“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―                 科学技術研究者   勝 未来

科学技術書・科学書・技術書・理工学書/ブックレビュー・書評/新刊情報/科学技術ニュース   

◆科学技術書<新刊情報>◆「和算の再発見」(城地 茂著/化学同人)

2014-08-29 11:10:16 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報> ●

 

<新刊情報>

 

書名:和算の再発見~東洋で生まれたもう一つの数学~

著者:城地 茂

発行:化学同人(DOJIN選書)

 西洋数学伝来以前に日本で栄えた数学、和算。関孝和に代表される和算は、江戸時代に突如出現したのではなく、2000年を超える蓄積の上に成立したものである。同書では、和算の源流を中国数学に求め、それが日本でどのように受容され、日本独自の発展を遂げることになったのかを、時間的、空間的に比較して、和算のパラダイム変遷の過程を読み解く。最終的に西洋数学に置き換えられることになった和算。その興亡史は何を教えてくれるだろうか。

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■科学技術ニュース■原子力機構、核融合炉で1000kw、100秒以上維持に世界で初めて成功

2014-08-29 11:09:46 |    エネルギー

 日本原子力研究開発機構(原子力機構)は、核融合炉において燃料プラズマを加熱するための高出力マイクロ波源「ジャイロトロン」の研究開発を進めてきたが、このたび、2つの周波数が選択的に出力可能なジャイロトロンを新たに開発し、核融合炉で必要となる1000キロワットの高出力を100秒以上の長時間にわたり維持することに世界で初めて成功した。

  この成果により、核融合炉を高性能化するために必要な、加熱位置可変式マイクロ波加熱装置の実現に向けて大きく前進した。

 今回開発した2周波数ジャイロトロンは、現在、日欧共同で茨城県那珂市に建設中の超伝導トカマク型核融合実験装置「JT-60SA5」において使用する予定であり、出力マイクロ波の周波数を切替えできる特長を生かして、実験装置の高性能化を目指すことにしている。

 今後、2周波数ジャイロトロンをさらに発展させて、加熱位置可変式マイクロ波加熱装置を実現することにより、核融合炉の高性能化を実現する方針。

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◆科学技術書<新刊情報>◆「意識をめぐる冒険」(クリストフ・コッホ著/岩波書店)

2014-08-29 10:14:45 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報> ●

 

<新刊情報>

 

書名:意識をめぐる冒険 

著者:クリストフ・コッホ

訳者:土谷尚嗣/小畑史哉

発行:岩波書店 

 歯がズキズキ痛む。この痛さはどこから来るのか。歯髄から脳に送られた信号のせい? それで納得できるだろうか。単に有機物の塊にすぎない脳の何がどう痛いという感覚を生むのか。意識と脳の関係は考えれば考えるほどわからなくなる。意識研究で世界をリードする著者が、解決不能に思える困難にどう立ち向かったのかを本音で語る。 

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◆科学技術書<新刊情報>◆「スマートマシンがやってくる」(ジョン・E・ケリー3世他著/日経BP社)

2014-08-28 15:59:31 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報> ●

 

<新刊情報>

 

書名:スマートマシンがやってくる~情報過多時代の頼れる最強ブレーン~

著者:ジョン・E・ケリー3世/スティーブ・ハム

訳者:三木俊哉

発行:日経BP社

 人知を超えた「知能」を持つ機械(スマートマシン)は実用化直前の段階にある。スマートマシンは今後、どの分野でどのように使われていくのか、最先端事例を交えて描く。たとえば医療では、現場の医師は多忙で最新の医学情報をなかなか吸収できない。医師の代わりに「スマートマシン」が最新の医学論文すべてに目を通し、医師が治療方針を決定する際に選択肢とその根拠を提供するということが、すでに試験的に行われている。スマートマシンが医師国家試験(実技は除く)に合格することも時間の問題だ。医療だけではなく、ビジネスにおいても、スマートマシンが経営者の参謀として活躍する日が近づいている。

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■科学技術ニュース■NICT、新しい高精度マイクロ波原子時計の開発・試作に成功

2014-08-27 09:45:16 |    電気・電子工学

 情報通信研究機構(NICT)は、イオントラップ型マイクロ波原子時計を開発し、現在、放送分野や精密測定分野などで広く使用されているルビジウム原子時計を約5倍上回る精度を実現した。

 今回開発した原子時計は、原子捕捉型マイクロ波原子時計としては初めて、レーザー冷却を適用することで、その高精度を達成したもの。

 この小型で精度の高いイオントラップ型マイクロ波原子時計は、精密測定の精度向上や測位技術の発展、同期精度の向上による通信の多重化及び高速化に貢献することが期待される。

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◆科学技術書<新刊情報>◆「生物に学ぶイノベーション」(赤池 学著/NHK出版)

2014-08-26 11:33:18 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報> ●

 

<新刊情報>

 

書名:生物に学ぶイノベーション~進化38億年の超技術~

著者:赤池 学 

発行:NHK出版(NHK出版新書)

 厳しい生存競争を勝ち抜いてきた生物たちの超技術を、研究・開発に活かす動きが近年盛り上がっている。真正粘菌からハダカデバネズミまで、38億年の昔から人間には不可能なことを易々と成し遂げてきた生物たちは、まさにイノベーションの先生だ。この分野を長年見てきた著者が、生物進化の不思議を読み解きながら、「新発想のヒント」を記す。
 

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■科学技術ニュース■JAEAなど、仏次世代炉計画及びナトリウム高速炉の協力を締結

2014-08-26 11:33:01 |    エネルギー

 日本原子力研究開発機構(JAEA)、三菱重工業(MHI)、三菱FBRシステムズ(MFBR)は、仏国原子力・代替エネルギー庁(CEA)、AREVA NPと協議を進めてきた、仏国の次世代炉ASTRID (Advanced Sodium Technological Reactor for Industrial Demonstration)計画及びナトリウム高速炉技術開発協力の実施について合意し、 関係者間で実施取決めを締結した。

 同協力は、高い安全性、経済性等を有する次世代の原子力システムである第4世代原子力システムの中でも最も有望な技術のひとつであるナトリウム冷却高速炉として仏国が開発を進めているASTRIDの設計及び関連する研究開発に、JAEA、MHI、MFBRの三者が実施機関として参加・協力するもの。

 同取決めでは、日仏相互の優位な技術を生かした第4世代炉(ナトリウム冷却高速炉)の安全性向上のための共同設計(崩壊熱除去系、原子炉停止系及び免震システムの設計)を実施する。

 また、研究開発については、原子炉技術、安全性(炉心での過酷事故に関する解析コード開発及び共同評価)、燃料等に関する協力を進めるとともに、高速増殖原型炉もんじゅ、高速実験炉常陽、JAEAのナトリウム試験施設等を用いて将来実施可能な試験について、これらの施設運転計画に基づいて共同で計画を立案する。

 仏国政府は、このASTRIDを原子力発電所から出る使用済み燃料のリサイクルと放射性廃棄物の減容・有害度低減技術の実証にも活用する計画であり、わが国としてもこの協力を通じて、高度な安全性を備え、放射性廃棄物の減容・有害度低減に資するナトリウム冷却高速炉技術の実証を推進することにしている。

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◆科学技術テレビ番組情報◆NHK「サイエンスZERO」/TBS「夢の扉+」/BS朝日「BBC地球伝説」/他

2014-08-25 10:13:19 | ◆科学技術 <TV番組情報>◆



 <テレビ番組情報>

 

NHKテレビ Eテレ  サイエンスZERO 毎週日曜日 午後11時30分~0時00
                          再放送毎週土曜日 昼12時30分~1時00分

8月31日(日) “ぼんやり”に潜む謎の脳活動(アンコール放送)

 最新の脳科学で「ぼんやりと過ごす」ことの重要性が浮かび上がってきた。脳の消費エネルギーのうち、意識的な活動に費やされるのはごくわずか。大半は意識とは無関係に働いていたのだ。ぼんやりとしているときには脳内にあるネットワークが生まれていて、「自己認識」「記憶」「情報の統合」など重要な機能を担っているらしい。さらに、このネットワークは「認知症」や「うつ病」などさまざまな病気との関連もわかってきてきた。

宮内 哲 (情報通信研究機構 総括主任研究員)

出演者:竹内 薫 (サイエンス作家)/南沢 奈央 (女優)/江崎 史恵 (アナウンサー)

TBSテレビ   夢の扉+ 毎週日曜日 午後6時30分~7時
                  BS-TBS:毎週木曜日 午後11時~

8月31日(日) 災害に負けない市民をつくる

 ビルを丸ごと揺らせる地震研究施設。作りあげたのは、日本を代表する耐震工学のスペシャリスト。研究の傍ら10年以上にわたって続けてきた講演。減災の伝導師が、人々の意識を呼び覚ます。
 
ドリームメーカー:名古屋大学 減災連携研究センター長 福和伸夫

ナレーター:中井貴一
 
テレビ朝日 奇跡の地球物語~近未来創造サイエンス~ 毎週日曜日 午後6時30分~6時56分

8月31日(日) 手筒花火~夜空を焦がす黄金の火柱~

 愛知県・三河の夏を彩る「手筒花火」。夜空を焦がすかのような巨大な火柱。筒を脇に抱え、降り注ぐ火の粉に耐える男たち。そして、「ハネ(爆発)」の瞬間を待つ。江戸時代から続く伝統の手筒花火。自分が持つ手筒は、自らの手で作るという。
そこには、手筒花火ならではの秘密が隠されていた。伝統の手筒花火に初めて挑む18歳の青年に密着。

BSフジ ガリレオX 毎週日曜日 午前11:30~12:00 (隔週新作)

8月31日(日) 夏の三陸 自然と産業はいま(再放送)

 震災から4度目の夏をむかえる三陸地方。三陸復興国立公園が新たに制定され、持続可能エネルギーと災害対応を念頭においた施設が整備された。さらに、これまでの長距離自然歩道より進化した地域育成戦略をもつ、みちのく潮風トレイルが一部の区間で開通し人々で賑わい始めている。また、地域の産業の復興も進んでいる。豊かな海には豊かな森が不可欠だということにいち早く気づいたカキ養殖業を営む畠山重篤氏への取材を中心に、震災以前の姿に蘇りつつある三陸の海、森、島の夏の姿を伝える。

キャスト:櫻庭 祐輔(環境省 宮古自然保護官事務局)
      畠山 重篤(牡蠣養殖業 NPO法人 森は海の恋人)
      簗瀬 二朗(NPO法人 気仙沼大島まちづくりサポート)

BS朝日   BBC地球伝説 毎週火曜日 午後7時~8時54分

8月26日(火) 宇宙をめぐる地球 ―その秘密に迫る― 
         2 太陽と地球  地球と太陽との関係に焦点を当て、1月から3月の春分までの旅を追う。
         3 季節と地球  シリーズの最終回は、3月の春分から6月の夏至までの旅。

9月2日(火) 休止
9月9日(火) 休止
9月16日(火) 休止

NHK-BSプレミアム  コズミック フロント 毎週木曜日 午後10時00分~11時00分
                            再放送 月曜日 午後11時45分~0時44分

8月28日(木) 密着潜入! 知られざる宇宙大国・中国

 新たな宇宙大国として台頭する中国。有人宇宙飛行を何度も成功させ、2008年には初の宇宙遊泳にも成功。アメリカ、ロシアに次ぐ快挙となった。番組では宇宙遊泳を行った「神舟(しんしゅう)7号」の打ち上げに密着。飛行士の訓練施設、独自の宇宙服の開発現場、ロケットの製造工場や発射場など、普段公開されることのない宇宙開発の現場にカメラが潜入。
さらに、去年、月面着陸に成功した月探査機「嫦娥(じょうが)3号」とローバーの「玉兎」や、宇宙ステーションの実験機「天宮(てんきゅう)1号」などの貴重な映像を交えて、中国の宇宙開発の最前線に迫る。

NHKテレビ Eテレ 地球ドラマチック 毎週土曜日 午後7時00分~7時44分
                         再放送 毎週月曜日 午前0時00分~0時44分

8月30日(土) 奇跡の建築 アヤ・ソフィア~耐震構造の秘密~

 約1500年前に建てられた世界遺産アヤ・ソフィア。何度も大きな地震に見舞われながら、なぜ崩壊を免れてきたのか?建物の数奇な運命と共に耐震構造の秘密に迫る。(2014年アメリカ)

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◆科学技術書<新刊情報>◆「沈みゆく帝国 」(ケイン岩谷ゆかり著/日経4BP社)

2014-08-22 10:55:56 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報> ●

 

<新刊情報>

 

書名:沈みゆく帝国~スティーブ・ジョブズ亡きあと、アップルは偉大な企業でいられるのか~

著者:ケイン岩谷ゆかり

訳者:井口耕二

発行:日経4BP社

 元ウォール・ストリート・ジャーナルのエース記者であり、スティーブ・ジョブズの肝臓移植をスクープした著者が、約4年、200人以上に取材を重ねて明らかにした真実。iPhone、iPadなど世界を驚かすイノベーションを次々生みだした偉大な企業、アップル――。カリスマ創業者、スティーブ・ジョブズは自らとアップルをクレイジーな反逆者と位置づけ、体制に逆らうイノベーターと見せてきた。しかし、いつしかアップルは追われる立場となり、横暴な巨人と言われるようにもなる。アンドロイドとの競合、特許闘争、今は亡き天才・ジョブズの影、地図アプリへの非難、中国からの反発、生まれないイノベーション、きしむ社内――。人々を魅了する帝国は苦悩し、輝きを失いつつあるのではないか。このまま、沈んでいってしまうのか。

 

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■科学技術ニュース■JAMSTEC、衛星観測が大気汚染ガス濃度を過小評価している可能性を指摘

2014-08-22 10:55:35 |    地球

 海洋研究開発機構(JAMSTEC)の国際研究チームは、大気汚染ガスである二酸化窒素(NO2)の衛星観測に3~5割の過小評価があり、その原因の一つが、大気中に共存する微小粒子PM2.5などのエアロゾルが、衛星観測のプローブ光(対象を検出するための光)である太陽光の経路を撹乱し、地表付近のNO2を観測されないように覆い隠してしまう「シールド効果」である可能性を、日本・中国・韓国・ロシアでの地上観測網(MAX-DOAS)データを用いた衛星データの検証結果から見出した。

 同成果は、これまで衛星データに基づいて推計された窒素酸化物の発生量見積もりを上方修正する必要があることを意味し、人間活動の地球環境への影響がこれまでの予想以上である可能性を示唆している。

 また、衛星観測からNO2の量を導き出す際の精度を高めるには、PM2.5などのエアロゾル粒子の光撹乱効果を適切に考慮することが重要であることを観測結果から初めて裏付けた。

 今後、地上観測網によるNO2観測を継続していくとともに、このような効果がNO2以外のガスの衛星観測にも及んでいる可能性について検討を進めることにしている。

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