医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

さて、どうしようか?

2012-11-19 06:10:37 | 薬局
延命治療を望みますか。

医療の進歩は思わぬ苦悩を生み出す。
朝日新聞の調査によると全国の救命救急センターの6割以上が、過去1年間に高齢者に対する人工呼吸器や人工心肺などの装着を中止したり、差し控えた経験があると報告している。
因みに、差し控えは初めから生命維持を行わないと言う判断である。
理由の主なものは「家族から本人の希望を伝えられた」が7割と最も多かった。
これは家族だけが知りえる内輪の事情だ。
さすがに医療機関もこれには従うしかない。
ただし、この7割には家族の忖度(そんたく)も含まれるそうだ。
この忖度とは、他人の心を推し量ることらしい。
ちょっと怪しさを感じる。
次は「数日以内に死亡が予測されると医学的に判断した」が5割、「苦痛を長引かせ、本人の益にならないとチームが判断した」が3割となる。
3番目は医療側の判断が大きい。
さて、あなたはそんな時にどうしますか。
私は家族の忖度になるかな…?

逆に21%が延命治療の中止や差し控えを検討したが、実際には行なわなかった。
理由は「家族の意見がまとまらなかった」が最多で、「医療チームと家族の意見が不一致」「報的に問題があると考えた」と続く。
どちらにしても家族も医療スタッフも心理的な負担は大きい。

カトマンズの最終日は、ヒンズー教の火葬の儀式を見学してきた。
聖なるガンジス川につながる支流のそばにヒンズー教の寺院がある。
この寺院にはヒンズー教徒以外は入れないそうだ。
この川岸にコンクリートで固めたような四角い出っぱりがある。
ここで死者を火葬にする。
材木を引いた上に死体を乗せて、その上に燃えやすい木を乗せる。
さらに、その上に藁を乗せてガソリンをかける。
火をつけるのは長男の役割だそうだ。
夫を亡くした様な女性が泣き叫ぶ中、火葬が始まる。
木が燃える匂いとともに何やら嫌な匂いが混じる。
火葬が終わった灰は川に流される。
聖なるガンジスにつながる支流にだ。

ネパールでの葬式は3つある。
1つが火葬である。
残りが土葬と鳥葬がある。
鳥葬はヒマラヤの山中で行われているそうだ。

医療に携わる者には死を見つめる機会が必要な気がした。
人は生まれた時から確実に死に向かっていると池波正太郎さんの小説に書いてある。
確かに向かっている。



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