いで歴史上最大とされる1707年宝永地震の津波の規模でも動かない巨礫が存在することがわかった。

 これは、1707年津波を超える大きな津波がかつてこの地を来襲し、巨礫を動かしたことを意味している。全ての巨礫が動くためは、1707年地震に加えて、沖合のプレート境界の分岐断層が大きくすべることや、あるいは1707年地震の断層面上が2倍を超えて大きくすべることなどが考えられる。

 今後は、この巨礫がいつ移動したのか、すなわち巨大津波がいつ襲ったのかについても地質試料の年代測定等を通じて解明することを目指し。また橋杭岩周辺以外にも南海トラフ沿いで宝永地震を超える規模の津波の証拠を探し、検証していく。<産業技術総合研究所(産総研)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「コンテンツ別ウェブサイトの著作権Q&A<第2版>」(雪丸真吾、福市航介、宮澤真志編/中央経済社)

2022-09-29 09:34:59 |    企業経営



<新刊情報>



書名:コンテンツ別ウェブサイトの著作権Q&A<第2版>

編者:雪丸 真吾、福市 航介、宮澤 真志

発行:中央経済社

 画像・動画・音楽などのコンテンツごとに著作権法上の留意点を解説。リーチサイト対策、侵害コンテンツのダウンロード違法化、写り込みに係る改正をフォローした最新版。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「教養としての宇宙生命学」(田村元秀著/PHP研究所)

2022-09-28 09:40:11 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:教養としての宇宙生命学~アストロバイオロジー最前線~

著者:田村元秀

発行:PHP研究所

 生命はどこで生まれたのか?  宇宙に生命の痕跡をめざし、探査機を送る各国。第二の地球を探す取り組みを多くの写真や図版で解説する。NASAが総額1兆円で打ち上げた最新宇宙望遠鏡も、日本が国際協力で建設する超大型地上望遠鏡も、狙うのは生命に溢れる「第2の地球」の発見。火星生命発見をめざし探査機を送る各国、木星や土星の衛星にも生命がいる可能性が!? 太陽系外の惑星に植物を探す? これだけ多くの星があるのだから、宇宙に生命がいるのは当たり前なのだろうか? それとも地球のような生命の星は唯一無二の存在なのか?アストロバイオロジー(宇宙生物学)研究の第一人者が、地球外生命や第2の地球の存在をめぐる常識から最新情報・未来予測までを平易に紹介。
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◆科学技術<テレビ番組情報>◆NHK「サイエンスZERO」/BSフジ「ガリレオX」他>

2022-09-28 09:39:24 |    ◆TV番組◆



<テレビ番組情報>




プロジェクトX<4Kリストア版>(選) NHK‐BSプレミアム  毎週火曜日 午後9時00分~ 午後9時43分

9月27日(火) <終> 極寒 南極越冬隊の奇跡 南極観測・後編

 昭和32年1月、宗谷は数々のアクシデントを乗り越え、南極大陸に到達。昭和基地の建設に取りかかる。当初は、基地建設を終えれば一旦帰国し、翌年改めて観測を始める予定だった。ところが副隊長の西堀榮三郎が、越冬での観測を主張。体力自慢の11人の隊員とともに基地に残ることになった。すさまじいブリザードによる基地の崩壊、食料の流失、雪上車の故障。生きるだけでも困難な状況の中で、様々な自然現象の観測に挑戦する。

司会:国井雅比古、久保純子

語り:田口トモロヲ

笑わない数学 NHK総合 毎週水曜日 午後11時~11時30分

9月28日(水)  ガロア理論

 19世紀前半、パリの若き革命家として知られたエヴァリスト・ガロア。王政打倒に励むかたわら、「第2の数学の夜明け」とも呼べる偉大な理論を誰にも理解されることなく孤独に育んでいた。死の前夜に書き上げた遺稿は、のちに現代数学の扉を開くことになる。心が震えるほど美しく、それでいて抽象的でとらえどころのない理論の核を今回ビジュアル化。カギを握る「対称性」という概念とは?不遇の天才ガロアの物語と共に紹介。

MC:尾形貴弘 (お笑いトリオ・パンサー)

コズミック フロント  NHK‐BSプレミアム  毎週木曜日 午後10時~11時00分

9月29日(木) 史上最大の宇宙望遠鏡 ジェイムズウェッブ始動!

 2021年に打ち上げられた「ジェイムズウェッブ宇宙望遠鏡」が本格稼働を開始。驚異の宇宙の画像が続々と発表されている。望遠鏡開発の舞台裏に長期密着した。

地球ドラマチック  NHK‐Eテレ  毎週土曜日 午後7時~7時45分

10月1日(土) 水中カプセルの挑戦!ポリネシアの海洋大調査

 南太平洋のモーレア島で、フランスの海洋調査チームがある挑戦に臨む。海中での長時間調査が可能となる、水中カプセルを開発したのだ。水深20メートルの海底で、3日間にわたって水中カプセルの中に滞在しながら海洋調査を進める研究者たち。水中カプセルで食事や睡眠を取りながら、彼らが見た海の驚きの光景とは…。情熱あふれる研究チームに密着したアドベンチャー×サイエンス番組。(フランス2020年)

ガリレオX  BSフジ  毎週日曜日 午前11:30~12:00分(隔週新作)

0月2日(日) キモスゴ! ハリガネムシの世界(再放送)

 まるでホラー映画に登場するゾンビのように、他生物を都合の良いように操る、奇怪な寄生生物「ハリガネムシ」。宿主を操り水に飛び込ませたかと思うと、意思が宿った針金のようにうねうねと這い出てくるハリガネムシの奇々怪々な行動の多くは、まだまだ謎があるのだと京都大学の佐藤拓哉さんは言う。そんな謎多き生物、ハリガネムシの研究に密着取材し、その生態を解き明かす。

主な取材先:佐藤 拓哉(京都大学)

サイエンスZERO  NHK‐Eテレ  毎週日曜日 午後11時30分~0時00

10月2日(日) 火山島“西之島” 大噴火は何を語る!?(アンコール放送)

 拡大を続け世界から注目を集める小笠原の火山島・西之島。科学者たちはドローンや水中ロボットで陸から海からサンプルを採取。特殊な堆積物の分析から、今、西之島がより巨大な「カルデラ噴火」を起こす前兆段階に入ったのではないか、と推測した。研究者とNHKによる2013年から8年にわたる貴重な記録。壮大な地球の実験場ともいえるこの島の今を美しい実写と詳細なCGで詳しく解説する。

司会:井上咲楽、浅井理
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