医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

むずかしい言葉

2011-10-19 05:01:00 | 薬局
どうも説得力に欠ける。

日本薬剤師会から2012年度の「介護報酬改定に関する要望事項」が提示された。
関心が無いのかと思っていたがそうでもないらしい。
取りあえずは5点盛りである。
1つは、「高齢者等の住まいがどこであっても、薬剤師が行う薬学的管理を受けやすくするための環境整備」とある。
これは現行制度の下では介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)での薬剤師の配置義務がない。
さらに、外部の薬剤師による「居宅療養管理指導」の算定も認められていない。
ここへの必要性を主張している。
これはいいと思う。
がしかし、これに対する現場サイドの意見は、必要性を認めるがお薬手帳や薬情などで看護職員でも“間に合っている”と返答している。
薬剤師との連携よりも配置医師との連携や薬を含めた看護体制の充実を望んでいる。
要は“いらない”と言っている。
今まで何もしてこなかったツケが回ってきた様だ。

2つ目は「薬剤師による薬学的管理を多職種間の情報共有により、一層充実させる仕組みの構築」とあるが、これも多職種が必要性を求めていないような気がする。
これも今までのツケではないのか。

3つ目は「入退院・入退所時の薬学的管理に関する薬剤が十分供給できる環境の構築」である。
これも既に調剤報酬であるような気がするが、ほとんど算定してされていない状況だったと思う。
要求するのは良いが実績が伴わなければ、配点した分をどこかで引き下げるきっかけになるのではないのか。
結果として絵に描いた餅は残るが、手元の餅はなくなる。

4つ目は「介護老人保健施設において必要時に、必要な薬剤が十分供給できる環境の構築」とある。
老人保健施設には入所者300人に薬剤師1名の配置義務がある。
正直なところ300人の施設は極めて稀である。
ほとんどが100人前後となっている。
従って、薬剤師は腰から下、胴体部分または胸部から上と言ったバラバラ事件となっている。
簡単に言うと配置されていないと言うことである。
ところが入所者の中にはがんを患う方も増えており、従来とは薬の対処も異なるケースがままある。
老人保健施設内での薬はマルメの中に含まれているが、がんの薬剤などは包括から外れている。
この管理を薬剤師にさせて欲しいと言う事らしい。
確かに、副作用の発現など難しい問題が潜んでいる。
ここで1番の問題は300人に1人の配置にあるのではないのか。
どこの世界に3分の1の人間がいるのか。
ここを指摘するのが先決じゃないか。

5番目は「かかりつけ薬局が訪問できない時にサポート薬局が対応する仕組みへの評価」と、世の中を複雑にしようとしている。
何でもかんでもかかりつけ薬局でやらなきゃならないのか。
出来る薬局がやればいい。
サポート薬局など作ってもチェーン薬局が地域の囲い込みをする隙を与えるだけだ。

日頃やらないことを無理やりやろうとすると無理が生じる。
ところで薬学的管理って何だ?

一昨日から商店街の経営指導で北海道に戻っていました。
さすがに寒いです。
その寒さが個店の小売業の状況の様に感じました。
薬局はまだ幸せです。
でも、いい空気を感じます。
私の提案が少しでも前に進むきっかけになればと願っております。
今朝一番の飛行機で東京に戻ります。
時間に余裕がないのに…ヤバイ!



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