医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

ロボ調剤師

2024-05-18 03:42:26 | 薬局
時代が変わり役割も変わる。

言い古されているが、しっかり継承されているのが「患者のための薬局ビジョン」である。
そこに示されている資料に「かかりつけ薬剤師としての役割の発揮に向けて」がある。
この出だしは2015年で、終わりは2035年だと考えられる。
大事なことは図にある業務の比率にある。
2015年時点では「患者中心の業務」が約3割程度あり、「薬中心の業務」が約7割を占めている。
ところが2035年では「患者中心の業務」が約8割になり、「薬中心の業務」が約2割まで少なく示されている。
この図を見て違和感を覚える。
違和感と言うより、時代の変化を感じさせる。

先日、知り合いの薬局を見学してきた。
そこの調剤室にあったのは「調剤ロボット」である。
どこのとは言わないが舶来ものだ。
処方データを飛ばすと機械の中でアームが見事に箱を取って来る。
意外に早い。
もちろんベテランが調剤棚の前でピッキングするよりは遅いが、人がかかわらずに箱が出てくる。
人は取りだし口で待ち構えていればいい。
以前、他の薬局で国産の「調剤ロボット」を見学した時も驚いた。
そこは計量して監査までしてくれる。
この他にも散剤も自動で分包してくれる。
アームが薬ボックスから上手に回転盤に撒いて行く。
見事なものだ。

錠剤だけの分包は監査システムがあり、流れるように監査が出来る。
老眼で怪しい監査からは“おさらば”である。

どちらの薬局も調剤業務のほとんどが薬剤師以外の作業によって行われている。
今さらではあるが「業務」は「作業」と「仕事」に分かれる。
「作業」とはマニュアル通りに出来る業務で、回を重ねた“慣れ”こそが迅速、正確、丁寧となる。
「仕事」とは個々に対応できる知識や知恵が必要となる。
薬剤師の服薬指導はまさに「仕事」である。

そんなことを思いながら2035年の薬局の姿を思い浮かべていた。
「作業」は確実に薬剤師の手から離れて行く。
その代わりに「仕事」の中身が評価されていく時代は近そうだ。

昨日からHSEセミナーが始まった。
この時間から私は事務所で昨日の2講の内容のまとめを作成している。
朝一番の「仕事」は14年続き、15年目に入っている。
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