医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

のび城がある

2016-12-11 06:04:24 | 薬局
自分の城を持とう!

地域で活躍している経営者が抱える問題に薬剤師不足がある。
その要因を辿って行くと処方せんが30~40枚くらいの処方せんを応需する薬局を持っていることに起因することがある。
処方せんが30~40枚の薬局で「基準調剤加算」を算定するためには、平日の8時間以上尚且つ土曜日または日曜日の一定時間の開局、管理薬剤師の32時間の縛りがネックになる。
勤務する薬剤師では対応できない。
労働基準法では「休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない」となっている。
そうなると「基準調剤加算」を諦めないとならない。

セミナーでお伝えしているが、2025年までに厚生労働省は「すべての薬局が『かかりつけ薬局』に」とある。
となると「かかりつけ薬局」になれない薬局は、2025年まで生き残れないことを表している。
では「かかりつけ薬局」とは何かが問題になる。
私の予想はまさに「基準調剤加算」の算定薬局を示していると考えている。
その証拠に「健康サポート薬局」の施設基準も「基準調剤加算」とほぼ類似している。
因みに「健康サポート薬局」は「基準調剤加算」の施設基準を求めていないが、内容は同じである。

先の話に戻るが、処方せんが30~40枚の薬局であっても「基準調剤加算」の施設要件がないと、2025年まで生き残れない調剤報酬体系が組まれると考えられる。
そうなると勤務する薬剤師では対応が難しいこととなる。

私が経営者ならはっきり言って独立心がある薬剤師に経営をバトンタッチしたい。
自分で経営するなら平日の8時間も、土日の対応も自分で調整可能である。
しかも面倒な「地域活動」にも積極的になれる。
薬剤師としての夢も叶えられる。

では、独立して経営が成り立つのか心配になる。
例えば30枚の応需として考えてみよう。
2015年度の概算医療費から1枚当たり処方せんの調剤技術料は2,232円となっている。
これを鵜呑みにして技術料が2,200円として薬価差益が300円(薬価6,000×5%)とすると、処方せん1枚当たりの粗利益は2,500円となる。
1月の稼働日数を25日とすると2,500円×30人×25日=1,875千円となる。
ここから家賃が約200千円と仮定して、リース料が50千円、水道光熱費が50千円、諸経費が150千円としても1,425千円が残る。
もし夫婦で運営すると1,425千円が毎月残る計算になる。
極めてあらい計算であるが遠い話ではない。
年収にすると夫婦で約1,700万円になる。
1日の処方枚数が30枚なら人を雇う必要などない。
もちろんここから初期投資の借金の返済があることも考慮して欲しいので、単純に喜ぶわけにはいかない。
生活に少し余裕が出来たら、処方元の処方せんだけではなく地域の処方せんの獲得にも動きたい。

経営者としてはボランタリーチェーンのようにチャージをもらうことも可能だ。
メリットとして医薬品の仕入れ交渉をグループとして行う。
薬剤師が急病や急用時の対応が依頼できる。
もちろん事務職も同じである。
その他に研修なども共同で実施が可能になる。

やり方はいろいろある。
要は、運営が難しい店舗はやる気がある薬剤師に任せてはどうかの提案だ。
もうあれもこれもは出来ない時代に入った。
まさに”スイミー作戦”である。

因みに、お金がない時は政策金融公庫に相談されたい。
無担保・無保証の借入制度がある。




目指すは薬学ブログ第1位
こちらもお願いします!
人気ブログランキングへ





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする